2020/06/28 のログ
■日ノ岡 あかね > 「ふふ、そうなの? でもあれが『関係ない』って言えるって事は」
あかねは、嬉しそうに。
心底嬉しそうに。
心底好ましそうに。
「……トカ君にはもう、『自分が自分だから自分を行う話』があるのね」
そう……微笑んだ。
頬を微かに、紅潮させながら。
■武楽夢 十架 > 街頭の明かりによってか、月の光か青年の赤い瞳は怪しく煌めいて。
「それはどうかな……」
期待を裏切るように、少し悩んで見せる。
しかして、その青年の顔に変化はない。
「俺は自分を測った事はないから『やりたいことをやってる』だけだよ」
そうだな、と呟くと畑で出会ったあの日のように笑って続ける。
「君の期待に添えてるかは知らないけどね」
■日ノ岡 あかね > 「それでいいのよ」
あかねは、穏やかに微笑む。
赤い瞳に黒い瞳を合わせて、二人で月の光を浴びる。
夜風が、微かに吹いていた。
「自分の責任で『やりたいことをやっている』のなら、それでいいの。私のあれはね……それが出来ない人や、それが出来るのに忘れてる人に声を掛けただけだから」
じっと、十架の目を見る。顔を見る。
あかねの笑みもまた、いつも通りだった。
「みんながちゃんと『やりたいことをやって』……みんながその『やりたいこと』に『関わりたい』と思って……自分から関わる。手を伸ばされるのを待つんじゃなくて、自分の頭で考えて、自分の足で立ち上がって、自分の手で誰かの手を取る……そうなればいいなって、私は思っているだけ」
あかねは、十架の目を見る。
赤い瞳を。綺麗な瞳を。
黒い瞳で。宵闇の瞳で。
「切っ掛けになれたなら、それでいいの。さっきのは本当にそれだけ」
日ノ岡あかねは……静かに笑った。
「まぁ、やる以上は手は抜かないけどね」
■武楽夢 十架 > 彼女の言葉を聞いて答え合わせを図らずともしたかと
一度瞼を閉じた。
「なんとなく、そんな気はしてた。
あの場に人が来て君が口を開いた時点で『話』は次へ向かってたんだ」
ちょっとゾッとしちゃうね、と笑った。
だから、もう一度目を開けて彼女の目をよく見よう。
「君には無理をしないようにとかもうそういう段階は過ぎてるんだろうけど、
『僕』はお人好しらしいから」
敢えて言葉にしてなげかけるとすれば―――。
「君の『やりたいこと』が『面白くなる』といいと願ってるよ」
そう言わずにはいられない。
その結果が、歴史上の革命家たちが歩んだ結末にならないように、とも。
■日ノ岡 あかね > 「ふふ、ありがと、トカ君。でも大丈夫よ」
そういって、あかねは笑う。
満面の笑みで、楽しそうに。嬉しそうに。
「私はいつも、『楽しく』『面白く』『やりたいこと』をやっているわ」
何処にでもいる少女の顔で、そう笑った。
先程壇上で不敵に笑った顔とは違って。
ただただ、楽しそうに。嬉しそうに。
「だから、良かったら……手伝ってね? 本当に良かったらでいいから」
あかねは、笑った。
■武楽夢 十架 > 「はは、女の子に手伝ってと言われると断りにくいね」
そう言いつつ、視線を外してベンチから腰を上げた。
そうして、立ってから改めるように少女の顔をみる。
「きっと手伝う時は君の『期待』に応えられると思うよ」
笑顔に応えるように優しく微笑んで。
「さて、そろそろ俺は明日も畑の世話があるから失礼するよ」
明日も朝が早いんだよ、とぼやいて。
「ここで逢えてよかったよ、また同じように話をしよう」
そう言って、握手を求めて右手を少女―――あかねの方へ向けた。
■日ノ岡 あかね >
「ええ、そうできると……嬉しいわね」
握手に応えて、あかねは立ち上がる。
時刻は深夜。男女がずっといるのは健全で不健全な時間。
一度だけ、しっかりと……十架の手を握って。
日ノ岡あかねは、身を翻して。
「畑仕事、頑張ってね。またね、トカ君」
にっこりと笑って、そのまま駆けて行く。
野良猫のように、足音もさせず。
尻尾のようにセミロングのウェーブを揺らして……日ノ岡あかねは、夜の闇へと消えていった。
