2021/02/08 のログ
伊都波 凛霞 >  
「え…これも真面目に入るの…」

だって栄養士さん達が毎日しっかり考えて献立を作って…
みたいなことを考えてしまうのだが人はそれを真面目という

「…ん。ちゃんと、安静にしてしっかり治すから」

勤勉な少女のこと、無理して出てきそうだ、なんて思われそうでもある
安心感を与えるように微笑みを返す
一瞬陰った華霧の表情には…気づいた、けれど
何も口にしなかったのだから、きっとつっつくものじゃない
その顔をすぐに戻したのだって、ここで触れられても仕方のないことだと理解した

仲間で、友人なのだ
何かしらを言っていないことがあったって、いずれは教えてくれる時が来るはずと

「うん。それじゃ、申し訳ないけど退院するまで、お仕事のほうはお願いします」

改めて、ぺこりと頭を垂れる
背中を大きく曲げれないので頭だけ、だけど

園刃 華霧 >  
「うン、真面目」

こくり、とうなずく
フマジメの塊の自分からしたらだいぶ大真面目だ

けれど、そこで一転して


「あーモー……そウいうノ、良いかラ……モー……
 しょーガないナ……」

先程までの一文にもならない、なんて言葉と違い
今度は照れくささのような、そんなものを感じさせる
結局の所、こういうのには、弱いのだ

「とにカく、な。そレでいいヨ。しっかリ治シてキな。」

慈母のような、そんな笑みを一瞬だけ浮かべ

「ンじゃ、マ。あとは全快祝いデも考えテおくヨ」

そういって、今度はケタケタと笑うのであった

伊都波 凛霞 >  
照れくさそうな顔
こういうところはとても魅力的で
そういえば、色々彼女を取り巻く色恋沙汰の話もあったなあ、なんて
そのあたりの話も、退院したら聞いてみようかなと思いつつ

「ん。楽しみにしとく」

全快祝い
自分が帰ってくるのを祝ってくれる
もちろん帰ったらやることもたくさんあるけど、
それだけで早く治さなきゃという気持ちになれた
もちろん中途半端で退院なんてしたらどやされるか追い返されるのは目に見えているし
今は…

「じゃ、けが人は大人しく寝とく。
 …お見舞い、ありがとね。かぎりん」

変わり果てた姿ではあるけど、雰囲気はまるで変わらない笑顔で

園刃 華霧 >  
「あア、寝とケ寝トけ。
 寝る子は育つッテな?」

これ以上育ったらとんでもないことになりそうだが、などと
アレなことをこっそり思いつつ。
流石にソレは口にはしなかった。


「ソんじゃネ。まタな」

そういってひらひらを手を振って立ち上がる


「……それでは、失礼します」


出るときは、また他人行儀な声色と仕草で
病室をあとにした。

伊都波 凛霞 >  
「はーい、それじゃ…またね」

手は振れないので、笑顔で応えよう

去り際に、来た時と同じような雰囲気を残していった華霧に
やっぱり らしいなあ、なんて思ったりもするのだけど

パタンと閉まるドアを見送って、一息
ベッドのリクライニングを戻して、少し眠ろう

──気持ちがいくらか軽くなった気がする
友達、仲間の存在のありがたさ、身に染みるなあ、と──ゆっくりと瞼を閉じて
ほどなくして、いつもよりも少しだけ穏やかな表情で寝息を立てはじめた

ご案内:「常世総合病院・病室」から園刃 華霧さんが去りました。
ご案内:「常世総合病院・病室」から伊都波 凛霞さんが去りました。
ご案内:「常世総合病院・病室」に伊都波 凛霞さんが現れました。
ご案内:「常世総合病院・病室」にレイチェルさんが現れました。
伊都波 凛霞 >  
看護師さんと挨拶を交わし、
包帯を取り替え、食事を食べさせてもらう
もう何度目かの、病室での朝が過ぎ…

今日は日差しが強いからと、窓のブラインドを下げてにこやかに若い看護師さんは言っていた
その言葉通り、今日は天気が良いらしい

午後に差し掛かる頃には差し込む冊子状の光で室内は十分に明るい

そんな時間帯
備え付けのテレビなんかを眺めていた

島で起こった事件や、ちょっとしたワイドショー
あ、この人見たことあるな…なんて番組内のキャスターを見て思う
何気なく、他愛もない、ただ過ぎてゆくだけの時間──

レイチェル >  
冬の寒気の中にも暖かな光を感じる時間帯。
年季の入ったクロークを靡かせながら、金髪の風紀委員――
レイチェル・ラムレイは目的の病室へと向かっていた。

