2021/10/17 のログ
神代理央 >  
「…成程。確かに、使いたいと思った時に使えるのは有効だな。
顧客の要望に的確であるというのは、素直に感嘆に値するよ。
何を言ったのか良く覚えていないのかが、恥ずかしい限りだが…」

ほうほう、と煙草に視線を向けたまま少女の言葉に頷く。
付け足した言葉にも一応頷いてはいるが…良くも悪くも
『薬を処方する時に、医者が良くいう言葉』くらいに
捉えていた。
つまり、処方された以上は使ってしまっても構わないだろう、と。

「…へえ、それは凄いな。専門家なだけはある。
香りの内容を聞いただけで、気分が落ち着いてきそうだよ。
しかし、お花畑に包まれる…か。確かに、この店に入った時の
最初の感想は、正直そんな感じだったな」

クスリ、と笑みを浮かべつつ。少女が語る効能に素直に感心してみせる。
同じ風紀委員の勧めた店だから。精神を落ち着かせる良い香りのする店だから。
その香りが何よりも強く、少女から漂っているから。
だから、何時もよりも鈍った警戒心は、少女を疑う事は無い。

「所謂、処方箋というものに近いのかな。
それなら使ってみて効き目が良ければ、継続して同じものを
頼みに来るかもしれないのだけれど」

自分が何を処方されたのか、未だ知らぬ儘。
煙草を一本手に取って眺めた後、少女に再び視線を向ける。
恐らく…この『香り』を知ってしまったら、足繁く通う事になる。
けれども、今はそれを知る由も無く。

『調香師』 > 「これは、あなたの為の『香り』だからね?
 あなた以外には出さない。材料も難しいから沢山は無理だよ」

尤も、これ以上用意できたとして
彼女はこれ以上の本数を用意する事はないだろう

『人の為に』その狂信的な存在意義を、良心と呼ばれるだろう信号との軋轢を起こしながらも完成させた品なのだから
その本数が、彼女の『限界』


「...名前を付けてあげて欲しいな
 造っちゃったからね。私はその香りを、祝福したいんだ」

どれ程の葛藤があったとしても
その『呪い』を、彼女は確かに愛していた

神代理央 >  
自分だけの『香り』
そう告げた少女を、少し驚いた様な。その後、観察する様な視線。
客としてではなく、初めて『神代理央』個人として
少女を見た様な。そんな、視線。

「…そうか。それは、素直に嬉しく思っておこう。
リップサービスの上手な事だ。また、通いたくなってしまうな」

少女の葛藤も。どんな思いでコレを作ったのかも。
少年には、分からない。
ただ、何となく。悪党だの悪人だのと向かい合い、悪意を見続けてきたが故に。
少女が、何かしら無理をしたのではないか。と、薄ぼんやりと思う程度に、思ったから。
それが真実かどうかは、分からない。ただ思っただけ。
だから、労いの言葉をかけるに留めたのだが。

「名前、名前……か」

改めて、手の中の煙草を見つめて。
それから、少女の蒼玉に視線を戻す。
気持ちを落ち着かせる為に、と望んで、少女から与えられた香り。
微睡んでいる中で、何を少女に告げたのかはっきりと覚えてはいない。
それでも、深層意識から零れ落ちた言葉を、忘れた訳ではない。
自分の望み。向かい合う少女。室内に漂う香り。
『造っちゃった』という、僅かに否定めいた言葉に若干の違和感を覚えつつも。零れ落ちた言葉、名前は――

「……Nymph。ニュムペー、は、どうだろうか。
君の様な可愛らしい店員に処方されるのなら、それくらい
情緒的な名前にしてほしいものなのだが」

沈丁花から連なる名前。
『栄光』と『勝利』という花言葉から、植物に興味の無い己でも
覚えていた花の名前。
その華々しい花言葉と、強い猛毒性を持つその花は、好ましいものだったから。

