2021/11/26 のログ
霧島 孝介 > 「はは、多分ボコボコにされますね。
 あー…俺、実は映画も好きですがゲームも大好きで…
 その、彼女も俺と同じゲームをやってて、一緒にやってますね。はい」

喧嘩の話になれば、笑いながら彼女に応えて
趣味についてはゲームセンターに行った時に意気投合して
今ではオンラインで協力したり、対戦したりの日々だ。

「ん~…確かに自分から何かを薦めたことなかったような…
 最初から趣味が合ってたからな…映画かアニメでも一緒に見ようかな…

 えっと、多分…これ以上アプロ―チしたら、美子…あ、彼女死んじゃうかも」

しかし、自分から何かを薦めたことは無かったため、何を薦めようかと考えてみる。
そしてアプローチについては既に好感度がMAXまで振り切れているため
仲良くなろうとすれば相手が嬉死するか、暴走した彼女に『ある意味で』殺されるかの二択だろうか

「っていうか、逆にセレネさんの好きな人の話聞きたいんですけど…
 名前は?どんな人なんですか?」

彼女が水を口に含んで、話題を思案しているタイミングでそう切り出す。
自分の事ばかりじゃ不公平だ。
彼女にも存分に話してもらおうと、ニヤリと不敵に笑いながら問いかける。

セレネ > 「そうだったのですね?それは良かったです。」

そっかそっか、と頷く。
お互い趣味嗜好の似た二人だった訳か。
それなら確かに仲良くなるのも早かろう。

「……あぁ…え、と、それは貴方の事が好きすぎて?」

これ以上は、との言葉に少し困惑。ぞっこんなのはお互いそうらしい。
そうなるとあまり色々アプローチしすぎるのも彼女の精神衛生悪いのか。
…難しいものだなと思った。

「――んぐっ…!」

切り出されたのは今度は己の話。
飲んでいた水が気管に入り、軽く噎せた。
口元を覆って咳き込む。

「い、いやー私の話をしても面白くないと思いますよー…?」

落ち着いた後、若干の震え声でそう返す。
言いながら頭の中でどこまでの情報を出すべきか計算する。
ただ悲しいかな、己の好いて居る人について自身が知っている事がそう多くない。

「…名前は、『クロロ』というお名前です。
どんな人か、と聞かれると…うーん。
不器用だけど優しい人、なのかな…?」

否定的な言葉は避けておいた。

霧島 孝介 > 「はい、逆に、こう…ネイルが趣味とかオシャレが趣味とか言われても
 共感しづらいから安心しましたよ。いや本当に」

今ではセレネが選んでくれた服を着てはいるものの
彼女が居なかった当初はオシャレに無頓着。服は着れればいいと思っていた程。
共感できる趣味から入れてよかったと安心していて

「…多分…あ、あとこれ、なんですけど…
 えっと、考察してもわからなかったんで聞くんですけど、これどういう意味ですかね…?
 好きって意味だとは思うんですけども…」

好きすぎるという話題から、今より数時間前にした恋人とのやり取り思い出して、スマホを彼女に見せる。
内容はセレネと食事に行って良いかという内容で『うん、勿論良いけどどしたー?』とか
『確認してくれたんだ?ありがとなー?』とかだが、最後が


『そこは安心してる
 孝介の恋人は俺だけだしー?(手錠のマーク)
 
 あ、その友達によろしく言っといてな!』


手錠マークの謎が解けず、彼女に聞いたのだった。

「いや、多分めっちゃ面白いと思いますよ
 クロロさん…覚えておきます。
 
 へぇ~…、不器用だけど優しい!ふーん。どこまで行ったんですか?」

切り出した言葉に咽て、震えた声になる
普段は気丈に振舞っている彼女が動揺するのは珍しい光景で、ニヤニヤが止まらない。
我ながら性格が悪いと思いつつも、さらに追い打ちをかける。

セレネ > 「…まぁ、無理に共感する必要はないとは思いますけれど…。」

仮に趣味が合わずとも、相手の趣味嗜好に口出しや手出しをしないのが、一番無難な選択だと思う。
お洒落についてもやはり、もう少し考えた方が良い気がした。
まぁそこは、彼女さんと一緒に色々やるのが良いだろうから
何も言わないでおこう。