凛霞が入院したと聞いてから、いつ見舞いに行こうと考えていた。
あれやこれやと予定が舞い込み、
ここに来るまでにそれなりに時間が経ってしまっていた。
凛霞はここで何度目の朝を迎えたことだろうか。

「邪魔するぜ」

病室の扉に、軽くノックをして、そう声をかける。

伊都波 凛霞 >  
ドアの向こうからかけられた、聞き慣れた声に視線向ける
嬉しさ半分、申し訳無さ半分
そんな声色で

「──どうぞ、レイチェルさん」

そう声を返す

引き戸式のドアは手をかければ軽く、音もなく開くだろう

こじんまりとした小さな白い病室
更に白いベッドの上に、ほんの少しリクライニングで背を起こして横たわる凛霞
…と、一目でわかるかは疑わしい
なにせトレードマークのポニーテールも結っていないし、服装だって制服ではなく病衣
おまけに顔の半分くらいはまだ包帯に覆われている

直属の先輩が姿を見せれば、それでも笑顔を作ってみせる

レイチェル >  
後ろめたさから来る影が背面に染み込んだその声色に、
耳が僅かに動く。
それはレイチェルにとって想定内の声色だった。

「ったく、申し訳ねーとか思ってんじゃねーぞ」

だからこそ、まずはそう口にして、敷居を軽く跨いだ。
跨いで、手に持っていた紙袋を持ち上げて、近場の机の上に置く。
土産の品であった。言わずもがな、中身は手作りのクッキーである。

「……しっかしまぁ、こっぴどくやられたもんだな」

柳眉を僅かに下げ、複雑そうに歯を噛みしめるレイチェル。
横たわる彼女の周囲をぐるりと、ゆっくりと回るように歩けば
近場の椅子を引っ張り出して彼女の側に置き、
そこへ腰を下ろし――否、落とした。

「お前らしくもねぇ。正直かなり心配したぜ。
 でも、まぁ……こうして話ができることには感謝だ。
 怪我の調子、良くはなってきてんだろ?」

少しの間後頭部に腕を回し、天井を見上げていたレイチェル
だったが、凛霞の方を振り向けばそう口にする。

伊都波 凛霞 >  
「…そう言おうとしたのに出鼻を挫かないでくださいよ」

苦笑と共に迎える
忙しいはずなのにこうやって見舞いに来てくれたことをありがたいと共に、やはり申し訳なかった

「はい。こっぴどく。
 こうやって生きてるのが不思議なくらい」

暗に、不自然に生き延びたという意を含める
仔細な報告こそ未提出ではあるものの、松葉雷覇の名とその経緯…
自分が『生かされた』としか考えられない状況であることは、伝わっているだろう

「あはは…私だってまさかこんなことになるとは。
 怪我は──そうですね。魔術医さんの治療もはじまって、もうすぐ手足は動かせるようになる…かな?」

まずはリハビリからですけどと付け加えて……

「そうですね。こうやって話ができる…」

表情が僅かに翳る
口封じをされなかった理由を探せば探す程に、わからなくなるからだ
──ぱっと表情を明るく戻して

「大丈夫です。しっかり治して、ちゃんと復帰しますから!」

レイチェル >  
「そんなこったろーと思ってな。ま、そういうのはなしだ。
 気にすんな。オレだって前に見舞いに来て貰ったことだし、
 仕事も代わって貰ったことだからな」

苦笑には苦笑で返しつつ。
前に垂らした右手を数度、外側へ向けて振って見せた。
自分が凛霞の立場だったら、やはり申し訳なく思うのだろう。
どんな言葉を言われてもそれは払拭できるものではないかもしれない。
だからこそ、こう言うしかあるまい、と。
レイチェルは静かに告げて笑う。

「おあいこだ」

眼帯に覆われていない方の目が緩むと同時に、
その口元から牙が覗いた。


報告は受けている。
松葉雷覇がどんな意図を後ろ手に隠していたとしても、
命あっての物種。今はそれが大切な事実であることに変わりはない。
凛霞が生きてくれていることに感謝だ。

