2020/07/05 のログ
ご案内:「青垣山」に真浄虎徹さんが現れました。
ご案内:「青垣山」に千疋 フウロさんが現れました。
■真浄虎徹 > 青垣山――自然豊かなこの山だが、何でも神話時代のあれこれが潜んでいたり、怪異も跋扈していたりと一種の異界と化している――らしい。
とはいえ、山奥の田舎育ちの少年からすれば、独特の気配はすれど慣れ親しんだ自然に変わりは無く。
「あーー都会の便利さもいいけど、やっぱりこういう場所が一番落ち着くよねぇ」
と、暢気な何時もの調子で呟きながら私服姿でのんびりと青垣山を散策している。
幸か不幸かヤバイ手合いとは遭遇していないが、それにしても無防備というか軽装である。
武器も道具も無く、おまけに彼は無能力者で魔術も一切使えない。
そんな軽装で登山するような無謀さを発揮しつつも、至って問題なく山を登っていくだろう。すると――
「―――お?」
やがて、ちょっと開けた場所に出るだろう。そこには小さな池がぽつん、と木々に囲まれるように存在しており。
■千疋 フウロ > そんな、池のほとりでハンカチを敷いて一人の少女。
こちらも登山という恰好ではなく、むしろ大きなスポルティングバッグは学校帰りと行ったような風で。
「は、ぁ……」
…ほう、と小さな吐息。山深い森。土や植物の匂いを肺いっぱいに吸い込んで、吐く。
故郷を、あの時はそれが世界のすべてだと思っていた場所を思い出す。
「…街は便利だし、面白い事はたくさんあるし」
だから、決して帰りたがっている訳じゃない。
もうあそこには誰もいないのだし。
…でも、ちょっと懐かしい匂いに引かれ。足を運ばせ、走って。気づいたら。
「―――お~…?」
物思いに、油断。匂いに気付くのと、彼が現れるのは同時ほどで。
誰にも出会わないと思っていた山奥での青年の会合に間延びした声。
小首を傾げて……。
「……山登りのひと……?」
■真浄虎徹 > 「――お?……んーーと…こんにちは?」
開けた場所には小さいが澄んだ水面を湛える池と…その畔にて佇む一人の少女。
ハンカチを敷物代わりにして座り込む少女は、まるで学校帰りとでもいうようなバッグを脇に置いており。
(えーーと、学校帰りの学生…なのかなぁ?)
もしくはこの辺りに住んでいる子だろうか?ぽけーっとマイペースに少女を観察する。
牡丹色の髪の毛に小柄な体格。――いや、なんか一部が豊満な気がするけど、それは初対面で指摘するのは失礼だろう、うん。…でも豊満である。
「あーー僕は地元の人でも登山客でもないよー。常世学園の2年生。ちょっと散策しにこの山に来たんだけど――そちらさんもそんな感じかな?」
と、何処か間延びした空気はお互い似たようなものかもしれない。
彼女が問題なければ、そのままお隣までノンビリ歩いて近付いていこうかと。
■千疋 フウロ > 「こんにちわ。……そっか。てっきり遭難した人だと思ったよ」
にへっとじと目気味のまま、微笑んで。
……おっと、あまりはしたないの。ダメだね。
体育座りだったのを、ぺたりと膝をあわせて座り直しスカートのすそを正しておく。これで大丈夫。
「うん。気づいたらここにいた感じ……かな? 2年生ならフウロの先輩ってやつ、だね」
じゃあ。とバッグをもぞり、もぞり…。うん。あった。
袋に包まれたコンビニドーナツ。小動物がするような仕草で両手でぺりぺり……取り出し、はんぶんこ。
「お近づきの、印――…あげるよ。はんぶんだけ」
ハイキングにはおやつ。前どこかでそんなふうに関連付けてた、はず。
■真浄虎徹 > 「いやぁーー…この山に来るのは初めてだけど、元々は山奥の田舎育ちだからねぇ。
何とゆーか、こういう場所の方が落ち着くというかさ?」
ゆるーい笑顔で肩を竦めつつ、少女と目線を合わせれば左右で色の違う瞳…オッドアイが彼女にも分かるだろう。
座る姿勢を正す彼女を横目にしつつも、一度お隣まで移動すれば池の水面を覗き込むように眺めていたが。
