2020/10/11 のログ
ご案内:「ゲームセンター『セバ』」にアリスさんが現れました。
ご案内:「ゲームセンター『セバ』」にクロロさんが現れました。
アリス >  
ゲームセンターに修羅の形相で入る。
今日はゲームセンターにミニカピバラちゃんシリーズ最新作。
ミニカピバラちゃんBIGぬいぐるみ温泉バージョンが入荷する日。

ミニカピバラちゃんがキャラクター名で
BIGぬいぐるみ温泉バージョンが商品名なので一切矛盾はない。

なんとしても取らなくてはならない。
BIGぬいぐるみを………!!
手ぬぐいを頭に載せたミニカピバラちゃんを…!!

クロロ >  
無法者にゲームセンターは良く似合う。
某日より少し前の時間帯。クロロは良くゲームセンターを暇つぶしに使う。
知識欲ついでに、こう言った娯楽にもよく手を出したりはする。
これが案外馬鹿に出来ず、ゲームを突き詰めるのもまた知識と技術を要求されるわけだ。

「…………」

まぁ、それはそれとして保護者同伴めいてアリスと一緒に入店することになったが
修羅の形相のアリスとは対照的に凄い何とも言えないしかめっ面。

「……お前、ンな顔するキャラだッけ?」

単純に気圧されている、修羅オーラに……!

「お前何?もしかしてゲームでキャラ変わるタイプ???
 アリス症候群ッてそう言うの???」

お前は一体何を言っているんだ。

アリス >  
一緒に入店した彼を見上げながら言う。

「いい? プライズでミニカピバラちゃんをゲットすることは私の全てなの」

身振り手振りでミニカピバラちゃんの歴史の説明をしながら。
その表情は修羅。

「一日幸福でいたかったら、床屋に行きなさい」
「一週間幸福でいたかったら、結婚しなさい」
「一ヶ月幸福でいたかったら、良い馬を買いなさい」
「一年幸福でいたかったら、新しい家を建てなさい」
「一生幸福でいたかったら──ゲーセンでミニカピバラちゃんを取りなさい」

「そう中国のコトワザにもあるわ」

ないけど。

「アリス症候群ってそういうのじゃないでしょ…!」

クレーンはちょうど空いている。
前の人がゲットしたのか、初期配置という位置にミニカピバラちゃんぬいぐるみはあった。
ふかふか……もふもふ…そんな感じのぬいぐるみ。
絶対に欲しい。

「クロロ、私お金を崩してくるから。クレーンゲームのキープ、頼んだわよ」

クロロ >  
「何???」

何て???
最早この一言に全てが詰まっていた。
表情は訝しみにしかめっ面。
拝啓、つづらへ。目の前に怪異がいます。
妖怪クレーンゲームウーマンです。

「まぁ、なンだ。そのミニなンとかが好きなンはわかッた……」

その気持ちだけはわかった。
好きなものに本気になるのは良い事だ。

「何つッたお前???中国マジで言ッてる???」

でもそれはどうなんだ?首を傾げた。
けど頭のなかで中国の歴史がミニカピバラちゃんに更新されました。
中国全土の皆、アリスちゃんを恨まないで記憶喪失を恨んでください。

「いや、知らンが。……で、コイツが噂のミニなンとかか」

と言う訳で対面、クレーンゲーム。

「……どの辺がミニなンだ……?」

確かにふかふかもふもふしてるが
デカァァァァァァァァイッ!!説明不要ッ!!
な見た目をしている。常世島のミニってこのサイズ?

「お、おう……一人で行けンのかよ?」

初めてのお使いに送り出す感覚だ。
とりあえず、動向を目で追いながらゲームの前で立ち惚け。
ポケットに手を突っ込む人相の悪さ、呪いのトーテム並みに効果があるぞ!

