2021/01/04 のログ
ご案内:「学園区 中央駅」に霜月 雫さんが現れました。
■霜月 雫 > 「んーーーーっ!」
電車を降りて、ぐぐーーっと大きく伸びをする。
そしてぐい、ぐいと体を軽くひねって、ふぅっと一息。
「電車、長く乗るとどうしても疲れちゃうなあ」
そんなことを言いつつ、少しきょろきょろと周囲を見渡しながら改札に向かう。
「んー、まあ数か月程度だからそりゃあそうなんだけど、あんまり変わってないね」
等といいつつ、何かを探すようにきょろきょろ。
ご案内:「学園区 中央駅」に伊都波 凛霞さんが現れました。
■伊都波 凛霞 >
さて、電車を降りた少女を待つ、少女
手元にはクリーム色の手帳に納められたスマホ
画面には、数刻前に届いたメッセージが表示されている
もうじき着く、といった旨の簡潔な連絡
絵文字もデコメもない、相変わらずこういった機器の扱いに慣れてないんだろうな
というのがよくわかる画面を眺めていると…
降りてくる乗客の波の中、よくよく見知った顔を見つけて
「あ、こっちこっち!久しぶり、おかえりー雫!」
ぱっと明るい笑みと共に、大きくその手を振ってお出迎え
■霜月 雫 > 「あ!やっほー凛霞!ごめんね、呼びつける感じになっちゃって」
そんなことを言いつつ、するする、と器用に乗客の波を、大太刀と太刀を持ったまま潜り抜けて出迎えにきた少女の方に向かって。
「にしても、ほんと久しぶりになっちゃったね。どうだった?学園の方は」
何かあった?と笑いながら問いかける。
■伊都波 凛霞 >
「別にいいよぉ、まだ冬休みだしね」
器用に人波をすり抜けながらこちらにやってくる少女、雫は既知の仲
古くは戦国の時代から退魔の家系と共に在った伊都波家の長女として、
彼女とはそれなりに長い付き合いである
「学園のほうは…まぁこんな島だしね。色んなことがあったけど。
結構大変な話なんかもあったりするから、追々話すよ」
大きな事件だけでなく、小さなものまで、一つ一つ話すにしても長くなる
とりあえず一息お茶でもどう?と、駅内の喫茶店まで歩こうか
■霜月 雫 > 「あー、そだったそだった。いやぁ、なんだかお休みとかの感覚なくなっちゃってて」
あはは、と困ったように笑うシズク。
腰に差している、通常サイズの太刀の方『瑠璃月』を使いこなすための特訓に出ていたので、数か月の間特訓漬けだったのである。
曜日感覚とか完全にないなった。
「――そっか。そだよね。それじゃいこっか。いろいろ聞かせてよ」
そう言って、スッと横に移動してついていく。
霜月雫は、知っている。
この少女が、やると決めたらどんな無茶でもやりおおせる性格であることを。
「(きっと、無茶したんだろうな)」
その辺の話も聞かせてもらわないとね、などと思いながら、一緒に歩いていく。
■伊都波 凛霞 >
「山籠りの求道者みたいなこと言わない」
苦笑を浮かべながら
…でも多分やってることは大差ないんだろうな、なんて
「そうだね。異能者の起こした事件なんかの話も結構あって──」
歩きがてら、自分が風紀委員として関わった事件の話を中心に、
この数ヶ月の間に起こった、色々な話を
核心等、ぼかす部分はしっかりとぼかして、言葉を交わしてゆく
学生内の話といってもこの島では本格的な事件に発展することばかり
もちろん、そういった過激な話だけでなく学業まわりの話も含めて
そんなこんなで駅内の喫茶店、テーブルに腰を落ち着ければ適当に注文などを終えて…
「…で、モノに出来たの?瑠璃月の扱いに関しては」
レモンティーを口に運びつつ、目の前の少女が学園を離れていた理由、その結果を問う
■霜月 雫 > 「修験者みたいな生活はしてたよ?」
苦笑気味に笑う。
――稽古は好きだが、それでもちょっと思い出したくない生活だった。
首を振って切り替える。
そして、凛霞の話に耳を傾ける。
この学園都市は、以前から治安がそこまで良くなかった。
