2020/09/20 のログ
ご案内:「青垣山 廃神社」にレニーさんが現れました。
レニー > 夕暮れの廃神社の軒に大きめの犬のようなものが寝そべる。
休みという暇を持て余し散策としてやってきたまではよかったがそれなりに涼しくなってきた気候に昼寝にと目的を変えて今に至り。

「ん……んー……?あれ…」

どれだけ寝たかはわからないが数時間は確実に眠っており。
目を覚まし空を見れば昼間だったはずは夕方になっている事に一瞬理解が追い付かずに緩く首を振り。
そうしてもう一度空を見上げてようやく現状を把握できる。

「寝すぎた。まあいいか」

最初は寝すぎたことを後悔したが直ぐにいいかと考えなおす。
ここに来た理由がそもそもに暇つぶしだったので昼寝に費やしても惜しくはないく。
ただ寝起きでまだ眠いのか大きな欠伸を零して起き上がらずに伸びたままで。

ご案内:「青垣山 廃神社」に白い少女さんが現れました。
白い少女 >  
寝ていた大きなわんこさんを、大きな目で不思議そうに見ている女の子がいました。
いつの間にいたのでしょうか。わんこさんの目の前で、しゃがみこんでじぃーっと、見ています。

「しゃ―――b―った?」

女の子は、不思議そうな声で言います。
でもその声は、針がぴょんぴょんと外れるレコードのように、不自然に途切れ途切れで、上手く聞き取れません。

レニー > 「……?」

少なくとも周囲には自分以外の気配はなかった。
しかしいつの間にか目の前に人影がある。
目の前に来るなら絶対に見逃すはずがないのにいる、それは警戒をするには十分。
慌てて起き上がると飛ぶように距離を開けて。

「誰だ、いつから居た?」

うまく聞き取れない声、それがさらに警戒心を強め。
身を低くして何があっても対応できるようにと身構えて。

白い少女 >  
「――――ぁ…」

ぴょん、と跳ねて離れてしまったわんこさんに、少女は少し悲しそうな顔をしました。

「お―――かせ――、す―――ません……」

しょぼん、としながら、女の子は謝ります。
とても、申し訳なさそうでした。

「わた―――は、”クロエ”と、――――ます。
 さ――き、き――――ばかり、です。
 あ――たは、―――いぬ、で―――か?」

聞かれれば、それにちゃんと女の子は答えます。
でも、やっぱりぷつぷつと途切れて、よく聞こえはしません。
でも、”クロエ”といったのだけは、何故かはっきりと聞こえました。
それが、女の子の名前なのでしょうか。

レニー > 悲しそうな顔をされれば悪い気はするが警戒は解かない。
いつの間にかいたという事実がただものでないと考えて。

「驚いた。本当にいつから居た?」

やはり聞こえにくい声。
申し訳なさそうな様子に敵意はないかと少し警戒を緩め。

「クロエ?名前はクロエであってる?
俺は犬じゃない、狼だ。
後…聞こえにくい、もっとはっきりと話して」

ちゃんと答えてくれるがやはり聞こえにくい。
名前だけは不思議と聞こえ、他ももっとはっきりと話してと告げて。

白い少女 >  
クロエであっているか、と言われたら、女の子はこくこくと、頷きます。
女の子の名前は、クロエというようです。

「きが――く―と、い―――ろな、ところ――――――て。
 いつも、そ――な――――です。

 ―――きり……。
 ……」

はっきり、と言われると、クロエという女の子は口をぱくぱくとして、「あー、あー」と声を出そうとします。
でも、やっぱり声がぷつぷつと切れてしまって、上手く言えません。
女の子も、残念そうにしょんぼりとします。

「お―――かみ?
 …!―おか―――!!
 はじ―――て、見―――――した!」

おおかみ、と言われると女の子は目をきらきらとして、おおかみさんを見ました。
はじめて見たのでしょうか。とても興味しんしんなようです。

レニー > 頷く姿にそれが名前であっていると確認できる。
そして名前を聞けば名乗るのは当たり前だろうと、身構えた姿勢を解き座り。

「レニー。一応学園の学生。
………気が付くと色々なところであってる?
後はわからない」

口をぱくぱくとさせるが声はやはりわかりにくく切れてしまう。
最初の言葉だけは何となくわかったがそれ以外はわからないと首を振り。

「この世界にはいないみたい。
俺は異世界から来たから」

こうしていると雰囲気だけ誇らしげにして。
向けられる視線に興味が混じっていればどことなく落ち着きをなくしてしまいそうになる。

白い少女 >  
”気が付くと色々なところ”と言われると「!」と反応して、こくこくと頷く

「”きがつくといろいろいろなところ”に―――ます!」

そして、女の子はしっかりと、同じ言葉を言います。
不思議とその言葉は、ぷつぷつしなくてちゃんと聞こえるようになりました。
女の子は、嬉しそうに何度も同じ言葉を言います。
ちゃんと伝わったのが、嬉しかったみたいでした。

「いぬ――、おお―――みも、はじめて――――した!
 かわ――い……
 い―――かい、―――すか?」

目をキラキラしている女の子は、大きなおおかみさんを触りたそうにしてから、おおかみさんの言葉にきょとんとしました。
いせかい…というのが、よくわかっていないようです。

レニー > 「今度ははっきりと聞こえた。
どういう原理?次は、それであってます?」

同じ言葉を今度ははっきりと口にする事にどういう事かと首をかしげる。
通じていることを喜んでいるように見える姿に話しているつもりで言葉が出ない。
理解されると話せるようになる?と鈍い頭で考え。

