2020/07/12 のログ
ご案内:「懇親会パーティー会場の近く」にアーヴァリティさんが現れました。
ご案内:「懇親会パーティー会場の近く」に追影切人さんが現れました。
アーヴァリティ > 「はあ...もうちょっと早めに参加したら良かったね」

パーティー会場を抜け出し、比較的人気の無い通り。たまに人は通りかかるが、その程度。
会場とは違い、素の表情と言動で、声と容姿だけは怪異ではなく。
ため息をつきながら、異空間に投げ込んだ品を取り出して、今度は口へと放り込む。
美味い。

もぐもぐと、ドレスを着た女性らしく無い姿を晒す怪異はその料理の味に「美味しいね」なんて時折零している。

追影切人 > 「――で、こんな場所でこっそりくすねてた食い物で食事ってか?テメーも割と食い意地張ってんなぁ」

と、人気の無い場所にゆらり、と姿を現すのは先ほど終了時間ちょっと前に会場に現れた第一級監視対象――『影切る凶刃』こと追影切人。

別に彼女の後を尾行した、だとかそういう訳ではなく。
風紀の監視を勘で擦り抜けながら気儘に歩いていたらアーヴァの気配、というか擬態をスルーして気付いただけである。
そちらにゆっくりと歩み寄る男の小脇にはタッパーが3つほど。
先ほど、会場を出る前にオタクっぽいスーツの大男から貰った物である。

アーヴァリティ > 「せっかくのパーティーなのに君のせいでロクに食べられなかったからね。
君こそ食い意地張ってるし、ほら慰謝料に僕に渡しなよそれ」

ほら、と言った風に切人の方に掌を出して。
こいつさえいなければもっと食べられたのに、会場で名前まで呼びやがって。
僕は怒ってるよ。
どうせくれないだろうけど。そのタッパーの中身で許してあげても良い。

「ところで切人でもそんな格好するんだね。似合ってるよ」

ニヤニヤと馬鹿にしている様子。
もちろん、似合ってないよ。

追影切人 > 「あ?何で俺の戦利品(*貰った物である)をテメーに譲らないといけねーんだっての。ふざけんな」

と、彼女も予想していたであろう返答をしつつ、その掌をぺしっと軽く払いのける…かと思いきや。
無造作にタッパーの一つをその手に乱雑に乗せておこう。一つだけで残り二つはやらんがな。
まぁ、うっかり名前を呼んでしまったのは確かにこちらが無頓着すぎた、とかその程度の反省はあるのだ。

「似合ってるとかマジで言ってるならテメェの目は腐ってると思うが。
んで、テメーは何で普段からその姿じゃねーんだよ、幼女とかじゃなくそっちをデフォルトにしとけっつーの」

と、アーヴァの姿を指差す。具体的には顔、乳、腰、尻、太股である。
まぁ、正直認めるのは癪だが、擬態とはいえ今の姿の方が好みといえば好みである。

アーヴァリティ > 「お、意外と素直だね。良いよ、許してあげるね」

一つも貰えないと思っていただけに、一つ渡されただけでも意外だなって思いつつ、パッと明るい表情で異空間に仕舞って。現金なやつ。

「此の格好じゃ戦いにくいし演技するのもややこしいからね
ほら、幼女の方が動きやすいし楽じゃない?」

肉付きが良い方が切人の好みであることは知っているが、合わせてあげる道理はない。
今此の姿のままでいる理由は服を着替える場所がないからである。
体が小さい方が回避行動も楽であり、一度に失う体積も小さくて済む。

追影切人 > 「いや、別にテメェが許そうと許すまいと俺にゃどうでもいいがな。俺は俺の思うままにやるだけだし」

と、言うが今や第一級監視対象なので、以前のように振舞うことは出来ない。
所詮、風紀の飼い殺しみたいなものだがこのまま飼い殺しでくたばる気は毛頭無い。

ともあれ、無造作にアーヴァの隣でタッパーの中身を空けて手づかみで豪快に食べつつ。

「つーか、テメェは怪異なら進化とかそういうのしねーのかよ。
今の俺の状態は兎も角、”あの二人”とか他の風紀の連中とかやべぇのは幾らでもいるし。
――今のままじゃテメーは確実にくたばるぞ」