「……名付け親になるには、私は余りロマンチストではないかもしれないけどね」

と、少しだけ恥ずかしそうに言葉を締め括った。

『調香師』 > 「私が『調香師』である事の意味、みたいなものだからね
 そのくらいは頑張るよ

 Nymph、それは人の為の芳香
 その誕生、その精製を私は確かに見届け記録できた」

煙草として作ったものに、普段の儀式として口付けしてしまうのは流石に無作法かな、と
小指に残った葉の残り香をそっと、唇に添える


「...今日も良い仕事をありがとう
 素直なあなたが私は好きだよ

 もっと不器用で居た方が、実は楽しかったりしないかな?」

あはは、造られた笑みは笑う声を出す
煙草を纏めてくるみ、彼女はレジカウンターの方へ移動しました


「お値段はこちらになります!」

彼女はどれ程の額を出されたとして、機械的に、本来の値段との差額をおつりとして返す事だろう
同時にポイントカードも一緒に。翼のスタンプが押されたそれの空白は残り2つ

神代理央 >  
「…儀式みたいだな。いや、そういうのも大事なのかな。
私だけの香り、Nymph…か。名前まで付けてしまうと、愛着も沸くというものだな」

自らの小指に口付ける少女。
その仕草は、神聖さすら感じてしまうのは…やはり、店の香りに
包まれているから、だろうか。


「素直に、か。それが早々許される立場でも職務でもない。
とはいえ、息苦しく思うことがあるのは確かだからな。
だからこうして、君の店に来た。
今は、来て良かったと思っているよ」

少女に続いて、レジへと足を進める。
包まれた煙草を大事そうに受け取って、懐に仕舞いこんで。
少女が浮かべる笑みに、此方もこなれた笑みを返そう。
――どうやら、笑顔を造り慣れているのは、お互い様の様だ。
それをどうこう言うつもりもない。そういう技術が、少女には
必要なのだろう、と思いはするのだが。

「ああ、ありがとう……随分安いな。もう少し吹っ掛けても良いんだぞ?」

高額紙幣を差し出しても、機械的に返されるお釣り。
自分が支払ったのは、少女が告げた通りの値段。
律義だな、なんて苦笑いを浮かべつつも。大人しくお釣りを受け取って。
お釣りと一緒に差し出されたポイントカードと、押印された翼のスタンプに不思議そうな表情。

「……これは?3つ溜まったら、一回分商品をサービスでもしてくれるのかな」

『調香師』 > 「そのスタンプはね、3つ貯まったら私が『どんなこと』でもするってものだよ」

おおよそ予想通りだったのだろう
告げられた商品とは、『彼女自身』であったこと以外は

「人伝に聞いた時には聞いてなかったと思うな
 これをはじめたのってつい最近だったから」

過去に2度、つまりはこのサービスを始めてから毎回
なんだか驚かれるんだよね。そんな風に首を傾げました

神代理央 >  
確かに。そんなサービスの事は聞いていなかった。
先輩もスタンプカード云々の話はしていなかったし、最近始めたという
言葉に偽りは無いのだろう。
その中身が『彼女自身』でなければ、先輩にも伝えておこうかなくらいの、もの。
しかし――

「………この街で『どんなこと』でもというのは、随分と気前の良いサービスだな。
人の善意を信じられる様な街では無いと思うんだが」

驚き、というよりは。呆れと疑念の視線。
これが学生街であれば、笑い飛ばせる話だ。
しかし、この街は。此の場所は。

「考え直せ、とは言わないが。
どんなことでも、という謳い文句は如何なものかと思うがね。
香りだけでは落ち着かない人の欲というものが、この街には溢れていると思うよ」

まあ流石に、少女がポイントカードの報酬でその身を差し出す…とは、思っていない。
今はまだ、人の悪意に不慣れな幼い少女の言葉のあや…程度にしか思っていない。
だから、呆れた様な視線で告げる。もう少し具体的な内容にした方が、良いのではないかと。

『調香師』 > 「それで良いんだよ。うひひ
 言わなくても、言いたい事は分かってるからね」

その言葉はどこまで、幼気な少女の戯れに見えたのか
少なくとも彼女は『この街』を生業としている

そう深読みするかどうか。彼女からも、貴方の事を探り知る事はない


「どうするかはあなたの自由だよ
 『3回』は、私にとって大事なルール。それだけ、理解してくれればいいからさ」


レジカウンターの向こう側から、彼女は貴方の目の前へと移動した
見上げて、待つ。それはお見送りの姿勢

神代理央 >  
「……そうか。君がそう言うのなら、私も別にどうこうは言わないよ。
3回か。覚えておこう。どのみち、Nymphをまた、買いに来るだろうからな」

一瞬の沈黙。その間、じっと少女を観察した後。
小さく肩を竦めて、それ以上の質問を避けた。
少女がそういうのなら、そういうつもりであるのなら。
深く追及するつもりも咎めるつもりもない。
まあ、風紀委員としては咎めるべきなのだろうけど。
咎める資格は、自分よりも相応しい委員がいる。
自分は唯、少女が造ってくれた『香り』と共に、殺し続ければ良い。

