2020/07/17 のログ
ご案内:「スラム近辺」にマルレーネさんが現れました。
マルレーネ > 彼女は頼まれたことは断らない。
もちろん、限度はある。

誰のためにもならない依頼。
誰かのためになっても、他の誰かを害する依頼。
正直ただただ恥ずかしい依頼。
……そこに明確な基準は無く、彼女が頑張りたいと思えるもの……善意と呼べるものであるならば、殆ど動くと言ってもいい。

そんな彼女には、人手が欲しいとあらば声はかかるようになっていた。
学園のため、生徒のため、他の人のため………

そこに何らかの「欲」は感じるが、それでも彼女は動いていた。

マルレーネ > 今回の依頼は医療品を届けること。
立ち入り禁止区域のその手前で医薬品を受け取るから、そこまで運んでほしい。
そう、頼まれた。


異邦人街の端。スラムとの境目。そこからスラムへと足を薦め、更に奥へ奥へ行くと。
どうやら、この学園組織と反目している団体が存在しているらしく。
そういった人たちと、学園の中でも治安を守るべき人々が争っている、という話。

ああ、この世界でも戦争はあるのだな。
集まった人々が嫌がって散り散りになる中、自然と前に進み出た。
戦争は見慣れているからだ。 医薬品を届けることくらいは、自分にもできると思った。

何も知らない自分が、その主義主張まで把握して判断しているわけではない。

ただ、学園に保護されている身として。
そして、数人風紀委員の知り合いがいるから。 それだけで彼女が動くには十分だった。

マルレーネ > 堂々とスラムを歩く修道女。
何時もの修道服の中には、使い慣れた僅かな防具。
そして背中には扱いなれた長い棍。

元々は荒事担当だった彼女は、怯えることもなく、竦むこともなく。
道に迷った様子も無く足を進める。
こういった場所では迷いが危険であることを熟知している女。

「………なんだか懐かしい、というのも変ですけどね。」

物陰から視線が突き刺さる感触は、どことなくなつかしさを覚えるもの。
いつ刺されるか分からない……とまではいかないが、それでも肌に触れる空気感は全く違う。
そこを、鼻歌交じりに歩きゆく女。

マルレーネ > 「………あ。」

そんな最中に彼女は見るだろう。
目指すべきその先。おそらく、立ち入り禁止区域と思われるその場所から煌々と辺りを照らすように立ち昇る光の柱。

それは天を突き上げるように。
それは何にも邪魔をされず。
それはまっすぐに雲を突き貫いて。

呆然と見上げる彼女の前で、細い糸だったようなそれは、周囲を飲み込むように広がっていくのが見える。

マルレーネ > その光る柱にはいろいろな思いがあるだろう。

周囲から悲鳴が上がり。
逃げ出す人もいれば、呆然と見上げる人もいる。
逆にそちらに向かって駆け出していく人も。


そして彼女は、思わずその場で両の手を組んで、祈っていた。
神々しいと思ってしまった。
彼女の考える、あまりに初心なままの信仰に、その光景はぴったりと合致していた。
そこに、神を感じた。


「………とにかく、届けないと。」

足を向ける。 前へ、前へ。

マルレーネ > 届けた。同じように茫然としている男子生徒に医療品を届けて。
それで依頼は終わるはず。

………終わった方がよいと自分の心の中で声がする。
今すぐ背中を向けるべきだと。
危険を感じる旅人としての本能がそう囁く。

………本当に終わっていいのかとも自分の心の中で声がする。
神を感じた、その神々しい奇跡を前に、確かめずに帰っていいものなのか。
この世界に来て初めて感じるその輝きは、何かの導きではないのか。
彼女の純粋な部分が、優しくそう囁いてくる。

スラムで初めて、彼女は立ち止まる。

マルレーネ > 本来の彼女であれば、どう考えても危険すぎる場所には一人で向かうようなヘマはしない。
旅慣れた冒険者として、慎重さは何においても優先される重要な能力。