と、目を細めながら隻眼で隣の少女を見る。
別にアーヴァが滅びてもそれはそれで彼女がその程度の強さだっただけの話だ。
…だが、コイツを斬るのは自分だ。そういう意味では他に滅ぼされるのは面白くない。
だからこそ、黒触姫の情報は風紀に伝えつつも、一部はあえて秘匿しているのだ。

アーヴァリティ > 「あはは、切人らしいね。かっこいいよ!」

馬鹿にしていくスタイル。切人だから安心して馬鹿にできる。
それに、今は異能も何もないからカウンターを食らう心配もない。今は回避も気にしなくていい。
タッパーの中身を食べる切人の隣で異空間から料理を取り出し食べ続ける怪異。
食い意地が張った二人である。

「うーん...進化ねえ...」

胡散臭いサングラスことルギウスにも言われたが、この先に進む...成長は してきたつもりだが、進化はしたことがないかもしれない。

「考えてはいるんだけど...どうしたらいいかなあ...」

しゅるしゅると縮む怪異の姿が普段の幼女へと変わっていく。
ドレスはぶかぶかになってしまうが、特に気にする様子はないまま。
らしくない情けなさげな声で、そう尋ねて。

追影切人 > そもそも、第一級監視対象と風紀からもマークされつつある指定怪異の一人、となれば食い意地が張ってるだけの組み合わせと笑い飛ばせないものはあるのだが。
何だかんだ、こうしてバトル以外の時間を過ごす事も少しずつ増えてきた…腐れ縁にいよいよなりそうな気もするが。

「どうするも何もねーだろ。それはテメェで見出すしかねぇことだ。
それか同じ怪異連中に聞いてみるとかよ。俺もまぁ、正直テメェの因子がどうので怪異にややなりかけてるみてーだが」

溜息と共に、空にした一つ目のタッパーを真上に放り投げる。あの大男には悪いが今からこのタッパーを”斬る”。

――次の瞬間、男の足元から生えた黒い触手…ではなく、刃がタッパーをズタズタに貫いて切り裂いて粉微塵にしてしまう。

「と、まぁ例の触手がどういう訳か俺の肉体外からも出るようになっちまってな。
まぁ、異能とか魔術が封じられてる今は都合がいいがよ」

彼女の因子となまじ適合率が高すぎた為に、このように異能じみた”怪異の力”を手に入れてしまった。
元はアーヴァの触手なので、ベースこそそれだが男の特性に合わせて黒い刃として発現しているらしい。

アーヴァリティ > 「え、そんなこともできるようになってるの?!
僕でもそんなことできないんだけど?!」

異能使えないとか関係ないじゃん。やばいじゃん。
切人が変なのに目覚めてることに驚き目蓋を大きく開きながら。
いや、本当に想定外である。まさか自分の因子からそんな変な力が目覚めるなんて。

「んで...進化... 進化ねえ...」

触手かあ、なんて思いながら右手を正面に突き出す。
そういえば、この前のフィフティーンとの戦いの時、触手が雷の防御に使えなくて困ったっけ、なんて思いながら。
触手を自由に生やす、基埋め込む...

