2020/09/17 のログ
■マルレーネ >
「なるほど。」
何かしらに語る相手を見つめながら。
少しばかりの思案をしたかと思えば。
「わかりました。
いつ頃行くんですか?」
さも当然という顔で、首を回す。
「風紀が勝つという言葉は知りませんが。
私は、真正面からぶつかってやりあうなら、負けませんよ。」
他人の声に、心を奪われている間も無い。
とんでもないことを言い出す女。
■山本 英治 >
「あのねぇ、マリーさん」
幻影が見えない角度に回り込むように彼女をのほうを向いて。
「普通、男がそう言ったら送り出してくれません?」
「なんで男と男の決闘に割り込もうとするかなァー……」
なんで当然みたいにすごいこと言い出したのこの人!?
ちょっと変で、かなり痛快。
なるほど、やっぱりマリーさんだ。
「俺がやるから……俺がやるから…!」
ったくもう。本当に……良い姉貴分だな。
■マルレーネ >
「悪魔祓いはどっちが本職だと思ってるんです?」
少しだけ笑って、目を細める。
悪魔以外も、何でもかんでも払ってきたけれど。
「一対一で迎え撃ってくれるんですか? その悪魔は。
送り出しますよ。
万全に、今残っている力を全部ぶつけられるように。」
微笑む。
マジな顔をしている。
■山本 英治 >
「……ったくもう…」
「わかった、わかったよ。今日は根負け」
「ちゃんと送り出してもらうから……」
手のひらを見せて降参のポーズ。
そして眉根を寄せて。
「だから……お互いちゃんと退院しないとな」
■マルレーネ >
「………よろしい。」
「姉の言うことは聞くものです。」
にひ、と笑いながら、もう一度引き寄せて、ぽん、っと撫でて。
「じゃ、早めに退院しなきゃいけませんね。
認めて貰えればいいんですけど。」
よいしょ、っと立ち上がって、ぱちり、とウィンク一つ。
■山本 英治 >
「わかったよ、姉さん」
冗談めかして言って、頭をぽんと撫でられる。
手を下ろして、逆の手で時計を指差す。
「そろそろ看護師さんの見回りの時間だぜ、慌てず騒がず、落ち着いて帰るといい」
開かれた窓から吹き込む風が、心地いい。
こうして俺は、守りきれなかったけど守った。
自分でもよくわからんけど、そういう感じだ。
■マルレーネ >
「よろしい。」
んふ、と満足げな表情を浮かべながら。
「眠れない時は連絡してね。
私も多分起きているから。」
輝に買ってきてもらった携帯電話のアドレスをぽん、と渡して。
最近、ようやく教えてもらったんですよ、なんて。
変わらぬままの女は、鼻歌交じりに帰っていく。
■山本 英治 >
彼女が帰っていった後に思う。
俺の戦いは俺一人の戦いじゃなかったということを。
いつだって俺は心を守られながら戦っていた。
だから、今回も。
そう考えながら瞳を瞑った。
先行きが見通せないなら。瞼の裏を見ていたほうが落ち着く。
そう言っていたな……師父。
ご案内:「常世学園付属常世総合病院」からマルレーネさんが去りました。
ご案内:「常世学園付属常世総合病院」から山本 英治さんが去りました。