「………もう少しだけ、近づいたら。」

その気持ちは渇望に近い。
信じるべきものがそこにあるのかもしれない。
"迎えに来た"のかもしれない。

その己にとって都合のよすぎる、麻薬のように魅力的な妄想が彼女の心でぶくぶくと泡を立てて、ふくらんで、ふくらんで。

マルレーネ > 立ち入り禁止区域といっても、完璧な物ではない。
元々、彼女はどこにでも歩いて向かう旅人だ。何の障害も無い場所であれば、するりと中に入り込んで、どんな場所でも歩いて行ける。

「………………。」

光の柱は、膨張を止めて。
目の前にただあった。
目の前が全て白い光で埋め尽くされる、その圧巻されるような光景に思わず言葉も失って見上げる女。

どんな怪物とも渡り合ってきたはずなのに、その心をも圧倒する巨大さ。

心が臆する。 意味が分からないほどに巨大なそれに。
それをただただ確かめたいという気持ちだけで見に来たことを後悔する。

「これは、一体…………。」

ご案内:「スラム近辺」に神樹椎苗さんが現れました。
神樹椎苗 >  
「それ以上行くのは、あぶねーですよ」

 光に圧倒される修道女の後ろから、幼い、けれど淡々とした声が聞こえるだろう。
 振り返れば、そこには十歳程度の小柄な少女が立っている。

「興味本位で入ると、出てこれるかも怪しい空間です。
 普通の人間が入り込んだら、どーなるか予想もつかねーです」

 全身の至る所に包帯を巻き、怪我だらけのように見える少女は、修道女を引き留めるように言った。
 スラムにはあまりにも似つかわしくない、場違いな少女に見えるだろうか。

マルレーネ > 祈る指が震えるのが分かる。
これは本当に神なのか。

………呼び止められる声に振り向く金髪の女。
心のどこかでそれを肯定し、心のどこかでそれを否定する。

「……信じるものが。」

ぼそりと、小さな声で呟きながら、その光の柱に手を触れさせて。
引き留める少女の前で、その手を中に入れていく。

「あるかもしれないんです。」

振り向いたその表情は、まるで何かに怯える子供のよう。
怖いことは分かっている。 どうなるか分からないことも分かっている。
異邦人の心の隙間にすっぽりと入り込んでくるそれは、拒絶することも無くその腕を吸い込んでいく。

神樹椎苗 >  
「――信じるモノ、ですか。
 まあ行くなとはいわねーですけど」

 そう言うと、少女――椎苗もまた、光に近づいていく。

「しいも行きますよ。
 待ってる相手が、いるのです」

 きっと『彼女』は自分を待ってはいないだろうけれど。
 わざわざ危険な地域に踏み入れてまで様子を見に来たのだから、このまま帰るのもばからしい。

「踏み入れるなら、心を強く持つことです。
 何があっても、『何を見ても』、自分を見失うんじゃねーですよ」

 それが唯一の助言とばかりに、修道女へと声を掛け、自分もまた光に触れてゆっくりと中へ踏み入れていく――。

マルレーネ > そして、光の中へ入っていく。

しい、と己を呼ぶ少女が隣にいる中で。

失われた信仰が、まだどこかにあるのかもしれない。

そんな思いに導かれるように、光の中へ。

マルレーネ > 青い空があった。
鮮やかな青い空に、白い雲がぽつん、ぽつん、と。

見渡す限りの草原。その向こうには空の青さとは全く違う意味での、青い山。
その草原の中、茶色の道が一つだけ、まっすぐ東西に伸びている。


東側には王都がある。少しばかり馬車に乗ればすぐについて、絢爛豪華な甲冑に身を包んだ兵が迎え入れ、明るく華やかな市場と上品な町の人が、楽しく、楽しく。

西側には港街がある。船乗りの威勢のいい声とグラスがぶつかる音が、昼夜問わず響き渡る豪快な街。色とりどり、鮮やかな積み荷が毎日、入れ代わり立ち代わり。


その間にぽつん、とある修道院。
ほんの少しの畑と、一人で住むには少しばかり大きな施設。
その中庭で、彼女は眠っていた。
安楽椅子でゆるりと身体を揺らして、僅かに目を見開く。