「お?じゃあ後輩さんかなぁ。…んーと、フウロさんでいいのかな?僕は真浄虎徹っていうんだ、よろしくねー」
と、気軽に挨拶を返すが、やっぱり気が抜けているというかマイペースなそれ。
と、彼女がバッグを漁り…取り出したのはコンビニで売ってるドーナツだ。
それを半分こされれば受け取るものの、「いいの?」と、一応聞いてはみつつ。
■千疋 フウロ > 「そだね。……フウロも一緒、かな。ちょっと、落ち着く」
視線が合うと、右目だけの色彩。少し珍し気にまじまじ。視線をあわせたまま。こてりと小首を傾げて微笑みを返す。
「うん、フウロでいいよ。虎徹くんだね。よろしく……もしかして、他のモノの方がよかった?」
こくり、と首を上下に。ドーナッツを差し出し渡し。隣で、視線を湖面に。
……ドーナッツ、餌にしたら何か釣れるかな。身体が大きいし、きっと沢山食べるのだろうし。
調味の類は……さすがに持ってない。
何がいるかはわかんないけど、ちょっとぐらいの毒は頑張って解毒できるはず。
うん。と納得し。となりの虎徹へ。
「……焼きがいい?お刺身がいい?」
と、唐突に。
■真浄虎徹 > 「おーー奇遇だねぇ。もしかして同じように山とか自然の多い場所で育ったとか?」
勿論、都会育ちでも自然の営みを感じて落ち着く、という人も多いだろう。
ただ、なんとなーく、ではあるが少年は少女が自分と似たような出身なのかな?と、根拠は無いが思っており。
「ん、改めてよろしくーーフウロさん。…んぇ?いやいや、有り難く頂くけどさ?フウロさんが食べる分が減るんじゃないかなーと。」
おやつだったんだろうし、自分が半分頂いてもいいのだろうか?という気遣い。
まぁ、彼女が良いと言っているなら問題は無いか。と、ドーナツをもぐもぐと頬張りつつ。
「―――はい?…えーーと、どっちも好きだけど、気分的には焼き魚かなぁ」
あれ、フウロさん唐突にどうしたの?と言いたげな感じでオッドアイをきょとん、とさせながら隣の少女を見つめて。
――あと、どうしても胸部装甲が目に留まるが、豊満だから仕方ないのだ。
■千疋 フウロ > 「ここはないけど。こんな感じのところ、かな。きぐう……うん。奇遇、だね」
肩を揺らして虎徹君へと微笑む。
…一口でたべちゃった。よかった。ドーナツ嫌いじゃなかったみたい。
小さく喉を鳴らし、つられてたわわがゆさりと主張する様は、さておいて。
「食べ物は分け合わなくちゃね。足りない分はちょっと狩るしかないんだけど……」
…餌…ドーナツ? 自分のまだ食べてない分をじぃっと見つめる。
流石にちょっと悩んじゃうかも。でも焼き魚好きみたいだし。仕方ない。
「……てい」
ちょっと千切って、池へぽい。
さっきから魚影は見えてた気がする。……土地柄なのか、あんまりみないカタチだった気がするんだけど。
■真浄虎徹 > ドーナツをもぐもぐと頬張るが、元のサイズの半分だから直ぐに食べ終えて飲み込んでしまう。
そういえば、甘いものを食べるのも久しぶりだったなぁ、とかぼんやり思いつつ。
…駄目だ、さっきから視界の端にちらちらと揺れる立派なモノが…男としては意識してしまうだろう、うん。
(…サイズどれくらいなんだろうねぇ。いや、初対面の後輩さんをエッチな目で見ちゃいけないのは分かってるんだけどさ)
男の子だからしょうがないじゃない!僕だってエッチな事に興味はあるんだ!!…心の中で叫んで平常心を取り戻す。
マイペースが基本でもエッチな気分にはなるのだからしょうがないのだ。
まぁ、それはそれとして。
「おーー何か狩人みたいな言い方だねぇ……ん?」
ドーナツを少し千切って池にぽーい!する後輩豊満少女。
それを目線で追えば、小さな池に魚影が少年にも見えた気がする。
「――おーー、魚がちゃんと居――まって?何か魚影大きくない?」
と、少年が不思議そうに首をかしげた瞬間。
■常世岩魚 > ざばーん!!
池の水面を貫くように水柱を挙げながら、巨大なイワナ…常世岩魚が二人へと襲い掛かってくる!!