「んー?
……手錠の絵文字?
多分、貴方とのパートナーだからっていう事なのではないのですかね?
ほら、片手同士手錠で繋ぐみたいな。」

そうして見せられたスマホの画面。
やり取りの一部を見せられる。
…詳しい思いは彼女に聞くのが一番だろうけれど、
多分そうではないのかなと己の意見を述べておいた。

「面白いと思うのは貴方だけですね…!
――ど、どこまで、とは?」

この子、こんなに意地の悪い性格をしていたのだろうか?
それとも今までの仕返しなのだろうか。
どこまでかとの問いかけには、首を傾げて惚けてみせる。
冷や汗が止まらない。

霧島 孝介 > 「そうっすかね…ま、何はともあれ、趣味が合う彼女で良かったです。
 可愛いし」

彼女の言葉に腕を組んで考えるが、結果として趣味の合う彼女と付き合えている。
それならば良しといった具合に締めくくるだろう。あと隙を見て惚気てもみる。

「あー!そういうことか!
 …いや、片手同士手錠で繋ぐって何!?そんな愛情表現あるんですか!?
 ん~…どう見ても逮捕な気がするけど…」

彼女の言葉に突っ込みを入れるように問いかける。
カップルを象徴する絵文字は沢山あるはずだ。ハートとかキスとか。
その中でのしっかり鼠色をした手錠に違和感が隠せないでいるが…

多分、美子本人に聞いた方がいいだろうと彼女と同じ結論に落ち着き、頭を搔いて

「ふふふ…!
 え、いや、そりゃね。キスくらいは?」

手を口元にもっていって目を細めて笑う。
復讐とは何とも気持ちの良い行為だろうか。
冷や汗をかく彼女に、『もっと焦れ』といった具合に話を振る
 

セレネ > 「えぇ、趣味の合う方と恋仲になれて良かったですね?」

さらっと惚気る相手には、同じくさらりと流しておこう。
彼女さんが可愛らしいというのは十二分に分かったから。

「貴方と絶対離れないとか、そういう…?
どういう意味で使ったかまでは私には分かりませんよー。
ご本人に直接聞いた方が早いのではないでしょうかね。」

独占欲が強い人ならそういう事もあるかもしれないし。
よく分からない、と首を横に振る。

「あぁー、まぁー、んー、そうですね?
キスくらいは行きましたけども?
あ、貴方はどうなのですか?彼女さんとはどこまで行ったのでしょうか。
…もしかして最後までとか?」

言葉同士の殴り合い。実に楽しそうにしている彼が少し憎らしく思える。
だが、やられるばかりは性に合わない。
相手が話すのなら、己も話そうとカウンターを仕掛けてみた。

霧島 孝介 > 「いや、本当にそうですよ~
 この仲が長続きするよう努力します!」

さらっと流されても気にせず会話を続ける。
口癖みたいなものだ。気にされなくても問題はない。
そして、胸に手を当てて、恋人との関係を続けるよう宣言する。

まぁ、努力しなくても長続きしそうだが… 

「絶対離れない…その意味ならまぁ、良いんですけど…
 そ、そうですね。近いうちにデートするんでその時聞いてみます」

近々、水族館に行く予定は立てているのでその時に聞こうと決意する。
怖い回答が来なければいいと思うが、果たして。

「おぉー…ん、待ってください。
 そのクロロさんとは付き合ってるんですか?
 あ、俺はー…あはは………
 

 ………うん…」

言葉の殴り合いの最中に気になったことを聞く。
仮に付き合ってないのならば、クロロという人物の甲斐性なしに少し呆れるだろうか。
そして彼女から繰り出されたカウンター。それに対して最初は笑うが

