2022/01/29 のログ
八坂 良彦 > 「さてと、そろそろ他の所もいってみるか、何か美味い物あるかねぇ」

固いクッキーの様な物を食い切って、移動を開始する。
呑気な様子で、とことこと人の間をすり抜けて。

ご案内:「【イベント】常世大ホール 新年会会場1」から八坂 良彦さんが去りました。
ご案内:「【イベント】常世大ホール 新年会会場1」に笹貫流石さんが現れました。
笹貫流石 > 宴もたけなわ――盛り上がる新年会も終わりが近づいて来ているようだ。
そんな終了間際の時間帯に、ふら~りとイヤホンを両耳に付けた糸目の少年がやって来る。

「あっちゃー…もう終わり間際の空気じゃんこれ。
もーちょっと早く来たかったなぁ…飯残ってっかなぁ。」

少年の目的はそう――美味いただ飯を食う事である。
あと、何か面白そうなヤツが居たら交流も深めてみたい。

ただ、ザッと見渡す限り今の所は特段目や気を惹くような人物は居らず。

「んー…取り敢えず何か食うかー。」

取り敢えず、皿を手に取り適当に幾つか見繕って盛り付けていく。
その間も、イヤホンは外さずに…とはいえ、音量は最小限なので周囲に迷惑を掛ける事も無い。
…まぁ、こんな席でイヤホンを付けてるのもどうかと思われそうだが。

笹貫流石 > 「大体、風紀とか公安の人使いが荒いってーのさ。
他の二級の連中とか、一級……は、流石に無理かぁ。」

追影の兄さんは例の怪盗との死闘で現在入院中。
廬山の兄貴はそもそも動きが制限されてるだろう。
真琴の姐さんはそういうの興味ないだろーし…。
ラヴェータ姉さんは『鉄火の支配者』さんの目が怖ぇのよなぁ。

「…あーらら、見事に駄目だこりゃー。やっぱ他の二級の連中に押し付けるべきかなぁ。」

独り言が多いが、その声そのものは小さい。相当近くに居ないと聞き取れないだろう。
適当に盛り付けた料理を食べ始めつつ、糸目は改めて会場を見渡す…うーん、本当に終わりかけの空気!

ご案内:「【イベント】常世大ホール 新年会会場1」に清水千里さんが現れました。
清水千里 > 新年会も終わりかけ早くも片づけを始める出店が見える中、ふらりふらり、どこからともなく女性が現れる。余興を暫し見つめながら、しかしそれに芸術性の欠乏が見えるととたんに、興味なさげにぷいと顔を背ける。そんなこんなで、いつのまにか配られていた紅茶を手に取り、いつの間にか近くのベンチに腰を下ろしていた――不意に、目の前にいる糸目の男性と目が合った。彼女は顔を傾けながら、優しく微かに笑んだ。

「どうも、こんにちは。お暇でしたら、お話しませんか?」

笹貫流石 > もぐもぐと皿に盛り付けた食事の残りを頬張りつつ、時々視線をあちらこちらへと向ける。
矢張り、面白そうな人や出来事はこれといって無さそうだ。まぁ、タダ飯ゲット出来たのが幸いだろう。

「…んーーしゃーない。適当に飯食ったら帰るかぁ……お?」

何気なく視線を向けた先、紅茶を片手に持ちベンチに座っている女子と目が合った。
糸目なので視線はそのままに、表情はちょっと不思議そうにしていたが…。

「お、いいんすか?いやー、丁度退屈してたもんでありがたいっすよ。」

一応、見た感じは多分こっちより年上…少なくとも学年は上っぽいのでなけなしの敬語。
とはいえ、気楽な空気はその言動にも滲み出ているだろうか。
皿の料理は丁度平らげた所なので、適当に紙コップに飲み物を注いでベンチへと歩み寄り。

「んーと、そちらも暇してるんすか?まぁ、見ての通りもう新年会も終わりっぽい空気すけどー。」

と、軽く話を振りながら女生徒の隣に適度な間隔を空けて腰を下ろそうか。

清水千里 > 目の前の男性――おそらく年下だが、清水が彼に声を掛けた理由は特になかった。強いて言うとするなら、去り行く祭りの熱気にあてられたからだったか、しかしそこまで不思議がることもないのだ、何分人間の精神というものは、太陽が眩しいからと言ってアラブ人を射殺する、そういう気紛れで、多分に分裂的なものなのだから。