アリス >  
「わからないの!?」

いやわかんないでしょうけど。
私の想いは伝わったかなって思う。
想いというか執念だけど。

「そうなのよ、今日はもうミニカピバラちゃんを抱いて眠る予定しか入ってないわ」
「中国の長い歴史は常にミニカピバラちゃんと共にあった…」

ビシッとポーズを決めて。

「というわけね」

フフン。謎のドヤ顔。

「一人で両替にも行けないほど子供じゃないわよ!」

言いながら歩いてたらジュースを持ってたお姉さんにぶつかりそうになって平謝りした。
そろそろと紙幣を硬貨に崩して神妙な顔つきで戻ってくる。

「聖戦よ」

大きな硬貨を筐体に飲み込ませる。
5回分+投入ボーナス1回分の6回分の灯りが点灯する。

「これは聖戦なの」

クロロ >  
「知らン」

一蹴。
世の中頭に入れたくない事ってあるんだなぁ、くろを(Not はざま)

「お前の睡眠予定ガバガバすぎねェか???とれなかッたら不眠症一直線だが???」

即ち背水の陣と言う事らしい。
背水所かなんか川かれてる気もするけど。
因みに話せば話す程中国はミニカピバラちゃんへと変わっていく。
これが実質中国四千年のミニカピバラちゃん三国志だった……。

「なるほどなー」

なるほどなー。

「今チャイルド要素出てた気がするが???」

交通事故一歩手前。
前方には気をつけよう!

「せーせん」

ついに始まった。
彼女曰く聖戦。
お前は一体何を言っているんだ、と言わんばかりの顔をしているが
とりあえず、腕を組んで隣保護者状態で見守る事にした。

「所で、水差すようで悪ィンだけど。お前クレーンゲーム出来ンの?」

アリス >  
「取れなくて悔しさの涙に暮れる日もあったわ……」
「そんな日はミニカピバラちゃんを想いながら声優ラジオを聴いて2時くらいまで起きてたわ」

髪を無意味にふぁさぁと手で靡かせて。
無意味なドヤ顔で。
無意味にキメた。

「子供じゃないし……16歳だし………」

口を尖らせながら人差し指を立てる。
このミニカピバラちゃんが80cm。
私の身長が145cm。
指の長さと見える位置を確認。
三角関数の相似から……彼我の距離を…
あ、わかんない。

普通に定規を錬成してクレーンのガラス壁に当てた。

「打率三割三分三厘」

と短めに答えてクレーンを動かす。
景気の良い音楽と共にコラボしているアニメの声優が
ガンバッテ!!と言ってくれる。

ここだ!!

動き出すアームは普通にぬいぐるみを掴み。
普通に落とした。
コラボしているアニメの声優がザンネーン!!と言ってくれやがる。

「ね?」

クロロ >  
「普通に寝てンじゃねェか!
 夜更かししてッから伸びるモンも伸びねェンだよ!」

何でコイツドヤッてンの???
クロロは一生シンキングフェイスで地雷原を突っ走った。
炎だし、火薬に火をつけるの得意なんだよねぇ~。

「オレ様から見りゃずッとガキだよ」

身長差もさることながら
まだまだ"背伸びしたがり"、そう言うものだ。
ヘッ、と鼻で笑い飛ばしてガラスの向こうに視線をやった。

「滅茶苦茶微妙なンだが???要するに三割以下か???」

絶妙な下手具合……!
けどヒットしない訳でもない……!
だがしかし……!"スカ"……!
可愛い声(当社比)で残念賞……!

「ね?ではないが???」

とれてないが???

「滅茶苦茶励ましになッた声優直々に煽られてンじゃねェか!
 おいおい……後五回でとれンのか?お前?」

三割ーーー!助けてくれーーー!!

アリス >  
「寝たら学校に行かなきゃいけなくなるでしょ……」
「伸びるし、伸ばすし、あと5センチは伸びまくるし」

そんなこんなで毎晩夜更しをしているのです。
あと5センチ伸びても平均身長に届いてないのがしんどい。

「いつかは素敵なレディになるし……」

クレーンゲームを前に口を尖らせている。
パパとママはSIZのステータスがハチャメチャに高いのに。
どうして私は小さいのだろう。

「2000円分もぶっこむのよ……」
「24回もやって……この試行回数で…」

「勝てなかったらッ! バカでしょー!!」

ウイーン、ガチャ。ザンネーン。
ウイーン、ガチャ。ザンネーン。
あ、残り21回になった!!
っていうかイチイチ煽らないでね何が学園アイドルだよ。

「クロロ……ちょっと目眩がするから第一期残り3回を委ねるわ…」

両替ついでに買ってきたジュースを飲む。
絶望が心を食んでいた。

クロロ >  
「サボる事前提で夜更かしすンの???
 ちゃンと出席日数計算はしとけよ」

無法者の癖に随分と小賢しい事を考えている。
まぁ当人は二級学生だし卒業に興味ないから何処吹く風。
実質無敵(無敵とは言ってない)

「まだまだ素敵なレディにゃ遠いがな」

身長も心構えも、まだまだだ。
可愛げのある子ども、その印象から抜けれはしない。

さて、それはそれとして随分と執念深く気合を入れているようだが……。
沼……!圧倒的沼……!足掻けば足掻くほどハマる……!

