2019/05/20 のログ
佐藤重斗 > 蹴り飛ばされた黒い人を見て笑ってしまう。
はは…。敵にも優しさを向けられるなんて最高じゃないか…!
それを甘いと笑うなら、それをバカだというのなら。
それが正しいと証明しよう!!

技術は欠片もなく、異能や魔術の類もほとんど使えない。
そんな凡才で凡庸で凡愚な俺が起こせる唯一の奇跡。

分身男の意識が黒い人に完全に向けられた瞬間。
たった一瞬。されど一瞬。
切り札を届かせる…!

「術式展開。弱者の牙」

物理も魔術も通り抜け、対象の魂に干渉する弾丸が放たれる。
命中すれば半強制的に戦闘不能に導く。この俺、佐藤重斗の切り札。

「三日かそこら眠ってろ。その人を笑ったこと、死ぬほど後悔させてやる」

イレイス >  
蹴り飛ばされ、尻餅をついたまま、
いよいよもって制動が難しくなった人口筋肉の内側で唸る。
万事休すか。

その時。
佐藤くんが何らかのアクションを起こし、業骨が倒れこんでしまう。
終わったか………しかし、これで殺さずに済んだ。

ディザスターフォームを解除して、ノーマルイレイスに戻る。

「……少年、業骨の仲間は逃げたようだ。しかし」

頭部の近くを指先で操作して、記憶媒体を取り出して差し出す。

「ここに彼らの顔が映った映像と、破壊活動の全部が記されてる」
「風紀に通報してくれ、それと風紀の爆発物処理班もだ…」
「こいつが爆弾を教会に仕掛けようとしたのが事件の始まりだからな」

ちっぽけな市販品のメモリーを握らせると、佐藤くんに背を向ける。

「かっこ悪いところを見せたな、それじゃサヨウナラ」

そう言い残し、内心で佐藤くんに深く感謝しながら。
夜の闇に飛び去っていった。

ご案内:「常世教会」からイレイスさんが去りました。
佐藤重斗 > 「え?あ、はい。わかりました…?」

矢継ぎ早に告げられた言葉に頭を圧迫される。
こちとら新米風紀委員。現場になれていないのだ。

そうこうしているうちに、緑の人は何処かに行ってしまった。
あ、まだ色々聞きたかったのに…。

「………はい、はい。お願いします」

とりあえず言われた通りに風紀委員の仲間に連絡する。これで一安心だろう。
緑の人のことは言わなかった。だってあの人、アウト側の人間だろうしね!
良い人そうだったから、捕まってほしくないし。
職務放棄?ナニソレワカラナイ。


その後、駆け付けた風紀委員に連れられて病院へ。
水塊によってあばらにヒビが入っていたそうです。ちくせう…。

ご案内:「常世教会」から佐藤重斗さんが去りました。