2020/08/20 のログ
■神樹椎苗 >
岩陰の向こうを覗いたとき、またなにかデカい影が見えた。
「うっわ」
なんだか今日は引いてばっかりである。
岩陰には三メートル近い巨体が打ちあがっていた。
トコヨアカメアオヒレオオナマズ。
体長3~5メートルのナマズ目に属する魚である。
特徴は名前通り、ぎょろりとした大きな赤い目と、各種鮮やかな青い色のヒレ。
その独特な色合いと、その巨体から怪魚として人気がある。
なお、食用としてはあまり人間の味覚には適していないと言われている。
――引用:ねこと学ぶ常世島の魚
「うっわあ」
しかも、巨体の腹が抉れている。
どうやら何かに中途半端に食べられた食べ残しが、浮かび上がって流されたのだろう。
このサイズの魚を食べる生物と言うのも大概やばいのではないだろうか。
「――あーはい、なにもねーですね」
見なかった事にした。
■希 > 「何もいないー?見つからないねー」
綺麗な貝殻とかを拾っていた幼女
■神樹椎苗 >
「そうですねー、みつからねーですねー」
早くも疲労を感じてきて、目がうつろになる。
なんだろうか、本当に日頃の行いでも悪かったのだろうか。
今日の運勢も、最下位はかに座のはずなのに。
「貝殻拾ったら、そろそろ次にいきますか。
この調子だと、次もなにかやばそーなもんに出会いそうですが」
なんだか嫌な予感はしつつある。
これが杞憂であればよいのだけれど。
そう言いつつ、少女の手を引いて再びバスに。
さて、次はどこへ行こうと言い出すのだろうか。
■希 > 「んー、森?」
くきり、と首を傾げ
「海はいっぱいみたから?」
■神樹椎苗 >
「森、森ですか」
地図を見ながら、ざっと安全そうな場所を探してみる。
「ちょっと遠いですが、農業区の方に行けば、森や山ならありそうですね。
ついでに、牧場や畑とかも見に行けますよ」
そう、地図の南の方を示して提案する。
■希 > 「ん、行こう!」
ニコニコ笑いながら
「見たことない、たのしみ」
手を引いて
■神樹椎苗 >
「はいはい、それじゃあちゃんと着くまで大人しくしてるんですよ」
そうして、二人で揺られながら農業区の駅へと到着。
広がるのは、のどかで牧歌的な風景。
常世島を支える重要な地区の一つであるからか、光景に反してバスの路線は整備されているようだ。
「山や森の方までバスは通ってるみたいですね。
途中に牧場もあるみてーですよ」
と、バスの路線図を確認しながら。
■希 > 「おー」
キョロキョロ見回し、何げに都会生まれなので、物珍しげに周りを見回し
「しーなちゃん、たのしい!」ニコニコ笑う
■神樹椎苗 >
「そうですか、それは何よりです」
特別面白いモノが見えるわけでもないはずだが、それでも楽しそうな少女に表情が和らぐ。
これで牧場にでも行ったらどれだけはしゃぐのだろうか。
「それじゃあまずは牧場から行ってみますか。
珍しい動物もいるかもしれませんしね」
そうして少しの間バスを待ち、二人で乗り込めば。
しばらくしたら広々とした牧場へと到着するだろう。
■希 > 「牧場!何がいるのかなあ」
期待しながらバスから降りて
「ついた!」
さて何の牧場だろう?