突き出された右腕の色が白銀へと変わっていきー

「あ、出来た」

なんて、しれぇっと。あったり前のように。
その右腕に自分の触手の要素を混ぜ込んだ。

「進化ってこんなのかな?」

なんて、上下に避けてウネウネと動き出した白銀の右腕を見せながら自分に引きつつ、苦笑いを見せて。

追影切人 > 「そりゃ、てめぇの因子が核になってるとはいえ、俺の遺伝子か何かと混じった結果だからな」

つまり、アーヴァが出来ないのは当たり前だ。これは追影切人固有の怪異の力みたいなもの。
なればこそ、アーヴァリティとしての固有の新たな力は彼女自身が見出すべきもので。

…と、思ったら何かアーヴァが閃いたのか右手を正面に突き出していた。
その右腕が白銀の色へと染まっていき――…

「テメェ、まさか今まで試行錯誤しないでサボってたんじゃねーだろうな?
何であっさりとレベルアップしてんだよ」

と、至極もっともな事を言いつつジト目でアーヴァを眺めた。こいつは、と言いたげである。

「進化っつーかそれは能力とお前の怪異としての特性との融合みたいなもんじゃねーの?
お前の異能は…擬態でいいんだっけ?単純に進化するとしたら、擬態がバージョンアップるとか、アーヴァの怪異としての他の力が変化するとかそういうんじゃねーのか?」

まぁ、今より強くなるのは確実だろうが。しかし、何でいずれ斬る相手のレベルアップ相談に乗っているのだろう。まぁいいか。

アーヴァリティ > 「僕の因子と合わさっただけでそんなこと出来る様になるって...君やっぱり元から怪異とかなんじゃないだろうね」

僕の因子にそんな特別な力はないはずだ。
せいぜい触手の要素ぐらいのはずだが...それはどう見ても地面から生えている。
理解不能理解不能。

「サボってたわけじゃないよ?ただ僕と僕を合成するなんて思いつかなかっただけだよ。ずーっと他とばっかり合わせようとしてたね」

あはは、と苦笑い。
そりゃ最初から適応しにくいもの同士を合わせようとしても、上手くいかないだろう。
最初はこれから試すべきだったと言っても過言ではない。というかこれが正解では?

「うーん...どうだろ。でもコツはわかったから...切人が因子を取り込んで変に進化したんだったら僕も変なもの取り込んだら僕の一部にできないかなあ」

なんて言いつつ、異空間から適当にぼろい刀を取り出して眺める。
切人の血とか飲んだら僕にも似たような力が手に入らないかなぁ

追影切人 > 「んな訳ねーだろ。まぁ物心付いた時から”常に何かを切ってた”気はするがよ」

と、不穏というか地味にアレな事をサラリと述べつつ。存在自体が”刃”なのは誇張では無い。
とはいえ、アーヴァも知ってのとおり、今の追影は首輪付きで本来の刃は封じられているに等しいのだが。

「つまりあれだろ、テメェの自前の細胞と細胞の融合とかを試してなかったっつぅ感じだろ。
むしろ、それが一番手っ取り早いじゃねーか。異物を合成するより自分を合成したほうがそもそもロスも手間もねぇし」

と、言いつつ苦笑いをする彼女の頭を遠慮なくくしゃくしゃと撫で回してやろうと。何となくだ。

「……ああ?俺の血を取り込んで?別にいいがよ」

と、言いつつ彼女が空間から取り出したボロ刀を、さっとナチュラルに彼女から奪い取れば、無造作に指を軽く切って刃に血を滴らせて。

「ほら、取り込むならさっさとしろ」

と、平然と血の付着したボロ刀を彼女に付き返そうと。

アーヴァリティ > 「キャベツとかかな?」

なんて冗談めかす。どうせ物騒なことなのだから多少冗談を混ぜても許されるだろう。
にしても、よくそんな切り続けられる環境に置かれていたものだ...物騒な世界だと改めて思った。僕を含めて。
しかも異能を封じられていてもさっきの刃があるときた。どこまで刃なんだか。

「お、いいの?じゃあありがたく〜」

刀は受け取らず、はむっと血の流れ出すその指を咥える。
そしてそのまま血を舐めて...

