2020/08/24 のログ
ご案内:「青垣山-天然温泉」にオダ・エルネストさんが現れました。
■オダ・エルネスト > 最近やっている自動車の試験運転。
その内容に峠道の走破性能確認というのがあって、近くを走った。
そこでどうせ、走らせてくるならいい場所があると聞いて車を降りてしばらく歩いてやって来た。
なんでも余り知る人の居ない秘境で夜中に峠を走った時などに利用したという話の天然温泉。
いわゆる、秘境。
トレージャーハンターな物語が大好きなお国柄、その言葉に揺れ動くのはオダ仕方ないというもの。
これは冒険である。
お昼セットにアヒルさん人形を添えて、堂々やって来る。
秘境と聞いていた。
誰かがいるなど想定外。
故に、目の前に現れる形となって目と目が合ったと思ったので
静かにサムズアップして白い歯を光らせるようにして笑い、声をかけた。
「ほう、いい寛ぎっぷりだなマリー
やはり、君の肌は綺麗だな。 湯けむりの中にある君は、この世の何処にある聖女像よりも神々しく見える」
沈黙は危ない気がした。
■マルレーネ > はぁあ………。
思わずくつろいでしまうのもやむなしというもの。
何も身につけないまま、仰向けになって岩場に横になるくらいの開放っぷりを見せつける。
誰もいないから大丈夫大丈夫。
大丈夫大丈夫。
「………なるほど?」
相手の言葉に、ギョ、っとした顔をしながらも。
静かに上体を起こして、タオルを引っ張り上げて胸を隠す。
見えていたのかもしれないことに、ちょびっと頬を染めながらも。
「………あえて褒めなくても大丈夫です。っていうかあえて褒められると恥ずかしいですー。
なんですか、オダさんも温泉ですか?」
誰でも自由なのだから怒る権利はないのだが、唇を尖らせてしまうのも仕方のないこと。
■オダ・エルネスト > こういう時は感謝の言葉で表わせと先達に習った次第ではあったが、
どうにも。
油断しきっていた彼女の顔の変化に思わず笑い声をこぼす。
フフフと漏れる声を手でおさえつつ一度態とらしく咳き込みをして
切り替える。大丈夫、オーケイ。
「大丈夫だ。
見えていたとしても婚前の妙齢の女性の肌のこと、
見えてなかったと私はちゃんと証言出来る」
意訳すれば、ばっちり見てしまったが他人には絶対言わないから安心して欲しいである。
「マリーの想像通り私も温泉だ。
知り合いにこの秘境のことを聞いてな。
折角くつろいでいる所を邪魔するつもりはなかったんだ」
流石にタオルで隠したといえ、そのまま目を向け続けるのは失礼かと視線を逸して言葉を口にする。
すまないと何時になくちょっと真面目な声色で頬を指で掻いていた。
■マルレーネ > 「で、見ていたのですか? 見えていなかったんですか?」
にっこり笑顔で圧をかけておく。
ほらちゃんと言ってみなさい。
それによって生死を決めましょうと言わんばかりの圧である。
「………ああー、なるほど。
怪我とか筋肉痛に効くと聞いたんですが、そんなところですかね?
いえ、………ああは言いましたけど、誰でもOKな場所ですからね。
そんなところで寝そべっていた私も私ですから。」
こほん、と一つ咳払いをして、ちゃぷん、と肩まで浸かり直す。
よし、これでOK。
■オダ・エルネスト > 観念した。
そういう表現がふさわしく、目を瞑ってフッフッフ……と笑い。
「見たとも。 ありがとう」
男として、感謝しなくてはならない。
まさか人いるとは思ってなかったのもあって思っきり温泉全体を見渡すようにして視界を確保してしまっていた。
その結果、個人的には普段の行いを神が見ていたのだろうと感謝の祈りを心中で捧げるほどだ。
「効能は聞いてはなかったのだが、私は山奥の温泉はいいぞと唆されただけだ。
君の許しが得られたのであれば……一緒に失礼しよう。
君の肌を見た手前ではあるが、服を脱ぐので少し横を向いててもらえればと思う。
贖罪とはならないが、見たければ見ていればいい」
そう言ってから一息ついて、一応少しだけ背を向けて手早く服を脱ぐと持ってきていた袋の中に服をまとめて入れる。
脱ぐと筋肉質な肉体で手で湯をすくうと軽く身体に当てて温度チェックしてから、湯に浸かる。
「ふぅ……」
ちょっと殺されても文句言えないと思っていた。
■マルレーネ > 「人間って、何処を叩くと記憶がとぶんでしたっけ。」
不穏なことを口にしながらも、ふぅう、っとゆったり溜息をついて。
「はい、仕方ないです。
見たのは秘密ですよ?」
もう、と頬を膨らませながらも、それくらいで許すあたりは、まだ優しさがあるのだろう。
神の怒り! とかはしなかった。
「なるほど。 そういうものなんですかね?
