2020/07/06 のログ
■劉 月玲 > 「他の人にもそれ言われてるー。
でもこうでもしないとご飯にありつけないんだもん。
『そこのお兄ちゃん、おなか減ったから血ちょうだい』って言ってもドン引きされるか風紀委員案件だよ?」
ぷぅ、と頬を膨らませながら怒ってみる。
答えにはなってないけど、でも事実そうなのだから仕方ない。
「だから、お兄ちゃんが優しい人で良かった。
また今度、血を吸わせてね♪
あ、私1年のリウ・ユェリンっていうから。
気軽にシャオリンって呼んでいいよ――あ、バス来た」
そう言っていれば、遠くからバスがやってくる音がする。
「じゃ、先にバスに乗っちゃうね。
お兄ちゃんも早く乗らないと、バス行っちゃうよ?」
カバンを持ち、一足先にバスに乗る。
ご案内:「路面バス/停留所」から劉 月玲さんが去りました。
■三椏 ケイ > 「無理矢理やっておいて、何が"優しい人で良かった"だよ」
実際、面と向かって血をくれと言われたところで引くだけだが。
それこそ病院とか、然るべき機関をあたれば何とかしてくれるもんじゃないのか?
こっちは迷惑を被った身だ。気にする義理はこれっぽっちも無いが、年頃が妹に近いとどうにも放っておけない。
「言っておくが、次なんて無いからな? そもそも今のを許した覚えもねぇ」
再び目を背けたまま答える。
濡れ透け問題も含め、俺を襲ったトラブルは何一つ解決していない。
そうこうしている内に聞こえてきたバスのエンジン音。溜息を吐いて立ち上がる。
同じバスに乗るのも躊躇われたが、これ以上遅くなるわけにもいかない。
「……2年の三椏ケイだ。1年に三椏そにあっているだろ、その兄貴だよ。
もしお前がちょびっとでも悪い事したと思ってるんなら、埋め合わせはあいつにしてやってくれ」
ぶっきらぼうにそう言って、間隔を開けてバスに乗り込んだ。
ご案内:「路面バス/停留所」から三椏 ケイさんが去りました。