2020/08/10 のログ
劉 月玲 > むむぅ、と抗議の視線を送るが。

「まぁいーや。
翔一が変態なのは今更だしー」

表情をやわらげ、彼にそっと近づき。

「激しいのはいいけど、優しくしてくれないとやっ、だからね?」

下から見上げながら、こっそりと伝える。

葉山翔一 > こいつはと…その視線を真っ向から見返し。

「最初に人を騙して血を吸った奴に言われたくはないぞ」

そして変態と言われる原因も自業自得なので否定はせず。
そうしていれば表情を和らげた少女が近寄ってきて。

「判ってるよ。ちゃんと優しくしてやるって。
そんじゃ…もう一回いくか?」

こそりと伝えられたことに判ってると少女の頭を撫で。
スライダーにもう一回行くなら付き合うと告げ、ただし先導は任せると。

劉 月玲 > 「はーい!それじゃ、いこういこう!」

よし、言質は得た。
スライダーの最上階へもう一度連れて行こう!
そう思いながら手を引いて連れて行こうとする。

ご案内:「プール」から劉 月玲さんが去りました。
葉山翔一 > 「言っとくが今度は下見せようとするなよ」

言ってしまった以上は付き合うと肩を落とし。
引っ張られるままにもう一度スライダー最上階へと連れていかれて…。

ご案内:「プール」から葉山翔一さんが去りました。
ご案内:「温泉旅館 喫煙所」に日下 葵さんが現れました。
日下 葵 > 「ふいー。
 いやぁ、女子部屋すごい状態でした。
 あんなんなっちゃうくらい、
 みんな普段から緊張感持って仕事していたんでしょうねえ」

いそいそと部屋を抜け出してくると、
ちょっとした灯りがあるばかりの喫煙所にやってくる。
浴衣のポケットからクシャクシャになったケースを出すと、
煙草を一本咥えて火をつける。

「はぁー……落ち着く」

 普段あれだけの大人数でわいわいしないせいか、
 なんだか思いのほか体力を使った気がするのであった>

日下 葵 > 「さて、吸い終わったし、歯を磨いて寝ましょうかね」

部屋が寝れる状態であれば、だが。
そう言って煙草の火を消して灰皿に棄てれば、
大部屋にもどって眠りにつくのであった>

ご案内:「温泉旅館 喫煙所」から日下 葵さんが去りました。
ご案内:「落第街」にマルレーネさんが現れました。
マルレーネ > 何かをしたい。

彼女はそう口にした。こちらの世界でも近しいであろう、世話を焼いてくれる教会にも話をしたが、"それ"に関してはノータッチ。
協力は得られなかった。

でも、それでも何かをしたいと思った。
思ったから動き始めた。

マルレーネ > 「よし、こんなところですかね。」

協力は得られなかったが、場所だけは借りることができた。
落第街に元々あった修道院の跡地。
以前、とある少年とお掃除に来たから、多少は綺麗である。

そこの正面の地面に穴を掘って、杭を打ち。
その杭の上に板を張ってテーブルのようにする。

修道院だった場所の内部には、自作で申し訳ないが、簡易ベッドをいくつか並べて。
他の修道院で捨てる予定だったマットを敷いて、その汚れを隠すために白いシーツをかぶせる。


「これで、後は私が治療魔術をもうちょっとこの島で修めれば、ちょっとした怪我なら対応できますかね。」

汗を拭って、一呼吸。
満足な生活を送れていない場所があるのならば、それを改善するのが役割というものだ。

簡易的な炊き出しや怪我人の治療を行う場所に、修道院を改築する女。

マルレーネ > どうせ。

彼女の宗教は彼女の中で終わりだ。それはあきらめている。
経典すら持ち出せていないのだから、教えてほしいと言われても、満足に答えられるものは無い。
であれば、立派なものであったと胸を張りたい。

私利私欲と言われればその通り。 意地と言われればその通り。
自己満足と言われればその通り。 焼け石に水と言われればその通り。

そんな薄っぺらいものが彼女の寄る辺だった。


「はーい、できましたよー。 ちょっとずつですけど持って行ってくださいねー。」

少しのご飯とワイルドに焼いた肉を切り分けて、どうぞ、どうぞ、と渡していく。
時折文句を言う人もいるが、それはそれ。
文句やお叱りは慣れている。 てへ。

子供 > 「あ、誘惑の悪魔だ。」

ショッピングモールでの痴態を突かれれば、膝から崩れ落ちる。
それだけは言わないで。

以前素肌にライダースーツという破廉恥極まりない格好で出し物をした時のことを口に出されるのが一番効いた。
効果は抜群だ。

マルレーネ > 「忘れましょう。そんなことはなかった。」

笑顔で子供の肩を掴んで、笑顔で言葉を区切りながら、笑顔で圧する。
こほん。


「……まあ、初日は病人、怪我人の受け入れは難しいですよね………。」

汗を拭いながら、ふう、ふう、と重い鍋を運ぶ。
運んでは下ろし、よそっては渡し。
それでも、しばらくは遠巻きに見ていた人々も、無料ならばと集まってくる。

ご案内:「落第街」に日月 輝さんが現れました。
日月 輝 > 一口に落第街と文字にして、その中身と境界は判然としていない。
悪所として勇名を馳せているけれど、一目で解る境界線なんてものは歓楽区にある筈も無いんですもの。

