2020/06/12 のログ
ご案内:「異邦人街・深雪の家」に東雲 七生さんが現れました。
ご案内:「異邦人街・深雪の家」に深雪さんが現れました。
東雲 七生 > 「はふー、今日もあっついなあ。」

異邦人街の海水浴場での一件から数日後。
ある夏の日、至っていつも通りの休日を七生と深雪は迎えていた。

「深雪ー、何飲むー?」

冷蔵庫を開きながら、リビングに居るだろう深雪へと声を掛ける七生。
ちなみに俺は牛乳ね、と自分の飲み物は先に確保する。

深雪 > 深雪は、いつものようにリビングのソファに寝転んでいた。
夏服を着たまま、だらりと脱力して、2人掛けのソファを占領している。

「私はピーチティー。」

そう声をかけて、七生が用意してくれるのを待つ。
部屋は暑いが、深雪の周りだけは、その冷たい吐息に冷やされて快適な空間になっている。

東雲 七生 > 「わかったー、ピーチティーね。」

冷蔵庫から取り出した飲み物をそれぞれグラスに注いで、足取り軽くソファへと戻ってくる。
牛乳とピーチティー。入ってるグラスは同じそれらを、ローテーブルへと置いて

「俺も座って良い?」

満面の笑みを寝転んでいる深雪へと向けて。

深雪 > 七生がグラスを置いてくれれば、ありがと。とお礼を言う。
座って良いかと聞かれれば、七生の笑みを黄金色の瞳が見つめた。

「どうしようかしら?」

なんて意地悪なことを言ってみる。
脚をぱたぱたと動かして、どこか楽しそうに。

東雲 七生 > 「えー、いじわるー。」

少しだけ頬を膨らませ、不満を露わにする七生。
しかしすぐにまた笑みを浮かべ、それなら、と呟いて

「いじわるするなら俺は深雪の上に乗っちゃおーっと。」

えーい、とソファに横たわる深雪に覆い被さる様に伸し掛かると試みる。
体重はそれほど重くないので深雪なら如何とでも対処できるだろう。

深雪 > ふふん、といつも通りに勝気で意地悪な笑みを浮かべていた深雪。
でも七生の行動は予想外で、避けることはもちろん、綺麗に受け止めることもできない。

「…………っ。」

悲鳴を上げるようなことはしなかった。
けれど深雪は七生が覆い被さってきても、それを押し退けたり、嫌そうな顔をしたり、文句を言ったりしなかった。
じっと、七生を見つめてから、その耳元に顔を寄せて、

「…随分調子乗ってるわね、七生。」

小さく、優しげな声で囁く。

東雲 七生 > 「へへへ。」

深雪を押し倒してるような体勢でも笑みを浮かべたままで。
何処か少し誇らしげに深雪を見下ろしている。

「ふふ、もっと調子に乗ろうか?……えいっ。」

耳元で囁かれれば、一層笑みを強めて。
折角近づけてくれたのだから、と言わんばかりに深雪の頬へとキスをしようとするだろう。

深雪 > 七生の身体と接している深雪の肌は、ひんやりと冷たい。
耳元で囁けば冷たい吐息がその耳を冷やすだろう。

「………もう…。」

七生の行動は、深雪の思惑とは違っていた。
もっと慌ててくれれば可愛らしいのに、と、少しだけ残念な気持ちが湧く。
けれどそれとは別の気持ちも。
両腕を七生の背に回して、逃げられないよう押さえながら、

「…また食べられたいの?」

七生の瞳を真っ直ぐ見つめて、問いかける。

東雲 七生 > 「へっへへ、流石にちょっと恥ずかしかった。」

耳を赤らめながらも、満足げに笑う七生。
そうしてるうちにがっしりと押さえ込まれて。
こちらを真っ直ぐに見つめる深雪を見て、さすがに七生の表情にも狼狽の色が浮かぶ。

「え?……えー、それは……」

もごもごと言い難そうに口籠っている間にみるみる顔が赤くなって

「……あ、後で、ね?」

深雪 > 「あら…後で、なの?」

七生を捕まえた腕は、離される様子がない。
それどころか、七生の身体を自分の方へと引き寄せるように、力を込める。

「私から逃げられると思ってるのかしら?」

そのまま強引に引き寄せて、七生の唇を奪おうとする。
七生が抵抗しても、力任せに、強引に。

東雲 七生 > 「あ、後で後で!
 ほら、飲み物温くなっちゃうし、それに……」

言い訳をしてるうちにぐいっと深雪の方へと寄せ付けられ、そのまま唇を奪われる。
突然……というほどでも無く、多少覚悟はしていたのか静かに目を閉じて。

「逃げないってば。」

唇が重なる直前にぽつりと呟き、深雪の気が済む様にして貰おうと。