顔は真っ赤になって俯き、小さく頷く。
クリティカルヒットだ。

セレネ > 「頑張って下さいね。」

流した惚気に気にする事なく会話を続ける彼に、
大丈夫そうなら今後も流していこうと心に決める。
全て拾っていたらキリがなさそうだし。

何故か己に宣言をされた。
愛や恋の女神なら楽しそうにするのだろうなぁ、と思いつつも
己は月の女神なので応援するだけに留めておく。

「それが宜しいです。」

デート、との言葉に少しばかり羨ましそうな蒼を向けるも
楽しんで来て下さいねと言葉を投げかけて。

「…付き合って…いると思います。
というのも、彼自身恋愛感情がどういった物か分からないみたいで。
なんというか…こう、かなりふんわりとした関係性ですね、彼とは。

……へぇー?成程ー?ふぅーん?」

相手からの問い。明確な関係性を築けていないから、あまり人には言いたくないのだ。
尤も、分かっていて想いを告げたのだから当たり前なのだけど。

そうして、己のカウンターは見事にクリティカルヒット。
真っ赤になって俯く相手を見、今度は己が笑みを浮かべた。

霧島 孝介 > 「はい!」

惚気は割と流されるというちょっとぞんざいな扱いを受けるが
そんなこと気にも留めず、彼女に応援されれば嬉しそうに返答をする。

「はは、ありがとうございます。
 しっかりエスコートできるように頑張ります」

楽しんでくださいねという言葉に笑顔を向ける。
ちょっと前ならガチガチ緊張していただろうが、今は少し余裕があるようで
これも成長した証だろうか。
そして、羨ましそうな視線を感じれば、彼女の願いも叶えばいいのに、と心の中で唱えた。

「いると思いますって…えぇ、こんないい女性おらんぞクロロさん…
 ふんわりとし過ぎでしょう…

 あはは…あっつ~…
 その俺の話は良いんで、本当に…!」

最初の彼女の言葉には、難色を示しながら頭を抱える。
でもまぁ、それでいいと彼女が決断したなら無粋なことは言わずに

というか、後半の話題の方がやばい。
店内に空調は正常だが、汗をかいて服をパタパタ。
水を飲んで体温を下げつつ、恥ずかしそうに話を切り上げようとする。

セレネ > 「デートくらいはね?彼女さんをエスコートしてカッコ良い所を沢山見せてあげて下さいな。」

気の弱い気質のある相手だから、時々は男らしい所も見せたらもっと良いのではないか、と。
まぁあれこれ言うとお節介になってしまうから、控えめにした方が良いのだろう。
余裕の出てきた相手を眺めつつ、また一口水を含む。
彼の心の声は聞こえなかった。
己は願いを聞き届ける身。だから、己自身の願いはあまり言わないようにしている。

「まぁ、私、趣味の悪い女ですから?
…良いのですよ。想いを受け止めてくれただけで。
片想いで終わるんだろうなーって思ってたので、正直驚いているんです。
だから、これからは私の努力次第ですかね。

ふふ、そんなに慌てるのですね?
でもそっか。…色々とおめでとうございます、と言っておきましょう。」

相手が暑がっている様子に、あまり弄るのも宜しくないなと思い。
今回はこれくらいにしておこう。

霧島 孝介 > 「はは、わかってますよ。
 しっかりイケメンな所見せちゃいますよ」

目の前の女性に対してはそうでもないが
実は恋人の前ではしっかりと男らしい所を見せていたりする。
それは公のデートの時もだし、二人きりの時は特にだが…
このことは伏せておこう、と同じく水を飲む。

「趣味の悪い女なんですか?
 うーん、まぁ、恋の形は人それぞれなので何ともですが…
 わかりました。そこまで言うなら、俺も全力で応援します!

 で、ぁ…ありがとうございます。
 けど、この話はもう、ちょっと…はい」

彼女の言葉を復唱しながら、眉間に皺を寄せて頭を抱える。
本人が良いなら、自分にできることは全力で応援すること。
何か手伝えることがあれば手伝うと申し出る。

そして、相手が切り上げてくれたことに感謝しつつ、漸く熱が引いて来た時に、店員さんがワゴンを押してやってくる。
彼女にフレッシュサラダ、豆のスープ、ベーコンと野菜のパスタ
そして自分に大豆ハンバーグのセットを差し出して「ごゆっくりどうぞ~」と笑顔で声を掛けた。

…なんだか、ひどく長い時間話した気がする。
それほど濃密だったのだろうと、胸に手を置いて深呼吸をし、目の前の大豆バーグに目を移す。

セレネ > 彼女さんにしっかりとかっこいい所を見せられているなら良いのだ。
友人と恋人の前では態度も違うのは誰しも当たり前の事なのだし。
己だって、目の前の友人と好きな人へと向ける態度は違うのだし。

