2020/10/25 のログ
ご案内:「第四特別教室本部」に四方 阿頼耶さんが現れました。
四方 阿頼耶 >  
某日。

「さてっと。
 前の打ち上げの時は結局皆盛り上がって反省会所じゃなかったしー…

 昨日の合同情報共有会議で色々収穫もあった事だし、反省会……始めちゃいますか」

そんな軽いノリで始まった反省会。
第四特別教室の本部でお菓子を食べながらくっちゃべるという、非常に緩い…それだ。
集まっているのは5人。
この第四特別教室の全メンバーだ。
それぞれ椅子に座り、各々の様子で進行役……この特別教室の仮の主である四方の話を聞いているだろう。

「という事でまずは朧車の振り返りからだね。
 誰か反省要素のある人、手あーげてっと」

ご案内:「第四特別教室本部」に鞘師華奈さんが現れました。
鞘師華奈 > 「――まぁ、一番やらかしたかもしれないので私から。」

ボスの言葉に静かに挙手するのは、ダークグレイのスーツ姿に赤い瞳の女だ。
何時もの仏頂面のまま、挙げていた手を緩やかに一度落としながら一息。

「まず、当初の予定通り奇襲自体は成功…ただ、その初撃で仕留め切れなかったのが一点。
――で、こちらが本命というか一番の反省点だけど、ユウリの能力と判断を信じきれずに庇う形で私が無茶をした事。
結果的にそれで仕留め切れたとはいえ、頭を使って戦ったとは言い難い。
公安の戦い方、とは言えないね…完全に脳筋というか”自壊”前提の戦い方だ。」

一息にそこまで喋ってから、溜息と共に肩を竦める。コンビは何度か組んでいるが、ああいう鉄火場での今回のミスは不確定要素もあったとはいえ、矢張り反省しかない。

手元の菓子には手を付ける事無く、自分でさっき淹れたインスタントコーヒーを飲みながら。

夢莉 >  
「――――ありゃオレらの作戦ミスもある。
 練りに練ったつもりが、状況が変わるのに対処できなかったからな」

少し機嫌悪そうに腕を組みながら発言するのは、金髪と赤く大きな瞳が特徴的な人物。
一見して女性にしか見えないが、しかしここにいる人間は誰もが彼が男性だと理解しているだろう。

「実際オレは死にかけてたし、まぁ……それでもあの場はオレを”一回死なす”つもりで作戦続けてた方がよかったとは思うがな。
 なんやかんやで滞りなく終わったとはいえ、ソイツも偶然、たまたま、オレたちが想定してなかった事が起きたからだ」

想定していなかった事、というのは第三者の介入だ。
報告にも挙がっている……夢莉との縁が深い人物の介入。
そのおかげで、互いに生きてここにいると言っても過言ではない。

逆に言えば、”彼”がいなかった場合は……
考えたくもないというのが正直な所だっただろう。

ゾネ >  
「ジャガーノートの性能不足もまずかったよね。
 想定より威力出なくて、朧車を一撃で倒せなかったのはやっぱり痛いよね。
 やっぱり重量の分取り回しも悪かったと思うし……
 そこは改良の余地ありっていうデータが取れたって事で、怪我の功名って事にしたいよね」

そう言いながら穏やかに意見を言うのは、優しい熊のような印象を抱かせる男性。
大曾根真澄という、ここの技術顧問。
先の作戦ではオペレーターも務めていた男性だ。

鞘師華奈 > 「ゾネさん、ジャガーノートを改良するなら、ついででいいからもっと小型化して携行に適した試作品を一つ私に回してくれないかな。勿論データは逐一そっちに回すけど。」

それぞれの口から今回の反省点が出る合間に、ゾネさんの意見にそういえば、と思っていた事を口にする。
小型化すれば肝である杭も小型になり威力も落ちるが、自分の戦い方から考えて小型化して取り回しし易い物を使いたい。

「――まぁ、実感した事は作戦の練りの甘さと臨機応変の対応能力の不足、かな。
あとはまぁ、私の性格というか感情面の制御の甘さも追加になるけど。」

よくコンビを組むユウリの言葉に、微苦笑を浮かべながらコーヒーを一口。
そもそも、真っ向から殴り合いみたいなのはこの女の戦闘スタイルではないのだ。だからアレは悪手に過ぎた。

