2023/06/28 のログ
■メロウ > 「似てる。そっかぁ
だったらそれは、不思議な事とは思わないかな
逆に、薫さまの方も同じように言うかもしれないね
見るのが得意、見出すのが得意、見つけるのが得意
見られるのは、基本的には不得意...なのかも?」
好きと嫌いが極端でありそうな部分。そう、認識している
思考は言葉に、そうして次の考えを生み出していく
流れるままに口を任せながら、時々ちょっと余計な事も落としながら
語彙に頼るような表現より、直感的な範囲を大きく含むような言葉の羅列
「私は瞳をよく覚えているから、そう思ってるのかも
けれどあなたの口振りは、『怠惰』に類似を見出さない
疲れているという事にもタイプってあると考えるよ
短く頑張ってどっとした疲れ。じわじわと無理をこなして積み重なった疲れ
薫さまと似ているかも。そう思って、怠惰を棚に上げる時
...うーん。確かに頑張りすぎの気配がある、かな
そういう時っていつも私が頑張りをするターンだからさ」
今回は指摘された側ではあるが、薫本人も『頑張りすぎる』きらいがある
勝手に相手の言葉を継いでの思考を漂わせながら、彼女の印象はこうだった
『怠惰』に悪意を見出さない。こちらもまた経緯を知らず、だから言葉に対して中立を読む
■鞘師華奈 > (薫…”さま”?)
何気ない彼女の友人への呼び方に、おや?と内心で疑問符が出るけれど。
そこは、無遠慮に立ち入って良いものでもないだろうな、と追求はしない。
無闇矢鱈に相手の領域に土足で踏み込まないのは、慎重さ、臆病さ、気遣いのごちゃ混ぜだ。
「…成程ねぇ。あぁ、でもタイプは逆なのかも。
魔術的な意味でね。薫は理論派で学術肌、私は感覚派で実践メイン、って感じ。
まぁ、真逆だからこそ割とそういう魔術談義は話が弾んだりするんだけどさ。」
実際、薫との話は魔術談義が大きなウェイトを占めている。
逆に、プライベートな部分はお互い安易に踏み込まない所も似ているかも。
見られるのは不得意、というのも強ち間違いでもないだろう。
ただ、薫の能力を一応知っている身としては、彼女の方がしんどいだろうなぁ、と。
(メロウさんは、思慮深いけど割と口に出して整理するタイプなのかな…?)
と、そんな事も思いつつ。会話の合間にハーブティを一口頂ながら。
「――まぁ、色々出会いや思う所があってね。
今の私は…そうだね、怠惰に沈んではいないと思う。
まぁ、その反動で”疲れやすい”のかもしれないけどさ。」
なんて、肩を竦めながら軽口のように語る。
ただ――嗚呼、成程。メロウさんの言葉を聞く限り、あの友人とは”そういう所”も似ているのか。
「自覚はある部分だけで言うと…そうだね、長期的な積み重ねで疲れるタイプかな私は。
逆に短期間だと、疲労は確かにあるけどそんな引きずらないかもしれない。
…んー、薫とメロウさんはお互いを丁度『補完』し合えているのかも?」
二人の関係に詮索する野暮は勿論しないが、思ったままの意見を述べながら。
『怠惰』を悪とは女も思わない、ただ――今更だが”勿体無い”とは思っているのだ。
その3年間の間に、もっと色々と経験したり挑戦は出来た筈なのだから。
ご案内:「Wings Tickle」からメロウさんが去りました。
ご案内:「Wings Tickle」から鞘師華奈さんが去りました。
ご案内:「Wings Tickle」にメロウさんが現れました。
ご案内:「Wings Tickle」に鞘師華奈さんが現れました。
■メロウ > 「変えたい、受け入れたい。はたまた忘れたい
あなたにとって、過去とはどういう物だろう
私は......」
言葉に作った溜めの時間。機微を使うとは、必ずしも音に現れるだけではない。さも思惑ありげに呟いて、相手の表情を窺う
逆に彼女を観察していたとして。彼女そのものが『過去』であるかのように、存在しない筈の憧憬を見出す事だってあるのかもしれない
香りに慣れていくと、思い出の今にはそれは在り得る
「...忘れたくないなら、付き合い方を考えていかないとね
きっと難しいことじゃないよ。薫さまと友人になるよりずっと
気付かなかったなら、本当にぴったりと当てはまったってこと
聞いてる限りでは、随分とデコとボコみたいだけどね
うん。くひひ、そうだ。丁度いろいろ、そう感じるね」
彼女の笑い方は変だ。自然と空気を漏らす訳ではなく、発言として明確に組み込まれた音。そのくせ、表情はデフォルトの笑みから変わらない