ちなみに、見た目は岩魚をそのまま巨大化した感じだが、明らかに形相が凶悪でしかも口には禍々しい牙がずらり、である。
■千疋 フウロ > 「わ、お――……」
凶悪極まる面構え。ちょっと湖には図体が釣り合わない気もする。
……もしかして、どこかほかに繋がってるのかな。
そんな事もぼんやり考えていると、ギラつく刃歯が目に映る。
そして、繰り返していたことの反復動作で手が閃く。
ぺたり座りのまま。むちり。やわぷにの身近なスカートから覗くフトモモが一瞬強張り。身体の影に忍ばせていた長巻を――。
――あ、捌かなきゃだめかも。
……抜刀せず、腰の捻りで、ばるンっ。長巻と胸部のなにかが残像の残し振るわれ、座った姿勢のまま中空で翻り側頭を横殴り。
「……あぶない。身を痛めちゃうところでした。」
すとりとハンカチの上に座った姿勢で着地して安心のフウロ。
一方で、殴打された常世岩魚がぐるりと空で回転しつつ、虎徹さんの方へ変化球気味に飛ばされて――!!!
■真浄虎徹 > 「――いやぁ、どう考えても池の大きさとサイズが釣り合ってなくない?」
明らかにこの池、水面下で異世界とかに繋がってるのでは…と、思いつつ二人してぼんやり見上げている構図。
とはいえ、そのままだとあの牙に噛み砕かれながら丸呑みされてしまいそうだ。
(…えーと、僕の一撃ってそもそも魚に利くのかなぁ?)
人外を討つ事に特化した体術を少年は叩き込まれているが、この魚はそれに該当するのか否か。
と、思っていたら隣の少女が動いた――あ、むっちり太股。セクシーで健康的ですねハイ。僕は大変いいと思います。
(――と、いうか長巻?どう考えても収納できる大きさではないんだけど)
折り畳み式か何かの不思議パワーだろうか?と、考える間もなく。彼女が抜刀、はせずに腰の捻りで座ったままの姿勢から岩魚の即頭部を強打!!
アレは痛そうだなぁ、と思っていたらこちらに変化球コースで岩魚さんが飛んでくるんだけど。
(何か、今のフウロさんの一撃で胸がすんごい残像残して揺れたんだけど、これは色々な意味で凄――)
「―-――あ。」
次の瞬間、無意識に右手を突き出して――
■真浄虎徹 > ズンッ!!!!!!
■真浄虎徹 > 凄まじい音が一度響けば、岩魚の頭部を一撃で砕いていた。胴体はそのまま近くに転がり落ちる。
――あと、衝撃で池の水が跳ね上がって二人に引っ掛かってしまったかもしれない。
■千疋 フウロ > 「わぁ――……おみごと。です。すごいね……」
ぱちぱちぱち。と思わず拍手。
武芸を嗜む者として実力の程は軽く『嗅い』でいたのだけれど、大魚の東部を一撃で砕く様は明らかに低く見積もっていたと反省せざるを得ない。
……というか砕いて無かったらちょっと生命の危機だったのかもしれない。というのは殴り流した本人は特に気付くこともないく…。
「これだけあれば、虎徹くんもお腹いっぱいにできそう。だね。うん」
むふーっ!と、表情は少ないながらも鼻息ひとつ。ぐっとポーズ。
胸を張る形となり、ボタンがぎぢり。と少し悲鳴を上げた気がした。…というよりも被った水で透けるのも多少あるのだが――……。
黒。レース。ハーフカップ。
ナニとは云わぬ。ただ意外と、大人っぽいデザインかもしれない。もぞもぞとバッグからタオルを取り出し、スカート周りも拭き取れば同色の紐も覗くこともあるかもしれないが……。
「あ……その前に、濡れて風邪を引くのはいけないね。一つしかないから、ちょっと我慢してほしいよ」
自分を少し拭いてから、はたと気が付き虎徹君の元へ。タオルを頭にかけてわしわしわし。
柔軟剤か何かか、イイ匂いはするみたい。……ちょっと周囲は血生臭いかもしれないけど。
■真浄虎徹 > 「――あ…うーーん、えーと…やっぱり”通じる”んだなぁ、これ」
一撃で常世岩魚(仮称)の頭部を砕いた本人が一番驚いている構図。
どうやら人外判定に引っ掛かったので通じたようだが…実はこの島に来て初の”実戦”がこれだ。
転移荒野の時は最後まで逃げ回っていたのでノーカンである。あんな化物倒せません。
「うん、現地調達は良いんだけどまさかこんな大物が釣れ…釣れた、というか倒したというか」
困ったように笑いながらフウロさんを見る。…ぴたり、少年の動きが止まった。
(いやいやいやいやいや、ボタン!ボタンがやばいんだけど大丈夫!?何か悲鳴上げてない!?あと、殺気の余波で水飛沫で透けてない!?
