2022/02/24 のログ
ご案内:「歓楽街路地裏『Wings Tickle』」に『調香師』さんが現れました。
ご案内:「歓楽街路地裏『Wings Tickle』」から『調香師』さんが去りました。
ご案内:「Free2」に『調香師』さんが現れました。
ご案内:「Free2」に八坂 良彦さんが現れました。
八坂 良彦 > 以前不思議な店『Wing's Tickle』で出会った少女と一緒に、山へ出かけて暫く。
そろそろ言っていた香が出来上がっているかと思いながら、その店の扉を開き、入店する。

「こんばんは、メロウいるか?」

制服姿のままの小柄な少年の声が、入り口から中へ響く。
此処に近づくとする、不思議と良い匂いに今回も導かれていなければ、場所が判らかったかもしれない。

前もみたが、は言って直ぐに辺りを見渡すのは少年の癖か、好奇心のせいか。
小さな店主からの声を、落ち着きなく待っている、

『調香師』 > 「いるよ」

ととと、歩みを進める。調香の途中に匂いを嗅いで
彼女はすぐに、貴方の前へ。自分より背丈の小さな青年

「相変わらずだね、良彦さま」

少し腰を屈める。見上げる事は多く、見下ろす時には正面から
相手の事を侮っている訳ではない、決して

八坂 良彦 > 「あぁ久しぶり、メロウも相変わらずッぽいな」

視線を合わせられれば、少女の目をみながら、にこりと微笑んで。
冬空のなか、コートも着ていない少年は、相変わらずと言えば確かにそうなんだろう。

「前、山行った時作れそうって言ってたから、どうなったかなって思ってな」

自分との話で、自分も付き合った山道の散策、色々ありはしたが、少女は何かを掴んだ様子であった。
そして、少女がそう言ったのであれば。そこから先に自分の出番はなく、少女に任せるしかない。