山の温泉は結構入り慣れてるので、ちょっと警戒心が薄くなっちゃいました。
いえいえ、流石に見たりしませんよ。」
視線を横に反らしながら、はああ、っと穏やかに吐息を吐き出して。
■オダ・エルネスト > 「しかし、こういうのもなんだが、面白いところで会うものだ。
ちなみに、比較的に記憶障害を起こしやすいのはこめかみ部分を叩くといいと聞く」
この遭遇について語り、そんな冗談を交えつつ笑う。
「私はそれほど、言いふらしたりはしない。
いいものは見せてもらった、その御礼としてはちょっと足りないが、今のバイト先の先輩から新商品のお茶を貰ったんだ。 今度修道院にお邪魔する時は持っていこう」
最近は食品系部活動でバイトをしており、そこの先輩から貰ったハーブティーのティーパック。
本当はバーベキューで楽しんだ礼として持っていこうかと悩んでいたが、こういうこともあるか、と。
「いやだが、こういった自然の中で開放的になるのは分かるが、
ははは、なんとも楽にしてたので、ああいう姿のマリーも悪くなかった」
まさに自然体であったというのは流石に寒い気がしたので少し要領の得ない発言となった。
■マルレーネ > 「あとでこめかみ部分に棍で一発入れていいですか?
こう、突きで。」
殺す気だった。
にっこり笑顔で提案しながら、こちらも笑う。
きっと冗談。
「それほどとか言わないでくださいよ、本気で突きますよ。
………ああ、お茶ですか、それはありがたく頂きましょうか。
最近は修道院にいないことも多いので、来るときは教えてくださいね。」
「………ま、まあ、楽にはしていましたけど!
わすれましょう? わすれられないなら無理やり忘れてもらいますけど。」
棍あったかな、なんて手を伸ばすシスター。タオルを身体に巻いただけの恰好だけど。
■オダ・エルネスト > 「マリーからなら仕方ない」
と両手を上げて全面降伏を主張。
被害者からの制裁はあって然るべし。
夏場の温泉というのも悪くない、と身体の筋肉を弛緩させていく。
ちょっと緊張していた。
「修道院にいない事が多いのか……夏期講習に君も参加してたりするのか?
そこは何かあればなんらかの置き手紙などでもしておこうか」
そう言えば、携帯端末は入手したのだろうか。
確認していなかったな、と思い出す。
「そこはなんというか……君の想い人から問い詰められる事があれば恐らく私も口を割らざるを得なくなる」
間男と泥棒猫は死すべし、というのは祖国のとある魔女の一派の言葉であり一部の過激派だ。
昔、勘違いにより被害に遭いかけた身としては、震えて真実を語るしかない。
■マルレーネ > 「ん、今はちょっと落第街の困っている人のために、施療院を開いてみたんです。
ちょっとばかり困った人もたくさんいますけど、本当に困っている人もたくさんいるんですよね。
後は、お金の問題もあるのでアルバイトもそこそこ。」
相手の言葉に素直に返しながら、こちらはん、っと伸びを一つ。
緊張はしていない様子で、割とリラックス。
相手がそういうタイプではないと理解しているからか。
「………私の思い人ですかー。
あー、それはまあ、無いでしょうねぇ。
好きな人って話をした記憶がありますけど、あれです。
元居た世界で神を信じる気持ちが、恋慕のようだと昔、ちょっと言われただけです。
もう、私がどれだけ信じていても届かない、かなあ、って………まあ思ったりするわけですよ。」
あはは、と軽い口調で。
■オダ・エルネスト > ふーむ、落第街で施療院。
なんともらしい話だ。 勝手な妄想をするときっと彼女はそういうのを。
「全く損益勘定なしでやっているのだろうな……」と苦笑して小さく呟いた。
なんとも、素晴らしいと思わず漏れてしまった声であった。
けれど、その後に続いた声に、思わず少し言葉を紡げなかった。
そして岩に背にして空を少し見た。
ゆっくりと顔を彼女の方の向けた。
「……信仰が恋慕のようで何が悪い。
そうだとしても抱いていた気持ちに偽りがないのなら。
君のそれはきっと諦めるべきではない」
「君は、自分の気持ちを他人にとやかく言われて
いい子のように納得しようとしているが、
納得できないのなら、叫べ。