…犯人は僕か!ごめん!!あと、何か黒の…レースの…ハーフカップ…はぁ!!?アダルト過ぎない!?
いや、最高なんだけど大丈夫!?色々と大丈夫!?あと、下が…紐ぉ!?え、ちょっと僕の理性がそろそろ限界突破しそうなんだけど!!
と、心の中で大混乱。煩悩という強敵には拳も何も通じないのでどうしたらいいのだ。
「……へ?あ、えーとありがとう?」
我に返ったら、タオルで頭をくしゃくしゃ拭かれていた。
あと、目の前に小柄な少女の濡れ透けナイスバディがあるんだけど!
煩悩と必死に戦いつつ、何時ものマイペースの余裕が欠片も無い。自称凡人だからね!!
「と、とりあえずえーとこれを捌くのかい?僕、流石に魚を捌くのは人並みなんだけど…」
と、言いつつ目線を彼女から逸らすが…はっきりここは言うべきか。深呼吸をしてからフウロさんを見つめて。
■真浄虎徹 > 「取り敢えずフウロさん…色々今の自分の格好とか確認して!エッチ過ぎて僕としては押し倒したくなるんだけど!!」
■千疋 フウロ > 「え―――……う、ん? わかった。ごめん……?」
ううん、露出はよくないのは、わかってる。別に着てるんだけど……でも虎徹くんのずいっと寄って力強い言葉にはなんというか説得力があって。なんとなく謝って。
…そういえばアレがあった。よし。せっかく、だし。
「えっと。これでいい、かな。……このサイズはフウロも捌いた事ないけど、ちょっと頑張ってみる」
と、透けた制服の上からバッグから実習で使ったエプロンを取り出し。実際調理するんだし。正解のはず。よし。
「まってて虎徹くん。すぐ。やっちゃうから」
タオルは虎徹くんに渡し、きゅっとスカートを持ち上げるヒップの上で紐を結び着用。
ぎらりと、大振りな刃を煌めかせ……。
まぁ、三枚に下ろせば食べられない事はないよね。きっと。
■真浄虎徹 > 「あーーーまぁ、ほら。僕も男の子だしね?女の子の下着とかあれこれが見えるとね?ドキドキするからね?」
マイペースなだけで、別に精神的に人外ではないのでこういう煩悩やら動揺は普通にある訳で。
「…うーん、じゃあフウロさんに任せようかな?僕に手伝える事があれば遠慮なく手伝――」
(濡れ透けエプロンってどうなの!?ねぇ!?僕の理性そろそろ本気でやばいんですけど!?)
「あ、ハイ…(むしろ僕がフウロさんをヤりそうなんですけど)」
師匠から鍛えられた精神耐性を発揮する時だ!!…いや、これ煩悩には効果が無さそうだな。今の自分を冷静に省みてそう思う。
ともあれ、彼女が魚を捌くのを下半身の昂ぶりを誤魔化しながら眺めていたのだけど。
「あーーフウロさん。折角知り合ったんだし、後で連絡交換とかどーだろ?