「暇……と、言いましょうか。一度訪れたのですが、皆さん盛り上がっておられましたから。私、騒がしいのは苦手なんです」

というのは、新年会が盛り上がりの最頂点にいたころ、徒党を組んで騒いでいた一部の集団を指して言うに他ならない。”そういうもの”が清水――彼女の種族は嫌っていた。

「それに、こういう去り行く雰囲気、皆が非日常から区切りをつけて日常に戻っていく雰囲気、私こういうのも嫌いじゃありませんから」

笹貫流石 > 一方、男の方は――こちらもこれといって何にも考えては居なかった。
ただ、声を掛けられたのでほいほいと暇潰しにもなろうと応じたに過ぎない。
ベンチに腰を下ろせば、紙コップの中身―ーコーラをちびりと飲みつつ。

「あー…何か結構盛り上がってたっぽいすねぇ。俺はむしろその時間帯に来たかったんすけど。
まー、タチの悪い酔っ払いとか羽目を外し過ぎる輩も出ただろーし。」

一番盛り上がる時間帯は見事に出損ねたが、中々に一部が騒がしかったのは知っている。
それはそれで見物してみたかったが…まぁ、過ぎたものはもういいか。
と、そこで思い出したように片眉を上げて。

「あ、いちおー自己紹介しときますわ。俺は1年の笹貫流石っす。お見知りおきをー。」

と、軽いノリと糸目故にいまいち読み辛い表情で自己紹介をしておく。
顔見知りが増えるに越した事は無いし、何より退屈が紛れるのが良い。

「おーぉ成程ー。まー、日常も非日常も割と薄皮一枚程度の厚さだと俺は思うっすけどねー。
ただ、その薄皮一枚がそう簡単に破れないってーだけで。」

彼女の言葉に、紙コップを口元に運びながらそんな言葉を返す。表と裏――断絶は深く、でも背中合わせにあるもの。

清水千里 > 「私、清水千里と言います。笹貫さん、よろしくお願いしますね」
と、柔らかげな口調で。笑った口、自然に赤い唇の間から、白い歯がちらと見えた。

「ですから貴いのですよ」笹貫の言葉に彼の生活の実感を覚えたのか、清水はそう返した。「何をしたって完璧となることはありませんし、皆それを知っている――それでも高きを思い、高きを求めるものです」

と、喋り終えて、少し恥ずかしそうにした。「ごめんなさい、変なことを言ってしまいましたね」

「そうそう、私、図書委員をやっているんです。何か危険なもの、知らない魔導書とか、アーティファクトとかを見つけたら、ぜひ私のところへ持ってきてくださいね」

笹貫流石 > 「あいさーこっちこそよろしくっす清水の姉さん!」

と、中々に独特な呼び方だが彼に悪気は特に無く、年上にはそんな調子の呼び方が常なのである。

「ほほー…貴い…つーのはよくわかんねっすけど。
ま、完璧なんて俺からすればつまんないっすよ…だって『完成』されちまってるし。
完璧よりも、不完全でありながら何かを求める心構えとか精神っつーか。
多分、そーいうのが完璧なんぞよりよっぽど”貴い”と俺は思いますねー。」

完璧は面白くない。それより発展途上の方が少なくとも可能性に満ちている。
自分は高尚な事は言えない足りない脳みそしかないが、まぁ何というか…。

「あーいや、清水の姉さんが謝る事は何も無いっすよー。
俺もあんましこういう話は普段しないんで、むしろ新鮮っすわ。」

と、おどけた調子で少し恥ずかしそうに謝罪する先輩に言葉を返しつつ。

「おー、図書委員…ってーと、アレっすか?禁書庫の管理とかもやってたり?
じゃー、何かそういう掘り出し物見つけたら、清水の姉さんの所に持ってこーかなぁ。」

生憎と、今の時点で特に彼女の興味を引くようなブツの持ち合わせは無いけれど。
それはそれとして、図書委員なら矢張り禁書庫も管理したり出入りしたりするんだろうか。と。
あそこには足を踏み入れた事は無いが、大いに興味はあるのだった。

清水千里 > 「ふふ、姉さんだなんて。
年もせいぜい離れて3つですから、ぜひ気兼ね無く」

と言いつつ、先輩として最低限の敬意を払われたことには好感しているようである。

「全員が禁書庫や収蔵庫に立ち入れるわけではありませんが……
ありがたいことに、私は少なくとも一定の信頼を受けているようですね。
なにせ、そういうものの中にはたいへん危険なものも混じっていますから。
読もうとするだけで文字通り、人の道を外れてしまうようなものもありますし……
それに、この島にそういうものが集まりやすいことを知って、収蔵物を狙う不届きな輩もいるんです」

