2022/10/30 のログ
ご案内:「特殊懲罰房」に笹貫流石さんが現れました。
■笹貫流石 > どうも、笹貫です。現在僕は連行されてここ、風紀委員会管理下の特殊懲罰房の一つにぶちこまれております…。
「…いや、まぁそりゃそうだよなぁ…。」
気晴らしに脳内ナレーションしてみたけれど、むしろ余計に気が滅入りそうだから早々に諦めた。
何時もは異能の余計な発動を抑える為に糸目になっている双眸は何故か開いており。
両手足にはゴツい拘束具、首元にはがっちりした異能抑制機構の首輪、服装はオレンジ色のツナギタイプの囚人服。
…で、素足である。ここ地面がひんやりだから靴下くらいは履きたいんですが。
「…【査問】はまだ数日あっけど、どうなるか――追影の旦那がいきなり来て即始末!とかにならんかな…?」
それはちょっと、いや、かなり嫌だがだからといって、
「…廬山の旦那が来ても、それはそれで”抉られそう”だからどっちも嫌なんだわ…。」
だが、今回のやらかしは監視対象が”二人同時”に”示し合わせて”行った規則違反だ。
自分達の立場を考えても、相応にやらかしているので、一級が査問役になるのも不思議では無い。
「――響歌姉さん大丈夫かね……って、俺も人の心配出来る状況ではねーんだけど。」
辺りを見渡すが、この房も至る所に厳重な脱走防止機構が組み込まれている。
それも、異能、魔術、最新式のシステム等も導入されていて穴が無い。
まぁ、この状態で脱走なんて出来る訳がないし、むしろ脱走したら確実にあの世行き確定なんだけど。
■笹貫流石 > (…そもそも、切欠は俺みてーなもんだし。裁かれるっつーか重罪なのは俺の方なんだけどなぁ。)
内心で溜息を零す。ハロウィンをこんな形で迎えるとは――成程、これが【挑戦者】としての試練か。
いや、ハードル高ぇなオイ、早くも俺はギブアップしたいんですが。しても無意味だが。
「…場合によっちゃ俺はここで『行き止まり(デッド・ロック)』だろうけど…響歌姉さんは助けたいよなぁ。」
とはいえ、自分に出来る事は大人しく【査問】を受ける事くらいだ。
問題は、仮に自分が上手く立ち回れたとしても、彼女の方の【査問】結果次第では”最悪のシナリオ”になる可能性もある事か。
「――ガラにもねぇ事するからこうなる…ってトコかねぇ。」
等と嘆くが、やった事に”後悔は無い”。あるとすれば、彼女の今後がどうなるかだ。
(いや、手前の心配しろってのは分かってんだけど、これも性分なんかねぇ。)
昔、”同類”に良い子ちゃん扱いされたのが懐かしい。ハイ、今の僕は悪い子です!
「罪には罰を、行動には責任を、二級には一級を、なんてな。」
空元気なのは分かっているが、何時もの態度を崩すと陰キャになりそうなのでそれは避けたい。
■笹貫流石 > ふと、何時ぞやの【特級監視対象】に投げ掛けられた言葉を思い出す。『良い学生生活を』…もしや。
「…うっわ、最悪。あの女、こうなるのが”分かって”やがったな…!!」
相変わらず好きになれない。個人的には【化外殺し】と並んで俺の天敵だ。
あ、一級の旦那達はどっちも何というか、まぁノーコメントというかそういう感じ感じ。
「…つーか、腹減ったな…飯の時間きっちりしてるから、小腹空いた時とかどうにもならんのよなぁ。」
軽く腹を摩りながら、ふと居る筈の無い自分以外の気配に気付いて視線をそっちに向けると――
――前に一度、街中で出くわしたパンプキンの被り物をした幼女ゴーストが居た。
暫しの沈黙。相手も目元は見えないがこっちをじっと見ている。そして――
■笹貫流石 > 「うぉぉぉぉぉいいい!!!新しいタイプの不法侵入者あああああああ!!!!!!!!」
■笹貫流石 > あ、スマン思わず叫んでしまった。ビクッ!?となるパンプキンロリゴーストちゃんに謝っておく。
「悪い悪い驚かせて……って、ちっがーーう!!そうじゃねぇ!!!え?何で侵入できてんの!?警備ガバガバが過ぎない!?」
また思わず突っ込んでしまった…いや、俺の気持ちも分かってほしい。
どう考えてもただのゴーストが侵入できる程に甘い警備システムではない筈なんだが。
ちなみに、今の俺は”目が閉じられない”…つまり常時異能が発動中だ。
なので、【死の概念】が見えっぱなしで、目の前のロリゴーストも死者なのは看破している。
首にごっつい異能抑制装置の首輪を付けられているから、あくまで何時もの認識以外の力は使えないんだが。
(いや、それ分かっても意味ねーんだけど!?何、実は凄いやべーゴーストちゃんなの!?
それとも一人寂しいハロウィンを祝ってくれんの!?ありがとう!!だけど、俺の守備範囲はあと数年先からなんだ!)
