2022/03/16 のログ
ご案内:「青垣山 廃神社」にセレネさんが現れました。
セレネ > ふわりふわり、風の魔術で身体を浮かせ、いつもとは違う散歩道を行く月色。
道は整備され、安全ではあるとはいえパンプスで山道は流石にキツい。
それにもう陽が落ちて久しい時間帯だ。夜の山は怖いと聞く。

『…家主の居ない社ね。こんな所にもあるなんて。』

年始頃だったか。此処等で強い想いを感じ取った感覚があった。
流石にもうその残滓もなく、ただただ暗く虚しい想いのある場所ではあるが。
空に浮かぶ月から魔力を供給しているので、夜の間はある程度魔術も自由に使える。

朽ち果て、荒れ果てた社の屋根へと乗ると、眼下に広がる景色に蒼を細める。

『此処も悪くない眺めね。』

そよぐ風、乗る香りはこの場にはふさわしくない優美なローズ。

セレネ > 普段なら公園等、比較的人が居る場に散歩するのだけど。
偶には人気の無い場所でゆっくり過ごすのも悪くはないかと思った次第。
尤も、此処もそこそこ危険な場所だというのも把握している。
この国では山は異界に繋がっているとか、大変容の後異界になったとか、そんな話を聞いた事がある。
他者には異様に気遣うくせ、自身を気遣うのは一切ない。
…黄緑髪の彼や、夜色の彼女からは自分を大事にしろと言われたっけ。
未だに自分を大事にする、という意味は分かっていない。

『人なら兎も角、人じゃないものねぇ…。』

寂しい景色に、異国の言語がぽつり。
腰は下ろさないようにして座り込む。
己も人だったなら、少しはその気持ちも理解できたのだろうか。

セレネ > 『…ん、そろそろ別の場所に行こうかな。』

腰を上げぐっと背中を伸ばしては再び風の魔術を行使。
社の屋根から離れるとそのまま居住区の方まで浮かんでいくとしよう。

廃れた神社に、ふわりと優しく甘く香るローズが暫し残るかもしれない。

ご案内:「青垣山 廃神社」からセレネさんが去りました。