2022/02/04 のログ
ご案内:「常世総合病院 個室」に追影切人さんが現れました。
ご案内:「常世総合病院 個室」にアリスさんが現れました。
追影切人 > さて、明日でこの忌々しい…というか退屈な入院生活とも無事におさらばだ。
退院直前の最後の日。病院着のままベッドに胡坐をかいて適当な雑誌を読み耽る。
片腕が肘先から無いので、足元に雑誌を乗せて右手でページを捲りつつ。

「…少年誌ってのは熱血展開とかお色気が多いのか?」

何か看護師に勧められて読み始めたが、良いか悪いか正直よく分からん。
まぁ、多分面白いのだと思う。少なくとも雑誌を放り出さない程度には。

あれから面会者も無く――いや、あっても面倒臭いが。
唯一の見舞いが山脈野郎なのが正直微妙な心持ちではある。
いや、個別監視役のダチからメール(説教)は貰ったか。

「…この前は【叫喚者】に遭遇したし、珍しい事もあるもんだな。」

呟きながらページを捲り……何かいきなりギャグ漫画になったぞオイ。
まぁ、そんな感じでなんだかんだ読書を楽しんでいる男である。

アリス >  
昨日の事件で太腿を撃たれて入院中。
同じ病院に友達の追影さんが入院してると聞いて訪ねてみんとす。

コンコン、とドアをノック。
いや待って、病室ってノックするものなの!?
教えてマナー講師!!

「し、失礼します……」

松葉杖をつきながら個室のドアをスライドさせる。

「あ、追影さ………」

左腕がない!?
なんかしっかりした眼帯つけてらっしゃる!?
なのに平然としてるー!?

「え、あ、ええ……!?」

ガクガク。ブルブル。

追影切人 > 「あん?鍵は開いてんぞ。勝手に入れや。」

ノックに気付いたのか雑誌から顔を上げる。
ただし、その第一声がチンピラじみているのは…残念、何時も通りの平常運転だ。

で、入ってきた人物を見て珍しく隻眼を丸くして。松葉杖を付いている姿は気になるが。

「うぉ、アリスじゃねぇか!何だよ久々じゃねーかオイ!元気してたかよオマエ!」

で、これまた珍しくちょっと嬉しそう。久々に会うのもあるが、コイツも元気そうで何よりだ。
…いや、元気ではねーな。足を怪我してるみたいだし。まぁそれはそれだ。

で、何かガクガクブルブルしている様子に首を傾げて。
…数秒経過してやっと気付いた。「あー…」と、言葉を考えて。

「こっちの目は昔潰されたんで前から義眼だったんだよ。で、それが壊れたから今は眼帯。
んで、左腕は――まぁ、色々あってぶった斬った。」

よし、説明終了!…色々端折り過ぎてる?流石の俺も詳細はダチには話せねーよ。

アリス >  
「見ての通り入院中だけど元気っちゃ元気かな…」

えへへ、と笑う。
昨日あったことがショッキングすぎるせいで。
逆に笑ってなくちゃ、という気持ちになっている。

「義眼だったの!? 壊れたの!? 腕、斬ったの!?」

部屋の中に入りって口元に手を当てて。

「追影さんレベルでそんな負傷とか相手は怪獣かな…」

怪獣VS追影さん ~常世の決戦~ 総天然色。
でも追影さんの本気を見たことはないけど。
素手で鮫を解体できる人に深手を追わせられる人が想像できない。

「失礼するね」

と言ってベッドの横にあった椅子に座る。

「常世ってやっぱり物騒なのかな……」

追影切人 > 「……30点。笑顔は悪くねーが微妙に無理してんのがバレバレだっつーの。」

一転して嬉しそうな表情からスゥ、と真顔になりつつ友人の少女を見遣る。
何かあったのだろうが、それを問い掛けはしない。何でかって?
そういうのは、話したい時にアリスが勝手に話してくれりゃいいからだ。

