2020/07/06 のログ
劉 月玲 > 「他の人にもそれ言われてるー。
でもこうでもしないとご飯にありつけないんだもん。
『そこのお兄ちゃん、おなか減ったから血ちょうだい』って言ってもドン引きされるか風紀委員案件だよ?」

ぷぅ、と頬を膨らませながら怒ってみる。
答えにはなってないけど、でも事実そうなのだから仕方ない。

「だから、お兄ちゃんが優しい人で良かった。
また今度、血を吸わせてね♪
あ、私1年のリウ・ユェリンっていうから。
気軽にシャオリンって呼んでいいよ――あ、バス来た」

そう言っていれば、遠くからバスがやってくる音がする。

「じゃ、先にバスに乗っちゃうね。
お兄ちゃんも早く乗らないと、バス行っちゃうよ?」

カバンを持ち、一足先にバスに乗る。

ご案内:「路面バス/停留所」から劉 月玲さんが去りました。
三椏 ケイ > 「無理矢理やっておいて、何が"優しい人で良かった"だよ」

実際、面と向かって血をくれと言われたところで引くだけだが。
それこそ病院とか、然るべき機関をあたれば何とかしてくれるもんじゃないのか?
こっちは迷惑を被った身だ。気にする義理はこれっぽっちも無いが、年頃が妹に近いとどうにも放っておけない。

「言っておくが、次なんて無いからな? そもそも今のを許した覚えもねぇ」

再び目を背けたまま答える。
濡れ透け問題も含め、俺を襲ったトラブルは何一つ解決していない。
そうこうしている内に聞こえてきたバスのエンジン音。溜息を吐いて立ち上がる。
同じバスに乗るのも躊躇われたが、これ以上遅くなるわけにもいかない。

「……2年の三椏ケイだ。1年に三椏そにあっているだろ、その兄貴だよ。
 もしお前がちょびっとでも悪い事したと思ってるんなら、埋め合わせはあいつにしてやってくれ」

ぶっきらぼうにそう言って、間隔を開けてバスに乗り込んだ。

ご案内:「路面バス/停留所」から三椏 ケイさんが去りました。