もっと正確に言えば、良い悪いが割とはっきりしていて、悪いところは本当に悪いと言った感じであったが、それは変わっていないようで。
それを何とかしようと頑張っている凛霞たち風紀委員には頭が下がる思いになると同時、自分は何をしているんだろうなと少し考えてもしまう。
そんな話だけでなく、織り交ぜられる学業周りの話に関しては、はてさて少し頭を抱えてしまう。
勉強が苦手なわけではないが、流石に数か月の遅れを取り戻すのはなかなかに骨だ。
その間に剣の稽古を怠るわけにもいかないので、結構ハードな生活は継続になりそうである。
そんなこんなで注文などを終えたのち、問われたことに関しては。
「――ギリギリ及第点、ってところかな。性能を『引き出す』ことまでは、出来るようにはなったよ。というか、それ自体は数週間で問題なく出来たんだけど、性能を『使いこなす』のがね……」
こちらはミルクティーを味わいつつ、少し顔をしかめる。
斬撃を飛ばす、可能性に干渉して一振り当たりの斬撃を増やす、壁などを斬って斬撃を一定射程内に伝播させる。
この三つの性能を持つ霊刀『瑠璃月』はおよそ「刀」という武器にはあるまじきといえる射程距離と多角性を持つ。
一方、その性能を使いこなすには剣術とは大きく異なった勘所が必要となり……それを一応の実戦レベルに引き上げるのに、大分と時間を食ってしまったのが、数か月もの間の修行に至った原因でもあった。
■伊都波 凛霞 >
霜月の人間はどういう方向に向いてるにしろ、ストイックな人間が多い
言い換えれば加減というか、妥協を知らない
この少女、雫にも当然そう感じるところがあり…
片眉剃って山籠りとかまではさすがにしてないと思うけど
「武器の性能を、っていうのもそうだけど、ほら」
「"凍月"に慣れてるとその尺の獲物の扱い、慣れなくない?」
ともあえ剣術に対しては信頼のおける少女のことである
普通ではない武器の取り扱いに対し、その性能の完全制御に話が向いているということは、相応に扱えてはいるのだろうけど
■霜月 雫 > 「……正直そこも苦労したよね」
はぁ、とため息を一つ。
もう一振りの、より特徴的な見た目の大太刀。
全長で言えば使い手のシズクの体長すら上回る長さを持つ『凍月』。
シズクの主武器であり、基本的にこの凍月の間合いを活かして相手を制するのがシズクの基本戦型だ。
そのため、逆に通常サイズの太刀では実際に、間合いの感覚が随分狂い、刀という武器の本分である近距離戦闘においてそのズレを矯正するのにも随分苦労したものであった。
――そもそも瑠璃月は、寄られれば性能の内二つが死ぬという問題を抱えているため、近距離での立ち回りは重要。そこも手を抜けなかったのである。
「これ、下手したら凛霞の方が向いてるんじゃない?って思った時はあったよね。どうしても愛刀に慣れちゃうと応用性がなくなっちゃうし」
だから敢えて渡されたんだろうけどさ、と更にため息。
■伊都波 凛霞 >
「たくさんの分家があるおうちの当主候補さんは大変だねえ」
詳しい経緯こそ知らないけれど、
渡されたと嘆息するということはそういうことなんだろうな、と勝手に推察
たぶん、一つの武器の扱いを極めただけでは役不足、ということ
「えー?私はどうかなあ。霊刀・妖刀の類ってクセが強くって。
一点物よりも替えや改良の効く汎用品がいいかも」
きっと、このあたりは剣に命を預ける…剣士である少女、雫と
剣士ではない凛霞との趣味嗜好の差もあったりするのかもしれないが
■霜月 雫 > 「正直、兄貴の方が当主にも向いてると思うんだけどねー……当の兄貴が推してくるんだもん。はぁ……」
ここばかりは心底憂鬱そうにため息を重ねる。
責任を嫌うわけではないが、向いていないと思っている責任を背負わされるのはやはり苦痛ではある。
背負ってしまえば、背負いきる以外にあり得ないと思い込んでしまう性格ゆえに余計に。
そして、冷静で穏やかで知恵も回る兄という適任者がいるのだから、と言うのも大きい。