預かっている子供の走り回る音と、楽しそうな笑い声が響いて。


「………ああ、寝てしまっていたんですね。」

可愛らしい笑顔が、寝起きの目に映る。
ほんの少しだけ微笑んで、走り回る子供を見やり。

マルレーネ > 子供は全て、自分の子供ではない。

あそこにいるのはレオン。
病が流行った街で救い出した子供だ。今はもうすっかり元気になって、笑顔も見られるようになった。金色の髪はふわふわとして、まるで自分と同じ髪のよう。

追いかけているのはアニー。
少し縮れた茶色の髪を小さく二つにまとめたおませな女の子。山火事の中で助け出した少女は、今は「火事のせいで髪の毛が縮れちゃったの」なんて冗談を言ってくる。こっちが冷や冷やするものだ。

もう鬼ごっこに捕まってしまったのか、ちょっと冷めた目で見ているのはイング。
嵐の日、沈む船から抱きかかえて飛び降りた少年。まだ水は怖がるものの、それでも真面目に勉強を続ける黒髪で眼鏡の少年だ。

他にも、笑い声が一つ、二つ。


他には何も無い。穏やかな青い空と笑い声だけ。

神樹椎苗 >  
 そこには、何もなかった。
 憧れの人も、手に入らない物品も、二度と帰れない場所も。
 広がるのはただの、闇。

 色として表現するのなら、きっと黒だろう。
 けれど、この空間を表現するのには不適切だ。

 広がるのは虚無。
 あらゆるものが存在しない、無の世界。
 全てが原初に還り、消えていく。

 そこには恐怖はない。
 あるのは、穏やかで静かな、安寧の刻。
 揺り籠に揺られるように、暖かな腕に抱かれているかのように。
 微睡の中でただ、安らぎを得ていた。

 『己』という存在が溶けだしていく。
 意識が拡散し、泡のように消えてい。
 この空間で、自己というモノは不要なモノだった。

神樹椎苗 >  
 ――これが椎苗の望んだ理想の果てだ。

 あらゆる命が辿り着く、終着点。
 死と云う終わりを経て、安寧という祝福を受ける。
 揺り籠で魂は眠り、いずれ悪霊に導かれ楽園へと招かれる。

 イグサの生い茂る楽園で、魂は優しい永劫を過ごす。
 いずれ来る次の輪廻を待ち、恵みの野で安寧を知る。

 それは生と死の循環。
 命が始まり、命が終わり、また繰り返すための終着であり始まり。

 それは人が知ることのできない、命の果て。
 正しき命が、死の祝福を受けて辿り着く、神だけが見守る約束の地。

 死を願い、死を望み、死を想う。
 循環からはぐれた、歪な少女。
 生きるために死を求め続ける椎苗の、理想の世界がここにはあった。

 ただ、眠りを受け入れる。
 ただ、揺り籠に抱かれる。
 ただ、安寧に身を委ねる。

 恐怖も喜びもなく。
 不幸も幸福もない。

 輪廻に、命の循環に還ることができた。
 安らぎが、溶けだし消えゆく、椎苗の心を満たしていた。

 ――けれど。

 誰よりも知っていた。
 祝福を得られないことを。

 誰よりも解っていた。
 楽園に辿り着けないことを。

 誰よりも感じていた。
 安寧がけして訪れないことを。

神樹椎苗 >  
『――死を想え』

 揺り籠の中に、子守歌のように優しい声が響く。

『――死を畏れ、死を想え。
 ――死は安寧であり、祝福である。
 ――生は死と共に在り、生の果てには揺り籠の眠りが待つ』

 それは祝詞であり、呪詛だった。

(――わかっていますよ)