まーーそっちが良ければ、でいいけどさ」
と、思い出したように。別に邪な意図は無いんだ…と、いうかあの量を食べ斬れるかな、という現実的な問題が。
■千疋 フウロ > 「うん……そうみたい。ごめんね虎徹くん。……えっと、捌くのは大丈夫。でも危ないからちょっと下がっててくれると嬉しいかも」
そっか…見えてるとだめ。うん。覚えておこう。
…普通に捌くのと違うし、なんかうっかり切っちゃうと困るもんね。……そうボンヤリ考えてる間に、幾度か閃いた刃は容易く魚を解体する。
血生臭い臓物に、少し眉をひそめてるけど虎徹君のため…。むん。と気合を入れて、池にぼちゃん。……なんか湖面がビチビチしてる。結構危ない池かもしれない。
「あ―――。うん。じゃあ交換、だね」
片付け、ずいっと寄り。自然な動きで胸板に鼻先を寄せる。
……くんくん。『覚えた』。
「……あれ? でも虎徹君にはどうやって教えればいいんだろ……? えっと。これ。使い方わかんないんだけど、虎徹君ならわかる……?」
と、みちみちの胸ポッケからスマホ――使用者の性格をわかってか防水だ――取り出し。そのままの距離感で聞いてみる仕草。
……青年の苦悩には、無頓着のようだ。
■真浄虎徹 > 「いや、まぁ正直言うと大歓迎なんだけどね?…うん、ほら。流石にフウロさんをいきなり押し倒すとか僕的に色々アレというかね?」
何か余計なことまで自分で暴露している気がするが、そこまでの余裕は残念ながら無い。現在進行形で。
とはいえ、煩悩に耐えながらも彼女の閃く刃の動きは彼なりに見ていた。
――いや、全然見えないんだけど。気が付いたら解体されてるんだけど。
ともあれ、臓物処理とかはさすがに手伝ったかもしれない。水面が波立ってる?見なかった事にしよう。
「そうそう、連絡先交換―――はい?」
え、何かずいっと距離が…鼻先を胸板に寄せられてドキッとする。
匂いを嗅いでいるような仕草――あ、何となく色々と察したのか気が付いたような顔で。
「…あーースマホちゃんと持ってたんだ。うーん、使い方は今度教えようか?取り敢えず僕の連絡先を登録しとくけど」
と、彼女がみちぃ!とした胸ポケットから取り出した防水機能ばっちりのそれを受け取れば、画面を呼び出して手早く操作して置く。
「えーと、この画面からこれ選んで、ここ押せば連絡取れるからそれだけ覚えておいてねー。
詳しい使い方はまた今度教えるさー」
と、煩悩は頑張って耐えながら連絡先を登録したスマホをフウロさんに返そうと。
――勢い余って、胸元に触れてしまったかもしれないが、それはそれ!不可抗力だよ!
■千疋 フウロ > 「組技…ってことかな…? 極まってくると、隙に何度殺せるか、みたいな…考えちゃう人もいるみたいだし…きをつける」
うんうん。とする。底が見えない実力者と覚えることにしたという。
ともあれ、済ませた長巻は何時もの通り、身体の影へ。
そうするだけで手品のように消えてしまう。消えてる訳ではないんだけど。
(『嗅い』でも、よくわかんない。特殊な条件下で強くなるひと……なのかな?)
ついくせで深く『嗅ぎ』かけるけど。失礼だよねと留まって。
「うん、教えてもらえると嬉しい。……ついでにヤな人からかかってこないようにもできるかな……」
ずーんと、落ち込む顔。あまり好きではない相手もいる様子。もっとも、たとえ調べたとしても着信拒否自体無効に設定されているのは本人知る由もないのだけど。
「ん……♡」
柔く。指が簡単に押し入る感触。ぷにゅりと、まだ少し湿って水まんじゅうめいて指についてくるような――。
「…ありがと、それじゃ。お腹……すいてるよね。いっぱいつくれそうだから、まっててね」
何とはいわないけれど。そういう虎徹君の指に感触を残し改めて食材と向き合うフウロなのだった。
……尚、塩も何もない状態で焼いただけのそれは『まずくないけど飽きる』であったそうな。
ご案内:「青垣山」から千疋 フウロさんが去りました。
■真浄虎徹 > (或る意味で組み技…いや寝技?間違いじゃないけど間違ってる気が!)
盛大に誤解されている気がするんだけどどうしよう。まぁいいか。
しかもあの長巻が何時のまにか消えているし。と、いうかどう収納しているんだろう、あれ。
そもそも、少年は人外に対して特攻を発揮するタイプであり――何も無ければただの”人間”の匂いとスペックでしかないのだ。
「着信拒否とかならお安い誤用だけど…」
と、言いつつも着信拒否自体が無効設定されていたとうオチ。
なので、着信拒否設定をしっかり設定しておいたとか何とか。抜かりなし。
(って、やわらかっ!?何いまの感触!?凄い吸い付いて来る感じでやわらか!?)
