2022/01/02 のログ
ご案内:「歓楽街路地裏『Wings Tickle』」に『調香師』さんが現れました。
■『調香師』 > 本日の予定は滞りなく
この時期はお客様が少ないので、
それは数年間の統計の結果なので
以前の大掃除で足りないと見做された在庫、
或いは『これいいかも』と思った品を探す為に
分厚い分厚いパンフレットを前に、彼女は座っていたのだった
(...これ、届いた箱の中に入ってたっけ)
新作の香りは試作品と共に送られてきて
紙面を指でなぞりながら、それを香りとして記憶に加えていく
ご案内:「歓楽街路地裏『Wings Tickle』」にレイチェルさんが現れました。
ご案内:「歓楽街路地裏『Wings Tickle』」に乱桜 ありすさんが現れました。
ご案内:「歓楽街路地裏『Wings Tickle』」から乱桜 ありすさんが去りました。
■レイチェル >
「さて、と……」
同僚の一人からオススメされた店。
『Wings Tickle』。
仕事で歓楽街を歩いていた時、香りを漂わせてくる一角が
あったことを覚えていたが、教えて貰った場所へ向かえば
まさにその、香りの発生場所なのだった。
金の髪を夜風に揺らしながら、店内へと足を踏み入れる。
「邪魔するぜ、店は開いてるか?」
なかなかこういった佇まいの店に入ることはない為、
少しばかり緊張はしたが、
それでも好奇心も相まって足を踏み入れることにしたのであった。
腰に手を当て、周囲を見渡す。
電飾やアロマキャンドルは良い。良いのだが、
数多の小瓶や実験道具。そちらに目を奪われた。
「錬金術師の住処だな、こりゃ」
口から出たのは、珍しいものを見た時の驚きと、感心の声色であった。
そして、視線はパンフレットを広げている少女の方へ。
■『調香師』 > 扉に掛けられた鈴が揺れると、彼女は辞書の様な本を畳む
視線を正面に、次に顔に合わせる様に上へ
今日のお客様も初めましてなのだろうかな、と
作業机の向こう側に居た彼女は、小走りで貴女の目の前に立つ
「勿論、今日もやってるよ」
見上げる少女は少々堅くも見える笑みを浮かべたまま、そう告げる
錬金術師の棲家ならば。彼女の身体は衣装は、人造生物を思わせる白を帯びていて
そんな彼女がこの部屋の主。それを裏付ける言葉は次の通り
「今日はどんなものを求めて?それとも、今日は何も考えず?
そのどちらでもようこそ、『Wings Tickle』へ
私が『調香師』。今日のあなたの為のわたしだよ」
■レイチェル >
「この時期だから、開いてねぇかと心配してきたんだが……
ちゃんとやってて良かったぜ」
慣れぬ雰囲気に少し緊張していたせいか
少々鋭くなった瞳を店内に走らせていたが、
作業机の向こうからやってきた店員らしき人物を目に留めれば、
目元と頬を少しだけ緩ませた。
さて、ぱっと見たところ少女は――そう、まるで人造人間だ。
表情も含めて、ホムンクルスかアンドロイドか……或いはまた
別の存在か。
何にせよ、純粋な
人間のそれとは少し異なる不思議な空気を感じ取っていた。
「あなたの為のわたし……ねぇ。
プレゼントに悩んでたら、
ちょいと友人にこの店をオススメされてね。
ここ、何でも素敵な香りを作ってくれるんだって?
ちょいと、香りの専門家に手を借りたくてな。
頼めるか?」
彼女が紡いだ言葉で、先の違和感が裏付けられる形となった。
ある種の人造物であることは間違い無さそうだ。
とはいえ、レイチェルはそういった違いを気にする性質ではない。
自身もダンピールであるのだし。この常世学園には様々な存在が居て当然なのだ。
上手いことコミュニケーション取れりゃいいが、と。
少しばかり心配はしつつ、笑顔を向けるのであった。
■『調香師』 > 「勿論。それは私の出来る事。だから、お手伝いさせてもらえるんだね
んひひ。だからあなたのお話聞かせて欲しいんだよね
お友達の事、届けたい気持ち。そういう物から香りを作る
言葉と香りは似ているからね。読み間違えないようにしないと」
作り笑いに笑う声、それでもその仕草は本心からのもの
すたたと身を引いて、お客様を急かすように一度振り返る
そうして、作業机を挟んでこちら側と向こう側で向き合う様に互いは座る事だろう
机の上に置かれた分厚い本は一度他所に。彼女は隣に置かれた小鍋の中でお茶を煮出し始めたのでした
「まずはね。このプレゼントって、どんな記念の品なのかな
聞かせて貰っても良いかな。眼帯の人、格好も表情も、今はちょっとお堅いけどさ?」
待ち時間の間、彼女は首を傾け尋ねる