四方 阿頼耶 >  
サングラスを直しながら、一連の報告を聞き。
それから少し真面目な表情を作り、言葉を発してゆくだろう。
 
「ま、そうだね。
 正直真っ向からの衝突になればこういう結果になるのは目に見えてたし、俺だって朧車相手に正面衝突は御免だったもん。
 無理を通したい気持ちは分かるけど、そこは反省として活かして頂戴ね。

 あと、夢莉に関して。
 こう言うと凄い人の心無いみたいに思われるかもしれないけど、万が一夢莉が危険になったら”真っ先に切り捨てる”事。
 夢莉の異能に関しては分かってると思うけど、コイツは簡単に死ぬ事はないから。
 俺達も夢莉もそれを理解してて、それを踏まえた上で動いてる。
 まぁ……そういう事態が起きない方がいいに越したことはないけど。
 それでもここは曲がりなりにも”公安委員会”さ。
 その位の覚悟、全員してここにいるし、嫌気が差したら外れていいって室長代理の俺は言ってるからね。

 作戦に参加してる以上、情よりも作戦実行を優先しないと……今度はマジで君たち全員、死ぬ事になるぜ?
 それはカナちゃん……
 『仲間を大切にしてる』じゃなくて『仲間を信用してない』って意味、だぜ?」

ちらり、と覗き込むように彼の目が君の瞳を捉える。
威圧とも違う…”釘を刺す”目だ。

鞘師華奈 > ボスの釘を刺すような視線を真っ向から受け止める。仲間を信用していない――信用しきれていない、というのはおそらく否定は出来ない事実だ。

過去に仲間を一度に失った経緯と3年間の怠惰な傍観者としての性格が染み付いて中々剥がれ落ちない。
そして、情よりも作戦を第一に遂行する事が要なのに情が顔を覗かせてしまう詰めの甘さ。
戦場でそれは命取りなのはとっくの昔に分かっていた事だ。だけど結果はあの通り。

(――駄目だな、私はまだまだ未熟者だ)

心の中で吐息を一つ。幾つかの出会いと交流を得て、少しは前向きになったつもりでいたが。
それでも、職場の同僚――仲間を信用しきれていない、というのは問題だ。
少なくとも、自分のミスで仲間が余計な被害を被る事は避けなければ――

(…いや、そう思い詰めそうになる時点で駄目なんだろうなぁ…ハァ…。)

いかんいかん、反省点はきっちり今後に生かすとして気分を切り替えないと。
暗い顔をしても過ぎた事はしょうがないのだ。”疑心暗鬼”に陥ったら意味が無い。

「――了解、ボス。肝に銘じておきますよ」

言葉短く神妙に頷けば、またコーヒーを一口飲んで気分を落ち着かせようと。

夢莉 >  
「…‥‥」

腕を組みながら、自分の上司と同僚の様子を眺める。
アホ(アラヤ)の言ってる事は尤もだ。
オレはそう簡単に死にやしない。
というより、死んでも異能の都合上”そいつは分身”って扱いになる。
本体が後出しで切り替わる分身みたいなモンが自分の異能…ドッペルだ。
だから、両方抑えられなきゃ死ぬ事も重傷を負う事も、実質的には無い。

だからこその囮役、危険地帯の調査要員。
そこを信頼してもらえねぇってのは、こっちのプライドにも関わる。
それは、カナ自身も分かってる筈……

だから、その上で渋い顔をするのは……
”そう思わざるを得ない”ものが、アイツの中にあるって事だ。

四方 阿頼耶 >  
「分かってくれれば宜しい」

それ以上は何も言うつもりはない。
言葉で全部矯正できるなら、全部言葉で言う。
そうじゃないものは言葉以外の方法で変えていくしかないのだ。

…あぁ、そういえば昨日の会議にも同じようなのがいたなぁ。

そんな事を思いつつ、議題に戻る。

「とりあえず今回の朧車に関しては、この位かな。
 アールマティもがんばってくれたし、一応”目的”は達成できたかな。

 うんうん、皆お疲れ様っと」

鞘師華奈 > 反省点は重いが、目的は一応は達成した訳で第四として見れば一応は成功になるだろう。
と、なれば自分の意識改革をもうちょっと真面目に検討しなければならないが…。

「――やる事が多すぎてどれから手を付ければいいやら…。」

と、一先ず反省会が一段落したからか、思わず気の抜けた独り言が漏れてしまった。
自身のルーツを探る情報収集、黄泉の穴の調査、その為の下準備のあれこれ、そして今回の意識改革。
どれもこれも一朝一夕で出来るものではない。時間を掛けて取り組んでいくしかないだろう。