暫くして、そろそろかという思いと、早く確認したいという思いが高まって、来店したのが実情で。

『調香師』 > 「もちろん。出来たんだよ」

彼女は確かに頷いた。そうして手を伸ばした

「最後の調整は必要かなって考えてるけどね
 だって山に登った時の香りは、あなただけが知っている

 私の感じた香りを、確かめてもらう
 私には言葉の機微を知る機能があるの」

いひ。彼女は笑って
導かれるなら、以前通りに作業机を挟んで座り合う事だろう

八坂 良彦 > 「流石だな、うん、判った確かに確認作業はいるだろうな」

作業机の近くに置かれた椅子へ座り、少女と向き合う。
そわそわとしている様子なのは、少女が作ったという香りについての期待。

他には見慣れないこの場所、並んだ香料の瓶などに対する好奇心。

「それで、どんな感じになったか、見せてくれるか」

一番の目的であり、楽しみな事を確認したくて少女へ切り出す。
少し乗り出し気味なのは、その楽しみもあっての事なのか、それとも。

『調香師』 > 「見せるじゃなくて、感じてもらうんだよね」

そうして、目の前に置かれた小瓶。今回は数種類
机の端に置かれた彩は桃の色、佳光桃。香も漂わせ

「分かれているのは、感じたイメージからなんだよね
 まずは森の中。もう一つは、滝の匂い

 きっと、そのどれかだけが『記憶の中』じゃない
 どれもがあって、私はあなたの記憶に近づけるの」

ビーカーの中に一滴ずつ、香りの束を落としていく
その度に、貴方に確認を促そう。面倒だと思っても、こういう時の彼女は粘り強い

八坂 良彦 > 少女に付き合い、一滴ごとに感じた感想を述べていく。
思った事を正直に伝えれば、少女はその意をくんでいくのだろう。

何かに集中した時、特に自分から好み、進んで何かを行う時の少年はかなりの集中力を見せる。
最近では、それが鍛錬だけでなく、勉強にも多少向いてきている様子。

とはいえ、今は香りについて、一滴垂らして、その匂いを吸い込んで、もう少し濃い感じが等と感想を述べる。

段々と記憶にある香りを、しっかりと思い出し、其処に向けて少女に、述べる感想が固まってく。

「ん、これかなり近い、多分後もう少し濃い感じだと思う」

そうして、何度目か判らないやり取りの後に、そう言った言葉が少女へ告げられる。

『調香師』 > 「澄んだ中に、あともう少しの木々の生した香り」

半。それが貴方の言葉から理解をした内容
そこに至るまでの会話の積み重ねの数々が、
自ずとその判断を選ばせる。そうして、それは『完成』した

「......ん。『もう少し』は、こんな感じ
 私はそう判断するよ。森の香り、それはこの香り

 あなたの記憶の中、幼い時に一緒に居た場所
 思い出に近づけたなら、何かを思い出せたなら
 それが私の『人の為』。そんな仕事を貰えたんだってね」

ビーカーを貴方の方へと一押し。ただの笑み、それでも喜色

八坂 良彦 > 「…あぁ、確かにこの香りだ、うん…爺さんとかと修行した時の香り」

少女が完成させたその香りを吸い込んで、少女に微笑みかける。
香りが刺激したから、幼いころの記憶を思い浮かべながら。

「なぁメロウ、此処って香り扱うって事は換気設備とかしっかりしてるよな。
すこし、周りに匂い広げてみていいか?」

この香りが漂っていた時に行っていた、基礎的な修行を思い出す。
それを試したくて少女に尋ねる。

「言ってなかったかもだけど、風の異能が使えるんだ。
で…自分の周りに風を弱く吹かすっていうのが初期の初期で、それ試したいんだけど」

風が吹けば当然香りも動くので、室内などでは扱いに注意も必要で。
少女へ許可を求めていく。

『調香師』 > 「いいよ。もちろんね」

いひ。彼女の声は笑う音
貴方が爛漫にその香りを楽しめる様は眺めている

この部屋に満ちる香りも、きっと貴方の景色を想いを馳せる行為の妨げにはなるまい

「香りの形は、そうやって広げる形が良いかな
 そういう風に作って欲しいなら、私なら出来るよ」

八坂 良彦 > 「あぁ、それじゃそういう風に調整してもらっていいか。
基本的に外で感じてた匂いだから、多分その方が馴染む気がする」

すぅと弱い風が少年を中心に吹き始める。
建物の中に換気扇などで流れがあったとしても、その流れすら取り込んで自分の風に変えていく。

「うん、この方がより確信が持てる。
あんな言葉と俺の感覚的な言葉で此処まで切るんだな、素直に凄いと思うぞメロウ」

素直な賞賛と、笑顔を少女に向けて風に乗る香りを楽しむ。
建物の中、吹く風は静かに優しい物で初期の初期という様に、風を吹かせるという事だけを目的とした単純な使いかた。

『調香師』 > 流れる風の香りに、彼女もまた身を寄せて
それは、液体から漂っていただけの香りは『立体』となって二人を包み込んだ事だろう

「異能。それを盛り込んだ形として
 煙として炊いてみる?霞んだ色は森の霞

 歩いたもんね。そう言う事も分かっている
 だから提案できる。うん、私学んでる」

瞳を細め、椅子に深く身を委ねる
吹き抜ける森の深奥、意識は導かれる

スリープの促すまま、一度だけうつら...と

八坂 良彦 > 「そんな事もできるのか…それじゃそっちも頼んで良いか?」

ふと声をかけ、目を瞑る少女に気づけば、一瞬声を止めて。
ただ風をふかせ続ける。

確かに二人で歩いてた山道は、霞む様な景色なども見せる場所。
あの日の事を思い出し、風の流れを調整する。

この匂いで思い出した初期の使いかた、その先の応用も使い、流れを整える。
遠距離での使いかたは苦手だが、近くで使用するのは、制御も含め、そこそこのレベル。

少女が目を開くまで、優しい風で少女と自分を包み込む。

『調香師』 > 靡いた香りに、また深く誘われそうになったところで、
彼女の微睡みは急に覚醒の兆しを見せる

そうだ。今はお客様との大切な大切な時間!!

