2022/03/27 のログ
ご案内:「Wings Tickle」に調香師さんが現れました。
ご案内:「Wings Tickle」に八坂 良彦さんが現れました。
八坂 良彦 > 一人の少年が入り口を開け店に入ってくる、珍しくその格好は、青いYシャツの上に青のジャケットを羽織り、白のスラックスを履いている姿。
店内に入ると、入り口から。

「メロウいるかー、ちとお土産持ってきたんだけど。
あと、少し香り関係の相談乗ってほしいんだ」

そう声をかける。

背中には大き目のリュックを背負い、腰には水筒がベルトにつけた水筒入れに入れてある。
リュックからはうっすらと甘い匂いが香るのが匂いに敏感な相手なら気づけるかもしれない。
周りを見ながら立ったまま、声のかかるのを待ち受ける。

調香師 > 「いるよ...良彦様」

扉を開く鈴の音、彼女の視認が伴い、彼の名を呼ぶ
知った香りの中に、イメージに付随しない香り、判断が遅くなってしまう
この甘さは...たぶん、アレだろう。お土産の要素

「どこか、運動してる途中なのかな?そして、香りについての相談
 今日の用事も盛り沢山という事で良いみたいだね」

開いていた本を机の上に置いて、向き合うこととしよう
彼の要件、それは一体何だろう。出来る事だと良いけれど

八坂 良彦 > 「久しぶりメロウ、今日はちょっと出かけた帰りだな。
すこしちゃんとした恰好しないといけない相手だったから、こんな格好だけど」

机に近づくと、リュックサックを机の上に置いて、座らせて貰うなと、一言告げて対面に椅子に座る。
そうして、リュックサックから100円均一などで売ってそうな、小箱を取り出す。
中から漂う匂いは、バニラの甘い香りと、イチゴの匂い。

「先に土産の方からいかせて貰うな、バニラクッキーのイチゴジャムサンドになる。
良かったら、どうぞ、あと紅茶も一応持ってきたけど、飲むか?」

箱を開けて中身を見せる、10組ほどのイチゴジャムサンドクッキーが並んでいる。
それをさしだしなら、水筒を見せ、それも机の上に置き、少女の答えを待ち受ける。

調香師 > 「そういえば、お弁当も作っていたけれど。これも、良彦様が?」

催促でもされなければ、どんな包装も容器も丁寧に丁寧に開ける彼女
品という意味では、主を損なわないように最低限は常に整えられている

中に入っていたのは、工程としては単純そうに見えるそれも、彼がそうしたと思えば声が漏れてしまいそうだ。ふくく
拡がった香りに、目を細め、客前である事を半ば忘れた堪能の時間

「...あ。紅茶、ね。うん、貰おうかな
 カップは使う?持ってくるよ、良彦様も飲むのかな」

八坂 良彦 > 「ん、あぁ…料理は必要だから覚えた感じだよ、菓子作りは趣味だけどなぁ」

こくりと頷いて、自分が作ったのだと告げて。
箱は、100円均一の店で買ったものだけど、と苦笑。

「あぁ、良ければカップ借りていいかな、水筒のふたと、付属のコップじゃ少し寂しいし。
というか、結構言われるけど、やっぱ菓子作りとかって珍しいのかね」

少女の反応を見て、軽く首を傾げる。
昔からやっていた事で、自分では料理も含め、自然と身に着けていた部分も多い。

以前の経験から、少女は良い香りのお菓子が良いかと思い、バニラとイチゴという甘い中でも、相性のいい組み合わせで持ってきたという感じで。

調香師 > 「ううん。珍しい、とかじゃないかな
 私の為にそうしてくれる。そんな事ばかりだから

 最近は、受け入れられるように考え直してるつもりだけど
 ...ふふ。なんだか、いつも変なことを尋ねちゃうね
 私は誰かの為に在るのに、心は誰かに想われて想われて
 変に聞こえるかもしれないけれど、それが私の感想」