松葉雷覇。レイチェルに向けて、山本英治も口にしていた、その名。
そう、加害者の名は知れている。

あまりにも荒削りが過ぎる話だ。

加害者の名前がこうも簡単に分かろうとは、予想していなかった。
余程の愚か者でなければ、そこには意図が秘められている筈だ。
その意図を摘み上げるには、些か情報が少なすぎる。
故に、今できることは網を広げて待つことだ。
焦って網の中で雁字搦めになるよりも、事に冷静に対処をすべきだ。

包帯だらけの後輩を前にして、
胸の内に猛る怒りの炎を感じている。感じぬ訳がない。
それでも、己の感情を否定はせずとも、この場で噛み殺すだけの理性はある。
後輩の前ではそれと悟らせぬように、表には出さない。

「頼もしいこと言ってくれるぜ。
 ま、お前のことだ。仕事のことを色々気にしてるんだろーが……」

ふと、凛霞の言葉に意識を戻す。
そうだ、今はあれこれと考えていても仕方があるまい。
何せ、後輩の見舞い中なのだ。

「仕事だけじゃねぇ、元気になったらまた遊びに行こうぜ」

以前に、遊園地に遊びに行ったことを思い出す。
あれは、楽しかった。久々に日常を満喫することができた。

「映画を見に行くの良いし、スイーツ食べに行くのも良いな。
 あー、あとそれからボーリングとか、水族館とか?
 快気祝いは忙しくなるぜ。
 なぁ凛霞。どっか、行きたいとこあるか?」

一瞬の翳りを晴らすように、穏やかな声色と明るい笑顔で
日常と快復の象徴を並べ立てる。

伊都波 凛霞 >  
「…レイチェルさん」

笑い、そして仕事のことよりも…友人としての言葉を向けてくれる
申し訳無さとか、不甲斐なさ
風紀委員が現場で遅れをとる、なんていう一種の不祥事
挽回しなきゃいけないだとか…
そんなことばかり考えていたことに気付かされた

「──ありがとう。
 そうだね、また一緒に…。
 遊園地は楽しかったなあ…恥ずかしいところも見られちゃったけど」

思い出すようにして天井を仰ぎ、口に零す
本当に楽しかった
全部はとてもじゃないけど回りきれなかったし、また行きたいなとも思っていた

「全然、遊ぶことなんて考えてなかった。
 退院するまでに考えておこうかな…?」

映画、スイーツ、ボウリング、噂の水族館も
遊ぼうと思えばたくさん、遊ぶところはあるんだから

「…いっそ、全部かな…?」

それは遊びすぎ?なんて、笑ってみせた

レイチェル >  
「仕事だけ追っかけてるようじゃ、いつか壊れちまうからな。
 『賢くさぼる』のも、きっと大事だ。

 風紀委員の活動だってそりゃ大事だが、
 それ以前に自分を大事にしねーとな」

そう口にして、いつも通りの腕組みをするレイチェル。

――オレも随分染まっちまったかな。

自分の口から出た言葉に少し驚きながら、それでもレイチェルは 
内心で改めて頷くこととなった。
事実、今の凛霞に必要なのは余暇と心の余裕であろう。

「いいぜ、そこは先輩として付き合ってやらぁ。
 まずは、ちゃーんとその怪我を治しやがれ。
 ゆっくり休んでな」

ふっと荒っぽく笑って、身体をぐるりと回転。
凛霞の方へと向ければ、その顔の前で届かぬデコピンを放つ。

「でもって、当面の仕事は任せとけ。オレが、いや。
 オレ達が協力してお前の空席分を埋めるからさ」

そこまで口にすれば、椅子から立ち上がるレイチェル。

「何か、入院中に欲しいもんとかあるか?
 必要なら買ってきてやるぜ」

伊都波 凛霞 >  
思わず、クスリと小さく笑う
口元に手をあてて、いけないいけない、と顔を正す

「かぎりんと似たようなこと言うんだもん」

本人が聞いたらどんなことを思うのか
なんて考えてしまうような一言を言いながら

「あ、いいんだ…。半分冗談だったんだけど」

これは快復したら忙しくなりそうだ。楽しい忙しさは、大歓迎だけど
茶目っ気を見せる先輩に微笑みを返して、言葉を続ける

「──はい。お仕事のことはお任せします。
 と、一つだけ…神代くん達があんまり無理をしないように気をつけてあげてくれませんか?」

自分のお見舞いに来た彼は抑えてこそいたけれどあきらかに怒気を孕んでいた
あの時は自分も余裕がまったくなかったし、伝えなければと思って事件の報告を彼に託したが…
『自分が生かされた』ことを今思えば、博士は追われることを前提としているようにも思える
──下手に追うのは危険、かもしれない…そう思ったのだ