ちらり、と一度ユウリを横目に見る。…コンビを組む事が多い彼は”彼女”とはまた別の意味で”相棒”だ。
そんな彼を信じきれていない、というのは自分の事ながら後悔は強い。

コーヒーをまた一口飲みながら、ふと思い出したように。ボスに聞きたい事があったのだ。

「――ボス、10年前に異邦人街で起きた『不死鳥事件』の関係資料って公安にもありましたよね?
後で閲覧したいんで許可欲しいんですけど。」

――不死鳥事件。10年前に起きたとある日本人夫婦を含めた連続殺人事件の事だ。
犯人は未だに”不明”。未解決事件の一つとして当時は公安も調査していたので、資料は残っている筈だが。
何故彼に許可を求めるかといえば、ある一定レベル以上のセキュリティランクが必要だからだ。
つまり室長かそれに順ずるクラスの立場か、その立場の者からの正式な許可が必要となる。

四方 阿頼耶 >  
「ま、さっき俺が言った事が難しかったらそれこそ『頭を使う』ようにね。
 もっと柔軟に作戦組み立てれるようになれば、危険はずっと回避できるからさ」

それが今出来る一番の方法だろう。
根本解決にはならずとも、出来る事を増やすのは確実にプラスになる。

そんな事を言っていれば、別件の話を振られる。
不死鳥事件……あぁ、あったなそんな事。
確か……

「ん? まった随分古い事件に興味持つね。
 いいよ、こっちで許可出しとくから、好きに見て頂戴よ。」

そう、確か…
彼女――――”鞘師華奈も被害者の一人だった”事件だったっけか。

鞘師華奈 > 不死鳥事件――過去に異邦人街で起きた、6人の職業も経歴も何もかもがバラバラな者達が”焼殺”された未解決事件の事だ。
当時の風紀や公安の調査・捜査上でも最後まで犯人の特定には至らなかった”曰く付きの事件”の一つでもある。
――そして、被害者6人の内2人が――この女の両親だった。いわばあの事件の被害者遺族の一人が自分だ。

(――もし、私の両親がただの被害者ではなく――私の”中”に居る奴に関わっているのなら)

そもそも、両親の前歴も含めてあの事件そのものが疑わしくなってくる。
とはいえ、推測は穴だらけだし何より計画としては杜撰な所も多い。

(確証も何も無い…けど、私が前に進む為には避けて通れない事だ)

見て見ぬ振りも出来ただろうが、自分の根幹に関わる事だ。ハッキリさせないといけない。

「ありがとうボス。後で時間がある時に閲覧させて貰うよ。」

あと、両親の墓参りも今度行かないとなぁ、と思いながらボスに軽く頭を下げた。

四方 阿頼耶 >  
「いーのいーの」

軽い口調で言いつつ、言葉を続ける。

「公安第四特別教室ってのは”単なる公安の手駒”って訳じゃあない。
 俺も自分なりの目的意識があってここを立ち上げたし、夢莉、ゾネさん、アールマティも”それぞれの目的”の上で利になると判断してここに席を置いてもらってる。
 それに関してはカナちゃんも同じつもりだよ。

 『個人の目的』を達成するための、協力関係。
 同じ向きを見てる必要はない。
 互いの目的を、互いに達成できるように、一人じゃ無理なモノをここにいるメンバーで補う為にここは存在してる。
 …勿論、互いの目的がぶつかり合った場合は、落としどころは見つけてもらうけどね?
 
 少なくとも『個人の目的』を持たない人間はここで働く資格はないと、俺は思ってる。
 そういう意味で、自分の”我儘”を言うのは大歓迎さ」

仕事はしてもらうけど、と付け足し。

鞘師華奈 > 「――まぁ、確かに。そうでないと私は多分公安委員会に所属はしていなかっただろうし。」

切欠はユウリからの勧誘だけど”個人の目的”を達成するには、情報も仕入れられる公安委員会が良いと踏んだのだ。
それに、この前の戦闘は反省点が多かったが、元々、暗殺じみたスキルは調査方面では役に立つ。

(まぁ、仮に目的を達成してもクビにならない限りは働くつもりではあるけど)

