2020/06/20 のログ
ご案内:「特別病棟/屋上」に追影切人さんが現れました。
■追影切人 > 「あーーー…くっそ暇だなぁオイ」
入院してどれだけ経過しただろうか?おそらくまだそんなに経過していないだろう。
それでも、何もせずにこの病棟で引き篭もり生活じみたのは退屈に過ぎる。
入院――いや、半ば”収容”されている病棟の屋上。ベンチの一つにだらしなく座り込んでぼやく。
「――つぅか、制限は別にいいとして、さっさと退院させろっつぅの」
ちなみに、黒触姫から負わされた怪我自体は既にほぼ完治している…のだが。
問題はその傷口から体内に張り込んだ怪異の遺伝子…因子と言うべきもの。
今はまだ不活性の状態らしいが、それが何時、何を切欠で活性化するか分からないとの事。
(――要するに、一級監視対象が怪異に変貌したら”処理”が面倒なのと…”実験体”の意味合いだろーが)
モルモット扱いは気に食わないが、一級監視対象という立場は軽くは無い。
煙草を吸おうかと思ったが、それも没収されているのを思い出してやれやれ、とクソデカ溜息を零した。
■追影切人 > 件のドーナツ泥棒――違った…いや、間違ってないなアイツは絶対斬る。
まぁ、それはそれとしてあの黒触姫については、既にある程度の情報は風紀へと報告済みだ。
と、なれば既に情報伝達はされていると見るべきだろう。ざまぁみろ。
「――とはいえ、あのバカに関しては間違いなく俺も付き合わされるんだろーが」
何せ交戦経験もあれば、彼女お得意の擬態が自身には通じない――”見れば分かる”からだ。
何で分かるか、と聞かれてもそれはそれで返答に困る。分かるものは分かるとしか言いようが無いからだ。
「つーか、そん時は流石に刀の一本くらいは支給して欲しいんだがなぁ。
こちとら、異能封印されてるんだから、そんくらいは譲歩して欲しいぜ…あ?」
懐の携帯電話が振動する。彼の物ではなく、連絡用として支給されたものだ。
胡乱げに取り出して画面をチェック――あのクソジジィ、もといドクターからだ。
「――採血と遺伝子走査の結果、ねぇ。――体内残留因子が血中に溶け込んで半ば融合してる…か。
……現状は…不活性状態。ただし変異の可能性あり、と。…おいおい」
露骨に嫌そうな顔を浮かべながら、メールをさっさと閉じて携帯を乱暴に戻す。
どうやら、怪異の因子だけを取り除く、というのは無理に近いようだ。
ご案内:「特別病棟/屋上」に追影切人さんが現れました。
■追影切人 > 「…つーか、誰だよ【影切る凶刃(シャドウ・リッパー)】とか名付けた奴は…。」
お蔭で、自身の監視対象コードがそれに固定されてしまっている訳だが。
そもそも、こんな弱体化もいい状態で斬るも何もあったもんではないのだが。
「――あぁ、やめやめ!幾らぼやいても意味がねーわ」
取り敢えず、ここを退院できればそれでいい。正直、つい脱走したい衝動に何度駆られた事か。
無論、そんな事をすれば確実に”施設”行きは免れないだろうからやらないが。
バカにはバカなりの理性と言うものがある。少なくとも脱走は我慢している。
■追影切人 > 取り敢えず、現在の唯一の楽しみが、定期的に監視役になった某先輩が差し入れてくれるドーナツくらい。
最初に食べて以来、男は妙に気に入ったようですっかり好物と化している。
「あー…くそ、思い出したら腹が減ってくる…あ?まぁたメールかよ。またクソジジィか?」
と、面倒臭そうに携帯電話を再びごそごそ取り出して画面を確認。メールの差出人の名前を見て動きがぴたり、と止まる。
「――――は。…ハハ、生きてやがったのかあのババァ」
差出人の名前を見て固まり、内容に目を通せば思わず笑うしか無い。
■追影息吹(メール) > 『やぁやぁ元気してるかい?君の事だからまぁ、死んでも生き返りそうだけど。
ああ、私が今どうしてるか?とか、そんな些細な事は気にしないでくれたまえ。私は気にしない!
で、どうやらまた一級監視対象に戻ったそうじゃないか。…いやーー…相変わらず君はバカだねぇ。
まぁ、君らしいといえばらしいけど――そろそろ落ち着きも覚えて欲しいと私は思う訳だよ。
ああ、そうそう。取り敢えず君が今度やらかしたら私が直接引導を渡してあげるから楽しみにしてなさい。
追伸:――で?彼女の一人でも出来たかい?あ、君そういうのアレだから無理か。じゃー生きてたらまた会おう!』
■追影切人 > あんのクソババァ相変わらずだな!!つーーか余計なお世話だゴラァァッッ!!!!
■追影切人 > 笑ったが最後の余計な一言で思わず叫んだ。あと、携帯電話を地面に叩き付けそうになったが、ぎりぎりで堪えた。偉いぞ俺!!
「……くっそ、上等だあのババァ。来たら返り討ちにしてやらぁ」
イラッとした様子で呟けば今度はギシギシと携帯電話のフレームが軋むくらい握り締める。
が、これを壊すと色々と問題なので我慢、我慢だ!!…よーーし、偉い、偉いぞ俺。
と、いう訳でクールに男は懐に携帯電話を戻す…表情というか目付きが完全に人殺しみたいになってたが。
■追影切人 > よし、こういう時はさっさと寝よう、そうしよう。
乱暴な仕草で思い切りベンチから立ち上がりつつ…肩を怒らせて屋上の出入り口の扉へと歩く。
「あーー!!今日はついてねぇ!!」
今日に限った話ではないけれども。そのまま、屋上の扉を乱暴に開いて病棟内へと戻っていくのであった。
ご案内:「特別病棟/屋上」から追影切人さんが去りました。