そして彼女の発言は、自分の事を明確に棚に上げていた。最後の目線の行先である頭頂など、つまり自身が薫とあまり変わらない事を語りはしないのだから
■鞘師華奈 > 「私にとっての過去は――…」
そのまま、言葉を紡ごうとして不自然にぴたり、と止まる。
彼女のように溜めの時間、という訳でもなさそうで。
ただ、一言で言い表せる言葉が出てこない、とでも言おうか。
女の表情は、時々微笑んだりするくらいで基本的に落ち着いた無表情が常。
ただ、鉄面皮やポーカーフェイス、というには一歩何かが足りない、そんな塩梅。
こちらもこちらで彼女を眺めていたけれど、ふと想起されるソレはさてどんな情景なのやら。
店内の香りの洪水、とも言えるものには少しずつ慣れてはきている。
それは些細な仕草だったり動きで何となく分かるもので。
「――そうだね、また”忘れる”のは御免被りたいもんだよ…。」
言葉ではそう口にするが、実際は忘れるというより別の単語が入るのが相応しいような、そんな曖昧な言い草。
クッキーも一枚頂きつつ、こうしているとカウンセリングされてるみたいだなぁ、と思う。
「まぁ、似てる部分は結構あるけど、全然違う部分も当然多いからね。
凸凹なのかは、私自身はよく分からないけど――…。」
ふむ、と頷く。お互い『補完』しあえる相手。女にも心当たりがあるにはあるが。
それを相手がどう思っているかまでは分からないもので。
まぁ、それはそれとして、だ。
彼女の独特の笑い方や、自分自身を棚に上げた言い回しも少し慣れてきた。
それがメロウという個人の個性ならば、それを否定や咎める理由も無いのだから。
その視線が頭頂部に向けられるなら、矢張り黒髪の中で目立つのが一房だけ赤いメッシュのような前髪か。
■メロウ > 不器用な言葉の中で、選び出されたものには意味がある
本人が違和感を拭えなかろうとも、意味を見出す思惟の為に青い瞳を閉じる
相手にとって、『忘れる』との事柄とは何なのか
それは何か、一言で言い表せないような『隔絶』を感じつつも
それ以上は自身にとって知りようのない貴方の人生そのものだった
「現在から、遡る様に。過去に辿って奥から解していくような
私が話して感じた部分はそうだから、私が作りたいものになる
まずはそうして、私の仕事の枠組みが決定したってこと」
カウンセリングと感じたのも、この場では正しい事なのだ
『一点物』を作る仕事を担う側として、かけられるものは幾らでも
勿論、それにきちんと付き合ってくれる相手だという事は分かってうえでの内容であるが
「ねぇ。試しに聞いてみてもいいかな
例えば私に聞きたい事があるのかな
私が知ってばかり、じゃなくても良いかなって、ね?」
そうして、あなたが『何』に興味を持つのか、という扉へも手をかけてみた
■鞘師華奈 > まぁ、実際にこの女は口が上手いという訳ではない。
約3年間、周囲を拒絶、とまでは行かないが無関心を装って適当な付き合いしかしてこなかった。
その弊害とでも言うべきなのか。自分が伝えたい事、話しておきたい事をきちんと相手に語れる自信が無い。
(―『忘却』は『死ぬ事』と同じようなものだからね…。)
内心で呟く。…いや、逆か。一度死んだ時に大事なものを置き去りにしてしまった。
”あの時”の死に行く感覚は覚えているが、その先は記憶にも何も残っていない。
無意識に、一度赤い双眸をメロウさんから逸らして宙を見上げるように。
「――失われた記憶…か。」
大半は勿論ちゃんと覚えているが、その覚えている記憶が正しいものかどうか分からない。
一度、確かに断絶した筈のモノがこうして今も在り続けている時点で不自然だ。
”だからこそ”、女は自分の過去と向き合う為に色々と調べ回っている。
――何故ならば、過去ときちんと向かい合って、初めて私は自分の『物語』を紡げるのだから。
少なくとも私はそう信じているし、だからこそ色々と自分自身の残滓を探している。
「――枠組みが決定したなら幸いだけど…。」
そうなると、次は肝心のその枠の”中身”となるが。
勿論、自分が協力出来る事は出来る範囲できちんとする。
それは『怠惰』とは程遠い、この女の生真面目な性分だ。
と、あちらからの問い掛けに少し考えてから右手の指を3本立てる。
「1つ、単純に個人的な興味として薫とメロウさんの馴れ初めというか出会い話。
――2つ、メロウさんがこの仕事を続けている原動力は何なのか?
