2023/01/14 のログ
ご案内:「送電塔」に『鎖蛇』さんが現れました。
■『鎖蛇』 > 『――以上だ。引き続き任務を続行。帰投は明朝とする。』
そんな、小型無線越しに聞こえてくる声に淡々と返事をして通信を切る。
仮面の下で小さな溜息を漏らすが、それもくぐもった吐息じみたものとなる。
『……これも新手の”嫌がらせ”…と、見るべきか。』
仮面の奥から漏れる声は、高性能なボイスチェンジャーによる機械的な合成音声。
全身黒ずくめで体のラインが分かり辛い上に、身元や特徴を示すような装備品、装飾品なども見た目からは窺えない。
(…と、いうかこの無機質でクールぶった独り言って地味に疲れるんですけど…!)
誰が聞いているとも限らないので、素でいられるのは心の中の呟きだけである。
些細な所作ですら、普段の『彼』とは違う振る舞いをしないといけないのも大変に面倒で。
島に点在する送電塔の一つ。その天辺付近にて不安定な足場を物ともせずに立ちながら遠くを見据える。
白い仮面で顔も勿論隠しているが、右目の部分だけほんの僅かに穴が開いており。
(てっきり監視対象の監視任務はもう外されたと思ってたんだけどなぁ。
風紀のバックアップ要員だけにして欲しいぜ全く。俺の体が流石に持たないんだけど!)
■『鎖蛇』 > しかし、何が悲しくてこんな『黒歴史』と似たような格好をしないといけないのだろう。
正直ウンザリなのだが、準一級に格上げされてしまったのもあり文句も言えない。
むしろ、パシリ属性が更に増強されてしまっているような気がするのは否めず。
(…と、いうかせめて防寒機能とか付けてくれんかな。普通に風強いし寒いんだけど!)
と、心中の呟きとは裏腹に、あくまで態度は冷静冷徹に送電塔に佇む黒影というちぐはぐ。
そもそも、ここじゃなくてもっとマシなポイントもあっただろうに…矢張り嫌がらせかと。
なんて、考えても仕方ないので仮面の奥で再びくぐもった吐息を一つ漏らして。
『……自業自得、だろうな。』
そんな落ち着いた呟きは、まるで自分じゃない誰かみたいで我ながら気持ち悪い。
まぁ、演技とかそういう延長だと思う事にする。風紀の同僚にも自分の存在はほぼ知られていない。