2022/11/15 のログ
ご案内:「特殊懲罰房」に笹貫流石さんが現れました。
笹貫流石 > ――ふと、目が覚めた。冷たい独房で雑魚寝スタイルもなんだかんだ慣れたものだ。
前回、面会にわざわざ顔を出してくれた同じ監視対象である【不朽祭器】の女性の施しはどうやらしっかり効いている。

「…つーか、俺の意識が覚めても出てこないってこたぁ、瓜生(うりゅう)ちゃん爆睡してんな…?」

ロリパンちゃんだとアレなので、取り敢えずパンプキン→南瓜→瓜→瓜生(うりゅう)ちゃんと再命名。
俺のネーミングセンスは我ながらアレなので女の子らしくないけど、まぁそれはそれ。

(ったく、死んでても幼女は健やかな事で……しっかしまぁ)

最近、どういう思惑か”目を閉じられない”術式が解除されてまともに眠れるようになった。
まぁ、そういう処置がされたという事は、査問もそんなに遠くないのだろう。
とはいえ、ここには【死の気配】はほぼ皆無なので結局、その双眸は開いたままで。

「…なーんか、こう、胸騒ぎっつーの?虫の知らせ?まぁ、どっちでもいいんだが。」

話す相手も居ない(瓜生ちゃんはすやすや寝ている)ので、ただの独り言だ。
座り込んだような姿勢のまま、冷たい壁へと背中を預けて無機質な天井を見上げる。

笹貫流石 > (仮に追影の旦那が来た場合、間違いなく俺の首と胴体はおさらば…廬山の旦那の場合は…うーむ読めん。)

あの旦那が一番腹の底が読めないのは間違いない。
何を考えてるかいまいち読めない、という意味では茉璃姉さんも似たようなものか。

「…結果がどうなるかは分からんが、仮に釈放されても『格上げ』と…『風紀入り』辺りは確定かねぇ。」

格上げ…【準一級監視対象】――暫定的なポジション。
一級には及ばないが一般的な二級より”厄介”と判断された場合の特殊段階。

「うへぇ、ますます【化外殺し】の奴から命を狙われそうで嫌だわぁ。」

苦笑いを浮かべつつ、さてさて…こうなったのも全て自己責任。罪には罰を、そりゃ当然ごもっとも。

今頃、特級のあの女は愉悦満載の笑みでも浮かべているに違いない。
…何時か乳でも揉んでやろうかあの女――あ、いや乳無かったわアイツ…。

「――響歌姉さんの方は大丈夫かねぇ?」

ぽそり、と呟く声は静かで感情は珍しく読み取れない曖昧なもので。
ただ、もし『最悪な流れ』になってしまった場合は――…

「やめやめ!こういうバッドな事を考えてると気が滅入るだけだわ~~」

気分を切り替えよう!!……いや、切り替えるも何もこの懲罰房放り込まれて結構経つから外が恋しいんですが。

笹貫流石 > そういえば、何か『伝言』が来ているとか看守が言ってたような。ふと、片隅に落ちていた手紙…いや、これメモじゃね?ともあれ拾い上げて。


【電子殲戦】
おいパシリ早く出て来い。パシリが居ないと引き篭もりが滞る。

【天駆者】
取り敢えず、釈放されたらマッハ引き回しの刑で。

【夢幻創造】
釈放されたら私の夢の城へご・しょ・う・た・い♡

【化外殺し】
取り敢えずお前は死ね


無言で、そのメモ?伝言?を眺めてからぐしゃっと握り潰して。

笹貫流石 > 「おいいいいいいいいいい!?!?何でこいつらに伝言させてんの!?もっとまともな人選無かったの!?酷くない!?」
笹貫流石 > 「あと、最後の死ねとかやっぱ俺の事が嫌いだろコイツ!!反りが合わないレベルじゃねぇーわホント!!」

くしゃくしゃに丸めた伝言メモ?を投げ捨てつつ。どいつもこいつも素敵なメッセージをありがとう!!

「…いや、こいつらなりの励まし……は、ねーな…あと、俺はパシリじゃねぇ。」

あと、マッハで空を引き回されたら今度こそ俺は死ぬから止めて欲しい。
それと夢の城とかどう考えてもメルヘンスプラッターだからそっちも勘弁だ。

「……監視対象って本当にまともな奴いねぇよな……いや、まともじゃないから対象なんだけどさ…。」

分かってるけど、改めてリストの面子を思い浮かべると、どいつもこいつも個性がアレ過ぎる!

笹貫流石 > 「…と、いうかリストの面子で俺が一番下っ端な疑惑がそこはかとなく現実味を帯びてきたな…。」

実際一番”弱い”ので間違いではないのだけど。
超絶的な戦闘能力?暴走するとやばい能力?危険思想?ありませんけど??

(そもそも、【残り滓】の俺が二級監視対象っていうのがおかしい気もすんだけどなぁ)

そんな俺も、ここを出る時は十中八九【準一級監視対象】か……うわぁーい…。

「…まぁ、挑戦者って大見得切った以上は男の子としては頑張らないといかんのだが…。」

俺はヒーローじゃないしそもそもなれない。ヴィランにしちゃいまいちだ。
突き抜けた何か、貫き通す何か、そういったものを俺は持っているだろうか?

「――最悪、【始末対象】になったら、それはそれでしゃーないかぁ。」

死ぬのは嫌だが怖くは無い。だって身近に【死】は転がっているものだから。
だからこそ、それを見るのが嫌でいつも目を閉じていたんだけれども。

笹貫流石 > 「…つか、瓜生ちゃん起きねぇな…うーむ、癒しが足りない…。」

あと、気分転換に音楽を聞く習慣があったので、それができないのが辛い。

「響歌ちゃんとかライオットとか、迷走中の歌をノンストップで流したい気分なんだよなぁ。」

やだやだ、と首を横に振って大仰に肩を竦める。すっかり独り言の癖が付いてしまった。
そのまま、ぼんやりと無機質な天井を眺めながら暫し時間を過ごし――

「――”震える音”と”振るえる音”は違う…ってやつかねぇ。」

そんな、意味深?な呟きを漏らしながら、独りまた今日もここで過ごす少年だった。

訂正、幽霊幼女も一緒だった。

ご案内:「特殊懲罰房」から笹貫流石さんが去りました。