2020/06/09 のログ
ご案内:「コンビニ『アビスマート』」に戸田 燐さんが現れました。
戸田 燐 >  
夕方。逢魔時。黄昏。昼と夜の境界。
こんな時間にコンビニに来れば、悪い事だって起きるというもの。

「…………っ!!」

ない。ない。ない。
売り切れている。私の大好物のおにぎり(昆布)が。
あり得ない。こんなことがあっていいはずがない。

これだから日直で帰りが遅くなる日は嫌。
私の平穏と静寂に満ちた幸福な夕飯を返してほしい。

戸田 燐 >  
落ち着け、心を落ち着けろ。
急いては事を仕損じる。
とりあえず買い物籠の中に緑茶を入れて考える。

残されたおにぎりから最適解を導き出せ。

腹具合からして、食べられるおにぎりは2個。
となれば、初手に味の濃いもの……
肉系おにぎりと梅おにぎりのコンボが無難。

となれば……鳥そぼろおにぎりと梅。
無難が過ぎる!!
こんなので昆布を喪った哀しみが癒えるはずがない!!

戸田 燐 >  
となれば、鮭の切り身とツナマヨ。
これはともすれば野暮ったいまでに舌に味を残す。
しかし、お茶を飲むタイミング次第で良いコンビとも言える。

鮭は熟練の刑事。ツナマヨは暴走しがちな新人。
ともすれば一人で突っ走り気味なツナマヨを、鮭が諌めながらリードする。
あとはお茶……お茶は………
渋みの強いお茶が良い。

しかしいつものお茶も売り切れ。この案もご破算。

戸田 燐 >  
つくづく昆布がないのが惜しい。
昆布があればどのコンビでも勝利を収めていたものを。

次のプランをいこう。
新しい味。つまり新規開拓を狙う。
この淡々麺風味のチャーハンおにぎり。

辛そうだけど、コンビニである以上そうとんがった味付けにはしない。
これに味玉おにぎりを合わせればあら不思議。
お互いソリが合わないといいながら試合で結果を出すフィギュアスケート男女混合ペアという風情に。
本番になれば結果を出す二人の感情が燃え上がる。

しかし……少し油が過ぎる。
度が過ぎると太る。
それは避けたい……どうしても。

戸田 燐 >  
太りたくないのなら、これもいいかも知れない。
枝豆五穀米おにぎり。
枝豆の典雅な風味を五穀米でどっしり受け止める名作。
これにおかかのおにぎりを合わせれば……

完成。140km剛速球ピッチャーとそれを支えるどっしりとしたキャッチャーの名バッテリー。
華麗にバッターを打ち取る投手…
その努力に裏打ちされたストレートを漏らさず捕球する捕手。

完璧。
今日はこれで……

「!?」

悩んでいる間に目の前で最後の枝豆五穀米おにぎりが買われていった!?
プラン……プランが崩れる!!
私の完璧な計画が!! ドラフト会議が!!

ご案内:「コンビニ『アビスマート』」に鈴木竜一さんが現れました。