2022/04/16 のログ
八坂 良彦 > 風の膜の中、暫く見上げてた顔を少女の方へ向けて。

「そうなのか?…あぁ、警報レベルじゃないとあんまり気にしてないからなぁ。
だから子供とかはちゃんと笠もってるのか、なるほど」

少女の言葉に、子供たちなどは置き傘なのかと思ってたと苦笑し。
そもそも、天気予報だけでなく、ニュースなども朝起きる時の目覚まし代わりだったり。
着替えや食事を作る時のBGMとしか認識しておらず、よほど酷い予報など以外は気にしてないというある種の能天気さ。

「あぁ、寒かったり暑かったりでなんか忙しい天気だしな。
花も雨で散るだろうし…雨で一気にまた気温下がったしなぁ。
余計なお世話かもだけど、寮戻ったら体温めたほうがいいだろうな」

気温差が激しくて、体調を崩している人間も多いだろうし、少女も結構濡れていたので少し心配そうにつぶやいて。
少女の交友関係はしらないが、寮にもどれば誰かしら手伝いをしてくれる人はいるのだろうし。
そうでなくても、介助用品などはあるだろうし、濡れた服を変えて暖かい飲み物を飲むだけでも違うだろうな、と考えつつ、呟いて。

黛 薫 >  
「なんで走ってるあーたの方が天気詳しくねーのさ」

呆れたような物言いだが、声音に軽んじる色はない。
むしろ案じているような気配が感じとれるだろうか。
ずぶ濡れだった彼女が言えた立場でもないが。

とはいえ天気に無頓着な理由も分からないでもない。
多少の悪天候なら今のように風の異能で防げるし、
道が悪かろうとそれを鍛える糧に出来てしまうのは
体躯にそぐわない引き締まった筋肉が証明している。

「んー、あー……そーな、そっすね……。
 あーしって冷ぇっと体調崩しがちなのよな……。
 いちお、帰ったらあったかくして寝ときます」

健康は身体が資本、免疫も健康な身体あってこそ。
手足が不自由だと兎角身体は弱りがちで、些細な
きっかけで体調を崩すのも珍しくはない。

松葉杖を用いた悪天候下での活動は間違いなく
必要な学びだったが、勉強代は高く付きそうだ。

「……あ、バス来た」

雨靄に包まれた景色の中、時間が止まったような
錯覚を感じていたのも過ぎたこと。会話に興じて
待っていると、逆に時間は早く過ぎるよう。

八坂 良彦 > 「いや、台風とかはまずいけど、風や雨はしのげるし。
暑いのは適度な休憩と水分補給をしっかりするし」

少女の声に含まれる案じる様な気配に、頬をかきながら、少女が考えてるような理由をほぼそのまま述べる。
普段からその力になれているので、それほど気にはしていないが、天候面で考えると使い勝手はかなり良く。
熱さに関しては、風だけでは熱風になるので、其処は基本的な対処になるようす。

「あぁ、というか冷えは誰でもきついしな、暑さもだけど。
簡単なのだと、ホットミルクとか、それに蜂蜜とか入れると温まるぞ。
面倒というか、渋いのだと生姜湯とかな」

そういって、バスが来たのを見て。

「思ったより早く来たな、それじゃ乗った後は平気だろうけど、気を付けてな」

近くに止まるバスの入り口まで少女送り届けると、そう声を掛けて。
少女がバスへ足を踏み入れて、雨が当たらなくなると風の幕を少女から外していって。
自分は、一歩下がってバスを見送る位置へ立ち、んじゃ、と軽く手を振って。

黛 薫 >  
「ホットミルクに蜂蜜……牛乳買ってたっけ……。
 生姜はチューブのがあるとして、蜂蜜かぁ」

1番お手軽そうなホットミルクの材料で悩む辺り、
普段はあまり料理をしないのかもしれない。

とはいえ、バスの前で悠長に待つ訳にもいかず、
ぎこちない動きながらもどうにか独力でバスに
乗り込んで。

考え事が災いして別れの言葉を言いそびれたと
気付いたのは席についてから。声は届かずとも
せめて気持ちだけでもと、濡れた窓越しに
手を振っているのが見えた。

ご案内:「路面バス/停留所」から黛 薫さんが去りました。
ご案内:「路面バス/停留所」から八坂 良彦さんが去りました。