笹貫流石 > 「いやー俺の癖みたいなもんなんで。まぁ、清水の姉さんが良ければ呼び方はこれにさせてください。」

○○の兄さん、兄貴、○○の姐さん、姉さんといったそういう呼び方は彼の癖みたいなもの。
今更、先輩呼びするのも実は抵抗があったりするので、彼女が良ければ呼び方はこのまんまを希望しつつ。

「へぇ、確かに禁書庫なんて物騒で危険な場所だろーしなぁ。
ある程度の信頼や実績がやっぱ必要…と、なると清水の姉さんは図書委員のエリート?」

と、首を傾げる。少なくとも、禁書庫の出入りや管理に携わるなら相応の知識と実力が必要だろう。
この場合、実力と言うのは最低限の自衛能力や魔導書に対応可能なあれこれ、だが。

「禁書庫はまぁ、宝の山でもあるからなぁ…。
俺は単純に、一度で良いから蔵書してあるモンを見てみたい感じっすけど。
――それに、ああいう場所はヤバい奴ほど厳重な封印や管理がされてるし。
まぁ、それでも貴重な書物を狙う連中が後を絶たないってのは…図書委員も大変だなぁ。」

特に委員会に所属している訳でもない”一般学生”の自分にその大変さは分からないけれど。

清水千里 > 「どうぞ、笹貫さんのお好きなように呼んでください」

清水も、特にこだわりがあるわけではない。
もともとイス人の社会は、多分に社会主義的なところがある。
個々人への最低限の敬意さえ示せればよしとされ、
むしろ過剰な媚びは知性品性の下劣とさえみなされうるのだ。

「エリートというほどではありませんが、危険な場所であることは確かですね。
でも私にとっては宝の山です。
ここまで一つの時代にまとまって、かくも多くの記録が集結しているのは、調べる方からしても効率的で助かります」

と、イス人として不用意な発言をしつつ。

「貴重な書物を狙う人は、いつの時代にもいますから。
同僚の方々も有能な方々ばかりで、助けられてばかりです」

笹貫流石 > 「りょーかい、んじゃー清水の姉さん呼びでよろしく」

と、ケラケラ楽しそうに笑う。気楽で陽気なノリは知性的とは言い難い。
ただ、会話の端々で割と考えた発言も出来るのは分かるだろうか。
そして、呼び方は独特だが過剰な媚び、というものも少年には無い。
――立場が立場だから飼い犬みたいなものだが、それでも自分の心は自分だけのものだ。
だから、誰かに媚びるという事はしない。媚びる真似事をする事はあるかもしれないが。

「――ん?調べる方って、図書委員だけじゃなくて、もしかして姉さんはそういう研究者?」

幾らお気楽でも、流石に彼女の発言の微妙な不自然さに気付いたようで。
首を再び傾げながら問い掛ける。
”一つの時代に纏まって””多くの記録が集結している””効率的で助かる”。
まるで研究者か、あるいは――人とは違うそういう何かか。

第二級監視対象の一人として、あれこれ扱き使われているのは伊達ではない。
少しでも不自然ならば、矢張り違和感は感じるし気付く事もある。

「時代、ねぇ…姉さんまるで”見て来た”みたいな言い方するなぁ。
でも、同僚が心強いのは確かに助かるかもなー。一人であれもこれもはしんどいし。」

全く、こっちの『同僚』は全員バラバラで、大体自分が貧乏くじだ。何だこの差は。監視対象だからか!

清水千里 > ああ、しまった。
不用意な発言を悔いたのもつかの間、不審な眼を向けられてしまった。
ここで自分の正体が露見するのはよろしくない。

まるで研究者か、あるいは――人とは違うそういう何かか。
そのどちらも正しい。少年は、まだ確信してはいないが。
少なくとも、自分の頭を使わず、場に流されるような鈍い人物ではないらしい。

「ええ、まあ……変な言い方でしたね。
知識に囲まれた時代に生まれて自分は幸せだなあ、ということですよ」

と、適当に誤魔化して。話題を変えようとする。

「どうも、お仲間に苦労されているようですね?
普段は何をなされてるのか、差し付けなければお聞きしても?」

笹貫流石 > 少なくとも、今の段階では当然彼女の正体などは全く見当すら付いていない。
ただ、言動の不自然さから何か”訳有り”だとは少なくとも思っているようで。
あくまで疑惑であり、確証は無いので少年も質問はしたが問い詰める気は全く無い。

