2021/01/24 のログ
ご案内:「落第街廃ビル地下 」に浦原 真理さんが現れました。
■浦原 真理 >
目の前で、風紀委員の女が瓦礫に押し潰されていた
少女はその光景を無表情に見つめている
(ああ――風紀委員の
かの『シンデレラ』でさえ、あの男には手出しも出来ないというのね)
これから彼女の身に行われることは、拷問じみて極悪なことであろうと容易に想像がつく
それでも、少女の心は何も動くことはない
ただ ただ
男が打倒されなかったことだけを嘆いていた
(山本――さっきあのクズが口にしていた名前。
その人物も、やはりだめだったのだろうか)
考えるのは、男の言葉から拾えるものばかり
■浦原 真理 >
でも、と
少し考える
『山本君程の剛力の持ち主ではなくて、少し安心しています』
アレはたしかに、そういった
で、あれば
アレに対抗する手段の一つとして、力、は有効なのではないか
「……はぁ」
ため息が漏れた
そんなもの、使い物にならない異能しかない自分には望むべくもないもの
ただの少女には過ぎた願い
それなら――
その、山本、という人物を探し当てるべきか
しかし、其の人物はもう存命かも怪しい
それに……
自分で、成し遂げたい
そういう想いも、ある
■浦原 真理 >
……そうこう考えているうちに、風紀委員の女は開放されたらしい
いや……用済み、といったところか
律儀にお迎えを呼んだらしい
本当に丁寧なことだ
本当に憎たらしい
「……」
じっと無表情に其の様子を眺め続けた
■浦原 真理 >
――そして
傍観者であり
共犯者であり
反逆者である
其の少女もまた
男とともに其の場から消えていった
ご案内:「落第街廃ビル地下 」から浦原 真理さんが去りました。