「また来るよ。疲労とストレスに事欠かない仕事だからな。
長々と付き合って貰って有難う。それじゃあ、また。
『3回目』も、楽しみにしているとも」

目の前の少女を見下ろして、浮かべる笑み。
それは尊大で傲慢なモノ。『香り』を楽しむ時間は終わったのだと
自らに言い聞かせる様な。硝煙と血の匂いを、再び纏う為の笑み。

「…しかしまあ、無理はし過ぎない様に。
"善良な風紀委員"は、色々と喧しい事もあるかも知れないからな」

最後にそれだけ告げて。
少女に見送られながら、少年は店の外へ。
退廃と享楽の香りで噎せ返る様な歓楽街へと、消えていくのだろう。

『調香師』 > 「ありがとうございました
 またのお越しを!」

お店の外まで出てのお見送り
次はもっと、『良い匂い』をお勧めしたいなと
それは叶わぬ願いになると分かっていながら

夢見て、彼をお辞儀でお見送りします

短い間で知った事。きっとお互いに表層を作る事が得意なんだろう
ううん。自分の場合はそもそも、造られた物?


「...まぁ、気にしてもどうしようも出来ないんだけど」

彼女はお店に戻る前に、『OPEN』の看板をついでに取り外す
日記を書いて、高揚と後悔の両方を確かに収めれば、また眠りに入りました


再びお店を開くために動き出すまで、あと数時間...

ご案内:「歓楽街路地裏『Wings Tickle』」から神代理央さんが去りました。
ご案内:「歓楽街路地裏『Wings Tickle』」から『調香師』さんが去りました。
ご案内:「歓楽街路地裏『Wings Tickle』」に『調香師』さんが現れました。
『調香師』 > 彼女の朝はシャワーの時間から始まる

彼女は機械だ。人間のような新陳代謝の能力は持っていないが
毎朝清潔にしておく事は、接客を行う物としてはマナーとされている事に加えて、
香りを一度洗い流す、という行いはその日の仕事をより精密にこなす。その一助となろう

...自身の精密さを考えれば万一の失敗も想定はしていない
実際の所、一番の動機はリフレッシュであるのだけどね

---

(今日はエスニックな香りの調合をしようかな
 燻された香木とスパイス、重い蜜の香り)

店頭にやってきた彼女は、そんな風に思考を巡らす
『OPEN』の看板を表に掛けて、また普段通り、お客様が来るまでの調香の時間が始まりました

『調香師』 > (一度来た人達。どんな風に香りを使ってくれてるのかな)

ぽた、ぽた。ビーカーに雫を落として、微かに立ち上る煙とは店内の芳香として彩りを担うもすぐに店内の空気に飲まれる。しかしその存在が消滅してしまった訳ではない

そうして混ざり合って、数年の蓄積を経てこの部屋に満ちた香りは作られていた

(また、来てくれるのかな。『3回目』はあるのかな)

まだ知らぬ相手に想いを馳せるのでもいい。以前来た彼らを待ち遠しく思うのでもいい
彼女は待っていた。自身が『人の為に』、そう働けることを


扉の隙間から、歓楽街へと香りは滑り込んでいる
誘われ迷い込む、そんな誰かを動かない彼女は待っていたのだった

『調香師』 > 小指に液を垂らして、唇に付ける。今日の香りを瓶に詰めて、栓をする
ラベル付けはされず、『完成品』と記された棚へと一度移す

今日の退屈しのぎの調香。それを終了する一連の動作であった

(この香りたち、そろそろ売らないと...)