「あーー成程。清水の姉さんは考古学とかそういうの向いてるかもしんないっすねー。」

歴史の文献を調べたりだとか、そういう感じの。研究職も合いそうな気はする。
何処か誤魔化すような空気は感じたが、少年は敢えてそれに乗っかる事にした。

「うーん…上に4人やべー人達が居て、同期?同僚?が7人くらい。
で、俺が一番下っ端みたいなもんなんすよ。あー、特に大した仕事じゃないっすよ。
ま、アルバイトみたいなもんっす。風紀とかにたまーに頼まれたりする程度の。」

流石に、幾ら気楽でも監視対象である、と自分から白状する事はしない。
なので、こちらも適当に誤魔化しを入れた返答に留めておくだろう。
まぁ、やばい人が4人と同僚?みたいなものが7人居るのは事実なのだが。

清水千里 > 彼が誤魔化しに乗ってくれたことに、彼女は安堵しつつ。
追求しないでいてくれることはありがたいことだ。
むろん、多少不審には思っているだろうが……

「考古学、ですか……そういえば、常世島沖北東には、海底遺跡群があると言いますね。島内にも、遺跡群があるとか」

どこかの愚か者が大規模な《門の創造》を行ったのか、
それとも星辰の位置が悪いのか。
原因は分からないが、その遺跡群が危険で不安定な地域であることは間違いない。

「風紀ですか、学園の治安を守るお仕事をされているのですね」

風紀委員ではないのに、風紀の仕事をする。
それはおそらく、彼らが直接出張るにも及ばない雑事を任されているか、
あるいは多少の汚れ仕事を任されているのだろうか、と清水は理解した。

笹貫流石 > まぁ、誰にだって追及されたくない事の一つや二つはあるもので。
自分もまぁ、あるにはあるから彼女の事情は気にならない、と言えばそれは嘘になる。
が!ここで根掘り葉掘り尋ねるのはよろしくない…その程度の空気読みは出来るのだ。

(ま、隠し事があるのはお互い様ってやつだしなー)

「あー確かにあるっすよー海底遺跡群。俺は行った事ないすけどね。
あそこもなんかロマンがあるっつーか面白そうではあるんすけどねぇ。」

海底遺跡なので、気楽にちょっとそこまで…というのが難しい。
それに、あまり調査の手が入っている感じでもなさそうだから、何が起こるか分からんし。

「あーいや、バイトがちょーっと特殊なだけで俺はあくまで一般学生っすよー」

お気楽笑顔でそう口にする。実際に委員会には所属していないのだから嘘では無い
まぁ、ある程度推察はされるのを見越してぼやけた言い方にしたのだが。

「けど、姉さんさっき書物だけじゃなくてアーティファクト?って事は…機械とかそういうのも強い?」

少なくとも、古代の遺物や装置とかには詳しいのだろうか?と。
これは彼女を探る意味合いではなく、普通にただの好奇心からの質問だ。

清水千里 > 隠し事というものは時に、互いで互いのモノを握っていた方が、かえって余計な疑念を持たないですむものである。

「ええ、私は海はそこまで好きではありませんが……」

海にはいい思い出がない。
かつてイス人たちは現在でいうオーストラリアのど真ん中に都市をつくって生活していたから、
海にあまりなじみがないというのもある。

「アーティファクト……ええ、多少は自信があります」

イス人の技術力からすると、魔術的原理によって作動するそれらはともかくとして、
工学的原理から成る機械に対する理解力は並大抵なものではないのだが。

「何か笹貫さんは、気になる動作機構を持つ遺物などをご覧になったことがあるのですか?」

笹貫流石 > お互いに釘を刺したり牽制しているようなものだが、結果的にそれが今は正解だろう。
少なくとも、駆け引きの類はあまり得意では無い少年はこの辺りが落とし所と見ている。

「そーなの?何かトラウマがあるとか?まぁ、別に深くは聞かねーっすけど。」

と、一応そうフォローは入れておく。『好きではない』と口にする以上、あまり聞いてもよろしくない気がした。

「んー…前に一度だけ。ただ、もう結構前だからなぁ。
機械っぽいといえばそうだし…んー、上手い説明が難しいなぁ。」

単純にそっち方面も強いのかな、という意味合いだったが、一つ思い出したのでそれを口にする。

清水千里 > 「トラウマ……まあ、そんな大したものではありませんが」

昔、海からの侵略者が彼女らの都市を襲撃しようとした、ということぐらいだ。トラウマ、と言うほどのものではない。

「アーティファクトの中には、なかなか人には理解しがたい機構のモノもありますから。調べてみれば、面白いものがあるかもしれませんよ」

と、少年の記憶に少し興味関心を寄せた様子で話す。
彼女の科学者としての知的好奇心がくすぐられたようだ。