絶対兄貴の方が上手くやれるじゃん!!!と内心では思っていたりするシズクである。
――その兄は兄で、妹であるシズクの責任感の強い性格を理解した上で、立場を与えることで成長を促すつもりであるのだが、兄の心妹知らずである。
「あー……そっか、凛霞って尖った性能の武器とかあんまり使わないもんね。瑠璃月は尖りまくってるからなぁ。使おうと思えば使えるのかもだけど、凛霞のスタンスには合わないか」
霜月雫は、剣士だ。
槍や拳法なんかもまあ使えるが、主武器は明確に刀。そして、刀という武器を極めに極める、求道者タイプでもある。
それに対し、伊都波凛霞は、言ってしまえば戦闘者タイプ。
道を究める事よりも、より実戦的で、実際的で、現実的な、あらゆる戦場で勝利を収めるための技術として戦技を用いるタイプであると、シズクは理解している。
仲のいい二人であるが、戦うという行為に対するスタンスは真逆に近いものであるのだ。
「でも、その汎用品達の中の一つ、の剣術にも、私は専門家のはずなのに勝ちきれないんだから、やっぱり凛霞は凄いよね」
悔しいなあ、なんて笑って見せつつ。
■伊都波 凛霞 >
「将来的にお婿さん迎えなきゃいけないようなことにもなるかもだしねー」
本家当主、言い換えれば家を継ぎ、分家を纏め上げねばならない
武門の分家なんて一癖も二癖もある者達ばかりだろうから、その気苦労も伺える
この島で出会った分家の誰それもなかなか強烈な個性を放っていたし
「そうだね。武器は道具。
言い換えればあってもいいけどなくてもいいもの、だから」
凛霞は武芸に携わっても剣士ではない
そういった気位や剣に頼りを置く気質はむしろ廃さなければならないものである
「そうかな。ルールの定められた試合なら雫に全然、分があると思うけど」
笑って悔しがる雫には苦笑を返す
■霜月 雫 > 「お婿さんかぁ……」
想像できないなぁ、と苦笑。
霜月の家を継いでいくためには、将来必要になってくることではあるが、イメージは出来ない。
そもそも。
「私を好きになる男の人っているかなぁ?こんな大きな刀振り回す女だよ?」
実は家事も出来れば人当たりもいいシズクではあるが、かつて色々言われたこともあって、そっち方面への自信は皆無である。
目の前に、どう考えてもモテる子がいるわけで余計。
「凛霞はほんと、現実的っていうか……でもまあ、勝つためにはその方がいいんだろうね。居付きはどうしても隙を生みやすいし」
刀という武器に居付く気持ちは、柔軟性、応用性を損なってしまう。
それを補うための瑠璃月であることも、理解は出来ているのだ。
「そりゃあ、こっちのルールに思いっきり乗っかってもらえたら有利は取れるかもだけどさ。まあ、まずは普通に剣で戦って凛霞に勝つのは私にとって一つの目標ってこと」
正面切っての寸止め稽古であれば確かに分がある。そもそも剣術とは多くは対刀の技術であるため、技術体系的にも有利というのもあるが。
だが、凛霞のスタイルに一定の敬意を持つが故に、その土俵に足を踏み入れてなお、勝ちを拾える自分になりたいという克己心にもなっていたりするのである。
そう言うところもまた、妥協のない霜月の特徴なのかもしれない。
■伊都波 凛霞 >
「想像できない?ふふ、学園で新しい出会いなんかもあるかもしれないよ?」
雫の言葉にそんなセリフを返しつつ
どちらかといえば外見は整っているといえる少女がそういった台詞を吐くのはなかなか、
世の中見る目のない男が多いのか、たまたま男運がないのか…
それをいうと自分も相当なかったほうだと思うけど
「勝ち負けっていうのがそもそもないようなものだからねー」
勝つ=生き残る、負ける=死ぬ
本来はそういった覚悟をもって挑むべきものである
まぁこんなところでする話でもないかな?と笑って
「ん…それは試合じゃなくてってこと…?」
いわゆる比武…技量の比べ合いで勝るのではダメだということなのかと意外そうな顔をする