2021/01/06 のログ
ご案内:「スラムビル」に【虚無】さんが現れました。
■【虚無】 >
スラムビル。だが今の時間は比較的静かだ。
夜が本番ということもあるが、それ以上に最近の情勢が関係しているのだろう。
例の広報部の復活、そして最近動き始めている謎ばかりの組織”蜥蜴”
それらのしわ寄せはここのように弱い者達に集まりやすい。
「……」
そんなスラムビル。机の上に並ぶ黄色と青の2色の錠剤、そして風紀の腕章。
状況として自身が今動くべきは情報収集。現状この”蜥蜴”と呼ばれる組織がそもそもこの街に不利益をもたらす存在か否か。まずはそこから始めなくてはならない。
だが同時に、もしこれが肥大化し手が付けられなくなった際、不利益をもたらす存在であったならばどうにもならなくなる。黄泉の穴の再来である。
つまり理想は……
「潰しあいか」
風紀の腕章を錠剤の片方に乗せる。
蜥蜴かこれ以上肥大化する前に一時的に風紀委員によって蜥蜴を削り落としてもらうという方法。そうすることで情報を得られる。
その情報の結果攻撃に値するのなら風紀に協力し逆に問題ないのなら放置でも問題ない。
この手の組織は弱体化はさせられても崩壊は不可能に近いからだ。
だが同時に風紀がその一件で勢い着くというのも問題しかない。特に現状であれば動くのは広報部、あそこが力を得ればこちらとの全面戦争になりかねない。
■【虚無】 >
となるとこの組織を攻撃し削り落とす役割は他の部署でなくてはならない。
通常の風紀委員か、もしくは調査を専門とした刑事部か。
欲を言うならば広報部を食い止めた公安に動いてほしい所だが、あそこがこちらの言い分通りに動く可能性などほぼゼロに等しい。
ねらい目は……刑事部か通常の一般隊員。
「作戦は考え付くが」
問題はそれを実行する方法。
そもそもが組織の理念と大幅にズレた動きになる。あくまでやりすぎた悪を狩るのが自身達であり、やりすぎそうだからと止めるのはお門違いだろう。
■【虚無】 >
では、組織の理念から外れ過ぎず、その上で今できる事は何か。
それはいざというときに攻撃できる手順を整えつつ、情報を仕入れること。そして表の全面介入を防ぐということ。
もし薬やこの”蜥蜴”の関連が表に出そうになればこちらでとめ、情報は最大限にしいてつつ、風紀が必要以上に手入れを行わないように彼らなら手に入れられるであろう情報は事前に流す。
頭を掻く。
「こういうのは俺の仕事ではないんだがな」
自分の攻撃は調査ではなくその後の段階。だが今は調査しかできる事がない。
立ち上がると錠剤と腕章を回収する。
「今はなるようになるしかないか」
それをそのままゴミ箱へと入れる。ここはスラム、分別などは無い。
腕章も錠剤も、翌朝にはすべてまとめて焼却炉の中である。
ご案内:「スラムビル」から【虚無】さんが去りました。