「おぅ、義眼だぞ壊れたけど。正確には肘先からバッサリだな。まーそうする理由もあったんだよ。」

どちらにしろ、怪異の因子とやらに侵食されて普通の腕じゃなくなっていたし。
なら、ぶった斬るついでに爆弾代わりに使用しても問題はねぇな…うん、無い!
まぁ、そういうあれこれは流石に黙っておくほどの常識…常識?は男にもある。

「――怪獣の方がまだ斬り易いかもしれねぇなぁ。」

こっちが斬る前にくたばりやがった仮面野郎を思い出す。
…あの野郎、俺が地獄に落ちたら今度こそ斬ってやろうか。
そもそも、本気を出せないようにされてるのだけど、まぁそれはそれだ。
このダチに監視対象なんてくだらねーモンを知らせる必要は無い。全く無い!

ベッド横にあったパイプ椅子に座る彼女を横目に、読んでいた雑誌をパタンと閉じつつ。

「どうだろうな。ま、物騒なのは退屈はしねぇが。」

平和だ物騒だ、と。言葉に簡潔に表すにはこの島は混沌とし過ぎている。
ともあれ、改めてアリスへと隻眼を向けながら、

「んで、オマエの方は怪我してるみてーだが、最近の調子の方はどうよ?」

アリス >  
「30点か……手厳しいなぁ」

苦笑して顔の前で両手を合わせ、思案する。

「……うん。私を恨んでる人に殺されそうになって、銃創」
「でも、事件は解決したし……なんとか生きてる」

事情聴取の途中だし、これくらいが話せる限界かな。
伝わってて欲しいのは、生きてるってことだからいいんだけど。

「理由があったら腕を失えるのはごっつストロングですが」

私は腕がなくなったら二度とゲームができないので人生が詰む。
続く言葉もまぁ強い。

「怪獣よりも………」

そんなことあるの!?
病院じゃなかったら騒いでるところです。

「私は平穏と静寂を追求したい」

心からそう思う。卒業までに何回死にかけてるんだ私は。

「うん、卒業前のバタバタも落ち着いてきて…」
「とりあえず、単位は足りたとこ」

追影切人 > 「オマエは年齢相応に見えて色々経験しすぎてんじゃねーのか?
なんつーか、無理に背伸びしたり我慢して押し殺したりしてるようにも見えるぞ。
…って、まぁんな説教とかしたい訳でもねーんだわ。ガラでもねーし。」

それでも、彼女が語る言葉を聞けばふぅん、と一見すると素っ気無いにも程がある反応を。
だから、思う事はただこう言葉に出すだろう。

「――恨み辛みはどうでもいいが、オマエが生きてんならそれでいいだろ。
むしろ、事情を知らねぇ俺からすりゃ、ダチが生きてるだけで十分なんだよ。」

そして、その事情を聞く気は無いし…彼女も多分話せないのだろう、空気で分かる。

「ストロングも何も、そうしなきゃ斬れねーなら俺は迷わずそうする。」

アリス相手にあまり物騒な言葉は控えた方がいいかとも思うが…結局そう口にする。
何故なら、男の最優先事項は何時だって『斬る事』なんだから。物騒でも何でも構いやしない。

「いいんじゃねーの?俺は退屈だが、オマエがそれを求めたり追求するのを悪いとは絶対言わねーよ。」

俺は俺、アリスはアリス。そこはきちんと男なりに弁えている。そもそもアリスが物騒を求めるのが想像出来ない。

「単位……あーー……。」

あ、何か聞きたくねぇ単語を聞いた気がするな。今の部分だけ記憶を飛ばしてぇわ。

アリス >  
「かもね……誘拐されたり、上空2000メートルにワープしたり」
「裏常世渋谷に迷い込んだり?」

色々あった。全部楽しいわけじゃないけど。
友達ができたし、楽しいことまで全部をなかったことにしたいわけじゃない。

「私も昨日、17歳になったからね」
「一人前のレディーとして落ち着きが出てくるわけですよ」

えへへ、と笑って髪に触る。
リボンがないと落ち着かない。

「それは私も同じ」
「追影さんが生きててよかった」

斬ることに並々ならぬ熱意のある彼の言葉。
なんていうか……すごいな!! 本当…すごいな!!