「オレ様の目に狂いがなけりゃ、バカになりそうなのがいるンだが???」

追い打ち……!心を蝕んだ所に追い打ち……!

「バトンタッチ早くねェか???まァいいけどよ……」

色々お察しはするのでバトンタッチ。
既に冷却魔術は使ってるの今日は人並みに体温。
慰めついでに、頭ポンポンしておく猫可愛がりだ。

「さて……」

クレーンゲーム。
要するに算術だ。
クロロは馬鹿だが阿呆ではない。
アームの弱さ、景品の位置。
細かな要素を計算し、アームを引っ掛ければ取れるというもの。
じ、と真剣な眼差しでガラス越しのミニカピバラ(デカい)を見据え……

10点以上でゲットだ!
[1d20→9=9]
クロロ > \ザーンネーン/
クロロ >  
「アッ」

アクシデントと間違いは誰にでもある。
順調にアームをミニカピバラちゃんの腕に引っ掛けたはいいが
想像以上の重量に入口手前で落下してしまった……!なんと惜しい……!
だがまぁ、逆に考えればここまで飛ばせばバカでもとれるはずだ。
丁度陰ってるアリスにはいい塩梅かもしれない。

「ホラ、とれるぞ。お前がとれよ」

その方がきっと気持ちがいいだろうがよ、とその背中を押す一言だ。

アリス >  
「四年通ってきっちり卒業できるわ」
「後はイレギュラーさえなければ……!」
「……そういえば朧車に襲われて負傷してしばらく休んだわ」

既にあるイレギュラー。
いつか……いつか立派なレディになるし…
親友と一緒に卒業もできるし……何とかなる…

「バカじゃないわよ!! 本当のバカっていうのは挑戦しないヒトのことを言うの!!」

半泣きで抗弁。もうなんと言ったらいいのかわからない。
あと追い打ちは拒否。

頭をポンポンされると再びやる気を出してカピバラちゃんを見る。
絶対にあれを手に入れてみせる。

ぬいぐるみを持ち上げるクレーンアーム!!
腕に引っ掛けて入り口へ!!
上がるテンション!! 広がる脳内フロンティア!!

そして落ちるぬいぐるみ。死のイメージ。

「ええ、良いお膳立てと言えるわ、最高のサポートよ」
「この位置で……この感触でぇ!!」

「そう何度も負けてられるかぁー!!」

10点以上でゲット!!
[1d20→3=3]
アリス >  
するりと抜けていくアーム。
魂が口から出た。

死に至る病とは、絶望である。

クロロ >  
「既に発生してンじゃねェか。つーか、朧なンとかッてアレだろ?
 なンか渋谷のどーたら……お前、巻き込まれたンか?」

風の噂…と言うよりは情報では知っている、怪異朧車。
組織としても動く理由が無いし、気乗りしない喧嘩相手だ。
そう言う連中の相手はしないが、彼女がそれを相手にした聞いた途端
声音も視線も真剣な物へと変わった。
変わったんだけどなぁ、長く続かないわなぁ~!

「言ッてる事は一理あるけど今の前も大概じゃね???」

クロロ、特技:追い打ち。
ともあれ、このお膳立てなら何とかなるだろう。
後は腕を組んで見守り……。

「…………」

見守り……。

「…………」

駆ける言葉も無いとは、この事か。
流石のクロロもこれには同情。

「才能ねーな……」

余計な一言をおまけだ!
空気を読む能力は皆無です。
それはそれとして、レバーを動かしてさっさとミニカピバラちゃんをシューッ!!
ミニとは名ばかりのでっかいモフモフを抱えてずい、とアリスへと押し付けた。

「ホラよ」

アリス >  
「うん、アガサとアイノのいつもの三人で渋谷を歩いていたらね」
「何とか協力して相手は破壊したけど……」

ポケットに手を突っ込むと、歪んだ色彩を持つ切符のようなものを取り出した。
捨てても捨てても、いつの間にかポケットの中に入っている。

「嬉しくないオマケつきね」

ぐるぐると両腕を回して。

「一休み中なの! 英気を養って、必ずぬいぐるみを──」

そしてチャレンジ。大失敗。
そこからの才能なしの烙印に頭を抱えてムガー。

「才能がなくても欲しいものは欲………」

と、言ってる間にサッと取ってくれたクロロ。
モッフモフを抱えて、嬉しそうに笑った。

「ありがと!!」

早速店員さんに大きな袋をもらって。
袋くらい自分で錬成してもいいんだけど、この店の名前が刻まれた袋が良い。

あー! 最高の手触りー!!
リアルカピバラはおろしたてのタワシみたいな手触りだけど。
これのもっふぁー感ガチで比類ない!!