ご案内:「日ノ岡あかねのいる場所」から日ノ岡 あかねさんが去りました。
ご案内:「日ノ岡あかねのいる場所」から武楽夢 十架さんが去りました。
ご案内:「歓楽街」に葉山翔一さんが現れました。
■葉山翔一 > 遅くなり人が多くなった歓楽街の通り。
普段であれば商売をする側であるが今日は珍しく逆で店を回っての探し物。
ただそれは商品を探しているという訳ではなく…。
「なあ、何か手頃なモンはないか?」
自分と同じように無許可で商売をやっている同業者の露店を覗き、店先に並ぶどう見ても凶器な商品を眺める。
ナイフから棍棒、鞭のような物が並んでいるのを何度も眺め。
護身用に持つには微妙な物ばかり、他にはないかと店主に問いかけては物色を続けて。
■葉山翔一 > 「無理を言うなってか……お前で手に入るなら俺がとっくに扱ってるよな。
うん、悪かった」
そもそもに同じ不許可露店を出す仲間、お互いの事はよく判っている。
つまり自分で入手出来ていないなら無理という事を告げられると仕方がないと肩を落とし。
もし面白い物が手に入れば声をかけてくれと一声かければ露店を後にして歩き。
「さて………どうするか……」
どこかで商売をしてもいい、掘り出し物を偶には探すのもいい。
特に目的は決めずに店などを冷やかすように通りを歩きだして。
ご案内:「歓楽街」に宇津篠 照さんが現れました。
■宇津篠 照 > 昨日の集まりのおかげで、いろいろと物を買いなおす必要が出てきた。
普通の店で買えるようなものは粗方買い終えて、あとは何かいいものがないかとこうして散策する。
「どこかにいい感じの刃物なんて売ってないかしらね。」
テレポートで飛ばせるような、特に金属矢なんかがあると便利だなと思いながら、怪しげな店を回る。
■葉山翔一 > 掘り出し物を探しているときに限りそういう物は見つからない。
何軒かの店を渡り歩き、求めるのや商品に良いと思えるものも見つからないと運がないと思える。
後は次の店で店回りを諦め商売にするか、そう考えていればふと声が聞こえ。
「ちょっといいかな?もしかして何かご入用だったりするのか?」
物騒な言葉が聞こえた気がするが同じような物を探していたのでそこは聞き流し。
刃物を探している同年代と思える少女に唐突に声をかける。
行動は不審者に近いが商売のチャンスを逃すつもりもなくて。
■宇津篠 照 > どうやら口に出ていたようだ。
かけられた声の方を振り向く。背の高い、大きなトランクケースを持った男だ。
さっきの言葉で声をかけてきたということは恐らく彼も違反部活だろう。
「ええそうね。確かに探しているものはあるわ。あなたはあまり表では見せられないようなものを売っているのかしら。もしそうなら少し見せて欲しいのだけど。」
とりあえず、何があるのかを聞いてみる。目当てのものや、他にも面白いものが見れるかもしれない。
■葉山翔一 > いきなりな声のかけ方であったがあまり警戒をされていない様子にエイを見せ。
もし警戒をされているなら先ずはそれを解くという面倒事から始まる。
それがないだけで御の字。
「どういうのを探してるかによるが……この辺限定で売ってる物はいくつかあるな」
その言葉に勿論と言うように頷き、ただ人目がある場所では見せるのは問題があり…。
こっちだと店を離れて人の少ない場所に行けばゴミバケツの上にトランクを乗せて3回叩き開く。
その中身は小型のクロスボウにその矢、刃物にあからさまに危険な火薬を使う武器などが並んでいて。
■宇津篠 照 > 当たりを引いたかもしれない。男の口ぶりに口角が上がる。
ここでは流石に人目に付きすぎるからか、移動する彼についていく。
バケツの上に置かれたトランクを叩いて開くと中からは様々な――すくなくとも公にはできないような――品が並んでいた。
(今の独特の開け方からして何らかの能力かしら。歓楽街とはいえ流石にこれを直接持ち運ぶのはリスクが高すぎる……)
考え事をしながらも、中に入った品々をざっと見る。
「結構な品ぞろえね。そうね……、これなんかはいくらかしら。触ってみても?」