「ああ...昔を思い出すなあ...」

なんて小さく呟く。
大昔もいいところだが。こうして血を舐めていると昔を思い出す。
そのまま指先をちゅーちゅーと吸い出して。
ボーッとしたような表情でのんびりと幸せそうに止められるまで吸い続けて。

追影切人 > 「はぁ?キャベツがなんだよ?」

と、冗談めかすアーヴァに不思議そうに。この男にネタなどはあまり通じない模様。
そもそも、両親がまともに居たのかすら定かではないし、つい最近までまともな食事もしてなかったのだ。
遺伝子的には人間”らしい”が、その検査結果も手元には無いので詳細は知らない。

「――って、待てやコラ、何で指から吸ってんだ刀に血を付けた意味ねーだろ!」

と、こちらの指の方をぱっくんちょして血を舐め始めるアーヴァに抗議する。
刀に付いた血を舐め取るつもりかと思ったら、まさかの指の方の血を舐め取り…いや、咥えてるなこれ。

「昔を思い出すのは勝手にすりゃいいがテメェは何時まで吸ってんだっつーの!!」

と、言いつつアーヴァをそろそろ引き剥がそうとする。何でボーッとした表情で幸せそうにしてるんだこいつは。
そもそも俺の血が美味いのか?という疑問も過ぎるわけだが。
アーヴァに吸血鬼とか吸血種の性質があるとは聞いた覚えはないが

アーヴァリティ > 「あっうんなんでもない」

こいつキャベツも知らないのか。

「うぐぐもうちょっと吸わせてよ〜〜」

数百年ぶりの吸血。当時の達成感と吸血理由を思い出して懐かしくなってボーッとしていたために容易に剥がされる幼女。
多分もう吸えないから口の中に残る味を堪能しており。

「おいしかったぁ...血の味って結構おいしいんだよね。鉄の味だっけ?」

血を吸うのは久々だが、血を舐めるのはわりかし高頻度であるためその味はなんとなくわかっている。
ちなみに残念なことにこれで進化することはない。

「うーん...おいしかったけど、何か変わる感じはしないなあ...」

なんて、すぐ変わったらそれはそれで可笑しいが。
触手の性質を得た右手は比較的変形が容易で あるために試しにその形を刀へと変化させてみる。
ただ、それだけではあるが。

血の味恋しさに刀を舐めており。

追影切人 > 残念ながらこの男は人間らしさは増したけれど、冗談やねたの類はさっぱりである。
あと、何でそこまで吸いたがるんだこいつは。仕方ない、とばかりに溜息を零して。

「まぁ、こっちも勝手にテメェの因子を追加で取り込んだ覚えあるしな。
吸ってもいいが俺にも貧血とかの概念はあるんで、程ほどにしとけよ」

と、言いつつまた指を軽く突き出して。鉄の味、という言葉にまぁ鉄分多いからだろ、とてきとーに答えつつ。

「だから、そこまで熱心に舐めようとしてるんじゃねーっての。俺の気が変わらない内にさっさと吸っとけ」

多分、こちらから譲歩して吸わせるのは今後二度とないかもしれないのだから。
ともあれ、そんなこんなで時間を過ごしつつ。

「そろそろいいか?俺はもう引き揚げるがよ」

と、アーヴァに確認を取りながら、指を引っ込めつつ立ち上がる。いい加減そろそろ眠気も来てるしな。

アーヴァリティ > 「んー♩美味しい」

忘れていたが、人を食えば強くなれるのだ。
...まあ、あまり食べる気にはなれないし、血を吸うのだって、切人以外はこんなに安心して吸えないだろう。
だから、今安心していっぱい吸おう。

「ぷはぁ。美味しかったぁ」

10秒ほど吸えば満足したようで。吸うのをやめて光悦とした表情を浮かべて。

「うん、わかった!血くれてありがとね!」

立ち上がる切人にやけに輝いた表情でそう告げて。

「じゃあ僕もそろそろ引っ込むね!監視生活、頑張ってね!」

最後の最後まで煽って、それはもう楽しそうに去って行った。

ご案内:「懇親会パーティー会場の近く」からアーヴァリティさんが去りました。
ご案内:「懇親会パーティー会場の近く」から追影切人さんが去りました。