だからこそ、個々の目的がありながらも時には互いを支える為に仲間を信じないといけない。
――もう”あんな光景”は見たくはないけれど。

「――あと、私の”個人的な目的”の関係で裏常世渋谷には結構出入りする機会があると思うんで――そっち方面で何かあればボスや皆に速やかに報告するよ」

少なくとも、公安の仕事の範囲では裏常世渋谷に行く事はそうそう無いがプライベート――己の目的達成の為に動く場合は別だ。

四方 阿頼耶 >  
「OK,じゃあ出来るだけ報告よろしくね」

手をヒラヒラとさせ。

「なら、ついでに一つ俺からも皆に言わなきゃいけない事あるね。
 これはまだ他に流しちゃ駄目な情報だから、各自その事念頭に置いて頂戴ね」

そういって、この場にいる者達に、”ある事”を伝えるだろう。

四方 阿頼耶 >  
「                          」

鞘師華奈 > ボスからの”ある情報”にピクリ、と反応する。口には出さないがその情報はしっかりと刻んでおこう。何故なら――…

「了解ボス。確かにその情報はまだ表に出せるものじゃないね」

そう、短く彼に頷いてみせつつ他の3人をちらり、と眺める。
その情報に関しては周囲には秘匿しつつ、それとなく動く必要も出てくる、といった所か。

夢莉 >  
「……」

ちらりと、カナの方を見た。
カナが裏常世渋谷に何かを求めているのは分かっていた。
さっきの言葉からもそれがにじみ出ていたから。

…だから、今の情報でどうなるのか、気になった。

「……もし”作戦”としてやるなら、ちゃんと話通せよ。
 大体の事は協力してやれるから」

アールマティ >  
「了解しました。
 秘匿情報として該当情報のセキュリティを高く設定します」

彼女は特に動じる事もなく、その話を聞く。
元々感情の起伏が薄いので、変化も分かりにくいだろう。

ゾネ >  
「了解だよね。
 じゃあ、僕の方も何か手がかりになる事ないか探しておくよね。」

彼も特に動揺せず、普段通りの対応。
この中で四方と同じく最古参の人間故、新しく見つけられた情報の扱いは心得てるのだろう。

「でもうーん、色々道具必要になるかもしれないよね。
 ここも物資の余裕あんまりないから、また新しいルート開拓したいよね」

あはは…と苦笑した。

鞘師華奈 > 「――分かってるさ。私個人では手に負えない、と判断したら君や皆に頭を下げて”作戦”として扱って貰うさ。他の仕事に支障が出ない範囲でね。」

ユウリの言葉に、気を遣わせてしまっているなぁ、と苦笑いを浮かべながらも頷いてみせる。
仲間を信じるなら、いざという時は土下座をしてでも頼む事もあるだろう。

(まぁ、ボスのあの情報はまだ表には出せないから、そこについては後回しかな)

アールマティは相変わらずの調子だが、彼女らしいとも思える。ゾネさんも流石に最古参の一角なだけあって落ち着いたものだ。

「あーー…私としてもさっき提言したジャガーノートの小型試作版みたいに第四独自の武器・道具の調達ルートは開拓したいかな」

四方 阿頼耶 >  
「OKOK,じゃあ目下の第四特別教室の仕事は『協力先の確保』って事でいこうか」

協力先の確保。
言うは易く行うは難しだ。
秘密主義の公安委員会にとって、信頼に足る存在を得るのは非常に難しい。
それが貴重、唯一性の高い代物であれば、猶更。

「あと、裏常世渋谷に関しては多分、アールマティが役に立つと思うよ。
 そうだな……暫くカナちゃん、アールマティと一緒に行動してくんない?
 この子は社会常識がまだまだだから、お目付け役も必要だしね。

 夢莉は俺と暫く行動してもらうからそのつもりで。
 ゾネさんはいつも通り、よろしくね」

アールマティ >  
各々が了承をし、アールマティはカナを見る。
感情の見えにくい瞳。
ここの人間は知っているが、彼女は人間ではない。

所謂、アンドロイド。
機械人形だ。
だからか、感情の動きが薄く、無機質さを覚えるのだろう。

「――――了解しました。
 鞘師華奈隊員、よろしくお願いします。
 
 団体行動時の基本命令権は鞘師隊員のものを優先でよろしいでしょうか?」

鞘師華奈 > 「了解、私はあまりツテが無いから地道に足で稼ぐとするかな――って。」

ボスの言葉に僅かに瞬きを。そういえば主にコンビを組んで行動していたのユウリとが大半で他の3人とはあまり無かった気がする。
と、いうよりアルマとコンビを組んで動くのはおそらく自分が覚えている限りでは初めてになる。