「良彦様、どうだったかな!!」

寝ぼけていた後に、声が自然と張り上がるのは、
人と似た様なものか。その程度には、少女は少女

その表情を認めれば、きっと満足してもらえてるのだろうけれども、
彼女が相手を最も知るのは、言葉によって

八坂 良彦 > 「あぁ、ありがとうサロメ、色々と思い出せたし懐かしい香りだった」

少女を見つめ、にこりと微笑んでそう告げる。

「さっきいってた、広い場所で感じる風にするのと、煙にするのも頼んでいいか?
追加で費用が掛かるなら、そこはきちんと払うから」

少年が止めていないので、風は少年が望んだ香りを運び、ゆっくりと流れ続けており。
少年からの評価は最上といえるだろう言葉。

少女の技術に関心すると共に、付き合ってくれる気の長さにも感謝する。

『調香師』 > 「それは、お望みの通り
 私があなたの為にそうするの

 その為の費用は既にその中に
 ...うん。ならすぐに作るね」

彼女はビーカーを改めて引き寄せる
そこから、香りを焚く形にするための、
『香』として完成させていく作業

立ち上がって、棚から物色を始める

「そういえば。ここのお店の決まりだけど
 作った香りはきちんと祝福がしたいから

 お名前、付けて貰ってるんだ
 あなたにはこの香りをどう感じたのか
 それを素直に、形にしてあげて欲しいんだよね」

首を傾け、貴方を見つめる
手元は疎かに出来ずとも、場所位は覚えている

八坂 良彦 > 「ん、それじゃ任せる」

作業を開始する少女を眺めながら、その後の言葉に、少し驚いた顔を見せる。

「ネーミングセンスとかないけど…んー、違うな、思った事をそのままいえばいいか」

少女の言葉には、一瞬名づけとかは無理と言いそうになりながら、言われた言葉を自分の中整理すれば。
ただ、感じ、思った言葉を口に抱いて欲しいとそんな感じに少年には思えた、なので。

「初めて森の中で修業したことを思い出すから『初心』かな、香るたびにそれを思いだせそうだ」

本当に素直に、思った言葉を少女に伝える。

『調香師』 > 「初心」

練りの形で香を組む、彼女の手はそこで止まった
その言葉の意味を、深く深く読む様に

「森の中があなたの初めて
 そこから、色々な事を学んだから

 辿り着いた、ここは初心からは遠いのかな?」

さて。特別測っている訳でもない
ただ求めて、尋ねてみたかっただけだ

その意味の、真の意味を知りたくて

八坂 良彦 > 「そうだなぁ、今の事を考えると、色んな意味で遠くまで来た感じはあるな」

修行を始めた頃はまだ家族もいて、そもそもこの島にもいなかったので。
精神的、物理的どちらの意味でも遠くへ来たと実感する。

「んで、ある意味で修業始めた頃の、ちょっとしたことができる様になった、そんな感覚も忘れてた。
だから、初心からは遠くなってた、そう言える、うん、ありがとう、サロメ」

香りをかいた事でそう思え、その事を思い出せたのだと、少女へ感謝を述べる。

とはいえ、そう言うのは何やら照れ臭かったのか、頬をぽりぽりと書いて、少し顔を赤くする。

『調香師』 > 「んひ」

その様子を見て、またも声が漏れる
返事をするより、態度で示そうか

足元がぱたりと、ご機嫌そうに揺れて音を立てる

「私の名前はメロウだよ
 ご機嫌だから、許したげるね」

箱詰めを終えて、今日の『商品』が完成した

彼女は残った香りを一滴、小指に垂らして唇をなぞる
香りを祝福する時の仕草は、普段のあどけなさより、艶を得て...


「今日もまた、誰かの為の香りを作る事が出来た
 ありがとう、良彦様。私にお仕事を委ねてくれて」