あ、俺ってば結構パニくってんな…と、変な所で冷静。いや、マジでどう入ってきた?
■笹貫流石 > 一方、パンプキンロリゴーストちゃん…長いな、ロリパンちゃんにしよう。…何かネーミング最低な気がしてきた。
「…えーーと、俺の言葉は分かるよな?取り合えず、ここに居たらやべーからさっさと逃げた方がいいぜ?
下手したら、【全自動辻斬り装置】みたいなおっかないにーさんとか、【問答無用で浄化昇天】かます人とか来ちゃうぞ?」
ちなみに、前者が【凶刃】の旦那、後者が【不朽祭器】さんです。
当然、意味がまったく分かっていないのか、はたまた状況に疑問を抱いていないのか、首を傾げる仕草をするロリパンちゃん。
(か、可愛い……いや違う、そうじゃない!どうしたもんか…俺にゃ何も出来んのだが?)
取り合えず、右手を伸ばしてロリパンちゃんの頭に触れて…あ、摺り抜けた。
「…よし、流石にちょっと真面目モードになるか…侵入はほぼ不可能という前提から考えるに、だ。」
伸ばしていた手を引っ込めてうーーーん、と唸りながら視線はロリパンちゃんに向けたままで。
(――確か、前に常夜街で遭遇してしばらく俺の後を付いて来てたよな?何時の間にか消えてたけど)
そこまで考えてから、んん!?と、首を捻った。もしかして――…
■笹貫流石 > 「もしかして、俺がうっかり”お持ち帰――うぉっほん!!」
■笹貫流石 > 咳払いで誤魔化した。セーフ!…いやアウトか。まぁ、それはそれだ。
「…まーじかぁ。姿が消えたと思ったら俺に”憑依”してた訳ね…道理で能力で気付かない訳だ。」
何せ、自分自身の死の概念は見えないのだから盲点も盲点だった。
しかし、誰も他に気づかなかったのだろうか?見て見ぬフリじゃなかったら、このロリゴースト、大物では…?
「…っていうか、触れねーけど姿が見えるっつー事は他の連中にも見えるって事か?
そうなると、誰か面会とか様子を見に来たら俺が真っ先に疑われて罪状が加算されるんだが?」
え、もしかして新手の死神なのかこの娘。俺の知ってる【死神】の姐さんより或る意味でやばくない!?
とはいえ、よくよく考えたら憑依された俺のミスでもある。でも、ロリコン扱いされるのは心外だからどうにかしたい。
■笹貫流石 > (参ったな…【査問】とか響歌ねーさんの事でも頭抱えそうなのに、このロリパンちゃんの件も追加とか)
俺の試練のハードルは可変式なんだろうか?ちょっと神様が居たら一発殴りたい。
取り合えず、ロリパンちゃんにはここから逃げて欲しいものだが…微妙に懐かれてないかこれ?
「…廬山の旦那とかは直ぐに気付くだろうし、下手したら俺はロリゴーストを抱えて査問を受ける羽目に…。」
いや、まぁその前に一発昇天させられるだろうけど、俺も精神的に昇天しそうだから嫌だな…。
まぁ、でも正直ちょっと気は紛れた。…いや、不法侵入者には変わり無いんだがね。
「…あー、まぁ、アレだ。ロリパンちゃん、マジで悪い事は言わんから俺から離れてこっから逃げた方がいいって。
俺としては、ロリゴーストちゃんが目の前で強制昇天されるのはちょっとアレだし…。」
と、苦笑いで諭してみるが、ロリパンちゃんはまた首を可愛く傾げるだけだ。
…あかん、説得の難易度が高過ぎる!!それどころか、何か俺の背後に回って…
「ああ、成程そこが落ち着くのね―――いやいやいやいや!それはそれでやばいから!!」
背中におんぶさの態勢で抱きつかれた。実体化したのか程よい華奢な重みが…待て待て待て。
「実体化したら余計にマズいんだって!これ見られたらどう言い訳すりゃいいの俺!?」
■笹貫流石 > 「こういう時に頼れそうな相手は――…」
考える、考える、考える………あれ、おかしいな?誰も浮かばないぞ?
そもそも、ここに来れる相手が限られている時点で詰みなのでは?
背中にしがみついて楽しそうにしているロリパンちゃんと対照的に、俺の心は泣きそうです。
「…最悪、俺の中に憑依状態で戻って貰うしかねぇけど…絶対バレるよなぁ、それでも。」
あと、考えたらロリパンちゃん、俺に憑依しているから無事にここに居る訳で。
出ようとしても、この懲罰房のシステムに引っ掛かってアウトだろう。
つまり八方塞がりである――どうしてこうなった?ハイ、俺の迂闊さのせいです!
「……けど、ハロウィンに関わる何かで呼び出されたか何かしたとしたら、ハロウィンが終われば消えるのでは?」
昇天と変わらない気もするが、【不朽祭器】さんに強制昇天させられるよりはマシ…だと思いたい。