この気持ちは本物だったと。
想いとは、理屈で片付けていいものじゃない」
誰かの言葉で自分の感情を納得させて消し去るなど余程のことでなければ難しい。
故に、
「幸い、ここにはひと気はない。
君はその恋慕を捨てれるならいいが、
そうでないという気持ちがあるのならば、
一度、言葉にしてみるといい」
■マルレーネ > 「納得、しているわけではないですよ。
それにー? ………もうどうでもいいと思っているなら、あの場所では言いませんしね。」
目を細めて、その上で空を見上げる。
「ですから、ずーーーっと叫んでるじゃないですか。
他の人のために働きなさい、って言われたことだけ、ちゃーんと守ってますよ。」
にひ、と笑った。
声にはしない。涙も流さない。暴れもしない。
行動だけで、彼女はずっと叫び続けていた。信仰を。祈りを。
■オダ・エルネスト > 「悔しいが、まだ勝てないワケだ……」
水面を見てぼやく。
恋敵は強大圧倒的って訳だ。
だが、彼女の言葉を聞いて安心した自分がいる。
そうであって欲しいと
簡単に自分の想いを曲げない人であってくれてよかったと。
「だが、まあ、これでよく分かった。
やはり、私は割とマリーの事が好きかも知れん」
そういう所に好感を抱いているのかは分からないが。
「故に、その恋慕において
私を対象にはさせてやらない事にしよう。
私は君を怠けさせる事にする。 そう決めた」
言ってから、自分でも何を言ってるのやらとおかしくなって鼻で笑ってしまう。
■マルレーネ > 「変わってるだけですよ。」
ぼやきに、しらっと言葉を返す。
変わってる自覚はある。
"それ"だけに縋って生きている子は、やっぱり少なかった気も、しなくもない。
「………なーに言ってるんですか。
やっぱりこめかみをやらないとダメです?」
くすくすと苦笑を零しながら、相手の言葉を軽く流しつつ。
「………ふぅん? そうなんですね。
じゃあ、オダさんの頼み事は聞かなくても構わない、ってことです?」
にひひ、と笑顔を向けて。
「日焼けの時も、白黒半分になっても断ってよかったんですー?」
意地悪を言う。タオル一枚の恰好であることを忘れて、普段通り。
■オダ・エルネスト > 「別に、私のいた国……アメリカじゃそこまで珍しい話でもないよ」
ただまあ、変わってるというのは、そのまま。
そう、狂信者とか言われる類なだけ。
一般人からすればそういうところがあるから忌避感もあるかも知れない。
「それは困るが……
私は君を堕落させるべく、押し倒してでも治療したかも知れないな」
それがどうした、こちとら魔導を極めた魔法使いだ。
と普通でないのはお互い様であると言いたげに笑みを深める。
「頼み事を聞かない、話を聞いて貰えないのは困る。
が、だとしても、私を君のその信仰で手を差し伸ばす対象にしないでくれ。
私は君と対等の戦友として立ちたいとあの日海の家で出会ってから願っている。
君こそ私に頼ってみたまえと言ってやるさ」
ガバっと立ち上がり仁王立ち。
「私が君にお節介をかけて怠けさせてやる。
何時でもは無理でもこういう時くらいはそういう風に肩の力を抜かせてみせる」
いつものように笑みを浮かべて白い歯をわざとらしく光らせる。
少し熱い湯のせいか顔は赤いが、おおよそいつもどおり。
タオルは折りたたんで頭の上にしかない。
■マルレーネ > 「あらまあ、情熱的。
もう、そんなことばっかり言ってると、本当に怒りますからね?」
全くもう、と頬を膨らませて、押し倒してでも、なんていう相手をジト目で見やる。
そう簡単に押し倒されるつもりもない、という自信からか、そこまで動揺はしないが。
「信仰が理由で助ける………、ですか。
難しいこと、言いますね。」
苦笑する。意識してやっていることではないですよ、と首を横に振って。
それでも、自信満々に立ち上がった相手を見上げれば。
「………………えいっ。」
拳を固めて、まっすぐお風呂に使ったまま右ストレート。
ぐ、っと小指に力を込めて、こちら側から見て反時計回りに拳をねじり込んで、一気に貫く。
(あくまでイメージです)
■オダ・エルネスト > 可愛らしい掛け声だなと先ず思ふ。
しかし、可愛らしさと全身を駆け巡る信号情報は悲しいかな、一致しない。