「みたいですよ、彼曰く。傷つきますよねーそんな事言われると。
…まぁ、時々愚痴にでも付き合って頂けたら有難いです。
応援有難う御座います、出来るだけやってみますよ。」

惚気る彼とは違い、己から出るのは愚痴。
基本溜め込むタイプだし、本当なら言わない方が良いのだろうけれど。
相手のように恋人の惚気話が出来るようになるのは、もっと先になるかもしれない。

そうして運ばれてきた料理がテーブルに並べられ、
持ってきてくれた店員さんに礼を述べると

「さて、では食べましょうか。」

霧島 孝介 > 「デリカシーが俺以上にないですよ、それ…
 とはいえ、恋愛は好きになった方の負け、らしいので…こっから巻き返すしかないですね。
 はは!俺で良ければいくらでも愚痴に付き合いますよ!

 ええ、俺に手伝えることがあったら、何でも言ってくだせぇ!」

一体彼女が好きになった人物はどんな人となりをしているのか。
彼女に対して趣味が悪いなんて言えるなんて、よっぽど肝が据わって見える。
…案外、悪い男が好きなのか?セレネさんは。

そんなことを考えつつも彼女を全力で支援することを誓い、胸に拳を当てて笑顔を見せる。
いつか彼女の惚気話でも聞ければと思い、食べ物に意識を移す

「そうっすね!いただきまーす!
 …ハンバーグだこれ…え、肉使ってない?」

やってきたハンバーグに両手を合わせて、食事の開始の挨拶をすれば
ナイフとフォークで切って食べる。
口にした瞬間に歯と舌に伝わる食感、味。それに目を開けば本物の肉かと錯覚する。

これは人気出るわ~…と納得して食べ進める。

セレネ > 「お気づきになられましたか。そうなんです、彼そういった事に滅法疎くて。
…まぁ、言えば気をつけてくれる分良いのですが。
巻き返せるよう頑張ります。先は大分長いでしょうけれど。

ふふ、有難う御座います。」

人と成りが気になるなら、この間撮った写真でも見せても良いかもしれない。
…そう、相手の想像通り己はどうやら悪い男を好きになる傾向があるらしい。
最近になって自覚した。

「いただきます。
…んー、美味しい。良いお店ですね、此処。
また来たいくらいです。」

己も手を合わせれば、サラダやスープにまずは手を伸ばそう。
野菜も新鮮で瑞々しく、かかっているドレッシングも美味しい。
スープはコンソメなのか、あっさりしつつも深い味わい。
ただちょっと熱かったか、舌を火傷してしまった。
水を飲んで慌てて冷却。

霧島 孝介 > 「えぇ…頑張りましょう」

大分長いという言葉に自分とは正反対だなと頭を抱える
彼女が選んだ道ならばこれ以上の言葉は不要だろう。
悪い男、という点ならば自分も悪い女…というか可愛い不良の女の子(恋人)を好きになったし、お互い様かもしれない。

「ふふ、そう言ってくれるならちゃんとリサーチした甲斐があったというものですよ!
 今度はクロロさんと一緒に来ちゃってください」

彼女が美味しそうに食べている様子を見て、笑顔になる。
店選びは正解だ。これで間違ったらどんな顔されたか、またどんな空気になったかわからない。
正解を引けてよかったと胸をなでおろす。

そして、彼女が慌てた様子で水を飲む様子を見れば店員さんを呼んで
氷入りの水を頼むだろう。
店員さんが水を持ってくれば、それを差し出して

「大丈夫ですか?ゆっくり食べましょう」

と心配したように声をかける。
本人は単なる気遣いでそういう意識はないが、こういう行動が女性を勘違いさせるのだろう。

セレネ > 「そう…ですね。機会があれば誘ってみたいと思います。
いつも手料理ばかりですから…時々は良いのかな。」

彼が居心地悪くならないかしら、と少しばかり心配しつつ。
笑顔になる彼に、きちんと調べてくれたのだなと感心。
そういう所も成長したのかもしれない。

「ご、ごめんなさい、有難う御座います…。」

差し出してくれた氷入りの水を受け取り、飲む。
スープはもう少し冷めてからにしよう。
相手の気遣いに感謝しつつ、一息。
しかし、自然とそういった気遣いが出来るのは良い事だと思う。
人によっては勘違いされる事もあるかもしれないけれど。