レイチェルが立ち上がれば、マジメな表情はそこまで
といっても根っこがマジメな凛霞は入院中の間食なぞはまったくしない
週刊誌なんかを読もうにも手が動かせないし…ということで

「今はまだ、大丈夫。
 あっ…それよりも、えっと~……」

首を忙しなく動かして、ベッドの脇の棚に置かれた紙袋へと視線を向けて

「あの紙袋の中身、神代くんからのお見舞い品なんだけど、
 私にはちょっと可愛すぎるからなー、って…良かったらレイチェルさん、使いません?」

紙袋
その中には巷を席巻?しているブサカワキャラクター…ネコマニャンのブランケットが入っているのだ
神代理央からのお見舞い品ということで最初はあまりのギャップに笑ってしまって傷が傷んだのは内緒である

レイチェル >  
「あっ!? あ……えーと、まぁ……そりゃ誰だって思うだろ、うん」

レイチェルの耳が跳ねた。
染められているとしたら、そいつのせいだからだ。
しかし、そこは軽く流すレイチェル。流すったら流すのだ。
胸の下で腕組みをがっちりしたまま、話を続ける。

「大切な後輩を前にしたレイチェル・ラムレイに二言はねぇ」

後輩の言葉にはそう返しつつ、続く話には少々目を細め、
凛霞の顔をじっと見るように話を聞いた。

「分かってる。これ以上被害を大きくさせる訳にもいかねぇ」

口にはしつつ、どうにも嫌な予感がついて離れない。
翳りを見せぬよう胸のうちにしまいながら、
レイチェルは任せとけ、と。凛霞を指差して口にするのだった。

「あ? 可愛すぎるって……」

凛霞が視線を向けた紙袋の中身を、ひょいと覗き込む。
すると、中で綺麗に折り畳まれたネコマニャンと目が合った。

「ネ、ネネネコマニャンじゃねーか! 
 い、いや……駄目だ駄目だ、お前が貰ったんだから。

 気持ちはありがてぇけど……。

 贈り物はな、ただの物じゃねーんだよ。気持ちなんだ。
 気持ちがこもってんだ。
 こいつには本来、あいつの、お前への気持ちがしっかりこもってる筈だ。
 お前のために選んだんだろ? きっと。
 ネコマニャンのブランケットは世の中にいっぱいあるけど、
 あいつからお前に渡されたブランケットは、世界で一つ、ここにしかねぇ。
 
 そいつを受け取る訳にゃ、いかねぇさ。
 だって……寂しいだろ、そりゃ。
 
 それにいいだろ、ネコマニャン。絶対似合うって」

そう口にして、レイチェルは外套を翻す。
胸には、誰かから貰った懐中時計が針を刻む音が響いていた。
そう、これも気持ち。だから貰っておくのだ。
それを、おいそれと手放したり、人に渡してしまったり、
それはいくらなんでも寂しすぎる。
そう思うのだ。

「じゃ、しっかり休めよ。絶対だぞ、無理すんなよ」

また来る。
からっとした笑顔と共にそう言い残して、レイチェルは凛霞を背に歩き出した――。

伊都波 凛霞 >  
話を流しそうとする様がややわざとらしい
そっかな。なんて小さな返しで、つこんで話を妨げることもしないけれど
やっぱり友達の影響は、少しずつ受けていくものだよねと内心ほっこりした

はっきりと任せられる返答
こんなに頼りになる先輩、世界中探してもういないんじゃない?
なんて自慢したくなるほどだ

頼もしい返答に、お願いしますと一言を返して…

「え、でも…そ、そうかな……」

贈り物には心が籠もっている、それはわかるけれど
うーん、たしかに心配もしてくれていたし、神代少年なりに気を使って選んでくれたのかなとも思う
でもそうアツく諭されると、なんだかそんな気がしてきてしまうから、不思議だ

「に、似合うかなあ…」

でも、確かにあげちゃうのは寂しいかもしれないなあ、なんて納得して

「──わかりました。
 伊都波凛霞、しっかりを身体を休めて回復に励みます」

気持ちの良い笑顔を残して部屋を後にする先輩の去った後のドアを、
しばらくの間、安心するような顔で眺めていた──

ご案内:「常世総合病院・病室」からレイチェルさんが去りました。
ご案内:「常世総合病院・病室」から伊都波 凛霞さんが去りました。