1、牛 2、馬、3、羊、4、アルパカ 5、リャマ 6、あれなあに? [1d6→3=3]
■希 > めぇー、めぇー、と声が響く
「しーなちゃん、羊ー!」
わあいとダッシュして
多分、でも、普通より丸いしモコモコしている。
ご案内:「夏の日の思い出」に希さんが現れました。
ご案内:「夏の日の思い出」に希さんが現れました。
ご案内:「夏の日の思い出」に希さんが現れました。
ご案内:「夏の日の思い出」に希さんが現れました。
ご案内:「夏の日の思い出」に希さんが現れました。
■神樹椎苗 >
「あー、羊ですねー」
一応近くにいた人間に、触れてもいいのか確認する。
少女二人の探検にでも見えたのか、微笑ましそうな様子で快く柵の中に通してくれる。
どうやら中に入って触ってもいいらしい。
トコヨコリデール。
ニュージーランドが原産の本土で最も多く飼育されていた種を、常世の技術で遺伝子改良した種。
顔と四肢の色が白い特徴は原種そのままに、体格はより丸く、毛はさらに柔らかく長くなっている。
外見はデフォルメされた羊のようにコロコロとした丸みとふわふわとした毛並みで思わず抱きつきたくなると愛玩されている。
毛肉どちらも利用されており、食肉としては原種よりも食べやすく旨味が濃い。
ミニトコヨコリデールという、1メートル以下の小型の種もおり、そちらは愛玩動物として飼育される事もある。
性格は非常に温厚で、人懐っこい。
――引用:ねこと学ぶ常世島の動物
「――おお、これは、たしかに」
近くにいた羊の毛に触れてみる。
手が埋まる。
多少汚れはどうしたってあるが、それを差し引きしてもうっかり抱きつきたくなりそうだ。
「すごいですね、本当にふかふかしてます」
もふ、ずぼっと左手を突っ込んだり引いたり。
そんなことをしながら一足先に飛び込んでいった少女を見る。
――羊に囲まれていた。
なるほど、人懐っこい。
このフカフカっぷりなら圧死する事もないだろう。
もみくちゃにされたり、舐め回されたりするのも、少女はきっと喜びそうだ。
■希 > 「ひつじさんだあー」
モコモコふかふかぺろぺろ
「うにゃあああ」
楽しそうだ
■神樹椎苗 >
「おー、群がられてますね」
楽しそうな悲鳴が羊の壁の向こうから聞こえてくる。
少女の姿は埋もれていて見えない。
「自力で脱出できますかー?」
一応、羊の向こう側に声はかけてみる。
抜け出せないようなら、微笑ましそうに眺めている牧場の人に助けてもらおう。
■希 > 「だーい、じょーぶー!」
モコモコに埋まりながら
楽しそうだ、暫くは大丈夫、だろう
■神樹椎苗 >
「うっかり踏まれないよう気を付けるのですよー」
そんな様子を眺めつつ、カメラで少女が埋もれている様子を収めておく。
そして、自分のほうはのんびりと、近くにいた一頭に牧草なんかを食べさせてみたりして。
少女が気が済むまでは、長閑な空気に浸っているだろう。
■希 > それから暫く
「あふー、もふもふふかふかだったよ、しーなちゃん」
ゆっくり戻ってきた、羊の波を越えて
「しーなちゃんもありがと」
つやつやしている
■神樹椎苗 >
「おー、ずいぶん楽しんでましたね。
満足しましたか」
と、戻ってきた少女の顔をポケットティッシュで拭いていたら。
牧場のお兄さんがタオルを持ってきてくれたよ、優しいね。
「すげー獣くせーですよお前。
シャワーでも借りた方がいいんじゃねーですか、これ」
舐めまわされおしくらまんじゅうされ、中々大変な事になっている。
汚れてるし毛だらけだし、臭いもすごい。
■希 > 「うにゃー」拭かれたりしながら
「うーん、すいません、はい」
親切な牧場の人にありがとうと伝えてシャワーを借りて洗って戻ってきた
「ごめんねしーなちゃん」
待たせてごめんと頭を下げて
■神樹椎苗 >
「気にしなくていーですよ」
戻ってきた少女を向かえる椎苗の手には、白くて甘そうなソフトクリーム。
「全然まってねーですから」
牧場の休憩所は売店もついていて、色々売っていたらしい。
テーブルの上にはミルクの瓶も載っている。
なお、待っている間にソフトクリームは三つ食べた。
■希 > 「うにゃ!しーなちゃんも楽しんでた?」
私もアイスー、と言いながら購入して
「しーなちゃん何個食べた?」
ニコニコ笑いながら
■神樹椎苗 >
「何言ってるんですか、一個目にきまってるじゃねーですか」
しれっと嘘をついていく。
「まあ、思ったより楽しかったですね。
あの羊の毛は、クッションにしたら気持ちよさそうです」
こう、バリカンで毛刈りして持って帰りたさがあった。
虫や雑菌やら、しっかり洗わないと大変な事になるからやらないが。
羊毛のクッションや枕など、探してみてもいいかもしれない。
「さて、次はどうします?