茶器の備えは遠くはない。少し立ち上がって、密閉された箱の中に
貴方と二人分、きちんと並べました

「味の感想と香りの相談と、あなたはどちらをのぞむのかな?」

八坂 良彦 > 「そうか、まぁ珍しいって言われても、そうかー、て話だけど。
まぁ、誰かに食べてもらおうと思うと、気合入るってのはあるな。

いや、疑問に思うのは相手の事が気になるからだろし、無関心よりよっぽどいいよ。
誰かと関係してれば、誰かに思われるのは普通だとは思うけどな」

誰かの為にあるという言葉には、一瞬首を傾げつつ。
対人関係で一番駄目なのは、無関心だからなぁ、と頬をかき。

「先味の方聞かせて貰っていいか、香り関係はメロウとしては仕事だろうし。
紅茶は、ダージリンで、砂糖とかは入れて無いから、これ好みで淹れてくれ」

そういって、出されたカップへ水筒から熱い紅茶を注ぎ。
リュックサックから、スティックシュガーと、ミルクポーションを数個取り出しておいて。
自分は、何も入れず飲む様子。

調香師 > 「それでは」

早速、1つを手に。すぐに齧る訳でもなく、鼻に近づけて、吸気を交える
傍から見ればもどかしい程にゆったりと、一枚を齧っては。もさ、もさと

「バニラとクッキーの風味、やっぱり基本となる部分だね
 ノート含む部位だから、バランスを考えないといけないけれど
 うん。言う通り、慣れなんだろうね。苺を合わせて、お菓子の形に収まってる」

後味の余韻に合わせて、ストレートの紅茶を口に。また、そこで数秒の間

次は感想を言う前に、砂糖少々ミルク多めにつぎ足しました。感想を整えてはいたけれども、嗜好とはまた別のお話し

八坂 良彦 > ゆったりとクッキーに香りを確認し、口絵入れて味わう少女を、じっと見る事はせず、偶にちらりと見やりながら。
少女の津が手言葉に。

「ふむ、満足してもらえたと思っていいかな」

そういって、自分も一枚齧り、うんと軽く頷いて。

「普段は、プレーン系のシンプルな菓子作る事がおおいからなぁ。
ある程度香りとかも考えると、結構難しいな」

そうして、紅茶で口の中をリセットしつつ、ふぅと一息ついて。

「少し休んだら、相談の方頼むな」

少女にそう告げていく。

調香師 > 「おいしいよ。うん、まとめるとこうなる」

笑みを浮かべる程度の彼女の言葉にも、きちんと感嘆が込められているだろうか
お店を開いたばかりなのに、休憩とはいかがなものかと思わなくもないけれども、それがお客様の意向なら

と、言うのは建前で。やっぱり、物を楽しむ時は急かされたくはない。そう、心が告げている
クッキーは箱の半分ほどで手を止めて、紅茶の方も無くなっている。きっと、仕事の時間には申し分なかろう

「...それで、相談って?」

頃合に、口を開く

八坂 良彦 > 美味しいとの言葉に、此方は笑顔を浮かべ。
しばし、少女がクッキーと紅茶を楽しむのを、こちらもゆっくりしながら待って。

「あぁ、前に作ってもらった香水は、寝る前とかにありがたく使わせて貰ってるんだけどな。
あの匂い嗅ぐと落ち着くから、良く寝れるし、改めてありがとうな」

まず、以前作ってもらった香水について礼を言って。

「んで、今回なんだけど…んー、あんと言えばいいんだろ、ある程度気合を入れる時に、良い匂いとかってあるかな、て。
色々な事件とかでの、突入時とか少し緊張感をもってた方が良いんだけど、そう言う助けになりそうなのが、あったらな、ってな」

香りに関しては素人な自分の、ある種種判り辛い説明で、通じているだろうかと、少し心配そうな顔を少女に向けて、聞いてくる。

調香師 > 「ありがとう。初心の香りがあなたの穏やかな日々に寄り添ってくれて
 でも、その問題を香りだけで解決するべきか。それはまた、別の相談が必要になるかな」

彼女の返答はこうだった。お礼の後に流れるように、自然と口にした言葉達
淀みがない部分から、あぁ、もうちょっと渋って考えて見せるべきだったかなとの気持ちも籠る。それは『出来ること』。そして、過去に『やってしまった事』

少女の目線は、ここで今無機質に問う

「私は言葉で探らないといけないね。あなたが欲しい香りはどういうものか
 だから聞かせて。あなたが向き合わなきゃいけない事。私のお手伝いは、それ以上はしないようにするから」