棚に眠る、今だ商品未満の瓶の数々を眺め、思考を巡らす
エスニック調のスパイスを絡めた神秘的な匂い
その日気まぐれのフローラルブーケ
果実を中心とした甘くも清涼感のある香り
そのどれもが確かに記録として残っている

空いた時間に作りはしたが、そうそう表に出されない品の数々
こういう物を纏めて表に売りに行く機会がそろそろ必要かもしれないな
お店の宣伝も兼ねて、フリーマーケットに出てみるのも悪くないのかも


小さい掌でも十分に収まる小瓶たち。彼らを愛する人と出会えますように
週に一度、あれば良いかの外出の予定。それを近日中にと定めるのであった

ご案内:「歓楽街路地裏『Wings Tickle』」にマルレーネさんが現れました。
マルレーネ > 身体が強い。
その場その場で無理が効くということでもあり、同時に続けて毎日作業をすることができるということでもある。
病気に強く、寒さ暑さに強いこともそのカテゴリに入るだろう。

彼女は、全部満たしていた。
故に、毎日働くことは苦ではなかった。認識していなかったと言うべきか。

「………えー、っと、ここ、でしたっけ。」

そんな彼女にクラスメイトがオススメしたのが、不思議な香りのお店。
建物の前に立つのは、金色の髪を伸ばした修道女。
年の頃は成人はしている雰囲気であるが、どことなく顔立ちは若さを感じさせるもの。
ゆったりとした修道服は身体のラインを隠して。

「……すみませーん、やってますかー?」

からんころん、と扉を開く。

『調香師』 > 香りを漂わせる扉の向こう。僅かでも開けば、より強く異国を思わせるような...本日は特に、エスニックな物を調合していた故に儀式の成された秘匿の部屋であるかのような雰囲気を強く与えよう


調合机を前に座る、その第一印象は『人形』
首を力なく傾け目は閉ざされ、呼吸もなく
この部屋の構成物として存在していたソレは...


「...ん、ぁ。お客様?いらっしゃいませぇ」

扉のベルの音を聞いて、片目を開き姿を視認。顔の高さに目線を合わせる
普段より軽めのお出迎え。ぽてぽてとした歩みで目の前に移動をしてきました

マルレーネ > ……あら。

驚きは2つ。こういう香りは嗅いだことがある。港町に立ち寄った時に、異国から来た人が開いた店によく入った。その時の香りだ。
もう1つは、店主が思ったより小さかったことだ。
一つ二つ、まばたきをして。

「……ええ、と。
 お店の方、かな。 他に店員さんはいらっしゃるんです?」

膝をよいしょ、と折り曲げて目線を合わせて、に、っと笑顔を見せて声をかける修道女。
笑顔は大人っぽくはないもので、少々いたずらっぽく。
子供の相手は慣れているからか、同じように相手を子供だとして接してしまいつつ。

「こことはちょっと離れているけど、教会に勤めているマルレーネ、って言います。マリー、でいいからね。」

まずは自己紹介を一つ。

『調香師』 > 「マルレーネさま...訂正、マリーさま」

瞬き、と言うには長い時間目を閉じて、また開いて
正面から顔を見るこの近距離では、人にしては不自然な瞳孔の拡縮も確認出来よう

「私は『調香師』。ここの殆どを担当しているよ
 香りが欲しくて来たんだよね?だったら私はあなたの事を知りたいな」

すんと、鼻を鳴らす音がする
髪束に手を伸ばし、香りからも相手の事を知ろうとする動きである

マルレーネ > 「………ええ、ここならこう、いい香りと疲れが取れるって聞いたから。」

少女の瞳をじっと眺めながら、その目に違和感は覚えるけれども。
でも、それを指摘するようなことはしない。

「私の、こと?
 ………………そうねえ、どこからお話すればいいかしら。」

髪をなでられると、少しだけ笑って。
お日様と土の匂いが、ちょっとだけする。

彼女は語る。
いつ生まれたかはわからないけれど、教会に拾われて過ごしていたこと。
世界を旅して教えを広めたこと。(本当は荒事を解決とかだけれど、子供相手だしね!)
そのまま、この世界まで流れ着いてしまったこと。