「見苦しい所を見せてしまいましたね、すみません。」

霧島 孝介 > 「はい!
 手料理!ぁぅ…、セレネさん、料理できるんですか?」

誘ってみるという言葉が何故か詰まっていたような気もしたが、気にせずに頷いて
手料理を『いつも』振舞っていることに、それでも何故落ちない!?と抗議の声が出そうになるが
何とか抑えて、彼女の料理スキルの方に話題を振るだろう

「いえいえ、謝る必要は無いですよ
 せっかく美味しいものなんですから!じっくり味わいましょう!」

彼女の言葉と、落ち着いた様子にニッコリと笑って
こっちはハンバーグをもぐもぐ食べる。美味い。
相手が恋人だったら、あーんぐらいしていたかもしれない。今度しよう。
そう心に誓って、セットのライスと日替わりスープも食べ進めて

セレネ > 「えぇ、作れますよ?家事は一通り出来ます。
尤も、私の作る料理は和食ではないのですけれど。
私だけじゃなく彼も料理をしますから、手伝ってもらったりしてますねぇ。」

普通の人なら落とせたのだろうが、己の好きな人はそう簡単ではない。
料理スキルに関しては、まぁ普通にこなせる程度だと思う。
お互いに料理が出来るので、
作ったり作ってもらったりといった事をしていたりするのだけど。

「そうですね、急ぐ事でもないですし…。」

ヒリヒリ痛む舌に、後で回復魔術かけなきゃな、と思いつつ。
パスタをフォークに巻き付け口に運ぶ。
塩味も良い感じだ。今度作ってみるのも良いかな…。

霧島 孝介 > 「さ、流石…女子力高いっすね…
 おぉ、二人で料理!面白そうですね。
 俺も今度やろうかな…!」

逆に家庭で洋食を作る方が難しい気がする
などと考えつつ、二人で料理するという話を聞けば、自分の場合は想像する
エプロン姿も良いな…などと、セレネと一緒に居るのにも関わらず恋人の事を考える
どうしようもない男である。

「えぇ、時間は沢山ありますから…」

彼女が食べる様子をニッコリと見守る。
きっとこの光景を毎回見れる彼女の想い人は幸せ者だろうと思いつつ
自分も出されたセットを食べ進める。

食べては話して、話しては食べて。
そうして話題が尽きたと同時に満腹になれば時間も過ぎていて。
宣言通り、彼女の分の会計を済ませれば、帰路に着くだろう。



彼女を寮の出入口へと送れば、最後に一言、こう声をかける。

「セレネさん!大丈夫、貴女なら大丈夫だ!」

彼女の恋に少しでも勇気を与えようとそうエールを送れば、親指を立てた後に手を振る。
自分の応援が彼女をどれだけ後押しできるかわからない。
だけども、言わずにはいられなく、言った後は満足気な表情で自身の部屋へと戻っていくのであった―――

セレネ > 「そうでしょうか?家事出来ませんと、一人暮らしもままなりませんからねぇ。
一人で作るより二人で作る方が早いですし、楽しいですからね。」

まぁ、作ってもらうだけより何か手伝ったりした方が彼女さんも助かるかもしれないし。
己達の場合はどちらかというと効率の為にやっているというのもない訳ではないのだけど。

己の食事風景を見る己の想い人が、果たして幸せかどうかは彼自身にしか分からないが。

二人でゆっくり食事を進めつつ、話も交えつつ。
ご飯を奢るという彼との約束は無事に果たされた。

女子寮へと送られ、今日の事を改めて礼を言おうと口を開いた所、
飛んできた言葉に蒼を瞬かせる。

「――有難う御座います。其方も頑張って下さいねー。」

送られるエールに笑みを零し、手を振って男子寮へと帰っていく相手を己も小さく手を振って見送り。

『そこまで応援されちゃ、途中で折れる訳にはいかないじゃない。』

なんて、異国の言葉を紡ぎながら、自身の部屋へと帰るのだ。

ご案内:「扶桑百貨店 レストラン街(10・11F)」からセレネさんが去りました。
ご案内:「扶桑百貨店 レストラン街(10・11F)」から霧島 孝介さんが去りました。