2022/01/13 のログ
ハインケル >  
さて中の様子と言えば…
無人とも思える街並に、あちこちにある破壊痕
火の手が上がってるところもあるのか、焦げたような匂いを風が運んで来る

「単なる暴動でこんななる?ナイナイ」

討伐隊から十分に距離を離すと、ゆっくり荒れた街を徘徊してみる
血や遺体があちこちに散らばって、なんだか全周囲から呻き声が聞こえてくるし、なかなかのホラー…
まぁ少女ハインケルはそんなのが別に怖いとかはないのでガンガン進んでいくのだが

明らかに普通でない雰囲気だけど、今のところあからさまにおかしな光景は…
見たこともない巨大な赤黒い花があちこちに散見されるコト

なんだろあの花?と近寄ってみると

「……うわぁ」

それは、人間の遺体から咲いていることがわかった

ハインケル >  
「えっ、ぐろーい……これこういうのダメなヒト、入っちゃダメなやつだね」

うーわー…とまじまじそれを見つめるハインケル
こいつは耐性があるヒトの部類
そもそもあちこちに遺体と血が散乱してる時点で、フツーの人はなんらかの不調をきたしそう

「ん」

一歩下がろうとすると、ブーツの底から何か割れるような音がする
なんか踏んだ?と足元を見てみて、そこで漸く…

「…あーうん。死体と花に目ぇいっちゃってたから気づかなかったよねー……」

種子らしきものが、無数に散らばっていた
咲いてる花、もしかしてこういうコト?
この騒ぎの元でになったであろう違反部活についての情報は断片的に得てはいたけど
なるほど本当に"やらかした"とは

しゃがみ込み、種子を一つ摘み拾い上げようとして───

「はいっ!!」

立ち上がり気味に背後に蹴り上げ一閃
顎を砕かれた。この種子の犠牲者らしき男は仰向けに倒れ…

「後ろから女の子襲うなんてノーマナーじゃない?
 どっちかっていうと愛のある対面座位が好みってゆーか…うわわ」

くだらないコトを言っていたら顎を蹴り砕いたはずの男が跳ね起き、掴みかかってきた
慌てて飛び退く、なにこれマジゾンビ

ご案内:「落第街 閉鎖区画」にフィーナさんが現れました。
フィーナ > 「こういうのは、いつ振りかな」
閉鎖された区画の中で、もう一つ、一人で行動する者の影。

無線で『一人逸れた』という情報を聞いて、探しに来たのだ。

浮遊魔術にて空から索敵出来る故に、任命された。

ぐるり、と周囲を見渡して。『見慣れた』凄惨な状況を確認する。

「いた」

一人の犠牲者と、目標である人物が対峙している。

『人』だと思って顎を砕いたのだろうが…それでは意味がない。

「動かないでね」

魔力で編まれた矢に炎が纏い、救出目標に対峙する『犠牲者』へと放つ。

下手なことをしなければ、犠牲者に矢が突き刺さり、燃え上がるだろう。

ハインケル >  
さて普通にやってちゃダメな感じかなとわかったところで
投げかけられた声と、飛来する炎の矢

顎を蹴り砕かれてなお平然と動いていた男は燃え上がり、崩れるようにして倒れ伏す

「あっ!あ~~~~!!」

黒煙をあげるそれを見下ろし、残念そうな声をあげる少女

「折角だしもうちょっと色々特徴とか見ておきたかったのにー…まぁいっか……」

矢の飛んできた方向へと視線を上げる
ぱっと見れば自分が襲われていたように見えるだろうし
実際、襲われてたことには変わりないけど

「君も討伐隊のヒトー?」

大声で呼びかける
こういった舞台では禁忌の行為であるが、全く気にした様子は見せないでいた

フィーナ > 「正確には違う。義勇軍ってトコ」
すと、っと地面へと降り立つエルフ。
その姿が、微妙に歪んで見える。それこそ、陽炎が包んでいるかのように。

じりじり、と。地面と、そこに落ちる種が焼けていく。

「持ち出し禁止。死んでも知らないよ」

拾った動作を見たわけではないが…興味本位で来ているのは発言でわかる。
ここに来てから数分と経ってはいないが、義勇軍の中で興味を持った馬鹿が寄生された例を見ている。
風紀委員は義勇軍に対してこのバイオハザードを暴動と呼び、情報を秘匿してしまったが故の悲劇だ。

「そこで燃えてるやつの同類になりたくないでしょ」

ハインケル >  
「義勇軍?へー、そんなのも募ってるんだねー。
 持ち出し禁止?まあどの道あれだけ厳重に出入り管理してるなら出る時に見つかってぼっしゅーだよ♪」

降り立った女にへらへらと袖を振る
どうにも緊張感や緊迫感が欠片もない

「同類。てことはあそこで咲いてる花然り、寄生体ってワケね~」

生物兵器開発の噂があった件の違反部活
どこからそんな金を得ていたのやらと呆れるところだが、それはもう済んだ話
うまく隠し通すということは大規模な対策もとれないわけで、こうなったりもするんだろう。諸行無常

指先で摘んでいた種子を簡易的な火の魔術で燃やして捨てつつ、なるほどなるほどと頷いて

「で、植物だから宿主ごと火で燃えちゃうとアウト、と」

迷いもなく火で焼き殺したところを見れば、この女がある程度寄生体の情報を持っていることがわかる
義勇軍にしれているならそれらの情報の共有も早いかな、と考えつつ…

さて、先程大声をあげたおかげで周囲からたくさん寄生体の皆さんが現れた
ぞろぞろと、二人を囲むように

「いっぱい出てきたねー♪
 魔法?で空飛べるなら逃げちゃってもいいよー
 あ、外にまでは出れないのかな」

空から入れないように結界があるとかいう話だったし
あれは外側から入る時限定のモノなんだろうか

フィーナ > 「何が原因でこうなったかは知らないけど…義勇軍は初戦で壊滅した。本当に甘く見ないほうが良い」

義勇軍の任務は、本来は救援であった。
しかし、救難信号が上がった所にあったのは、『味方だったもの』で。
情報を持たなかった義勇軍はファーストコンタクトで潰走する羽目になった。

