2020/06/22 のログ
ご案内:「愛と想いのアトリエ」にデザイア・ハートさんが現れました。
デザイア・ハート >  
「ふぅ……疲れた…。」

先日の路地裏の一件の後、隣人を一先ずここまで運び込み、一通りの軽い手当ての後に部屋の奥へと隔離して、ようやく一段落したところで日が空けて…そのまま一先ずの休憩という事でアトリエのソファーにぐったり彼は腰掛けていた。

デザイア・ハート >  
「…とりあえず、栄養剤でものんどこ。」

しばらくぐったりしていた魔女はおもむろに立ち上がり、
テーブルの上に並べられた怪しげな液体の入ったビンの一つを手に取る。
彼はその蓋を空ければそれを一気に呷って「けふぅ…」と息を吐く。

デザイア・ハート >  
「…味だけ改良したいなぁ、これ。
効きはいいんだけど。」

飲み干せば瓶を脇において、ぐっと小さな身体を伸ばして背伸びをする。

「とりあえず、あの子の目が覚めるまではお店空けとこうかな。」

軽くストレッチのような動作の後に、魔女は魔女らしく椅子に腰掛けなにやら作業をしつつ、来客を待つ事にした。

ご案内:「愛と想いのアトリエ」に彩紀 心湊さんが現れました。
彩紀 心湊 > コンコンと。控えなノックの後に扉が開かれる。
さらりとした黒髪と、そこから覗かせる青い眼は店内を軽く見渡して。