規模的に言えば、地球に月が殴り込み入れたとかそういう感覚。
地上は滅ぶし、下手をすれば核も潰れる。
そんな危うい一撃。
少なくとも地球上から一度生物という生物は滅びるし、惑星としても滅びる可能性が大きい。
人類は滅亡した。
「……あー、車で来てるんだけど帰り乗って、く?」
なんとか思考を現実に戻して言ったのはそんな言葉だった。
しかし、耐えきれるはずもなくやせ我慢は限界を迎える。
一歩後ろに下がり、
膝をついて、そのまま派手に湯にうつ伏せに倒れる。
今回は、予想外の一撃過ぎて防御魔術も身体強化も間に合わなかった。
■マルレーネ > 「……いーえ? 私は歩いて帰れますし、今なら着替えもできますからね?」
うつ伏せに倒れるのを見て、にっこりと笑ってそう答える。
流石にアレは、一撃を加えるのは正当防衛だろう。
正当かどうかは分からないけど、防衛だった。
…………いやまあ、着替えた後、ちゃんと気が付くまで岩に座って待っていたけれども、それはそれ。
呆れたように溜息をついて、のんびりと徒歩で帰っていく後ろ姿は、確実に見えたことでしょう。
ご案内:「青垣山-天然温泉」からオダ・エルネストさんが去りました。
ご案内:「青垣山-天然温泉」からマルレーネさんが去りました。
ご案内:「青垣山」にアーテルさんが現れました。
■アーテル > 木々が茂ったその山でも、ここは開けた一帯。
…どこか青い匂いがするその草むらは、風が吹けばざわざわと煩く騒ぎ立てるくらいに広々としていて。
樹の作る陰に隠されることのないそこは、星々の瞬きに照らされ、光に満ちていた。
「………。」
やってきたのは、赤髪の男。
草むらの真ん中で、どっかりと腰を降ろして座り込む。
後ろ手をついて空を仰げば、満天の星空が視界一杯に広がっていた。
■アーテル > 「…………懐かしいなぁ……」
ぼんやりと思い出すのは、朧気にも記憶の片隅に残る…どこかの世界にいたころの記憶。
何か月前か、何年前か…それさえももう分からない。時間の流れが違っているのかもしれない。
色んな世界を旅してきた自分でさえも、不思議なこともあるものだと笑ったものだった。
ただ、霞のようなものの中でもこの記憶だけは鮮明に覚えているものだから…
「あの場所も、こんな感じでよく星が見えるところだったっけか……」
■アーテル > ひょんなことから、仲良くなった子がいた。
からかいがいがありながら、どこか目を離したくないと思えるような、そんな小動物のような子。
その子と、こんな風に星のよく見える場所で会ったときに、聞いたっけか。
<親交を深めるとすれば……ニンゲンか、それ以外か。お前さんなら…どっちがいい?>
するとその子は、全部、と答えた。
……とんだ欲張りさんだったなぁ、と、小さく笑う。
「俺であったらば、何でもいい。なんだっていい……
ニンゲンにそこまで望まれたのは、初めてだったなぁ……」
郷愁に耽る。
視線を落とす。
木々の中に巡る陰りが見える。
星々の瞬きが届かない、深い深い闇。
…その子とはもう、会えていない。
■アーテル > 「…思い返してもしかたねぇか。」
自らが抱いた、ちくちくと痛むような、そんな寂しさのような感情を嘲笑するように小さく笑う。
するとその体躯に、黒い靄が滲み出始めた。
あっという間に身体を飲み込み、大きく形作って……
「…………。」
晴れた後に残った"それ"は、巨躯といってよい大きな黒い狐の姿だった。
「……この姿でも、痛いもんは痛いんだな。」
■アーテル > 「くぁ……ぁぁふ……」
大きく、大きく欠伸する。
このサイズだから、迫力も相応なものだが。
どうしようもないものを考えても、辛いだけだ。
今は前を向いて行くしかない。
門を通じてやってきた、この常世島の世界を精々楽しむだけ…
「……んま、退屈さえしなきゃあいいか………」
のし、のし、四つ足が草を踏みしめる。
星の下にその黒い姿は、どうしたって目立つから。
今日くらいは、暗がりの下でひっそりと眠っていたかったから。
そうして生い茂る木々の隙間を縫う様に、山の中へと消えていった―――
ご案内:「青垣山」からアーテルさんが去りました。