2020/09/26 のログ
ご案内:「スイムショップSIRASAGI」に杉本久遠さんが現れました。
杉本久遠 >  
 (部屋説明!)
 スイムショップSIRASAGI
 居住区の南側にひっそりと佇む、3階建てほどの高さがある広めの建物。
 エアースイムの専門店であり、レンタルも行っている。
 メンテナンスや修理なども請け負っている。
 試着や試泳も可能。

 居住区南の駅からほど近いが、通りから外れたやや目立たない場所にあるため、あまり知られていない。

杉本久遠 >  
 スイムショップSIRASAGI。
 常世島で唯一のエアースイム専門店だ。
 品揃えも専門店だけあって豊富で、レンタル対応もしている。

 問題があるとすれば。
 居住区南側の目立たない所にひっそりとしている。
 その立地に違いないだろう。

「うーむ、川添のS-Wingか」

 久遠は店の前で、腕を組んで首を傾げていた。
 最初のS-Wingと言うのはとても大事だ。
 スイム人生の最初を飾る大切な相棒になるのだから。

「川添が気に入るものがあるといいなあ」

 そういえばスイムスーツも選ばないといけない。
 いやでも、最初はなくてもいいのか。
 などと考えつつ。

 新入部員で後輩の、元気のいい姿を探しながら、やって来るのを待っていた。

ご案内:「スイムショップSIRASAGI」に川添 春香さんが現れました。
川添 春香 >  
SIRASAGI店内に恐る恐る入って。
店内を見渡しながら待ち合わせた人を探す。
さてはてドキドキ、エアースイム専門店。

あ、杉本先輩見つけた!! 早めに見つかってよかった。

「どうも、杉本先輩。生活委員会の仕事帰りなので制服で失礼します」

頭を下げて挨拶。
見上げた先輩は、私服だった。

スカイブルーのシャツ……男の人のシャツはでかい…

「今日はよろしくお願いします!」

いや素人なので全然わからないですけどね。と笑顔で言った。

杉本久遠 >  
「おお、来たな川添!
 委員会の仕事か、えらいな!
 安心しろ、制服も似合ってるから問題ないぞ!」

 ニカっと笑って親指を立てる。

「うむー、よろしくはされるが、オレもどうアドバイスしたもんかと思ってなあ。
 まあ、見ての通り、あっちもこっちもスイムグッズだぞ」

 店内は多種多様なS-Wingが陳列され、一部には衣料店のようにスイムスーツも並んでいる。
 他にもS-Wing用のアクセサリーや塗料、補助的なゴーグルやサポータなど、スポーツ店らしいものも。
 陳列はメーカーごとや、部位ごとに分けられているようだ。

 また店内の中央付近はホール状になっており、三回ほどの高さが全て吹き抜けになっている。

「そうだな、まずは何よりも、足のS-Wingを見ないとだな。
 試着や試泳も出来るから、一先ず見てみるか」

 と、脚用S-Wingが山のように陳列されているエリアに。
 メーカーごとに並べられているようで、各メーカーの特徴が分かりやすくなっている。
 S-Wing毎に初期設定数値や、推奨されるスタイルなども表示されているにはいる。

川添 春香 >  
「ありがとうございます」
「会ってまず女子の服装を褒められるのはジェントルマンですね」

こっちもビシィっとサムズアップ。

「スイムグッズって色々あるんですね………」
「釣り専門店みたいな趣があります」

きょろきょろと見渡して。吹き抜けの部分がとても珍しい。
あそこで試しに浮いてみたりできるのかしら。

「ふむー! フライングスターに紅月にスノウホワイト?」
「それにこのフォートレスっての、重たそう……」

メーカーで特色が出ているみたい。
見てるだけでとっても面白い。

「バランスか、スピードか……悩みますね、先輩」

杉本久遠 >  
「そ、そうか?
 だはは、照れるな!」

 ジェントルマンだなんて言われたことがないので、真っ正直に照れた。

「そうだなあ、専門店となるとある程度雰囲気は似るかもしれないな」

 と、目移りさせる後輩を嬉しく思いつつ。

「うむ、そのあたりは大手メーカーだな。
 オレが使ってるのは葛原工房の紅月壱型で――ああこれだな」

 と、紅い色のブーツを手に取って見せる。

「ただまあ、葛原のS-Wingはちょっとクセが強くてなあ。
 初心者でも使いやすいのが多いのは、こっちのカシマ製品。
 で、女性人気があるのはこっちのポラリス製品だな」

 と、他にも簡単にメーカーの説明をしていって。
 最後に「ま、大手製品はブランドもあって値段が高いんだがな!」とオチをつけた。
 大手メーカー以外にも様々なメーカーの製品があるため、安価なモノから高価なモノまで値段も様々だった。