 目を開ける。
 何も映らない。

 手を伸ばす。
 何も触れない。

 それでもそこには、確かに居る。
 この『虚構の世界にあっても、移ろう事のない真実』が。

「――生は死と共に在り。
 ――祝福は安寧をその身に宿す。
 ――死を想え。
 ――死に眠れ」

 伸ばした両手で、ソレに触れ。
 祈るようにもう一度、瞳を閉じた。

「――吾は、黒き神」

 その瞬間、理想の世界は砕け。
 椎苗は、一片の安らぎもない現実へと帰還した。

 

マルレーネ > 彼女は理解していない。
この虚構が虚構であることを。
穏やかに微笑みながら、安楽椅子に腰かけて子供らを眺めて。
ゆるやかに流れゆくその時間だけが彼女のすべて。

彼女自身の何が満たされているわけでもない。
誰かを思い、愛を育むわけでもない。
快楽に溺れ、性愛に満たされるわけでもない。
奢侈な衣装や宝石に囲まれているわけでもない。

それでも、満たされていた。

虚構を虚構だと理解していない彼女が出られるはずが無かった。

マルレーネ > それでも、彼女は立ち上がった。
ああ、今日もいかないと。

どこに行くの? ――お仕事よ。
行かないで。 ――またあとでね。

にこやかに微笑みながら、立ち上がる。


身体、骨、肉、心。
全てを蕩かすような理想の世界の中。


毎日、毎日、毎日、毎日、毎日、毎日。
ずっと積み重ねてきた日々が、習慣が彼女を自然と立ち上がらせ、自然と歩ませた。

理不尽な現実に向き合うこともまた、彼女の全てだった。


理想の世界から歩み出て、じんわりとその世界が消えていく中。
それが夢だったことに気が付けば、ぽろり、ぽろりと涙が零れ落ちる。

マルレーネ > 暗闇の中、一人でぽろぽろと涙を零して。

ただただ、泣いていた。

神樹椎苗 >  
 目を開いた。
 目の前にはまた、光り立つ領域。
 振り返ってもまた、同様の光の壁が立ち昇っている。

「――理想の世界を生み出す空間。
 また、性質の悪いもんが作られていますね」

 視界の端に、歩み出てくる姿が映る。
 それは、椎苗と共に光へと踏み入れた、修道女の姿だった。

「いい夢は、見れましたか」

 涙を流す彼女に歩み寄りながら、椎苗は静かに語り掛けた。

マルレーネ > 「………私は。」

ぽろり、ぽろり。 泣き虫だな、私は。
自分でそう自嘲しながら、ぐし、っと袖で涙をぬぐう。
自分より小さな女の子に心配されているわけにはいかない。
萎えかけた心をかきたてかきたて、その小さな炎を守る。

