2020/07/01 のログ
ご案内:「転移荒野 自由記入」に■■■■さんが現れました。
ご案内:「転移荒野 自由記入」から■■■■さんが去りました。
ご案内:「転移荒野のどこか」に■■■■さんが現れました。
■■■■ > 巨大な金色の龍が荒野に座している。
荘厳なる気配すら漂わせる……しかして、明らかに異質のソレは何を思うのか――

(ふむ……このトコヨ、とやらのことはまだよくわからんな。
 エイジやシュウの言うには、イホージントーロク、とやらをしろ、ということだったが……
 やり方は聞いたが、気が乗らぬな。さて、どうするか……)

沈思黙考……
しばらくの時は流れ

(それはそれとして……腹が 減った)

皇は空腹であった。
なにしろ、この間その辺に生えてる雑草(大木)食べてみたが……
まあ食べれないことはないが、いまいちであった。

そろそろ肉でも食べたいところだ。

■■■■ > (ん……)

超常の耳が、遠く、何かが走る音を捉える。
耳慣れない音ではあるが、音の調子からいくらか推測は立つ。

まず、●●●、ではない
奴らは二本の足で歩く。これはおそらく四足で歩くモノだ。
それと、重さ。
●●●よりは重みがある音を立てている。

数は、1
この辺りの生き物だろうか
そういえば、シュウやらの話では、この辺りに「門」と、やらが開いて別世界のものが紛れ込む、とも聞いたな。
その辺りの手合か?

■■■■ > しばらくの時を経て

バカラッパカラッパカラッ……

「ソレ」が視界に入る
なるほど、予想通り四足歩行の生き物だな

それはこの世界ではUMAと呼ばれる生き物だった。
しかし、彼女は当然にその知識はない。

(何者か! 名を名乗れ!)

颶風を巻き起こし、皇はその生き物に問うた。

■■■■ > ビヒヒヒイイイイイイイインッッ

衝撃波と紛うばかりのその問いかけに、UMAは悲鳴をあげる。
否。それどころではなく、轟音に乗って吹き飛ばされた。

(……なんだ、不敬なやつめ。
 世の問いかけに答えぬばかりか、背後に跳ぶとは……
 いや、これは我が威光にひれ伏したが故か……?)

答えは帰ってこない
当然だ。そこには答えるべきものが居ないのだから
皇はしばし考えてから、その生き物を追った。

■■■■ > (……こやつ……)

UMAの目の前までたどり着いた皇は、珍しく、絶句した。
ソレはすでに事切れていたのだ。

(まさか、自害を選ぶとは……
 我が威光にひれ伏した故とはいえ、いささかに早計なやつだな。
 まったく、度し難い……)

皇は、自らの豪咆が原因とは気がついていない。
ただ、UMAを哀れんでいた。

(ふむ、しかし……であれば、こやつの忠義、ただ捨て置くのも気の毒か?
 せめて、世の腹に収めてやるが慈悲であろうか)

皇はお腹も空いていた

■■■■ > (で、あれば……)