「おお、数字を見てイメージできるか?
 基本的に、この初速と制御の数値が高い方が泳ぎやすくて初心者向けって言われるな」

 と、後輩の頭の上から覗き込みながら。

「エアースイムには大まかに四つ、プレイスタイルが分けられてていてな。
 この四つの数値がバランスがいい『オールラウンダー』。
 最高速度重視の『スピーダー』に、初速と制御で小刻みに動く『ファイター』。
 強度の数値を重要視した『ディフェンダー』がある。
 ちなみに、オレは『スピーダー』だな」

 説明をしながら、少し考えて。

「そうだなあ。
 ヒトによっては、デザインで選んでから、S-Wingに合わせてスタイルを決める事もあるらしい。
 気に入った見た目でまず選んでみてもいいかもしれないなあ」

 そう言いつつも。

「スタイルを考えて選ぶなら、まずはバランスが良くて『フリーポイント』の高いのを選ぶといいぞ。
 そうすればある程度は設定次第で、どんなスタイルも選べるようになるからな」

 と、カシマ製品の一つを示して、四つの数値の下に掛かれた『フリーポイント』を指さす。
 四つの数値はやけに低かったが、代わりにフリーポイントが多い製品だった。

「まあこれなんかは極端だけどな!
 永遠が言っていたが、川添はどんなスタイルも向いてるらしいぞ。
 だからそうだなあ、自分が空を泳いでる姿をイメージしてみるといいかもな」

川添 春香 >  
「男はこうあるべきだ、ってパパはよく言ってたからつい人のことも気になっちゃいます」

そもそも私、女の子なのにね?とか言って笑いながら。

「所狭しと専用の道具が並べられてる雰囲気、好きですね」

スポーツ専門店はだいたい好きとも言える。
地元のベースボールスタジアムとか用もなく入ってた。

「葛原工房? ああ、この赤に黒の差し色の紅月…ってシリーズの……」
「へー、癖が強いんですね……」
「ポラリスのスノウホワイトシリーズ、カラーリングが素敵ぃー」

ほわぁーっと笑いながら値札を見て。
ピャッと真顔になった。

スタイル……
スピーダーもいいけど。オールラウンダーも素敵…
ファイターってのも面白そう………

「……速度重視か、トリッキーに動くか…」
「そんな感じの……イメージが…」
「あるような……ないような…」

スゴク曖昧だった。

杉本久遠 >  
「ははは、最初はイメージと言っても上手くできないよな。
 やっぱり、まずは見た目でピンと来たのを選んでみると良いんじゃないか?」

 数値的な問題は、腕や背中のS-Wingである程度解決できる。
 それに、こういうものは直感的に気に入ったモノの方がやる気が出るものらしい。
 そう、妹が言っていたのを思い出した。

「ほら、これなんかは川添に似合いそうじゃないか?」

 クリーム色の丸っこいデザインで、可愛らしく見える。

「いや、こういうのも似合いそうだなあ」

 と、今度はシャープなデザインの青いブーツタイプを手に取ってみる。

「むぅーん。
 だはは、ダメだな!
 川添は元がいいから、オレがみたらなんでも似合いそうに見えるぞ!」

川添 春香 >  
「なるほど………?」

見た目で選ぶ、か。なるほど、わかりやすくなってきた。
丸いデザインのS-Wingを手に持ってみる。
不思議と軽い。

「いい感じの色合いですね! 可愛い感じで素敵です!」
「っていうか、思ったより軽いんですね!」

次に青いブーツタイプを持ってきてもらう。
これは色彩感覚が良い……そして、デザインがエッジが効いててかっこいい。

「ふふふ、褒められちゃいました」
「それじゃ……この青いの、良いと思ったんですけど」
「次はどうすれば?」

杉本久遠 >  
「お、それじゃあまずは試着だな。
 とりあえず履いてみると良いぞ」

 言いながら所々に置かれている丸椅子を引っ張って。

「履くときは普通に履けば大丈夫だ。
 あとは自動でフィッティングされるからな」

 

川添 春香 >  
「はぁい!」

丸椅子に座って靴を脱ぐ。
なんだかドキドキする。自動でフィッティングされるとは。
この時代の技術も凄まじいものがある。

言われるがままに普通に履いてみる。
なんだかギミックみたいに機構が動いて足にぴったりとフィットした。

「へええー! 不思議な感覚ですね!」
「こんな見た目なのに割と軽いのも良いです」

スカートのままなのがなんだけど。
なんかこのまま飛べそう。

杉本久遠 >  
「うむ、見た目の割には、だけどな。
 履いたままランニングすると、なかなか疲れるぞ」

 後輩が足を通したのを見ると、近づいてS-Wingに触りだす。

「ふむ、よし。
 問題なさそうだな。
 違和感がなければ、立ってみて鏡を見てみるといいぞ」

 そう言って、近くにある姿見を後輩に向ける。

川添 春香 >  
「履いたままランニングしたことあるんですか……?」

思ったより遥かにフィジカルとフィジカルとフィジカルの人だなぁ、杉本先輩。
S-Wingは動作確認を必要とするのかな?
だとしたら、エアースイムとその道具に対する知識を深めることも大事だね。