「………いいえ。」

首を横に振った。

「何も覚えていませんね。」

真っ赤な瞳でそう囁いて、にへ、と笑った。

神樹椎苗 >  
 涙をぬぐい、赤くはれた目で笑う修道女に、椎苗は手を伸ばした。
 背伸びするように、その頬に触れるように。

「――貴女が望むモノ、願う世界。
 それはきっと、優しい場所」

 青く底のない、感情の消えた瞳が、まっすぐに修道女を見上げる。
 その心をのぞき込むように、奥底へ語り掛けるように。

「この先は、より過酷になるはずです。
 それでもお前は、先に進みますか」

 視線を外さず、平坦な声で。
 けれど優しく穏やかに、問いかける。

マルレーネ > 「………私の神はここには、きっと。」

言いながら、首をゆっくりと横に振る。
いいえ、いいえ、優しくなんてなかった。
心に岩が乗ったような気持ちのままに、微笑みかけ。


「私は、そこまで強くはありません。」

どれだけ微笑んでいても、頬に添えられた手をぎゅっと握り返しても。
声は僅かに震えていて。

神樹椎苗 >  
「強さは一つじゃねえのです。
 弱さと向き合って、それを受け入れるのも強さですよ」

 手を握り返されれば、震える声に、椎苗もうっすらと微笑みかける。

「しいは、きっとこの先には進めねーです。
 最初が理想の夢なら、次は――」

 想像は、難しくない。
 椎苗が思う通りであれば、踏み入れたが最後、戻ってくる事はできないだろう。

「しいは、かみきしいな、です。
 お前の名前も、聞いてかまわねーですか」

 そう目の前の人の名前を訊ねた。
 

マルレーネ > 「……………はい。
 私は、………弱かった。」

相手の言葉に、背筋が寒くなる。
ああ、そんなものを見てしまったら。 私はきっとダメになってしまう。

「………マルレーネ、と言います。
 最近こちらに来たばかりの、シスターです。
 しいなさん。 ………外へ出る道は、わかるんですか?」

そっと手を握ったまま、相手を頼るように、じ、っと目線を送る。

神樹椎苗 >  
「そうですか。
 こんなところで会うのも奇妙な縁ってやつですね、優しい人。
 帰り道はわからねーですが――単純に考えれば、後ろに下がれば戻れるんじゃないですかね」

 そう答えて、自分たちが通り抜けてきたのだろう、外側の光の円へ視線を向けた。

「しいは、ここに『友人』に会いに来たんですけどね。
 どうやら、簡単には会いに行けそーにないのです」

 ふぅ、と小さく息を吐いて、包帯だらけの手で握り返される手に応える。

「しいは一先ず帰って、別の方法を考えるのです。
 お前は、どうしますか?」

マルレーネ > 「………お友達が、この中に?」

相手の言葉に、目を見開く。
その言葉で、すい、と奥を見た。 助けに行くのなら、行かないと。
一瞬、恐怖と使命感がせめぎ合う。
やらなければならないなら、やる。
それが例え命を失うことになったとしても。

ただ、相手の言葉に、ハッ、と正気に引き戻される。

「………わかりました。
 ……私も、きっともう、この先には行ってはいけないから。

 一緒に帰りましょう。 椎苗さん。」

神樹椎苗 >  
 一時、目の前の修道女に葛藤が見えた。
 恐怖と、使命感だろうか。
 『友人』と聞いた途端、強く心が動いたようだった。

「――お前は、壊されていい人間じゃねーですからね。
 手を放すんじゃねーですよ」

 そう言って、強く手を握ったまま小さな歩幅で外へ向かい歩き出す。

 きっとこの修道女は、誰かのために、文字通り『心を砕ける』人物なのだろう。
 その自己犠牲は、美しくも、危うい。
 ガラス細工よりも繊細に思えた。

「ああ、外に一緒に出られる保証もねーですし、言っておきますが。
 お前のような人間は、珍しーです。
 思わず、手を貸したくなるくれーにはです」

 彼女は、自分を救う事が下手そうに見えた。
 そんな彼女を放っておけないと、自然と思わされてしまうくらいに。

「奉仕も良いですが、自分をもっと大切にしやがれですよ。
 ――また、いずれ会いましょう、優しい人」

 そう微笑みかけながら、再び光の中へと向かう。
 外の――優しくない現実へと帰るために。

マルレーネ > 「壊されていい人間はきっといませんから。
 もちろん。」

そっと握りしめたまま歩き始めて。
不思議な少女のその手からは、安心がもらえる気がした。
この場所では、私はただの小娘だ。

「………褒められてます?」

相手の言葉に、てへ、と舌を出して笑う。
そのまま、相手の言葉を受けて。………ほんの半歩近寄る。
少女の言葉は、半ば失われた心をつなぎ合わせるには十分な力。

「いずれ会いましょう。
 ありがとう。 私の天使様。」

マルレーネ > 少しだけ、振り向いた。

青い青い空が見えるような気がして。
また一筋だけ、涙が流れた。

ご案内:「スラム近辺」から神樹椎苗さんが去りました。
ご案内:「スラム近辺」からマルレーネさんが去りました。