「こんな所にも、なんて思って覗いて見たら……何やってるのよあんた」

ともあれ、風に揺れる綿毛のように空を跳んでいたあたしが、そうした所に来るのは不可抗力という事にする。
理論武装という自己満足は大事ですもの。

今は半ば崩れた天上屋根の隙間から、悪魔のように舞い降りて、さも親し気に聖女然とした女性──マリーに声をかける。
赤と黒で構成され、目を覆い隠した格好は悪者に視得るかも判らない。

マルレーネ > 「……? あ、輝さん。 一人でこういうところに来たら危ない、って言ったじゃないですか。」

まずは一つお説教から入った上で。

「何、って………ああ、炊き出しと、簡易的な診療所があるといいかなと思ったんですが。
 どんな人であっても、飢えと病だけはどうにもなりませんからね。」

ふいー、っと汗を拭って笑うシスター。
聖女、というには汗をかいて、服のところどころが汚れてしまっているが。

日月 輝 > 「いや降りるつもりも無かったんだけど……まあ散歩よ。散歩。ほら、あたしは自分を軽く出来るから」
「というか、マリーこそ一人でこんな所、危ないでしょ。この辺りって所謂"落第街"でしょ」

気ままに彷徨っていたら古い修道院を見つけて──マリーの顔を思い出して降りてみた。
そう口にするのは何処となく憚られよう気がして言葉が迷い、説法に言い返すように言葉が尖る。
転がっていた椅子を起こして座ると、嫌な軋み方をしたので直ぐに立ち上がる。

「炊き出しと診療所って……それこそ危ないでしょ。物資を狙って悪い人が来たらどうするのよ」

空調なんてある筈も無い室内で、暑苦しい恰好で笑うその姿は、勝手な感傷だけれど痛ましく映る。
あたしは、耐熱護符をつけているから多少はマシで、それでも暑さを感じるのだから尚のこと。

「ほら、一先ずこれ上げるから持ってなさい。熱中症にでもなったら大変よ。水分はちゃんと摂ってる?」

ハンドバッグから魔術研究科が配布している耐熱護符を取り出し、差し出す。
伴う声は多分にきっと軽口めいた呆れ声。

マルレーネ > 「危ないですよ。………ですから来ているんです。
 ここに住む人々の中には、何かしらの事情で金銭的余裕が無かったり、認められていない人がいますから。

 罪を犯すような人は、"騎士"が正しく捕え、"法"で裁く………のでしょう?
 であれば、そうではない人々を助けることくらいは許されるかな、って。」

そんなことを言いながら、足元に置いてある長い棍を足先でつついて、舌をぺろり。

「よっぽどの力を持っているなら、炊き出しのお米程度で襲ってきません。
 よっぽどの力も持っていないなら、………まあ、私程度でも"分かってもらえる"でしょう。」

ウィンク一つ。 暴力行為? さあ、まだ何もしてないですから。

「………? ああ、ありがとうございます。
 そりゃもう、炊き出しですから水だけはたっぷりありますからね。」

笑いながら空になった皿を受け取りつつ、それでもすっかりくたびれたタオルで汗を拭く。
護符を受け取っては、どう使えばいいのか分からないのか、ふむ、と眺めて。

額に貼る。

日月 輝 > 「不法入島者だとか二級学生だとかでしょ。知ってる知ってる。罪人は──まあ、そうね」

社会正義に反する者は警察が対応する。この島で言うなら風紀委員の人達が該当する。
ただ、その対応方針は現場にやってくる委員の人次第。
言葉で以て対応する者もあれば、武力で以て対応する者もいる。
公的には"落第街"は存在しないから、そこに住んでいる人達も存在しない。
だから、地区に巣食う違反部活に対応する為に無関係の人ごと攻撃する。……噂では、そういう人も居るらしい。
物語に語られるような騎士様はきっと居ない。

でも、頼もしき歴戦の旅人は居る。あたしの目の前に。

「マリーがまあ……結構強いのは浜辺の武勇伝でも解ってるけどさ」
「それならそれで体調を咎めないようにしないと駄目でしょう」
「こんな所で一人で倒れでもしたら大変よ。特にマリーは可愛いんだからもっと自覚しないと駄目」
「そもそも真夏にそんな恰好するなら然るべき対策を取らなきゃね」
「あたしだって護符で対策しているし、今時分にお出かけの際にはこうして飲み物とか塩分とか──」

ハンドバッグからマイ水筒を取り出したり、塩分補給用の飴玉を取り出したり
真新しいタオルを取り出す一方で、何故かあたしに空のお皿を差し出してくる子供やお婆さんやらからお皿を受け取ったり。
それはもう三面六臂の慌しさに相応しい言葉の波を津波のようにマリーに向ける。
彼女の方が年上である筈なのに、なんだか年下を相手にしているような錯覚を覚えて

「ぶふっ……いや、額。いえ、まあ、うん。間違ってはいないけど」

次には額に護符を張り付ける様子に立ち消えて、笑い声が転がり落ちる。
お皿を返しに来た女の子がマリーの額を指差して笑って、修道院に場違いに和やかな空気が漂う。