「私は腕がなくなったら多分四半世紀はヘコみっぱなしだよ…」
「ふふ、友達だから理解できるものもあるよね」

肩を竦めて見せる。
あ、今の私外国人っぽい。
外国人だった。時々忘れる。

「授業ちゃんと出ないと卒業できないよー」

追影切人 > 「……オマエ、地味にハードな経験してんだな…。」

そりゃ年齢不相応な面もなんとなーく垣間見える訳だ。
ただ、この島は一般人ですら妙な修羅場を潜り抜けたりもしているからなんとも言えない。

「あー、考えたら俺と一歳しか年違わねーのか。
…時間が経つのってはえーもんだな……いや、待て今のは無しだ。我ながら爺臭ぇ。」

右手で眉間の辺りをコンコンと突いて唸る。まだ成人もしてねーのに爺臭いのは流石に俺でも勘弁だ。

「ハッ、まぁ俺みたいな奴は何時の間にかくたばっててもおかしくねーからな!」

何が楽しいのか笑ってアリスの言葉にそう返す。
まぁ、片目や片腕が無くなっているが、まだこうして生きている。
異能を奪われても、窮屈な立場でも、――それでもまだ生きている。

(『死』の実感は未だにわかんねーが…『生きてる』実感は俺なりに掴めてはきたか。)

「ま、逆にダチだからこそわかんねーものもあるんだろうけどよ。
―オマエは俺を完全には理解出来ないし、俺はオマエを完全には理解出来ない。
けど、それは別に悪い事じゃねーと思う訳よ。全部理解出来ちまったら”つまらねぇ”。」

理解出来ない部分があるからこそ、己との違いを浮き彫りにして明確な個性を感じ取れる。
4年という年月を経て、彼なりに得た人間性がそう導き出している。

――ま、それはそれとして。どうしてもアリスを斬らないといけない時と場合があるとしたら。

(無論、ダチでも斬るさ。それが俺の在り方だからな)

けど、こうも思う。やっぱりダチは流石に斬りたくねーわ、と。それも人間性というものか。

「そもそも、卒業してもやりたい事もやるべき事もねーからなぁ。ニートもどきになんのがオチだ。
オマエは卒業したら何かやりたい事とかあんのか?」

未来の展望、これからの事。そういう『先』を男は見据えない。
諦観だとか見て見ぬフリではなく――思いつかない、想像できないのだ。未来の自分が。

アリス >  
「卒業までに二桁回数死にかけてる……」

なんで? 何が? どうして?
こんなに事件に巻き込まれるのだろう。
内容も些細なものから本当に大事件まで種々様々。

「老成するのは早いよ追影さん…」
「背は伸びなかったけどねー」

頭頂部に手を当てて笑う。
成長期、ほんっとうに伸びなかった!!
もう笑うしかない!!

「心配した直後にくたばるとかいう単語がポンと出てくるの」
「追影さんと会話してるって感じがする」

自分でもよくわからないけどそんな感じ。

「ねぇ、追影さん」
「人と人との遺伝子の差、諸説あるけど0.03%なんだって」

「でも、地球上の人々全部が0.03%違ってたら」
「それはきっと永遠なんだよ」

永遠に埋まらないもの。
それが人と人と引き寄せる引力になる。

「そこはこう……明るい未来のために頑張ったり…?」
「私は異能を活かして製薬会社に就職するよ」
「そのために薬学関係の勉強も頑張ったしね」

私の異能、物質創造異能の恐らく一番平和な利用法。
それは人を助ける薬を作ること。

「島を出ていきます、寂しくなる……よ」

追影切人 > 「―オマエ、例の異能以外にも何か変な能力持ってんじゃねーの?運に作用するみたいな。
もしくは、そういう体質っつーか…間が悪いとか災難を招き易いとか。」

