2022/01/20 のログ
ご案内:「歓楽街路地裏『Wings Tickle』」に『調香師』さんが現れました。
『調香師』 > 「私の名前は調香師メロウ。私はメロウ、調香師だよ
 メロウは私、調香師なんだよ」

今日の居場所は扉の前。大寒の暦に恥じない路地裏
調香師はしゃがみこんで、通りかかりの気まぐれ毛玉
お猫さまに向かって、自己紹介の練習を繰り返しています

「どうだった?」

変わる事の無い笑みで首を傾け、問いかけてみて
猫も同様に首を傾げる。ひょう、と風が通り抜ける

「...それじゃ、今日もおやつにしよっか」

半固形、封を開ければすぐ与えられるスティックタイプ
これは対価。お部屋の中で大人しく、暖かく過ごす代わりに、
私はあなたの『匂い』を学習したい。つまり吸いたい
猫吸いなる癒しの儀式、その深奥を知る為に!!

彼女達は、扉をくぐり店内へ...

ご案内:「歓楽街路地裏『Wings Tickle』」に八坂 良彦さんが現れました。
八坂 良彦 > 此方こそ、よろしくお願いします、
八坂 良彦 > 匂いにつられたのか、小柄な…ぱっとみ10歳くらいにしか見えない…少年が扉を開いて入ってくる。

「…て、良い匂いしたから来たけど、此処なんだ?」

扉を開いた後でその中を覗いて、カウンター、その上にあるメニュー表を見て、首を傾げる。
マッサージに、香料?

「りふれくそろじーとか、そんなの感じの店なのかな、此処。
誰かいますかー?」

流石に相手の姿も見えないので、呼びかけは少し丁寧に、声を掛ける。

『調香師』 > すぅ。おやつで機嫌を取った猫を吸う
感覚を香りに集中させ、大人しい猫を撫でながら...

と、そんな最中でも当然、看板を掛けていればお客様は訪れる
作業机を前に座っていた彼女と猫、同時に入口の方をへと顔を向けた

「いらっしゃいませ?」

1人と1匹に見える2つが同時に首を傾ける
抱いた姿から手放せば、するりと小柄な毛むくじゃらは腕から滑り落ち、
すたたといつの間にか、貴方がくぐった扉から抜け出でる

当然、少女は残ったまま。椅子から立ち上がり、歩き寄る


「こんにちは。貴方は香りに興味がある人?」

貴方を見下ろす少女が尋ねた

八坂 良彦 > 「…猫と、女の子?」

掛けられた声にそこにいた事に気づいたのか、その光景に首を傾げ、猫が通り過ぎるのを見送って。

「香り…はまぁ、興味はあるかな、美味い物とか良い匂いするし、そう言うのを邪魔しないいい香りなんて言うのもあるって聞くし。
森もなかなんかも、匂い無い様であるっていうのは聞くしな、修行とかD森の中とか掛けてた頃は感じなかったけど」

少女を少し見上げる視線で、呟くようにそう言っていき。

「まぁ、ある方だと思う」

沿う結論を述べる。

『調香師』 > 「寧ろ香りが味を作る、香りが世界の輪郭を作る
 嗅いだものは、想像させてくれるもんね
 だからまた、新しい感覚に繋がるんじゃないかな

 うん。私の専門はそんなもの。貴方に似合う香り作り
 興味があるって思ってもらえたなら、是非是非とも
 私に、『あなたの為』のお仕事をさせて欲しいな?
 ...くひひ。勿論、お金があるのなら、だけれど」

口から洩れる、言葉としてなぞる様な笑う声
表情は笑みのまま変わらず、それでも悪戯っ子な雰囲気

ただ迷い込んでしまった子供なら、きちんと帰さないといけないもんね

「私は『調香師』、私はメロウ。あなたはお客様?」

数歩引いて、彼女の目線。澄んだ青の双眸
貴方の事を反射する様に、まっすぐ凝視を続けていたのだった

八坂 良彦 > 「そういう考え方もあるのか…たしかに、風とかで鼻がきかないと料理不味かったりするな。
金は、そこそこあるな…試しに作ってもら手tもいいかな、俺の香り、とか」