予定通り森とか山の方にいくなら、さっきのバス停に戻って乗ればすぐみたいですが」
■希 > 「そっかー、しーなちゃんだから三つぐらい食べたかと思った」
読まれてるよしーなちゃん
「ふかふか、気持ち良かった!」
私も欲しい、と思いつつ
「行く!」
目を光らせて
■神樹椎苗 >
「――ええ、まあ、それくらい食べられなくもねーですけど」
少女の直感力にうっすら動揺しつつ。
「まったく元気が余ってますね。
それじゃあ、ここのヒトにお礼を言ったら行きましょうか」
と、二人でお礼を言って、牧場を後にする。
またいつでも遊びにおいでと言ってくれたお兄さんたちは、やっぱり優しかった。
そして、バスに乗って揺られていくと、見えてくるのは森と、その向こうにそびえる山。
森の中に遊歩道があり、そこを抜けていくとそのまま山のふもとに出られるようだ。
■希 > 「ありがとうございました!」
頭を下げて、羊達と別れ、バスに乗って森の手前で
「ん、ここには何がいるかなー」
バスから降りて、キョロキョロ
■神樹椎苗 >
山のふもとでバスから降りると、森と山の間。
周りには木も多いし、緩い登山道のような道もあるので山も登れる。
また妙な虫でもいそうだが。
「今度はトコヨスズメバチの巣とか見つけるんじゃねーですよ」
トコヨスズメバチ。
体長10㎝ほどもある巨大な蜂。
身体の大きさの割には臆病で、自分から大きな生き物には近づかない。
しかし、巣に近づく相手には容赦のない攻撃を行うため、非常に危険。
とはいえ、巣は比較的目立つ場所に作り、羽音も聞こえるのでうっかり近づいてしまう可能性は低い。
毒は普通のスズメバチに比べると実は弱く、死に至る事は少ない。
しかし重症化する場合も多いため、速やかな治療が必要とされる。
一番の武器はその大きな顎であり、この顎は大きな甲虫であっても容易に噛み砕いてしまう。
――引用:ねこと学ぶ常世島の虫
■希 > 「そうそう変なのは引かないよー」
1、蝶 2、キノコ 3、リス
4、木のみ 5、イノシシ 6、おうちに帰ろう [1d6→3=3]
■希 > 「あ、しーなちゃん、リス、可愛いー」
木から移動してとこをおやつで餌付けしたようで
トコヨラタトスク
体長7から10センチ
霊獣ラタトスクが常世島のリスと交配して生まれた種。
小さく、人懐っこいが敵対者には魔術めいた生体能力で反撃も行うらしい。
引用・ネコと学ぶ常世島の哺乳類
■神樹椎苗 >
「おー、リスがいますか。
――リス?」
これ、普通のリスではないのでは。
霊獣的な、神秘生物の類だったような。
「――まあ、害はないし良いですか」
別に危険じゃないしそれはそれで。
餌付けしている少女の様子を、またカメラに収める。
「さて、折角だし山にも登っておきますか。
ちょっと歩けばロープウェーもあるみたいですし、上まで行ってみてもいいですね」
と、山の方を指して、ケーブルが張られているのを示す。
■希 > 「ばいばい、リスさん」
分かれて歩きながら
「おー、たかーい」
ロープウェイを眺めながら
そこまで歩こうと
■神樹椎苗 >
「ほんと、立派な山ですね。
観光資源にでもするつもりだったんでしょうか」
と言う割には、ロープウェー以外には何もなさそうだが。
二人でえっちらおっちらロープウェーの駅まで歩き、箱型の乗り物へ向き合うように乗り込む。
ゆっくりと動き出すが、きっと思っていたよりも揺れるだろう。
「山風もあるせいか、意外と揺れますね」
窓から山を見下ろすと、ずいぶんと高さがある。