流石に、基本的に一般学生生活を送っている?であろう友人の言葉に隻眼がジト目になる。

「あー、俺が唯一『恩人』認定してる人が、老成してるっつーかババァぽかったからなぁ…。
と、いうかアリス…オマエ外国人か本当に?」

よく知らんけど外国人の血筋って割と女も背が高いんじゃねーの?と、そういう偏見?無知?
まぁ、何となくそういうイメージがぼんやりと男にはあったらしい。

「オマエ、それどういう意味だコラ。…ま、俺もアリスと会話してるっつー気分になってるからお互い様だ。」

こう、上手く言語にできねーけど、お互い”らしい”感じはするというか、そんな感じ。
この辺りは言葉よりもうフィーリング的な何かだと思っている。

「…へぇ、そんな感じなのか。そりゃまた…。」

埋まらないからこそ人を、何かを引き寄せる引力になりえるもの。
永遠とかそういうのは、正直男にはどうでもいい事で全く興味は無い。
男の生き方は結局は刹那的であり、永遠とか長い時間とは程遠いものだ。
星が最後の瞬間に明るく空に瞬くように、男も長くは生きないだろう。

――だが。そんな刹那にも引き寄せあう、引き寄せられる何かがきっとあって。
だから、彼女の進路…未来、その『先』の展望と決意を聞けば一度隻眼を静かに閉じて。

「――いいじゃねぇか。斬る事しか頭に無いどっかの刃よりよほど――…。」

ああ、そうじゃねぇか。口に出すまでも無い。でも敢えて口に出そうと思う。

「――険しくて、困難で、それでも『誇れる』オマエの生き様だ。」

そんなダチを持てただけで俺は十分だ。…嗚呼、俺はもう十分に報われている。
――だから、『先』が無くても構わない。

「――おいおい、ホームシックとかに今からなってたらこの先やってけねーぞアリス。
…俺は今も、これから先も島の外に出る事だけは絶対にねぇ。だから、敢えて図々しいが頼んでおく。
――俺の分もオマエは外を見ろ、世界を見ろ、んで――オマエの心に従って『誰か』を助けろ。」

それが、自分には絶対出来ない事だから。だけど友人には出来る事だから。

アリス >  
「異能を調べてもらったけど、私の不運と異能との因果関係の証明は難しいんだって」
「量子力学の非決定性? っていうの?」
「私には説明してもらってもチンプンカンプンだったよ」

困ったように腕組みをする。
これからも続くと製薬会社が感染災害を起こしかねない。
でもどうしようもない。

「へー、恩人。素敵な人だったんだね……」
「なんかその人のことを語る時に追影さんの目つきが優しくなったし」

「ええー、それはさすがにひどくない?」
「個人差、個人差です」

ふふふぅと笑って顔を顰める。
まだなんかの拍子に足が痛む。

「それはもう、斬ることに関してのプロフェッショナルみたいな?」

そして続く言葉に、私は。
涙ぐんでしまって。
この友達はきっと、メールを返してはくれない。
だから、次に常世島に来るまで繋がりが切れてしまう。だから。

「うん………うん…」

涙を指で拭って。

「困っている人、いっぱい助けるね」
「ありがとう、追影さん」

追影切人 > 「おぅ、全くさっぱりわかんねぇわ。」

そこはアリスと同じく、とばかりに真顔で頷く。
そもそも量子力学って何だよ知らねーよ!!と、前提条件からして駄目である。
取り敢えず、アリスの身に起きる不運?が外の世界では緩和される事を祈ろう…いや、祈るの俺のガラじゃねーわ。

「素敵…………いや、どうだろうな。…うーーん…。
……控えめに言ってムカつく所ばかりだったような…。」

と、友人曰く「目付きが優しくなった」のも束の間、今度はめっちゃ半眼になって記憶を掘り起こしている。
ただ、何処か砕けた感じなのは、矢張りその『恩人』に気を許していた証でもあろうか。