香りについては、味に密接にかかわるし、様々な物に匂いがあるのも事実。
人もそうだが、建物や家具なども、匂いがしない物は逆に違和感を感じるかもしれない。

「メロウか…八坂だ、八坂良彦…今客になるって決めた、頼んで良いか?」

一応、17歳なんだが、と付け加える。
…やっぱ、大体会う相手が自分より大きいよなぁ、と苦笑しながら。

『調香師』 > 「私はメロウ、良彦さま。いひひ
 勿論、頼んでも良いよ。くふふ」

『名前』を呼ばれた事、依頼を望まれた事
嬉しい事が立て続け、作業机に戻る足取りも目に見えて軽く
机を隔てて、彼女と貴方は向かい合わせになる椅子がある

普段の相談はそこで行うのだろう。メロウも促すように、手を向けていた

「まずはね。どんな香りが欲しいのか、考えた事あるのかな?
 もしもそれが思いつかないのなら。例えば、どんな時に使う香りが欲しいのかな、とかね」

八坂 良彦 > 少女の足取りが軽くなったのを見ながら、良い事があったのか、と首を傾げつつ。
促されるまま椅子へ座り、足をふらふらとさせつつ、考える。

「ぱっと思いつくのは、二つ…料理の時と、休憩の時かな。
特に休憩の時は、欲しいかな…休むときに、良い感じの香りがあると落ち着けそうだ」

体や頭を動かし、働かせた後や、風呂上りなど、そう言った時に良い匂いがすると、落ち着けそうだ、と小さく笑い。

「香り自体は、詳しくないというか、食材とかしかでそうにないから、メロウに任せる」

食材ならある程度の匂いで良し悪しは判るんだけど、と苦笑。

『調香師』 > 「食材でも良いんだよ?例えば男性向きに、リフレッシュに使えそうな香り
 まずオススメするなら、柑橘系。爽やかな果実臭。シトラスな香りを持つミント
 それをあなたのお悩み、タイミングに合わせて効果的な形を探すって感じだけれど」

口元に手を当てて、ふむと考え事のポーズ
普段調香に使う香りに加えて、先程まで吸っていた猫さまの香り
僅かに積もった抜け毛も膝元に。お客様の来るタイミングに見せちゃいけない姿だったのかも

「ん。入浴剤とか普段使うかな?
 人間が休む時、寝る前もそう、お風呂もそう

 お望み通りに漂わせるなら、良いと思うんだけれど?」

八坂 良彦 > 「柑橘系、か…んー、柚子のさっぱりした香りとか好きだな。
柚子湯なんかもすきだな、普段は寮の風呂だから、何処か行った時とかしかはいった事無いけど」

料理の匂い付けや、味のアクセントにも使うし、嗅ぎなれた匂いだな、と呟き。

「あとは、あぁ、小さいころ落ち着いたのが、森の中にいた時だな。
そういう森の香りみたいのって、あるのか?」

なんか、森の香りについて聞いた覚えはあるのだが、その時はそうなのか、程度で聞き流していた記憶しか浮かばないんだよな、と苦笑して。

『調香師』 > 「森の香り」

問われた時には立ち上がり、壁際に備え付けられた棚へと向かう
褐色の小瓶が並んだそれを、ラベルを改める暇もなくひょいひょいと拾い集める

「森の香り。修行って言ってたけどね
 森の中には色々な匂いがある。木の匂い、苔の匂い
 きのこたちの菌糸の匂い。動物たちの匂いに、光合成の匂い

 生きているものは多くの匂いに包まれて、
 そんなものが沢山居る森の中も、香りが沢山漂っている
 歩き続けて居続けて、もう意識の出来ないくらいになっても、
 今嗅いだなら、言葉にするなら、きっと纏めて『森』の言葉に収めたくなる