大事なことなので思わず二度叫んだ。心の中で。ともあれ、魚はきっちり食べた――そして後で吐いた。
帰りは多分、後輩少女の手を借りていたかもしれないが、それはそれである。
ご案内:「青垣山」から真浄虎徹さんが去りました。
ご案内:「青垣山 廃神社」に水無月 斬鬼丸さんが現れました。
■水無月 斬鬼丸 > 喧騒からだいぶ離れた青垣山。
登山道を分け入るように歩いてきた少年、水無月斬鬼丸は廃神社にたどり着いた。
なぜここにきたか。
理由は特にない。この島に老いても穴場めいたスポットがどんなところか
少し気になったのだ。
陰キャはあるが引きこもりではない。いい場所であればたまに立ち寄ったりしようかな、なんて。
「(……ふらっとやってくるにはしんどいな…)」
だが、登山道があるとしても山を登って訪れることには変わりない。
気軽に『廃神社でもいくかー』とはならないだろう。
景色や閑散とした様子は嫌いではないのだが。
■水無月 斬鬼丸 > 意外とこういう…じじむさい場所が好きなんだろうか?
我ながらあまりそういう発見は嬉しくない。
童貞でぼっちで廃墟や神社好きとか、陰キャを通り越してもはや枯れ系だ。
いや、そんなことはない。
陰キャではあるが枯れてはいない、いないぞ。
「まぁ、いいか…」
どっちにしたってボッチでこんなところに来るようじゃそう遠くはないだろう。
枯れ木のような男子と呼ばれるのも。
軽音部としてそれはどうかとも思うが。
崩れかけた社の階段に腰掛けて、景色を一望すれば
山に来るからと途中で寄ったコンビニの袋を傍らに置く。
ご案内:「青垣山 廃神社」に空蝉 藍那さんが現れました。
■空蝉 藍那 > 少年の近くの茂みが大きくざわめく。
ガサガサと葉っぱを散らしながら、やがて出てきたのはマスクで口元を覆った少女の頭だった。
「ぶはっ!!あ、なんか出れた。何ここ。」
そのまま茂みから出てくると、体のあちこち頭のあちこちに葉っぱや小枝が引っ掛かっていた。
それを手で取りながら辺りを見渡すと、階段に座っている少年を見付けて、目元が笑う。
そして遠慮なく歩み寄るとヒラヒラと右手を振る。
「こんばんは!ねえここ、どこか教えてくれないかな?何かの建物なのは分かるんだけど……」
崩れかけの社を見上げた後、少年へと顔を戻して首を傾げた。
■水無月 斬鬼丸 > では、いただきますと、袋から取り出した炭酸飲料のペットボトル。
ぷしっとあけて口をつけたところで、茂みがガサガサと騒がしくなった
…まさか、イノシシかなんかだろうか?
と、一瞬肝を冷やした…が、顔を出したのは少女。
「え…?」
いったいなにごとか。
騒がしく茂みからでてくる少女を、ペットボトルに口つけたまま眺めている。
そして、目があった。
「……あ、ああ…こんばんは、ここは……青垣山?神社だろうけど…」
驚いたままに応える。
山の名前は知っているが、この神社のことはよく知らない。
■空蝉 藍那 > 呆けている少年の顔をじっと見つめた後、ぷっと吹き出すように笑った。
「変な顔。オバケでも見た?」
からかいながら辺りを改めて見渡す。
「へー。ジンジャ、って言うんだ?ボクの世界には無かったなー。見た感じ潰れてるけど。」
首を右に傾げて右肩を持ち上げてすぐに下ろす。
それからまた少年に顔を戻して。
「驚かせてごめんね?ボクはウツセミ・アイナ。それでキミはこんな場所で何してるの?」
■水無月 斬鬼丸 > 何故か笑われている。
多分、結構味のある顔をしているのだろう。
そりゃそうだ、状況が完全に把握しきれてない。
オバケでも見た?と聞いてくるあたり、どうやらオバケではないらしいが…
「イノシシかと思った…」
実際にイノシシが出てきたとしたら、それはそれでビビり倒していただろうが。
とりあえず手元のペットボトルで喉の乾きを改めて癒して
マスクの少女のほうをみる。
…うわ、ピアスめっちゃしてる。
「あ、え…?い、いえ、大丈夫っす…。俺は、水無月…
何ってほどじゃないけど、少し散歩…?」
答えとしては苦しいかもしれないが、目的がないのだから、まぁ散歩の延長だ。
■空蝉 藍那 > 「イノシシ?んー、よく分かんないけど普通の女の子だよー。」
両手を持ち上げてヒラヒラと振って見せ、目元だけで笑う。
イノシシもジンジャも知らない。
気にはなるが、今は目の前の少年の方が気になった。
「ふーん、ミナヅキ。ミナヅキ。うん、響きがキレイ!でもミナヅキこんなところまで散歩?」
相手の名前を繰り返し呟いた後、笑顔で名前を褒めた。
だが散歩という言葉には首を傾げて眉を寄せ、辺りを見渡した。
「ここ、山でしょ?随分アクティブな散歩だ。まあかくいうボクも散歩してたらいつの間にかここに居たんだけど!」
わははーっと笑って肩を揺らした。
■水無月 斬鬼丸 > 異世界人のようではあるが、見た目人間と大差はない。
普通の女の子というのも確かなようだ。
ピアスバチバチだったり、マスクもしたりだがファッションの範囲内だ。
「そう、みたいっすね…」
なんでこんなところにそんなところからで現れたのかはわからないが、まぁうなずいておこう。
「そんないいもんじゃないっす…けど…。まぁ、そんなかんじですはい…」
突然現れた少女に名前を褒められれば少し照れくさい。
だが、若干受け答えはぎこちない。
なぜなら人見知りだから!
