2021/11/22 のログ
ご案内:「歓楽街路地裏『Wings Tickle』」に『調香師』さんが現れました。
『調香師』 > 『彼女』を地下に幽閉して、数日が経過する

と、表現すると語弊もあるが内容としては差異はない
『酷い事』をするという名目でメアを解体し、地下の奥の手の中で組み立て直している

異世界の技術も設計図があれば、そして私の居た時代の技術なら再現可能だった
今回が最初で最後、もう素材なんて残ってはいないけれども


...本当なら、すぐにでも起こせようものなのだが
最後に確認したログの、矛盾によって乱された彼女の意識が嫌に残っている
私は彼女を起こせるのだろうか。起こしても、良いのだろうか

少女は椅子に座っている。その下の空間で、貴女は意識なく眠っている
調香を続ける。せめて、自分に一番寄り添ってくれる物に意識を委ねよう

『調香師』 > 「......」

匂いに包まれている筈なのに、臭いが抜けない。抜けてくれない
その筈だ。衣装の赤味は簡単に洗ってこびりついたまま
着替えようにも他に持ち合わせもない
実際はその赤が香りを持っていなかろうとも
記憶は未だ、染み付いたまま消える事はなく

買い物に行けばよかったのだろうか
それでは『彼女』から離れてしまう
近くに居て、そこから選択をする事だけが贖罪
そう思い込む様に。移動する事を、思考から失ったまま

もう中身も乾いたビーカーに、昨日と変わらない香りを垂らし続ける

『調香師』 > 今夜も香りが途切れる事は無い

1日中、ずっと

ご案内:「歓楽街路地裏『Wings Tickle』」から『調香師』さんが去りました。