「ふふふぅ。次、何する? 対戦ゲー? 音ゲー?」

クロロ >  
「……ダチと一緒に、って事か?フン……ソイツはまぁ、災難だッたな」

ある種の不可抗力だ。
なってしまったのは仕方ないし、その先で何が起きようとどうしよも無い。
その事をとやかく言う気は無い。ただ、言うべきことは一つ。

「無事でよかッたよ、アリス。
 ヘンにデケェモン抱えて帰ッてきてねェなら上々だ」

無事ならそれでいい。
ニィ、と口角を吊り上げる。

「ンじゃ、今度はオレ様も行ッてやる。アガサだのアイノだのは知らンが
 余計な"オマケ"で手ェ出してくンなら、お礼返上するのが"スジ"だろ?」

「オレ様にも任せろや」

ダチだと思うからこそ、彼女の壁にも問題にも一緒に立ち向かう覚悟はある。
篝火の照らす道筋は、己にかかわった全てに平等に、だ。
どんな道だろうと、燃える炎が焼き拓く。

「まァ、こンな風にな?努力すンのもいいし
 テメェで出来るようになンのが一番だけどよ、頼りがいあンだろ?」

「つか、そンなに嬉しいのか?やッぱお前、笑顔が似合うよ」

無邪気な笑顔。
少女然としたアリスの表情がクロロは好きだった。

「…………」

ああ、好きだったんだな。
こうやって笑う"誰か"が。
人の喜ぶ姿が。誰かが教えてくれた喜びだ。
その"誰か"も思い出せないけど、今はいい。
"今のコイツ等が、自分(クロロ)にとって大切"だ。
浮かべる笑みは何処かスッキリしている一方で
何処となく寂しい、クロロにしては珍しい表情。

「何でも付き合うよ。対戦すンなら、負けて泣いてもしらねーぜ?」

アリス >  
「……災難ね、死ぬところだったし」
「不運なのはもういいけど、友達をあんまり巻き込みたくないし」

ぶっきらぼうに、こちらに言葉をかけてくれるクロロ。
怖い顔してるし、背も高いから怖がられてるんだろうけど。
本質的には優しい人。

「ありがとう、クロロ。ぬいぐるみも、その言葉も」
「とっても嬉しいわ」

ポケットに切符を仕舞い直して。
笑顔で頷いた。

「本当、何かと巻き込まれ体質なんだけど」
「あなたみたいに頼れる人と知り合えるのは、悪くないわね」

おー!と笑顔で両手を上げて。

「負けても泣かないわよ! この笑顔、挫けるものならやってみろー!!」

 
それからダンダムマックスオンザロードをプレイして死ぬほどボコられて半泣きになった。
でもまぁ……楽しかった、から。
良い思い出っ。

クロロ >  
「此の島じゃ、日常茶飯事だろ。ヤならそれこそ、出てくか引きこもるしかねェよ」

そう言う島だ。裏側を主にするクロロは良く知ってる。
そう言う場所だって事を。残酷な世界だと言う事は良く知ってる。
そして、それだけじゃない事もよく知っている。

「お前も災難な体質をしてるみてェだが、上等だろ?
 安心しろ、お前の友達もお前も、オレ様が守ッてやるよ。オレ様は無敵だからな」

彼女の笑顔が、それだけじゃない事を体現している。
カカッ、と朗快に笑ってみせた。
此の手に届く範囲は、全てオレ様の領域だ。
頼られればそれだけ、炎は幾らでも燃え上がる。

「おーおー、言うなァ。それじゃァ泣かしてやるよメスガキ」

当の本人は何とも死ぬ程大人げなかった。
ガー不連携から初狩りムーブ、少しはゲームでも優しくすべきだろうが、まぁ。
彼女が楽しかったのなら、結果オーライだ。

ご案内:「ゲームセンター『セバ』」からアリスさんが去りました。
ご案内:「ゲームセンター『セバ』」からクロロさんが去りました。