再度の咆哮
風が舞い、砂埃が世を覆い尽くす
その埃が落ち着けば

「(さて、こんなものか)」

金髪の幼女の姿がソコに現れる。
今度は以前の反省を活かし、もらった布を体に巻きつけている。

「(この姿のほうが、腹保ちもよいじゃろうしな)」

■■■■ > 「(はて、なんじゃこやつ。口に何か咥えておるし、背中にはなにか背負っておるな?
 よくわからぬが、コレはこやつらの服、なのじゃろうか)」

さてこれからいただきます、と近づいた皇は小さくなったことでUMAの仔細に気づく。
この世界では手綱、鞍、と呼ばれる道具であるが当然彼女は知らない。

「(まあ、よい。あとで弔いに置いてやればよかろう。これは外して……うむ。
 では)」

皇は丁寧に、それらを取り去った。
残されたのはUMAの本体のみ。

ぐじゅり

皇は容赦なくかみついた

■■■■ > 「(ほう……これは……なかなかの美味なのじゃ、うむ)」

ぐじゅ ぐじゅり

UMAを喰らう
全身を朱に染めながら

「(む、骨か。流石にこの大きさでは気になるか)」

ごきり ぽり

容赦なく 噛み砕く

■■■■ > 「(……ふう)」

しばらく経てば
そこには一部の残骸を残すのみとなる

「(残りは明日にでも……ん?)」

ふと、皇の耳は近づくさらなる音を捉える。
今度は●●●と思われる、二足歩行の音。

■■■■ > 「!? な、なんだ、このガキ……
 ぁ……お、おい、その鞍……オレの馬じゃねーか!?
 て、てめえが食ったのか!?」

近寄ってきた●●●が何かを囀る。
以前、エイジとやらが何かを使って話していたが、今のコイツはソレを持っていないようだ。
さて、何を言っているのかさっぱりだな

「(貴様は何者じゃ。世に分かる言葉か。さもなくば世の言葉を解する者を連れてくるのじゃ)」

皇もまた答えるが、その言葉は●●●には届かない

■■■■ > 「な、なにいってんだ、わっかんねんだよ!
 てめぇ、ふ、ふざけんな! 答えろよ! オレの、オレの馬……」

●●●が震える。
威光を前にした畏怖だろうか、それもまた当然のことだ、と皇は思う。
竜種たる彼女に人間の怒りの顔など、読み取ることは叶わない。

「(しかし●●●の囀りが分からぬ程度、問題ないと思っていたが……やはり不便じゃな。
 ここでは●●●が多いようじゃし……)」

すでに皇の関心は別の方に向かっていた。
目の前の●●●からはもう興味を失っていた。
だから
ソレが手に何かを持ったことすらも気づいていない

■■■■ > 「い、いいから、答えろ! てめえが、喰ったのか!」

●●●が、何かを突きつけてきた
金属の冷たい輝きが見える、が。
下位金属程度のシロモノだろう。
別にどうということもないので、そのままにしておく。

それより、これからのことのほうが重要だ。
やはり、シュウをまた訪ねるか……エイジ、は死んでいたか?

「て、てめっ、無視、すんな! な、舐めやがって!」

男は怒りのボルテージを上げる。
しかし、相変わらず皇には人の心がわからない

■■■■ > 「無視、すんなって、いってる、だろう!」

パァン……

破裂音
金属から飛び出したモノが、皇の頭に炸裂する。
それは銃弾、と呼ばれるもの

がくんっと首が揺れる
元々朱に染まっていた体は不気味に赤いままだ

「へ……ふ、ふざけた、こと、するからだ、くそ、くそ」

●●●はブツブツとなにかを言っている。

■■■■ > しかし――

「(……なんじゃ、妙な音じゃな。
 なにかするなら、先にいうのじゃ。まったく……)」

銃弾を打ち込まれたはずの「ソレ」は、平然としていた。
縮んでも竜種の耐久を誇るその肌に、弾丸はいささかの痛痒も与えていなかったのだ

「は……?」

●●●は、改めて、目の前の「少女の姿をした何か」の異常性を認識する。
がくがく、とその体は震え始めた

「(聞いておるのか? なんとかいったらどうじゃ?
 ああ、いや。こやつらも言葉が通じぬのじゃったな……面倒じゃな)」

皇はのんきに事態を嘆いていた。

■■■■ > 「(まあ、いくつか試してやるか。あー、貴様、聞こえるか?
 ワカルノジャ? パバスバ?)」

いくつかの言語で声をかける少女。
しかし、●●●にはもはや異様な言葉を垂れ流すだけの不気味な存在にしか見えない

「ひっ――――-――ー!?」

悲鳴が、漏れ出た。
男は銃を放り出し、一目散に駆けていく

「(……なんじゃ、やはり●●●はよくわからんな……?)」

その様子を眺め、あまりに予想外だったので怒ることも出来ず
皇はただ、眺めているだけだった

■■■■ > 後日

馬を襲い、喰らう金髪の少女の姿を取った驚異の噂が流れたかもしれない

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