八坂 良彦 > 「まぁ、気の持ちようの部分が大きいのも確かではあると思う」

風紀委員でどちらkと言えば突撃役に分類される自分が、戦いがあると判る時には、それなりの心構えをするわけだが。

「集中力を上げられる、というのが一番の希望になると思う。
体を動かすのも、異能を使うのも、出来る限り正確に行うための、集中力」

ゆっくりと動かしたり、時間をかけて準備したり、練習の時などには普通にできる事を戦い等の中で出来る限り発揮できるようにする。
リラックスするよりは、ある程度の緊張感の中でもたらされる集中力が欲しいのだ。

「今みたいにしてる時に、軽く風を動かすのはそれほど難しくはないけど、戦いの中で同じことするとなると、結構難しいんだよな。
だから、その一助になるような手段を、一個でも増やしたいんだ」

調香師 > 「それはそう、だよね」

戦闘中、限定的な集中。リラックスよりも、自分の全力を出すための香り

返答から意識を逸らすように彼女は立ち上がって、棚の中から数本をその手に集める
前回、香りを作った応答の様子もない。ただ、一方的に淡々とこなす事だろう

前回の有機的な時間を忘れ去る様に、1つの香りが完成する。ここまでの会話も無く

「シトラス、ミント。男の人向けのもの。競技的な集中なら、これで十分な場面も多いよ」

作ったものは当たり障りも無く。手を抜いた訳でも無い、ただただそれは『あなたの為』の香りでないだけ

八坂 良彦 > では、こちらも少し休憩してきますね、20時前には戻ります。
八坂 良彦 > 「ん、確かにそれでも十分だと思う、メロウがそう言うんなら。
ただ、なにか、違う気がする…この前と」

香りが作られ提示されて、その匂いを感じ、軽く頷いた後。
少女の表情や、動きから見える違和感を、言葉にしきれずに何か違う、と。

「あー、あのさ…メロウがしたい事をしやすいように、自由にしてくれて良いぞ。
それで時間や手間がかかっても俺は気にしないし、手伝いがいるならいくらでも手を貸すから」

じっと少女の目を見つめながら、そう言って、頬を下記ながら、微笑む。
何かを抑えているなら、それは抑えなくて良いから、とそんな気持ちを込めながら。

調香師 > 「その香りで物足りないって言うのなら、考えるね」

笑みの形は、普段の不器用さだけでなく。そう、表情を固めていると傍目から見ても分かる位に

「...感謝はしてる。だからこそ、なんだよね
 これは私の『出来る事』だと分かってるから」

出来てしまうと知っているからこそ。純粋な彼の仕草を曇らせたくは無かった
目的の為なら、どんなものでも利用して完璧な香りを作る事が出来きよう。その心を彼女は拒む
少女の暗部に、彼を踏み込ませたくは無かったから


「...今日が三回目だね」

机の引き出しから、翼のスタンプを取り出す
貴方にも渡しているポイントカード、三回目は『ある程度のなんでも』を聞く権利
嫌なタイミング、ここで今すぐ頼まれたらどうしよう。内心の思いはそうだった

八坂 良彦 > 「ん、あぁ、物足りないというよりは、メロウがなんか違ったから。
何かをしない様にしてそうで、それでだったんだけどな、さっきの言葉」

硬い表情に、何やら感じたのか。
頬をかきながら、すこし首を傾げ。

「このままで十分なら俺はそれで良いんだ、さっきのメロウが最初と違ったから、何か足らないのかと思っただけで」

相手の無言の、少ない変化から気配を感じる能力は、少年が武術家だからか、先ほどのやり取りにどこか違和感を持ったというは箸で。
相手に更に硬い表情を取らせたかった話絵ではない、と。
そうしえ、押されるポイントカードの三個目のスタンプには。

「たしかに、三回目になるな…いまは、置いといていいや。
それより、メロウ…したい事はしていいっていったよな。
逆にだ、したくない事はしなくていい、よ」

スタンプ自体は、三個目だな程度の感覚で。
それよりも、自分の頼みで硬い顔をしてほしくないという、自分の都合で少女へ声を掛ける。

調香師 > 「足りない、足りさせてない、そういう事だよね」

感じ取った直感には、その返答
棚には数多の芳香があり、彼女の手に取ったのは必要最低限の数本
ここから『あなたの為』を作っていくのが本来であり、これはただの土台でしかない