落ちたらひとたまりもないだろう、なんて思いながら、見下ろす景色はなかなか気分がいいものだ。
しばらくすれば山の中腹あたりに降りれる。
すぐそこが展望スペースになっていて、農業区が結構遠くまで見通せることだろう。
■希 > 「んー、あんまり人いないもんね」
キョロキョロ見回しながら
ロープウェイの中で
「んー、大丈夫?」
割と揺れたので支えたりと色々あって、ロープウェイの終点である。
■神樹椎苗 >
「こっちのセリフですが――平気そうですね。
ほら、それよりいい景色ですよ」
と、展望スペースからの景色を指さして。
展望スペースには他に人もいない。
時間も丁度いい頃合いだろうか。
「ん、このあたりでお昼にでもしますか。
お弁当作ってきましたから、食べるといいですよ」
そう、リュックを降ろして中からレジャーシートを引っ張り出す。
■希 > 「こわいとかは、あんまりないよ?」
高いところ、幽霊、あんまり怖くはない、のだ
「やったー、しーなちゃんのご飯、しーなちゃんのご飯ー」
ぱたぱた楽しそうに笑い、レジャーシートを敷いたり
■神樹椎苗 >
「はいはい、ご飯ですよ。
とはいっても、大したもんは作ってねーですが」
取り出したネコマニャンのお弁当箱には、小さな一口サイズのおにぎりと、幼児の刺さったたこさんウィンナー。
他には小粒のハンバーグにミニオムレツ、レタスの上にポテトサラダとプチトマト。
そしてバスケットの中には、何種類かのスタンダードな具が入ったサンドイッチ。
「好きなだけ食べるといいですよ。
全部お前が食べられるように作ってきましたからね」
椎苗は隣で保冷されていた麦茶のペットボトルを二つ取り出して、片方を少女に差し出した。
■希 > 「わーい、ありがとうしーなちゃん」
麦茶を受け取り、色とりどりなメニューに目を輝かせて、おにぎりをはむ
「おいしー!」
■神樹椎苗 >
「それはよかったです」
美味しそうにお弁当を食べる少女に、満足げにほほ笑む。
ここのところ、誰かに料理を振舞うのが楽しみになっているようだった。
「食べ終わったらそろそろ帰りましょうか。
思ったより色々見れましたし、寮に帰るころには日が暮れそうですしね」
と、少女の様子を眺めながら、帰り時を提案して。
■希 > 「いっぱい色々取れた!」
ムシャムシャと燃費に悪い幼女は美味しそうに平らげていく
「もぐもぐ、ん、帰ろっか、楽しかったー、ありがと、しーなちゃん」
えへへって笑いながら
■神樹椎苗 >
「どういたしましてですよ。
しいの方も、これで課題が片付きますからね。
――ああ、よく噛んでゆっくり食べるのですよ」
そんな保護者のような事を言いながら。
そういえば、一緒に山に行こうなんて話していたことを思い出して。
「これで、山に行こうって約束もはたせましたね。
次は夏祭りですか」
景色を眺めながら、さて、いつ行こうかと残り少なくなった夏季休暇の日程を考えて。
少女が満足するまで弁当を食べたのなら、帰り支度をしてロープウェーに乗るだろう。
「あ、ちょうどバスが来るところですね。
やっぱり今日の運勢は悪くねーみたいです」
と、バス停まで戻ってくればちょうど帰りのバスが着いたところ。
■神樹椎苗 >
そうして二人で駅まで戻り。
居住区まで行く車両の中で、少しうつらうつらとしながら。
寮の最寄り駅まで着けば、少女に促されて手を繋いで帰ったことだろう。
なお後日、椎苗の部屋にはヒトがダメになるタイプのふっくら羊毛クッションが導入されたとか。
ご案内:「夏の日の思い出」から神樹椎苗さんが去りました。