「犬じゃなくて、狼も初めて見た?
可愛い異界ってなんですか?あってる??」

目をキラキラをさせている様子、触りたいのだろうと察するがどうしようと悩み。
きょとんとした様子と切れ切れの言葉に確認するように再度口にして。

「異世界、あっちの荒野にある門から来た」

そう告げると顔を門がある転移荒野の方へとむけて。

白い少女 >  
「!
 ”はじめてみました”!
 かわ―――、――――かい?…????」

可愛い異界は、ちがうみたいです。
女の子も何のことだろう?と首をかたむけています。

「わた――、ずっ――、おへ―――に、い――――ので。
 いぬ―――、おおかみも、みた――――なかった―――す。
 
 ―――せかい。こ――――――ある、もん…?」

そう言われて、女の子も振り向いて転移荒野の方を見ます。
遠くからはよくわからないけど、そこから来た、という事だけはわかったようでした。

「レニーおおかみ―――んは、ど―――してここに、きた―――ん――すか?」

門からきた、と言われたので、女の子はしつもんをしました。

レニー > 「難しい…やっぱり。変わってる?」

やはり切れ切れな言葉で何を言っているかをきっちりとはわからず。
それでも少しは判るだけでもと割り切って。

「私、ずっとお部屋にいたので?
犬も狼も見たことなったんです?
それなら見たことないの納得、でも俺…人にもなれる。
異世界。あっち、転移荒野に異世界から来れる門がある」

同じように転移荒野の方を向く姿を見つつ説明。
これ以上はどういう原理か理解できないので説明できなく。

「レニー狼さんはどうしてここに来たんですか?
事故、門の先にお宝があると思って飛び込んだわここだった」

そんな理由とあっけらかんと告げて。

白い少女 >  
「―――!ひと――な―る…! おた―――!」

ふんふん、とレニーおおかみさんのお話を聞いて、おたからや人になれる、という言葉にとても目を輝かせました。
とても、初めてみる世界を見たような顔で。すごく楽しそうに。
女の子はレニーおおかみさんの言葉に感動していました。

「あ―――
 でも、レニーおおかみ――ん、そ―――じゃ―、h―とり―――な――――です?」
 

レニー > 「そう、人になれる。お宝は宝物。いろいろとあるけど外れも多い」

こちらでは珍しい話なのかと目を輝かせる様子につい話。
どこまで話そうかなとそれなりにぼかしては元の世界のことを話して。
そんな話でも感動してくれている姿が嬉しく。

「それじゃ一人なんです?であってる?
仲間はいないから一人、でもさみしくはない」

この世界は色々なことはありいまだに発見も多い。
だからさみしいと思う暇はないと告げて。

白い少女 >  
「”さみしくない”
 ―――わた―――も、です」

寂しくない。と言われたら、女の子もわらって、そう言いました。
ほんとうはちょっぴり嘘だけど、でも今はレニーおおかみさんと話してるので、ほんとでした。

それから、レニーおおかみさんの元の世界のお話をたくさん教えてもらって、おどろいたり、わらったり、とても楽しそうに女の子は聞いてました。
まるで、絵本の世界を読み聞かせてもらってるみたいに、女の子には、新鮮で不思議な世界が、そこにありました。

そうやってレニーおおかみさんのお話をたくさん聞いていると、女の子は突然「あ」と、何かに気が付いたような声を出しました。
それから、少し残念そうな顔で、レニーおおかみさんの方を見ます。

「レニーおおかみ―――ん、また、…――え――すか?」

レニー > 「私もです。であってる?」

自分の言葉に笑って見せる少女。
その言葉に強いなと思い見つめ、寂しくないとは言ったが実は少しだけ寂しさはあったりする。

しかし今はそんなことよりも喜んでくれ、話を聞いてくれることについうち今までにやったことや失敗談まで話してしまう。
そのたびに驚いたり笑ったりと楽しそうにする姿を見れば嬉しく。

そんな話の途中に声を出したと思えば残念そうな顔。
それが何を意味するは分かり。

「俺はこの辺りか学園、公園にいる。だからまた会える」

小さく頷きまた会えると告げて。

白い少女 >  
こくこく、と頷いて、レニーおおかみさんが”また会える”と言ってくれたら、女の子は、少しうれしそうに、笑いました。






そして気が付いたら、女の子はいつの間にか、いなくなっていました。
まるで最初から、どこにもいなかったみたいに、どこにも女の子の姿は、ありません。
いつの間にか、レニーおおかみさん一人になっていました。

でも、もしかしたら。
レニーおおかみさんが言ったみたいに、また…会えるのかもしれません。
その日まで、女の子も、たぶん、いいえ…きっと、ぜったい、楽しみにしています。

ご案内:「青垣山 廃神社」から白い少女さんが去りました。
レニー > 会おうと思えばまたきっと会える。
この世界は平和なのだからそれができる。
嬉しそうに笑う少女にそう告げようと思えばもう姿はなく。

いつの間にか居た時のようにいなくなった事に立ち上がり周囲を見回る。
しかしその姿を見つけることもできず、元の場所に戻り寝そべる。
そう言えば名前を聞き忘れたが次に会ったら聞こうと決め。

また会うことを楽しみにして。

レニー > そうして再び一人となれば寝そべり尻尾を動かしては大あくびを一つ。
楽しい時間があった分一人となれば退屈となってしまい。

「面白い出会いだった」

今の少女のことを思い出し笑みを浮かべ、大きく体を伸ばして寝転がる。

レニー > 「…眠れない…」

もう一度眠ろうとしたがどうにも眠れずに身を起して身震いをする。
楽しい時間があればなかなか眠れないと子供のようだと口元に笑みを浮かべ。
少し散歩しようと気分を変えると起き上がり廃神社を後にする。

ご案内:「青垣山 廃神社」からレニーさんが去りました。