2021/07/22 のログ
ご案内:「学園敷地内」に幣美奈穂さんが現れました。
幣美奈穂 >  
午前のテストも終わりまして、お昼から委員会活動です。
予習復習きちんとしている美奈穂は、テスト勉強で一夜漬けなんてのに縁もなく。
日頃通りの生活です。
英語とか第二外国語とか第二異界語とかは追試にならなければ大丈夫です!
そういうので、お昼ご飯と。
てけてけ風紀委員会に向かって小走りなのです。
そう、美奈穂の小走り。
成人男性の平均歩行速度よりちょっと遅い。

今日のお弁当は、お魚さん沢山!
昨日手に入れました魚介類を豊富に使ったお弁当です。
差し上げる分のは、更にお野菜たっぷり。ベジタリアンさん向けです。
他にも、お魚の味はしっかりするおやつも作ってあります――。

にゃぁお

通りかかるベンチ。
その上に、長毛さらさらなにゃんこさんを筆頭に、毛並みが整えられた猫コミュニティの姿。
聞き覚えのあるお声に、足を止めまして。

「あら、こんにち・・だめです!」

いい匂いしてはりますなぁ、と言うような表情で。
じっと美奈穂の持つお弁当を見ている姿。
口周りをペロリ。
『うち、頂いてもえぇんよ?』と、優雅な姿でじっと見て来る。
そう、生活委員会ビル周辺を縄張りにするにゃんこさんたち。
揺れる尻尾がたしっ、と揺れているのです。

幣美奈穂 >  
――見つかった!?
お弁当を両手で抱えるように持ち、じり、じりと距離を開けようとする美奈穂。

「だめです。このお弁当は既に食べる人が・・!」

そんな美奈穂の後ろから。
地面をかっ、かっと爪の音を立てて。
んなぁお。
それなら、自分の所が頂こう。
そういう具合な雰囲気で、びしっと綺麗に並んでエジプト座りする短毛種のにゃんこさんたち。
そう、公安委員会ビルを中心に縄張りとする、統率された猫コミュニティ。

美奈穂びくっ!
お弁当をかばいながら、違う方向にじり、じりっと下がります。
ちゃっ。
ちゃっ。
ちゃちゃっ。
足音を揃えて動く組織だった動き。
狩人の目をしています。
それに呼応して、ベンチから降りる長毛種にゃんこさん達。
ふりっ、ふりっ。
ふりふりっ。
お尻を悩まし気に動かして尻尾を揺らす動きを合わせます。

『うちのもんや』
『自分たちが頂く』

そんな争いの雰囲気。

幣美奈穂 >  
そこに、だだだっと駆けより。
みぎゃおう!
毛並みを膨らませたにゃんこさんたち。
そう、一番なじみが深い風紀委員会ビル周辺のにゃんこさんたちです。

助けに・・!

と、感激しかけましたが。
違いました。

こいつのもんは俺らのもんじゃいっ!

ワイルドに動き、左右に動きながら牽制する風紀委員会にゃんこさんたち。
彼らの狙いは・・美奈穂の持つ鞄!
あそこにおやつとかが入っているのが、彼らにはよく判っているのです。

美味しそうなお魚さん料理の匂い。
それを狙う3コミュニティ。
美奈穂、右にとてとてっと動くと。
そこを中心にして、ちゃっ、ふりっ、すらりっ。
集団が右側に動きます。
左にとてとてっと動きますと。
そこを中心にして、ちゃっ、ふりっ、すらりっ。
集団が左側に動きます。
――狙われているのです。

幣美奈穂 >  
・・。
右に行くと見せかけまして~、左にじゃんぷっ!
とてとて、ぴょんっ!
そんな美奈穂の動き。
それに合わせた猫コミュニティの動き。
・・・・。
急に右にじゃんぷ!
それにぴったりついてきます。

ほら、これが好きだろう。
前足を上げて肉球を見せる公安にゃんこ。
あら、なでてもいいのよ?
房毛並みを見せるように座る生活にゃんこ。
腹、すはすはさせてやろうか?
お腹を見せる風紀にゃんこ。
誘惑してきます。
危うく、ふらふら~と。
肉球をもみもみしたり、毛並みを撫でたり。お腹はすはすしたりしたくなります。
ぶるるっ。
誘惑には負けません!
逃げ道がないかと探るのです。

幣美奈穂 >  
逃げ道を探してきょろり。
そうした瞬間、隙を見つけたのか。
きらりんっ。
飛び掛かってくる風紀にゃんこ。
背中から鞄にです!
わひゃぁ、と倒れそうになると。
すかさずお弁当に飛び掛かろうとする公共にゃんこ。
足元を邪魔するせいかつにゃんこ。

うわ~ん・・美奈穂の上で喧嘩しないでくださいませ~。
ぺしゃりとなった美奈穂。
容赦なく踏みつけられ、後ろ足で他って肉球喧嘩や、
鞄を開けて中をごそごさあさられます。
手で持っていた、受付に渡すはずだったお弁当は生活にゃんこが加えていきます。
鞄の中の美奈穂のお弁当は公安にゃんこが。
そして自分用と猫用に用意していましたおやつ、残さず風紀にゃんこが奪っていきます。

憐れ。
十数匹のにゃんこさんに散々足蹴にされた美奈穂。
あげるお弁当も自分のお弁当も、もってきたおやつも奪われ。
ボロボロな姿で道の真ん中で倒れ伏していたのでした。

そんな、今日のお昼ちょうどをすこしだけ過ぎた、お昼休みに入ったばかりの時間におきた出来事でした。

ご案内:「学園敷地内」から幣美奈穂さんが去りました。