そういって、とりあえず目についた金属矢を指し示す。恐らく並びからして隣のクロスボウのものだろう。まあ、本体に興味はあまりないのだが。
■葉山翔一 > 最近は風紀に目をつけられたのは中々に売れない商品。
他で稼いではいるが売れる時に売るのが商売、そして客が来れば早速と。
ちなみにトランクの開け方は特に意味はなく、開ける時のスイッチで中蓋が切り替わる仕掛けがある程度。
「この辺り限定なんだけどね。それは今なら特価で1本1000でいい。勿論いいよ」
危険物を減らしたい今は値切ってでも売っておこうという姿勢。
触るのもご自由にと頷き、触れるなら見た目通りの金属の重さと冷たさがあって。
■宇津篠 照 > 提示された金額は思っていたよりも安いものであった。許可が出たので軽く持ち上げてみる。
重さや質感からして間違いなく金属製。これくらいの重量なら、戦闘になった時にとばすにも充分だろう。
「成程……いいわね。20本ほど頂けるかしら。」
そう言いながら代金の用意をする。予想以上に早く目当てのものが見つかった。
「そうね……この辺り限定ってことは、普段から売っている他のものもあるのかしら。」
時間はまだあるし、折角だから何か面白いものでものないかなと聞いてみる。
■葉山翔一 > 「20本か。まいとありっと。そんじゃ少しオマケしておくな」
注文の20本に後数本オマケをつけて丈夫な布袋に入れ代金と引き換えに手渡し。
代金はそのままトランクに仕舞、自然と笑みを浮かべて。
「まあ、普段からのは物騒なのはないぞ。それでも良いなら見るか?」
普段と言えば学生が欲しがるような物がメイン。
物騒な物を欲しがる少女が求めるようなものがあるかは判らないがと先に告げ。
一度トランクを閉じ開き直すと中身は、時期が色々なゲームセンターのぬいぐるみやアクセサリー、文房具などに中身が変わっていて。
■宇津篠 照 > 「あら、ありがとう。……いいの?そもそもの値段も結構安かったと思うのだけど。」
取引が成立してからそう告げる。いくらなんでもこんなものを売っている人物が善意、なんてことはあり得ないだろう。
まあそれはそうとして、安い分には問題がないのだが。
普段はどんなものを売っているのかと聞くと、一度トランクが閉じられる。
「へえ……中々面白いわね、それ。」
男が再びそれを開くと、中身は先ほどの物騒な物から一転。いかにも学生が欲しがりそうなものがずらりと並ぶ。
彼自身の能力か、トランクの持つ効果かまではわからないが面白いものを見れた。
教えてもらえるとは思わないので、そのことは置いて中身の方に目を向ける。
文房具……間に合ってる。ぬいぐるみやアクセサリー……いらない。おっ、これは……
「あ、これ地域限定の奴じゃない!前々から食べてみたかったんだけど中々売ってなくて……」
見つけたのは菓子類。その中でも地域限定のプリン味といったものである。
「えーっと、これとこれとこれ、あとこれかな。お兄さん、言い値で買うからあるだけ頂戴。」
なんだかちょっとテンションが表の方と混ざっているが、目当てのもの――そのほとんどが甘そうな名前をしている、を指さして言う。
■葉山翔一 > 「ちょっとやばい物は早めに売り切っときたいんだよ。だから大サービスって訳だよ」
純粋に身の安全の為に売り切っておきたいという理由。
それでお互いの利になるなら少々の赤字ぐらいは気にしないと割り切った笑みを見せ。
最初は仕掛けだけだったが少々使えるようになった能力でトランクの容量も増えて。
そんなトランクに興味を持たれるが種明かしはしないで笑うだけ。
そして商店街や学園で売れるものを見せるが興味がなさそうな様子。
こっちは売れないかと思っていれば少女の目の色が変わり。
「あぁ、それか。ちょっと手違いで仕入れたんだんだよ。欲しいのか?」
菓子類は売れないと悲惨なので仕入れないが運悪く仕入れてしまった、しかも限定品。
それを欲しがる様子に驚きん表情をうかべて。
「随分と買ってくれるんだな。あるだけか……ちょっと待ってくれな?