 ...出来ればあなたの思い出に近づけたいけど」

動きが止まる。戸棚に手を伸ばしたまま、首が傾きあなたの方へと瞳が移る

「どんな樹があったのか、覚えてる?杉や檜、檀に椚
 まぁ、いろいろいろいろあるから。私迷っちゃう」

八坂 良彦 > 「…樹は、針葉樹だった、確か杉が多かったと思う。
今年も杉花粉が凄くて大変だって言ってたのを覚えてる」

んーと唸りながら、思い出していく。

「その位しか思い出せないけど、どうかな…?」

並んでいる小瓶を集める様をみて、全部覚えているんだろうかと、少し驚く。
自分だったら、一個ずつラベルを確認してからじゃないと持ち出せそうにないなと、感心する。

「プロなんだな、メロウは…出来る限り思い出すから、香り頼むな」

とはいえ、結構幼いころの記憶、杉と言うのは花粉に絡めて覚えていたが、他の記憶は…。

「猪食った事くらいしか思い出せねぇ、すまん」

『調香師』 > 「猪の匂い」

杉。彼女はその位置をまた、迷いなく手に
勿論、森に1つの命という事も無く、様々な小瓶を手にしているのには変わらないが

彼女の呟きは、貴方の言葉を追うような物。或いは興味
作業机に戻ってきた彼女は、瓶を1つ1つ並べながら、
首は貴方に、目は貴方に。話は退屈させない為でもあるし、
彼女自身がその内容を『読み取って』、より香りを求める為に

「私ね。最近、動物の香りを知ろうとしてるの
 さっきの猫もそう。雑誌で見たの、猫を吸うと気持ちが安らぐんだって

 だから私もそんな香りになってみたらどうなるのかなって
 猪の香りも、だから気になるな。獣くさい、って言葉でよく言われるけど?」

八坂 良彦 > 少女言葉や仕草などで少しずつ記憶を解されていく。
此方を見てくる目に、自分も目を合わせて、言葉を紡ぐ。

「猪の香りか、爺さんが狩ったのを見た事あるけど、確かに結構匂いはきつかったな。
なんていうか、飼い犬とか猫とかとは違う感じの…あれが獣くさいて感じなのかね、鼻に結構ガツンと来た気がする。
ただ、食う時には血抜きとかいろいろされてて、少し癖のある程度の匂いだった」

鍋自体も味噌を使ったのでさらに猪肉の匂いは強くなかったのを思い出す。

「ただ、んー、あんまり知らないけど女性というか、女の子は良い匂いするんじゃないのか?」

そんな近くで女性の匂いを嗅いだこともないので想像だけどと、そんな香りになってみたいという少女にそう言って、苦笑する。

『調香師』 > 「適切な処理の元、扱える香りとして楽しむ
 それは調香の世界でもよくある事だよね

 香りは科学の構成物。濃すぎるものは毒として
 或いは毒こそを香りとして。うん、そんな事も
 私は大丈夫。あらゆる手法を知っているもの

 ...料理の事は、教えてもらわないと知らないけどね?」

血抜きの段階まで来ると、予め学習しておかないと難がある
香りを知る為に一度挑戦してみようかな...と、
ちょっとした好奇心を一端押しとどめよう。ご飯、たくさんはたべないし

「んひ、するかもね?私のお仕事は『なってもらう事』だけどね
 私もここに居ると、ずっと匂いを纏っているって事ではあるけど、
 わたしも香りはよく変わりはするの。今日はあなたの為の香りが良いな
 それは今も探している。森の香りが落ち着くのなら、その香りに近づいていく

 それが女の子の香りかって言うと...わかんないな?」

瓶をいくつか、ピックアップ。手の届く範囲で移動直して
顔は貴方に、手は自由に。ノールックで続く作業

八坂 良彦 > 「強すぎる匂いは確かに、毒なのかもな…味だって強すぎると口の中おかしくするし。
強い匂いは、ものによっては頭が痛くなったりもするからな。

普通の料理と、菓子くらいならできるな、血抜きはちと俺はした事無いけど」

大体自分で食事作って、間食用のおやつも手作りが多いし、なにより自分で作れば好きな味で量が作れるからと、笑う。

「んー、そうなのか、調香師って言ってたっけなメロウは…匂いを調整するってことだよな、それ。
作るとでいうのか、まぁ俺も女の子の匂いがどうこう言えるほど、知らないけどな」

ははは、と少し乾いた笑いを浮かべる。