「うん。ありがとう
 今は心が定まらなくって。お願い聞けるか、分からなかったから」

困ったような笑みは上手。感情として伝えるには十分
相手の事が嫌いな訳ではない。好意的には見ている
そして、『だからこそ』というものなのである

次の香りの話については。貴方が『物足りない』と感じるまで、
切り出す事はないのだろう。メロウはそう、思考に封をする

八坂 良彦 > 「前と比べたらそんな感じだったかもな、とはいえ。
それは、メロウに無理を押してもらう理由にはならないから」

以前は最初の香を作った後色々と聞き取りし、香を足していたのを覚えているし。
足りない何かを得るために、山まで行ったことも覚えている。

「ん…礼を言われるほどでもないと思うけど。
心が乱れている時って、それが鎮まるか、原因があるならその原因を何とかしないと、落ち着かないし」

気にしないでくれと、そんな意味を込めれ手を軽く振って。

「さっきので、一旦使ってみるよメロウ。
なんだ、落ち着いたら、また色々話とかしないか、簡単な事でも良いし、面倒な事でも。
まぁ、面倒な事は俺で、どうにかできるかは置いといて、話せば気が楽になる事もある、かもだし」

そう言って、頬をかきながら苦笑する。

調香師 > 「今回の事は、また別のお客様の事だから、
 お話しする気は、そんなにないけどね?」

とは言え、提案がありがたいのは間違いない
これからも関わってくれる、彼の意思表示
簡単な事でも面倒な事でも、言葉を交わし続ければ、
機微を感じる私の心。やりすぎ、なんてしなくても良いのかもしれないのだし

「...うん。もういちどありがとうだね
 私としては、良彦様が持ち込んでくれた事はこれくらいかなと思うけど」

これからはどうする?そんな目線
帰宅するのならお見送り、もうちょっと香りを楽しむにしても詮索はしないだろう

八坂 良彦 > 「あぁ、他の人の事聞いても仕方ないし、聞く意味もないし。
守秘義務?、だっけ、仕事上知ったことは基本話せないってのくらいは知ってる」

そもそも、誰かの話をしても知らない相手の事なら意味が分からず。
知ってる人の話だと、されても困る。

「あいさ、その言葉は、受け取っておくな。
そうだな、今日はこんな所かな、残ったクッキーとかは後で楽しんでくれ」

少女の言葉にうなずきながら、立ち上がる前に、リュックサックへ手を入れて。
取り出すのは、クッキーよりも少し背の高めな小型の箱。

「これ、出そうと思って忘れてた奴なんだけど、良かったら冷やして食べてみて、今度来た時感想教えてくれるか。
こっちは、香りとかあんま考えてなかったけど、味は保証できる、と自負はしてる」

中に入っているのはシンプルなプリン、綺麗なグラスの底にカラメルの層があり、その上にピンク色のイチゴの層、一番上はシンプルは普通のプリンの三層構造。
それを置いてから、立ち上がる。

調香師 > 「これは...うん!」

きっと彼女の事だ。『冷やして食べて』と伝えたなら、律儀に箱ごと冷えるまで中身を検めはしないだろう
開いてみて、プリンとしての見た目に声を漏らしたのは、誰も居ない夜の事

今日はもう帰ろうかという態度の貴方に追従して、彼女も外まで歩みを進める
彼女はそうして、貴方の事を最後まで見送っていたそうな...

八坂 良彦 > 「それじゃ、又来させて貰うから。
またな、メロウ」

少なくとも、今の少女に先ほどまでの硬さは無くなったと、内心安堵し。
思い切り、誰が見ても安堵していたのだが。

そうして、既定の料金を払うと、店をでる。
見送ってくれる少女の視線を感じ、後ろ手に、手をふりながら。

軽くなったリュックを持ち、大通りの方へと歩いていったのである。

ご案内:「Wings Tickle」から調香師さんが去りました。
ご案内:「Wings Tickle」から八坂 良彦さんが去りました。