こいつにこいつと……これだな……よし7000…いや、6000でいい。」
その言葉に大きめの紙袋を取り出すと少女が差すお菓子を袋に詰めていく。
大きめの袋が一杯になる頃に詰め終えてどうにか封をし、ぼったくりすぎかと思いつつ値段を告げて。
■宇津篠 照 > 「成程ね、確かに最近色々と動いているようだし……」
このタイミングで身を引くということは、結構なやり手なのだろうと思う。
驚いた表情を見て、ちょっとはしゃぎすぎたと反省する。
告げられた値段は確かに小売価格なんかと比べると高めではある。どうやら商売を完全にやめるわけではないらしい。
が高いとは言ったものの、手に入りにくいことを考えたら些細なものだ――少なくとも自分にとっては。
実際言い値で買うといったことに嘘はない。
「ありがとう、いいものが買えたわ。そうだ、私も一応こういったことをしていてね。まあ、あなたのそれがあれば必要はないかもしれないけど……もし運びたいものがあったら連絡して頂戴。」
遅いかもしれないが取り繕いながら袋を受け取る。ついでに、仕事で使っているほうの連絡先を渡しておく。
あのトランクもあることだし、彼が使うとはあまり思えないがまあ営業しておいて損はないだろう。
面倒なので、袋の方は異空間の方にしまってしまう。
他に何かしておくことはあるかなと少し考える。
■葉山翔一 > 「面倒ごとに首を突っ込むと大変だろ?」
なのでしばらくはそっち方面の商売から手を引くための売り尽くしだと。
少しだけでも吹っ掛けておけば休店後の元手には十分になる。
ついでに不良在庫になる前に価値が判る相手に売れるなら万々歳と。
「俺としても価値が判る奴が買ってくれてよかったよ。あぁ、ある意味お仲間だったのか。
もしそう言うのがあれば頼むかもしれないな」
取り繕うような言葉にも気にしていないという顔を見せ。
こういう商売をしているだけになれているという様子。
連絡先を見れば、あぁ‥と納得し、トランクがあるとはいえ必要になるかもしれないと偽装生徒証に挟んでおき。
消えた荷物に便利ア能力持ちだとは思うが聞くことは失礼だろうと聞くことはせず。
もう買うものはないな?と問うように見て。
■宇津篠 照 > 「ええ、確かに。本当、こういった商売をするのも大変なものね。それと、お褒めに預かり頂き光栄ね。まあ、そうとも言えるわ。その時があれば少しは色付けるわよ。」
価値の判る、なんて言われて悪い気はしない。
少し悩んだが、これ以上必要なものは今のところない。さっきの商品はまともだったとはいえ、あまり長居するのもお互いにとって良くないだろう。
「それじゃ、またがあるかは知らないけど。」
そういって人混みの方へと歩み始める。
■葉山翔一 > 「その上に足も洗えないからな。凄いって思うものは素直に褒めて置くものだろ?その時はよろしく頼むよ」
珍しいで買っていく客は多いがこれが欲しいというのは中々にいなく。
もう少し話していたくもあるがお互いに目立つと色々と面倒そうだと諦め。
「もしまた会えたら色々と買ってくれ。気を付けてな」
人込みに歩き出す背中に声をかければ反対へと足を向けて。
ご案内:「歓楽街」から宇津篠 照さんが去りました。
ご案内:「歓楽街」から葉山翔一さんが去りました。