「まぁ、こういうところがあるって聞いたんで、ちょっと気になって…
えーと、ウツセミさん?は、家とかは大丈夫なんっすか?」
夜なのにこんなところにいては、帰りはだいぶ遅くなるだろう。
■空蝉 藍那 > 「あは、照れてる?」
ぎこちない声に首を傾げて目元を細めた。
「確かにこんな山の中にポツンとあるって聞いたら気になるよねー。潰れちゃったのはそのせいなのかな。」
少年の言葉に頷いて同意し、社を見上げていた。
潰れる前はさぞや立派だったのだろうが、今は最早見る影も無さそうだ。
「アイナ。アイナでいいよ。ウツセミはお爺さんのえーっと、ミョウジ?ミョウジって奴。一緒だからなんかむず痒いんだよね。……で、家だっけ?うん、家は平気。お爺さんに怒られるかもだけど、ボクが宵っ張りなのはもう知ってるから。」
許可も取らずに相手の隣に腰を下ろす。
すぐ傍ではなく、手を伸ばせば届くという程度の距離を保って。
「ボク、夜行性なんだ。」
屈託なく笑っても見えるのは目元だけ。
「ところで何持ってるの?」
そう言って指差すのはコンビニの袋。
■水無月 斬鬼丸 > 「ぅ……」
図星をつかれて言葉に詰まる。
恥ずかしげに頬をかき、視線をそらす。
早く別の話題に切り替えようそうしよう。
「そ、そそ…そうなんっすよね。
まぁ、しずかなとこっつーか、そんな感じのとこーって聞いたんで、たまに来るにはいい場所かなーって」
少し早口。
早口ではあるが、嘘は言っていない。
ただ、照れていたのをごまかしているだけだ。
「ぇ…ぁ……ぁぁ…はい、ならいいんっすけど…女の子の独り歩きってあんま歓迎されないとこあるんで気になって…」
名前を呼ぶのもなんか照れくさい。
というか、すぐとなりってわけではないが距離感近いこのようだ。
座り込んだ少女には曖昧な返事でごまかしつつ。
「あ、これっすか。散歩に来てもこのへんなんもないんで…飲み物と、食べ物を…」
袋の中身のお菓子やサンドイッチやらを見せ
■空蝉 藍那 > 「へー、そーなんだー?」
くすくすと笑いながら首を傾げるのは、少し早口になったのが分かっているから。
なんだかつい意地悪をしてしまいたくなる相手だ。
「あー!それ偏見なんだー!襲われるのは女の子だけじゃないと思いまーす!」
心配してくれてるなろうとは思うけど、からかいたくなるからついついそんな風に声を張り上げた。
「わ!いいなー!ボクも何か買っておけば……」
言い切る前に腹の虫が声を上げる。
マスクの下で少しばかり頬を染めて、視線を泳がせる。
「たはは……そういえば夕飯食べてないや……」
などと言ってから、ジーッと物言いたげに少年を見つめる。
パッチリ二重がバッチリ見てる。
■水無月 斬鬼丸 > 「そーっす…ぁぁ、えっと…まぁ、あぶないんで!!どっちでも!はい!!」
彼女の異議申し立てにはもうしどろもどろという感じで。
初めてあった女の子にいいようにされてしまっている。
どうやらこの子はコミュ力が高いようだ。
ぐいぐいとくる感じではないが、すっと仲良くなれるタイプの。
そんな彼女のお腹からなんか可愛らしいような
それでいてなんとも味のある音がなった。
つい視線を彼女のお腹に落とし、再び顔に向ける。
「……どうぞ…」
そっとコンビニ袋を差し出し。
■空蝉 藍那 > 「あっはは。ミナヅキ、面白いねー。」
しどろもどろの様子に肩を揺らして笑う。
男子相手に言ってはいけないとは思うけど可愛い。
思うだけに留めておくのは優しさ。
そして視線は向けるも指摘しないのは彼の優しさか。
「……たははー。ありがとミナヅキ!優しいね!素晴らしいね!」
サンドイッチを袋からぱっと取り出すと、それを持ちながら笑顔で褒める。褒めちぎる。
暫くサンドイッチの袋を見つめ、OPENの文字を見付ければようやく開け方を理解して開けた。
ハム玉子サンド、一番馴染みがある。
「いただきまーす!」
マスクを下ろすと小さく口を開けて、はぷっと齧りつく。
「うーん、おいしー!なんだっけ、お米?和食?あれって慣れなくって。やっぱパンが落ち着くなー。」
口元を手で隠しながらご機嫌。
■水無月 斬鬼丸 > 面白い要素あっただろうか?