今は、味方がどこにいるのか。『犠牲者』となってしまったのかもわからない。

「色々方法は試しましたが…燃やすのと、脳幹の破壊が効果があるみたいです。

念の為言っておきますが…たとえ言葉を発していても、『その身に植物を纏っていたら迷わず攻撃』してください。あれが生えた時点でもう救いようはありません。」

実際、フィーナはそれを聞いている。目の当たりにしている。
『そういう戦場』にいた事があるフィーナは、迷うことはなかったが。

そうこうしている内に、囲まれてしまったようで。
人間だけでなく、動物、昆虫なども含まれている。背後に見えるのは花と実を持つ植物だろうか。

「こういう場面は、得意分野です」

ふぉん、と杖を振る。降った先に魔法陣が複数放たれていく。
ゾンビと違ってこちらへ走ってくる寄生体は、横を抜けていく魔法陣を無視して二人へ殺到し………




激しい轟音と共に、爆砕された。

「後ろは任せますよ」

次は手の上に先程の炎の矢を手の甲の上に、5本用意して。

迎撃を始めた。

ハインケル >  
まぁ騒ぎの根本も寄生する植物のことも知らなければ壊滅も当然でしょう、なむなむ

「ふーん……」

こちらを囲み、詰め寄る犠牲者達
それらを赤い瞳がじーーーーー…と見つめて、とあることに気づく
女はアレが生えた時点で救いようはない、と断言したが…

「生えたばっかりなら案外そんなコトないかもよ?」

ほらー、と指差す先にはうわ言のように、『助けて』と口から漏らす寄生体の姿
腕に種子が寄生したらしい彼はまるで身体を引きずるように、こちらへと向かってきていた

と、そんなことをのんびり言っていると彼女は既に臨戦体勢だった
壊滅したらしい義勇軍の中での生き残りなのだとしたらなるほど、口だけでなくちゃんと腕が立つらしい

「へー、得意分野!すごいね!」

わー、と長い袖をぱふぱふ、拍手のように叩き合わせて

「じゃあ一人でもヘーキだよね♪」

後ろを任せる、という言葉に帰ってきた言葉はそんな素っ気ない台詞だった
一瞬でも後ろに視線を向ければ、翠色の魔力の風を纏って上へと舞い上がるハインケルの姿が見えるだろうか

そう、別段この少女は此処にヒトを探しに来たわけでも、誰かを助けに来たワケでもなく
それこそ自体の鎮圧に手を貸そうとやってきたわけですらなかった

ただ、この封鎖されたエリアの中で起こっていること、噂の真偽を『眼』で確認することだけが目的だった
故に、助かるかもと指差した彼のことすら一瞥するに過ぎず

「ふふー頑張ってね♡ 感染してお仲間にならないよーに♪」

共同戦線を張るどころか、適当な声援を安全な位置から送るだけだった

フィーナ > 「識別出来ないなら殺すしか無い」
助けてと溢した寄生体の頭が弾け、燃える。
冷徹―――――と言われるかもしれないが。

『味方だったもの』に攻撃された経験のある彼女にとっては、あれに寄生された時点で『死んだも同然』と認識している。

そもそもこういう手合の相手は初めてではないのだ。

「…………消耗しない、って言うわけじゃないんだけどな」

振り返るでもなく状況を理解し、はぁ、と溜息をつき、懐から二枚のスクロールを取り出す。その間にも背後から寄生体が迫ってくる。


ごしゃ


寄生体の波に、エルフが呑まれた……ように、見えたかもしれない。
寄生体は目に見える『虚像』にめがけて攻撃し…その先にいる同じ寄生体に攻撃されている。


当の本人は、空間転移にて空へと逃れ………火球を寄生体が集まる自分の虚像へと放つ。




爆風と、轟音と。燃え、悲鳴を上げる犠牲者達。



目を閉じたまま、空から見下ろすエルフ。

「胸糞悪い」

ハインケル >  
「ほらー、得意分野なヒトってむしろ一人のが戦いやすいみたいなコトあるでしょ?」

寄生体の群れから安々と上空へ逃れた彼女に全く悪びれない笑顔を向けながら

「そんなわけでぇ、消耗キツいなら帰ったほーが無難?
 アタシは色々見て回ってからテキトーに帰るから♪」

あんま気にしないでいーよー、と袖をひらひら振って、風に乗るように空中を跳ねる
そしてハッとするように振り返って

「そういえば一応お礼言っとくねー♪助けてくれてありがと♡」

ばいばーい、と大きく手を振り、少女は鼻歌混じりに荒廃した街を駆けていった
そして案の定、種子を持ち帰ろうと目論んでバリケードから出る時に大目玉を喰らい、一目散に現場から逃げ出すのだった

ご案内:「落第街 閉鎖区画」からハインケルさんが去りました。
フィーナ > 「…全く。」

彼女は彼女で自衛の術はあるらしいので、追わずに放って置くことにした。振り回されるのは御免被る。

そして、音に引き寄せられたのは寄生体だけではなく…掃討作戦を行っている風紀委員も引き寄せていた。

地上へ降り、風紀委員へ状況を伝える。私的な見解も含め、想定される敵情報を伝える。

そして、その情報を持ち帰るため、一時撤退を行うこととなった。

ご案内:「落第街 閉鎖区画」からフィーナさんが去りました。