「…ごめんください。……ここ、どんなお店でしょう。」

外から見れば、どうやら何かしらのお店…だったようだが、実際はどうなのだろうかと顔を出した形であったようで、店内の者へと尋ねるように声をわずかに張った。

デザイア・ハート >  
「おや?はいはーい、ちょっとまってねー?」

コンコンというノックの音に立ち上がり、扉の前にまでくるりと舞うようにして向かう。
そうして目の前で小さくカーテシーのように頭を下げて…。

「どうも、ここは愛と想いのアトリエ。
…まあ、ざっくりいえば魔法の工房だよ。」

ひとまずは質問に答えてざっくりと、どういうお店かを伝える。

彩紀 心湊 > 「…愛と、想いのアトリエ……?」

一昔前のバーのような店名だなという印象を受ける。
古めの小説の中で、このような店の名前を聞いたような気がするが実在するとは…といった様子で目を見張る。

「しかし、魔法の工房、ね…。
魔導書を販売……というわけでは無さそうよね、この感じだと…。」


周囲にある液体や、雰囲気を見るにおそらく魔術を教えるなどと言ったものでは…おそらくないのだろう。
具体的になにを売っているのか尋ねるように首を傾げた。

デザイア・ハート >  
「そうそう、魔法の工房。
”魔女の工房”って言った方が正しいだろうけどね。
もちろん、転売なんてしてないよ。」

周囲を見れば怪しげな液体の入った瓶やよく分からない装飾品。
空になった瓶もまだテーブルの上には転がっていた。

「まあ、よくわからないだろうけど、わりかし何でもうってるのがここさ。
とりあえず、そこのソファーにでも座ってよ。」

ぐっと近寄って、青い瞳を見つめながらそう提案する。

彩紀 心湊 > 「ほほう…。はたまた、魔女の工房だなんて…大きく出るのね…。
まあ、立地はたしかにとてもらしかったけども。」

落第街のそれも裏路地。
魔女の工房を名乗るのならばコレ以上の場所はないだろう。

「…と、ええ……。近っ。」

ぐいぐい来る店主?と思わしき…少女?いや、少年か?
そんな彼の距離感にやや戸惑いつつ言われたとおりにソファーへと腰を下ろす。

デザイア・ハート >  
「そりゃまあ、ボクは魔女だからね~♪
文字通りの魔女の工房だよ!」

自身満々に、満面の笑みを浮かべながら、その小さな魔女は宣言する。

「んふふ~♪
いやいや、お客さんの顔はよく見ておかないとだからね。」

その笑みを絶やさぬままに、店主の少女のような少年はソファーの向かい側、正面に立ち…。

「それで、何をお求めかな?
この愛と想いの工房では、おおよそなんでも取り扱ってるけども。」

彩紀 心湊 > 「…魔女、魔女ねぇ……。
…そうよね…こういう可愛らしい魔女もいてもおかしくはない、か。」

頬杖をつく仕草をしながら、自信満々な魔女の笑みを見つめる。
しかしまあ、一人で店を開いている辺りかなりの自信がなければ出来ることではないだろう。

「……大した顔でもないと思うのだけど。
それはともかく、そうねぇ……本が好きなのだけど、ここで本を買うとなると魔術書などになるのかしら?」

と、なにか、面白い本がないかと問いかける。

デザイア・ハート >  
「そうそう、かわいい魔女ってことさ~♪」

しれっと自分でかわいいと自画自賛をしていきながら、てへっ☆という感じのウィンクを決める。

「そう?普通に美人じゃない?
とと、なるほど本、魔術書以外もなくはないけど、まあ多いのはそっちだね。
たとえば…これとかどうかな?」

取り出したのは一見して普通の文庫本。
タイトルには『はじめてのフィジカルエンチャント』と書かれている。

彩紀 心湊 > 「………あざといってこういうのを言うのね。」

思ったことが、口から出た。
下手な女子高生よりも女子高生しているのではないだろうかこの店主。

「んー……ま、顔だけ良いということにしておいて。
……ほう、フィジカル……?エンチャントって、付与魔術のことよね。
こういうのは初めて見たかも……。」

どういった内容なのだろう。ぺらりと1ページづつめくって中身をご拝見。

デザイア・ハート >  
「にしし♪ それがとりえだからね~。」

そうしてまったく悪びれない。
続いて向ける笑顔も仕草もあざとさの塊である。

「まー、すっごい美人さんってことにしておくね。
そそ、フィジカルエンチャント…直訳すれば身体強化、だね。
それのhow to本ってとこかな。」

中身は店主が説明した通りのもの。
身体強化とは何なのか、どのような魔法でどのような性質があるのか。
はたまたメリットやデメリット、使用上の注意点…などが挿絵付で分かりやすく解説されている。

彩紀 心湊 > 「…一定の人にはツボにハマるのでしょうね。
……あまり、見ないタイプでもあるけど。」

学校でもここまで快活なタイプは少なくとも身の回りでは見たこと無いなと思い浮かべる。

「……ドンドン評価が上がっていってないかしら…。
…ふむ、身体強化ねぇ……。はたまた…知識として知っておく価値はありそう……。
…他は、どんなものがあるかしら…。」

ぱらりと、内容を確かめる。
まだ商品というのと、対話中というのもあり程々に切り上げるが今どきの魔術書といった感じの印象。挿絵付きなど正直初めて見たと感心の混じったため息をつく。

デザイア・ハート >  
「そう?
ボクみたいなタイプはクラスに一人くらいいそうなものだけど。」

ここでいうボクみたい…の意味は伏せられていた…。

「そんなことないよ、可憐な美少女さん?
実際覚えると便利だよ、使う機会もそこそこあるし。
んー…これはどうかな?」

次に取り出したのは先ほどと打って変わって古めかしい本。
タイトルも書かれていないが、見て分かるほどに魔力がこめられている…魔力が感知できればだが。

彩紀 心湊 > 「んー…まあ、私があまり関わりもしないのもあるのでしょうね。
実際、こうして面向かってでしかしゃべることはないもの…私。」

別に、集団に交わって話すことなどさほどない。
自分がなにか話題を提供できるかと言われればそんなにないと分かっているから故でもあり、そもそもやや億劫な部分もあるのは否定できない。

「………アナタ、商売上手よ。
…覚えれるかはまた別なのよね…。私、あまり魔術の才能なくって…。

と…、っ…これは…。」

魔力という概念自体、彼女は理解をしていないが純粋な力を念力を通じて理解する。
一体コレは何なのだろうと、ややおそるおそるページを開いた。

デザイア・ハート >  
「なるほど、普段は静かなタイプってことだね。」

そういうタイプにもこの魔女は理解があった。
だからといって、自身の対応がなに変わるでも無いのだが。

「んふふ♪でもまあホンネだよホンネ。
あれは基礎的な魔術でもあるし…まあ使うだけならそんなに難しくないさ。」

そんな会話を交えながら、その書物のページが開かれれば”周囲の景色が変わる。”
まるで何もない荒野で夜空の下にいるような…そのような風景に周囲が包まれる。

彩紀 心湊 > 「…だとしたら、アナタ…人誑しとか言われないかしら……。

…"基礎なら"大丈夫かもしれないわね。
っと……?!」

思わず、席を立つ。
おそらくこの本の力であるのだが実際にこれだけの魔本を手に持つのは初めてだ。
周囲の情景に流石に動揺が隠せないといった様子で周囲を見渡した。

「…え、と……これは、一体……?」

デザイア・ハート >  
「別に誑してはいないしね~♪」

のほほんと、素なのか冗談なのか、わからない表情でそう答える。

「お、びっくりした?
それは『景色写しの魔本』だよ。」

そんな彼は景色が変わった事に驚いていない辺り、当然ではあるが、どういう本なのかを知っていたのだろう。

「見ての通り、景色を周囲に投影する、それだけの本。
ページによって景色が変わるし…新しく景色も追加できる。
やり方を知っていればね。」

彩紀 心湊 > 「………写真をより高度な次元に持っていったって感じの代物ね。
流石に驚いたわ……。」

説明を聞けば、なるほどと、深いため息を付いた。

「景色写し、ね……。随分とロマンチックな魔本…。
…やり方を知っていれば出来るとはいえ、これだけのものなら思い出作りにせよ、ちょっとしたワルいことにも使えそうよね。

…ちなみに、これはおいくらで?」

流石に見たこともない本であるのもあって、お値段を確認。