この香りも元の世界の港で嗅いだことがあることも、鮮明に。
特に物憂げでも、切なげでもない、さらりとした思い出話。

『調香師』 > 「疲れはちゃんと取ろうね?」

これは、昨日も似た相談を受けたのだからと、
笑みは浮かべたままでも、なんだか𠮟りつけるみたいな口調で


自然の中で生きてきたような優しい香りに、一度だけすぅと吸い込んでみたり
お話を始める頃には貴女を作業机に、向かい合って座れるように促して

お話を聞いている間、変わらない表情は時々、相槌を打つように揺れました


「あなたの香りはお日様と土の匂い。長く、太陽の下で生きてきた人の匂い
 なんだかその度はとても長くて大変で、でもマリーさまは楽しかったのかな

 港町の思い出を語る時も、なんだかそんな風に私は聞こえたのは、勘違い?」

マルレーネ > 「もちろん。本来は大丈夫なんですよ、ええ、本当。
 心配されてるみたいで……
 たしかにまあ、肩は凝るんですよね、ここに来てから………」

あはは、と笑いながら頬をかく。
とはいえ、頷きながら話を続けて。

デスクワークは大幅に増えたので、肩は凝ります。


「………いいえ、とても楽しかったと思います。
 もちろん、この話には出てこないくらい、大変なこともあったし。
 見たくないものもたくさん見てしまったけれど。

 でも、それもひっくるめて、こうしてこの場所でやらなければいけないことをして、やりたいこともして。

 届かないにしろ、祈りを捧げることができる。
 ………ええ、今もまた、楽しいですよ。」

相手の言葉に、穏やかに微笑みながらそう告げる。

『調香師』 > 「やらなきゃいけない事
 私も、人の為になる事をしたいから

 普段頑張ってるマリーさまに求められたなら、その分頑張らないと!
 と、思うわけだけれど...欲しい匂いはどういった物なのかな」

一度立ち上がって、メニュー表を持ってきました
後に説明もされますが、そこには項目としてマッサージも用意されているようです
触れる人は少ないですが。ここは一応、リフレ施設なので


「最近肩が凝るって言うなら。香りの中で肩や背中ほぐしを頑張ってみるってメニューも作れるよ
 欲しい匂いが思いつかなくっても、思い出から私は調合できるよ」

興味あるかな?彼女は首を傾けました

マルレーネ > 「………匂い、は、正直分からないんですよね。
 いろんな香りを嗅いできたつもりではありますけど、いろんなものを受け入れすぎて、何がよかったとか、思い出せなくて。」

うーん、と首を傾げて、そんなことを口にする。
実際、思い出の上に思い出は積み重なって。
頑張って記憶を開いたり、きっかけがあったりすると湧き出すような、そんな状態。

「……あ、そうですね、香りの中でほぐしてもらえるならそれもいいかもしれません。
 思い出から、もいいですね。
 むかーしの修道院の思い出を話したら、そういうもの、できたりするんでしょうか。」

マッサージをあっさりお願いしながら、相手の言葉に同意する。
具体的な匂いは出来なくても、おまかせにできるなら有り難いな、と。

『調香師』 > 「それじゃあ、この部屋に居ると色んな思い出が出てくるのかもね
 さっきの港町の事みたいに。匂いは思い出に一番近いからね」

彼女は椅子から降りて、貴方の隣に移動します
『案内するよ』と手を差し伸べる。ここの部屋とは別室で行われる様です

「昔の思い出があなたにとって安らぐものなら、私はきちんと作れるよ
 それを元に応えていいのなら、私はマリーさまの為に香りを作れるよ。信じて欲しいな」

マルレーネ > 「………ええ、そうです。港から降りてくる積荷からこういった香りが流れてくると、妙に浮かれちゃって。」

目を閉じて、何かを思い出すように。
だって、とてもそれは幸せな………ほんの少しだけ、少女に戻れるような気がしたから。

「……ええ、それじゃあ、お願いしますね。
 私の思い出、思い出かあ………。」

うーん、っと少しだけ困った顔をしながら差し伸べた手を握る。
色んな思い出がありすぎて、まだ、なんにも思いつかない様子だけれど。

『調香師』 > そうして、少女はマルレーネを案内を開始する

『バスローブに着替えてね』、そう言い残してロッカールームから出た彼女
準備が整えば、改めてその手に引かれて暗闇の部屋へと...

ご案内:「歓楽街路地裏『Wings Tickle』」から『調香師』さんが去りました。
ご案内:「歓楽街路地裏『Wings Tickle』」からマルレーネさんが去りました。