「まぁ、了解…と、いうか私がお目付け役になれるのかなぁ」

社会常識、とはいうがどの程度自分が教えられるやら。基本表に出さないが自己評価はあまり高くない。

「あー、それとカナでいいよアルマ。あと基本命令権…うーん、まぁ私とツーマンセルの時は私でもいいけど。」

彼女がアンドロイドというのは勿論知っているが、命令あれこれはどうにも慣れない。
命令、というより頼む形になりそうだけどまぁ、そこは臨機応変にやるしかない。

アールマティ >  
「了解しました。では呼称をカナに変更いたします」

無機質な言葉。
高度なAIを搭載してるとのことだが、まだまだ未熟なのかその言葉は酷く機械的だ。
常世島には他にも同じようなアンドロイドが存在するというが、他もこうなのだろうか。

四方 阿頼耶 >  
「ま、これも経験ってね。
 じゃあ今日はこの位で解散かな。
 何か質問ある人ー」

そういって、まるで授業の終わりのように声をかける。
この緩さが、公安第四特別教室だ。
組織というのは得てして上の人間の色が出るのだろう。

鞘師華奈 > 「私の方からは現状は特に無いかな。何時もの仕事をこなしつつ裏常世渋谷の仕事が入ったらアルマと組んで臨むって事で。」

コーヒーの残りを飲み干してから一息つきながらそう告げる。
他の3人からも特に質問や何かがなければぼちぼち解散の流れだろうか。
他の部署に比べたら如何にも緩いが、この緩さは他の公安の部署には無いと思っているので居心地は割と気に入っている。

夢莉 >  
「――――そういや」

ふと、思い出したように。
終わった話ではあるが少し気になったので、聞いてみる事にした。

「アールマティは派手な戦闘だったから耳に入ってるけど、オマエ(四方)はどうやって朧車二体も倒したんだよ?
 相性悪いだろ、朧車とは」

四方の戦闘力は高い。
風紀委員の実力派と比べても遜色がないほどに。
だが、アイツの戦闘力の高さは爆発的な攻撃力がある訳でもスピードに優れる訳でもない。
中級程度の魔術と、剣の腕前。
それと”思考速度を弄れる”という類の異能による搦め手や相手への対応能力の高さ、といったものだ。
圧倒的な物量のある朧車との戦闘は、それほど得意とするものではないと思っていた。

四方 阿頼耶 >  
「んっふっふ」

夢莉からの問いかけに、いつも通りの様子で笑って。
「大した事してないよ」と言いつつ端的に話すだろう。

「――――爆破しちゃった、地下鉄☆」

てへぺろ☆という顔。

鞘師華奈 > 「――私も倒し方が大概だったし、アルマも凄かったけど――ボスが一番アレなんじゃないかな。」

てへぺろ☆して語る我らが上司のお言葉に、苦笑を浮かべて肩を竦めて。
まぁ、裏常世渋谷の建造物や公共物の破壊は表側には影響が今の所は出ていないので、それも手ではある。

そもそも、奴らを討伐するのにいちいち手段を選んでいてはキリが無い。
地下鉄の爆破くらいはまだマシなのだろう――いや、マシか?まぁ、いいか。

四方 阿頼耶 >  
「だってぇアイツら固いしデカいし速いしさぁ。
 地下爆破して動き止めなきゃやってらんなかったんだよねぇ。

 おかげ様で簡単に核潰しておわったよ。
 いやぁ、現実に影響でないって最高だね」

あっけらかんと言うそれはまさしく方法を選ばないという言葉が正しいが。
しかしまぁ、実際一番手っ取り早かったのかもしれない。

「ま…こんな感じでどんな相手もやりようという事で。
 じゃあ今日は解散!」

夢莉 >  
「――――カナ、こういう奴だ」

心底呆れたという顔を向けつつ、小さくぼやいた。

鞘師華奈 > 「ああ、うん――何となく改めて理解したよユウリ」

小さくぼやくユウリに視線を向けて苦笑い。とはいえ解散とあらば席から立ち上がり。

「それじゃあ、私は引き上げるかな…と、ユウリ。帰りにちょっと外で一服どうだい?」

と、煙草を吸うようなジェスチャーをしつつ、彼を誘って本部の外か何処かで一服してから帰路に就こうかと。

夢莉 >  
「ん、おぅ」

誘われればついてゆき。
そうして、今回の反省会は幕を閉じるだろう……

ご案内:「第四特別教室本部」から四方 阿頼耶さんが去りました。
ご案内:「第四特別教室本部」から鞘師華奈さんが去りました。