2021/03/01 のログ
ご案内:「常世総合病院・病室」に伊都波 凛霞さんが現れました。
伊都波 凛霞 >  
「──…41、…42、……43」

日の傾きかけた頃
西日差し込む、凛霞の入院している個室では看護師が見れば仰天するような光景が繰り広げられていた

数回に及ぶ外科手術も大方終わり、魔術医による治療もはじまって
全身に及んでいた擦過傷は見違えるくらいに綺麗になった

潰された両腕と両脚は、もとの運動能力が戻るかどうか…は、難しいかもしれないと言われた
しかしリハビリ次第では、日常生活に支障はない──と

──顎先から小さな雫が床に垂れる

この時間は、夕飯前のため看護師が様子を見に来ることはほとんどない
まさか重傷患者がベッドから降りて片手腕立て伏せをしているなんて想像もしないだろう

難しい、ということは不可能ではないということ
通常のリハビリで足りないのは承知の上なので、それ以上をやればいい──

伊都波 凛霞 >  
片手腕立てから、指立てへ
指立てから、片手指立てへ
普段のコンディションでもハードな鍛錬──
リハビリとはもはや程遠いそれだが…

「──99…、100……」

元の運動能力、反射能力を取り戻すにはこれくらいはこなさなければならない
瞬発力と持久性を両立した、酸素を多く取り込める柔らかな筋肉はすぐに鈍る
ダメージも含め、絶対安静…動けない時間は長かった

勿論、ダメージの酷かった関節部にはなるべく負担はかけないように…

「……──ふうっ…」

痛みは…薬や魔法のおかげでそこまででもない
とりあえず2時間、今日の分を終えて、ベッドへと腰掛ける

病衣を脱ぎ去り、ベッド脇にかけてあったタオルを手にする
こっそりやっているコレが怪しまれるといけないので、汗の始末だけはしっかりしなければならなかった

伊都波 凛霞 >  
「──と…定時連絡しておかなきゃ」

汗の始末を終えて病衣を着なおし、スマホを手に

魔術師さんによる治療のおかげで怪我の回復も好調
順調にいけば今月中には退院できるかもしれない

その時に、すぐにでも現場に復帰できるよう、学校のほうも問題ないよう…
体力は落とさず、そして…

ベッドの下のバッグを持ち上げ、中から勉強道具を取り出す

「集中はできるけど…ちょっと眠くなっちゃうのが玉に瑕…かな?」

人生初めて?の入院生活
あんまり慣れて良いものでもないんだけど…と思いつつ
なんだかんだでいつもどおり、順応しているのであった

ご案内:「常世総合病院・病室」から伊都波 凛霞さんが去りました。