「はい、わかりました!」

立ち上がって鏡を見る。
これが……エアースイムの基本装備…

「えへへー」

なんだか照れながらもくるりと回ってみる。
価格も割と低め? なのかな? とにかくデザインが良い。

杉本久遠 >  
「もちろんあるぞー。
 エアースイムも基礎体力が大事だからな。
 S-Wingを付けた状態になれるためにも必須なトレーニングだぞ」

 と、それらしいことを言って先輩らしくしてみる。
 立ち上がった後輩を見ると、大きく頷いた。

「おお、良く似合ってるぞ川添!
 よし、気に入ったなら次は腕だな」

 と、少し離れたところにある陳列棚を示した。
 そこには手袋やアームガード、ブレスレットや振袖のようなものまで。
 雰囲気としては見た目重視なお洒落アイテムのように製品が並んでいる。

「初心者は脚と腕に装着するのが推奨されてるんだ。
 腕のS-Wingは姿勢制御を補助してくれるものが多いからな。
 着けると泳ぎやすさがまったく違うんだ。
 さらに腰にもつければ安定感抜群だ!」

 「ただし、調整が難しいがな」と付け加えた。

「ああ、それは履いたままで大丈夫だぞ。
 どうせならソレに合わせて選んだ方がいいだろうしな!」

 言いながら、慣れるまで歩きにくいだろうと、掴まれるように手を差し出す。
 転んだりしないようにエスコートするつもりのようだ。

川添 春香 >  
「基礎体力! じゃあ、走り込みも大事ですね…頑張ります!」

S-Wingをつけたままランニング。これも青春かも!
そわそわしながら鏡の前で気合を入れる。

「腕? なるほど……姿勢制御」

アームガードみたいなのが安全面に配慮されてそうでいいかな…
ブレスレット型も良いなぁ……

「調整……!」
「はいはーい、先輩。調整周り全然わからないので手伝ってくださーい」
「自分でも覚えたいのですがー……最初から、というのは難しそうで…」

たはーと頭に手を当てて笑ってごまかす。
差し出された手を取って。

「はい! よろしくお願いします、先輩!」

エスコートされながらよちよちと店内を歩き出す。
確かに、これは不慣れだと転ぶ人もいるのかも。
万が一転びそうになったら超軟体使おう。

杉本久遠 >  
「うむ、本格的に始めたらビーチランニングだな」

 話しつつ、ゆっくりと手を引いていく。
 少しだけ、女子の手は柔らかいなあ、なんて考えながら。

「お、おお。
 もちろん、最初は手伝うぞ!
 とはいえ、その辺の調整は永遠が上手いからな。
 練習の時はあいつに見てもらうといいぞ」

 そうして話しながら、腕用S-Wingの前まで連れていく。
 男女両用のものから、女性向け、男性用と、様々なアイテムが並んでいる。
 脚用のところに比べると、よっぽど種類が多く見えるだろう。

「で、腕用だが。
 見た通り見た目がかなり自由だからな、アクセサリー的な意味もあって種類が多いんだ。
 性能は基本的に大きな差はないからな、好みで選んで問題ないぞ!」

 

川添 春香 >  
「ビーチでランニング! トレーニングも結構ハードなんですね…」
「が、がんばります……!」

ゆっくりと歩きながらぼんやり考える。
今、この調子なのにつけたまま走れるようになるだろうか。
体力的に大丈夫だろうか。そんな感じに。

「え、じゃあ永遠ちゃんさんにお願いしよっかな」
「頼れる妹さんですね、先輩」

性能に大きな差はなくても。
シャープなデザインの足装備なんだからやっぱりアームガード?
色合いも合わせれば、素敵な一式になるかも。

「じゃあ、やっぱりこれですね……」
「これで飛べるって不思議ー」

思わず笑顔になる。これがエアースイムの始まり!
トレーニングも頑張りたい。

「調べたんですけど、エアースイム競技も色々あるんですねー」

杉本久遠 >  
「だはは、永遠はオレと違って器用で頭もいいからなあ。
 頼りにしてやっていいぞ!」

 そう言いながら後輩がアームガードを選んだのを見ると、これが女子のセンスかと感心する。

「いいなあ、とてもよく似合いそうだぞ。
 それも試着したら、試しに起動してみような」

 笑顔になる後輩を見ていれば、自分まで楽しくなってくる。

「そうだな、一番参加選手が多いのはスカイファイトだけどな。
 一番有名となると、周回スイムだろうなあ。
 どれも競技性が随分と変わってくるから、いずれはどれも一度やってみるといいぞ」

 答えながら、店内中央のホールの方へ行こうとまた手を差し出す。