「個人差ねぇ…つか、オマエがぐんぐん成長してナイスバディ?になったら、それはそれで大変だと思うぞ。」

色んな意味で、多分だけども。…ここから急成長するかどうかについては、敢えてノーコメントとさせて貰おうか。

「それくらいしか取り柄ねーからな。だからこそ譲る気も負ける気もねーよ。」

と、悪者っぽい笑みを浮かべて。異能が無くてもあっても、だ。
俺はなんであろうと斬ると決めたものは絶対に斬る。そこはブレないし曲げない。
――例え相手が死んでも。死んだ程度で諦める訳が無い。地獄の底まできっちり追い詰めて斬る。

「おぅ――あと、アリス。別に普通にメールとかはしてくれりゃ返事はするぞ?」

おい、何か色々台無しだよ!!と、第三者のツッコミが聞こえてきそうな付け加え。
まぁ、その時に生きているかどうかは分からんが、メールくらいは別に…うん。

どうにも締まらないが、これもまた自分達らしいのではなかろうか。

アリス >  
「不確定性原理がどうとか……」
「よくわかんなさすぎて説明されてる途中に若干苦痛を感じていたくらい」

人はあまりにも理解できないことを
理解できる言語で長々と説明されると辛くなるらしい。
研究者の人が私のために説明してくれているのはわかるけれども。

「そうですかそうですか」

ニマーっと笑って相手の言葉を聞く。
なんだか、こうして話していると落ち着く。

「するし! 伸びるし、伸ばすし、伸ばしてみせるし…」

すらっとした美人になってみせる!

「それは追影さんの長所だからね……負けないっていうのは、良いことだよ」
「それで……」

院内放送。アリス・アンダーソンさん。
検査がありますので病室にお戻りください。

「あ……怒られるやつだ…」

松葉杖を頼りに立ち上がる。

「それじゃ……」

軽く手を上げて。

「またね、追影さん」

またね。それは再会を約束する挨拶。
でも……確かな別れの言葉。

追影切人 > 「おぅ、俺は気が付いたら居眠りしてる可能性大だわ。」

最近は読書する事も覚えたし、多少は馬鹿も直ったが馬鹿は馬鹿なのである。
つまり、そんな力学やら原理やら小難しい事はさっっっぱり、分からん!!!

そして、男の場合は辛くなるというか単純に眠気の波が押し寄せるようだ。

「……クソ、オマエその笑顔なんだコラ。」

その頬を引っ張ってやろうか。左右に引っ張ってやりたいが、生憎と今は片腕が無いから無理だが。

「…先に言っておくが、そういう薬は開発すんなよ?自力でちゃんと伸ばせよ?」

と、今度はこちらがニヤリとしながら言っておく。ハードルは上げるものと相場が決まっている。

「――ああ、斬る事に関してだけは『負けねぇ』よ。」

誰であっても、だ。そういう在り方を選んで、そういう風に生まれたから。

――そして、院内放送に小さく吐息を零す。ただの呼び出し…ではない。
実際はそうかもしれないが、自分とこの少女との間ではもうちょっと意味が重い。

「おぅ―――”またな”、アリス・アンダーソン。」

だから。呼び出しに応じて立ち上がる彼女へと。
手を振る彼女に、残っている右手を軽く振り返して。

言葉はそれだけ。だが、これでも伝わるもの・伝えられたものはお互いあったと。

ああ――俺はコイツがダチで良かった。

だから、未来を往く君に喝采を。今を生きる俺は血刃を。
そして、その扉が閉まれば――そのままゴロンと寝転がって。

「――チッ、寂しいとかガラでもねーわ、ホント。」

その呟きが聞こえたのは、おそらく彼自身だけだっただろう――。

ご案内:「常世総合病院 個室」からアリスさんが去りました。
ご案内:「常世総合病院 個室」から追影切人さんが去りました。