2021/01/05 のログ
■霜月 雫 > 「それはそうかもだけど、うーん、イメージ湧かないなぁ」
苦笑気味に。うーん、と首をかしげて考えてみるも、やっぱりイメージできなかった。
実際問題、どうしても周囲の人間も『霜月家の剣士』として見てしまうため、そう言う話は全然なかったのである。
「そこからして実戦的な考え方だよね。戦った相手を全員必殺すれば問題ないって発想で、二度目は通じない初見殺し技を集めた流派があったりするけど、発想的には近いのかも」
その流派のことを知った時は尖った発想だなあと思ったものだが、思えば物凄く実戦的な流派なのかもしれない。
それでも尖っているとは思うけれど。
「んー……凛霞と殺し合いをしたいわけじゃないよ?友達だし。だけどこう、うーん……うまく言えないけどさ。単なる比武だけじゃなくて、もっと実戦的な戦場でも、勝てるようになりたいっていうか……でもこれはこれで発想が比武だよね。うーん……」
上手く言えない~~、と手でろくろを回し始める。
要するに、さあ比べましょうという前提で始めるものではなく、もっと自由度の高い本気の戦いでも勝てる実力を身に着けたいということではあるのだが、それと比武の違いを上手く説明できていないのである。
■伊都波 凛霞 >
手をろくろのようにしている少女を見てクスリと笑う
自身もまた、手元でレモンティーのカップをくるくるとさせながら
「一切の禁じ手なし、とか0か1かみたいな話でもないとは思うけど、
それはそれで中途半端な結果にもなるかもしれないねぇ」
実戦形式、といっても色々ある
例えば戦場に細工をするところまでを認めるのか、とか
騙し討ちを是とするのか、などなど
所謂剣術においては卑怯であり、恥であるとされるような、相手の打倒
「まぁ私も、そこまでこの学園でそういった顔を見せてるわけでもないから。
ちょっとした実戦形式程度なら、付き合えるよ」
お互い怪我させない程度にはなるけど、とカップを口に運んで
■霜月 雫 > 「それはそうなんだよね……そもそもの発想のレベルが違うもん、私と凛霞」
あくまで霜月雫が用いるのは『武術』だ。
駒として使われるだけならそれで十分ではあるが、実戦で主体的に戦うなら、地形戦や事前の細工などのもっと視野の広い戦術脳が必要になってくる。
そして、そういったモノに関して言えば、霜月雫はまだまだ素人であり、伊都波凛霞の足元にも及ばない。
そこまで含めば、遠い遠い目標であると言えるだろう。
事を単なる遭遇戦……お互い事前準備のない状態でのなんでもありに落とし込めばまだ目はあるだろうが、結局はシチュエーション設定次第ともいえる。
「寧ろ見せてたらびっくりだよ。『そこまでさせる相手がいる』ってことだからさ」
クイっとつられるようにミルクティーを口に運びつつ苦笑。
伊都波に伝わる戦型は、勝つために手段を択ばないモノ。だが、目の前の少女は大抵、そこまでしなくても勝てるし目的を達成できる実力がある。
その彼女にそこまでさせる相手、言ってしまえば伊都波の神髄を出させるほどの相手はそうはいまい、と信じていた。
「あ、それはやってみたいな。なんだったら瑠璃月を使ってどこまで通用するか試したいしさ」
師でもある父に稽古をつけてもらい瑠璃月を使ってきたが、結局最後まで勝てはしなかった。
だが、逆に言えば父以外とは戦っていないのだ。それ以外の相手にどこまで通用するかは未知数であった。
■伊都波 凛霞 >
「んーん、それは立ち位置が違うだけで、
皆がみんな、そんな風に考えて動く人達ばっかりだったら成り立たない話だからね」
飲み終わったカップを手元に、言葉を続ける
「そう言ってくれる雫には悪いけど、
私なんかじゃ手も足もでないような人、結構いると思う」
冗談でもなんでもなく、思っていることをそのままに、口にする
小手先の仕掛けや武術なんかが全く通用しないような次元
そういった者が存在するのが、この異能と魔術の存在する島である
「それはそれとして、私の技は表に出すようなものでもないから、ってのはあるけどね。
──ん、いいよ。そのうち付き合う」
先日の交戦で受けた足の傷は万全ではないけど、まあ気づかれない程度には動けるかな、といった具合
「さて、そろそろ出よっか。雫はアパート?実家?」
■霜月 雫 > 「まあ、兵種が違うみたいな話になってくるのかな」
軍隊とかそんな詳しくないけど、と肩をすくめて。
しかし、そのあとの言葉に、目を見開く。
「――本気で、言ってるみたいだね。うわ、そうなんだ……そっか、そう言う人も、いるんだ」
世の名は広いなあ、と嘆息。
凛霞で勝てないということは、自分でも勝てない……と安易に直結する話ではない。
シズクには武術以外に『巫術』という魔術系の技術もあるし、それこそ戦型に大きな違いがある。噛み合わせ次第で勝敗というのは結構転ぶものだ。
だがそれでも、厳しい相手であることには間違いなさそうで。
「頑張らないとね。っと、それじゃそのうち、約束ね」
笑みを浮かべて頷きつつ、そうだそうだ、と手を打って。
「アパートで独り暮らし。実家を離れるのもまた稽古、だってさ」
■伊都波 凛霞 >
「互いに武器を構えてはじめ!ってわけにはいかないからねー」
相性や、異能・魔術の警戒度合いもさながら、何よりも…
この凛霞という少女に関しては性格が敗因に繋がるケース、というのもきっとあるだろう
「ん、一人暮らしかぁ…お屋敷とはまた勝手も違うだろうし、いいかもね」
自由である反面、全てのことを一人でこなさなければならないのが一人暮らし
箱入りというほどではないにしろ、大きな家の娘でもある彼女には丁度いいのかもしれない
「んじゃ、今回は私が奢ってあげる。そのうち生活が落ち着いたら雫持ちでどっかいこうね」
ふふっと笑って立ち上がり、その日は支払いを任されて常世の街へと出ていくだろう
■霜月 雫 > 「なんだよねー。強さってホント、難しいや」
そう言って肩をすくめる。
なんだったらその時の体調や気候まで影響してくるし、そういったモノに左右されない技術もまた強さ。
多様で、難しい概念である。
――そして、シズクに関してもまた、性格故に負けることがありうるタイプでもあった。
「まあ狭いってのは仕方ないけど、やっぱり管理すべき範囲が増えるのがね。慣れるのにはちょっと苦労しそう」
自分一人で生きるには、自分の生活すべてを自分で管理しなくてはならない。
自己管理スキル以外にも視野の広さなども求められ、そういった意味でも良い経験になりそうだ。
「わ、ありがと。そだね、それじゃあ慣れたあたりで、慣れた記念で奢ったげる。楽しみにしてて」
にぱっと笑みを浮かべて立ち上がる。
そして、また雑談に興じながら街を歩き、それぞれの住まいに帰っていくのだろう。
ご案内:「学園区 中央駅」から伊都波 凛霞さんが去りました。
ご案内:「学園区 中央駅」から霜月 雫さんが去りました。