むしろ薮の中から迷子になってでてくる女の子のほうが
一般的には受けが良いと思う。
少々複雑な表情のままで肩を落とし
「そんなたいそうなもんじゃないっす。山に登るってんでたくさん買ってきたんで…」
よほどお腹が空いていたのか
サンドイッチに一目散だ。
まぁ、散歩ついでに迷い込んだというのならば無理もない。
少し気になっていたマスクの下は…普通の口だった。
口は小さめなようだ。勢いのわりには可愛らしい。行儀にも気を使ってるし。
「まぁ、コメとか箸とかは独特なやつなんで……のみモンもどうぞ…あと1本くらいあまってたような…」
■空蝉 藍那 > 「山に登るから?ああ、疲れてお腹が減るかもって事?たしかに、お腹ペコペコ。」
肩を竦めて首を傾げた後、もぐもぐと食べる。
食べる時は口を小さく、喋る時は手で口元を覆う。
理由はあったが、わざわざ告げるような事でも無く。
普通じゃないのは口の中だと。
「そう!そーなの!箸!なにあれ!?地球人はなんであんな複雑な物を使うの!?フォークやスプーンで充分じゃない!?」
少年の言葉にわっと食いついて少し前のめり、というより横のめりになって少年に詰め寄る。
口元は隠しているから唾が飛ぶとかは無かっただろうけど勢いは増した。
「あ、いいの?助かるー。ミナヅキほんっと良い子。ボク良い子大好き。」
そう言って手に取る炭酸飲料を見て。
「……お酒じゃないよね?しゅわしゅわしてる。」
そう言いながら首を傾げた後、一口飲んで肩を弾ませ、口元を押さえる。
「……げほっ。……ぱちぱちする!なにこれ!!」
少し咳き込んで、驚きに目を見開いてペットボトルを凝視する。
■水無月 斬鬼丸 > 「あ、はい…えーっと、さっきも言ったとおり、この辺自販機どころか水道通ってるかも怪しかったんで…
買ったきてよかったって感じっす。ウツ…ア…アイナさんもお疲れだった様っすし…」
お腹が減っていたようだとは言わない。
それだけのデリカシーは少年の中にもあった。
もちろん口を隠すのを訝しんだりもしない。
だが、詰め寄られると、思わず体をそらして目を見開いてしまう。
女子が一気に間合いを詰めてくるのは何度されでもドキッとしてしまう。
心臓によろしくない。寿命がまいど削られる思いだ。
「あれ使ってるの一部の国だけなんで…まぁ、異世界の人はだいたい使えないんで…」
箸に一言物申す彼女をなだめるように手を前に。
「んなっ…ふ、ふつうっすよ…ふつう……」
食って掛かる彼女に炭酸水をすすめれば、どストレートに褒めてくる。
どうも照れくさい。いい子とか大好きとか…
夜闇の中でなかったら顔が赤いのがバレているところだ。
が、直後、少女はなにかに驚く。どうやら炭酸飲料は初めての様子
「あ、ぁあ、だめでした?これ、サイダーっていいまして…こういうのみモンで、毒とかじゃないんっすけど…」