―――3つ、――…あ~…ごめん、これは止めておくよ。」
最後の1つは取り下げる。彼女自身の事ではないともいえる質問だったから。
■メロウ > 「ひとつ、ふたつ......み、っつ?」
相手のカウントに合わせるように、曲げていた指が三本目で中頃に止まる
かわりにまた、その首が傾く訳で。今度こそ、完全な沈黙としての空白が生まれる
前のふたつは考えるまでもなく、そしてみっつで挫かれる
迷いなく言葉は完成していても、切り出す瞬間の喪失
瞬きか、空調が髪を揺らすか。その程度の僅かな契機に頼って、その小さな口は開かれた
「薫さまとの出会いなら、丁度追体験している通り
だから、私とあなたは出会ったの。『今』がそう
私はいつも、『あなたの為』に仕事をしてる、私が望む契機はそう
それが要求と合致をすれば、私は私を一番上手に扱える。それは原動力じゃない
ただ、私はそれが出来る。それで不十分だったら、ごめんね」
彼女の本質を知るのなら、その存在は本来『目的ありき』
動機は最重要の項目ではない。それが出来る事であるか、出来る事にされてしまえば
どの様な事でも、叶える事が出来たのだと。残されたのは噂だけ
「ねぇ。そのみっつめって、本当に聞かなくていい事なのかな
私が一番気になるものだから。ふたつめよっつめだったら気にしなかったけど
その疑問を抱いたまま、今日は気持ちよく眠れてくれる?」
その興味と瞳は、告げる通りに一番深く貴方へと
■鞘師華奈 > 最後の質問は、言葉にしてしまうなら酷く単純だ。
ただ、それはメロウさん自身に関わる事、とは外れる。
それに、突拍子が無さ過ぎる質問なのだ。
生まれる沈黙と空白の合間に、再びハーブティを静かに口に運んで。
やがて、彼女が語る一つ目、そして二つ目の質問に緩く無言で頷いた。
そういう意味では、尚更に最後の取り下げた質問がどうなのか、という事にもなるが。
まぁ、そもそも。勿体ぶって話す事でもないのだけれど。
女の深奥――彼女自身が忘れているものは朧気で暗雲の中のよう。
ただ、先に取り下げた質問そのものとも言えるもの。
「――単純だよ。メロウさんから見て私はちゃんと”生きてるように見える”かな?って。」
この質問だけを聞いてみ、多分意味が分からないかもしれないけれど。
ただ、女にとっては、それなりに重要なのだ――だって。
(確かに死んだ筈なのに、五体満足できっちり生きてて…でも、”死人みたいな寝顔”をするなんて。)
確かに生きているけど、死んだ実感が拭いきれずに違和感はずっと前から感じていた。
だから、時々確かめたくなるのだ――ちゃんと私は生きて今、ここに居るのか?と。
――情けない話だが怖いのだ。本来の『鞘師華奈』は確かにもう死んでいて。
今、ここに居る自分は鞘師華奈の『写し身』や『擬態』のようなものではないか?と。
■メロウ > 「それが、『みっつめ』なんだね?」
その表情はこれまでと変わらない微笑の中に、確かな安堵を表した
『3』という言葉に込められた強制力。何もないと言われると、心地よく眠れなかったのはきっと彼女の方だった
「生きてる、って言われると。えっと
この答えってもっと、深い思慮を伴うような
...そういう分野ではなさそうだ、ね?
あなたの問いかけは寧ろ、切羽詰まった直面だから
その理由を理解できるかって言うと。難しいけどさ」
再び指先を合わせ、今度こそどのように答えたものかと思考する
その間に、『うーん』だか『えっと』だか、小さく口から洩れ続け
「バイタルサイン的にはきっと見えるで良いけれど、それでいいかな
それとも...華奈さまには、私は生きてるって見えるのかな
機械を生きてるって言うのなら。その根拠で私は簡単に肯定できる」
さらり、と。その事実は理解し難いタイミングで一緒に零れ落ちてきたのだとか
■鞘師華奈 > 「――うん、まぁそうだね。突拍子もないし、メロウさんに聞きたい事、ではあったけどさ。
どちらかといえばこれは私自身に関する問い掛けみたいなものだから、趣旨から外れるかなって。」
それはそれとして、『3』という数字に彼女は拘りでもあるのだろうか?
何故だか、そこをやたらと気にしていたようにも思えるが…。
「―――成程……ん?え?機械??」
納得したように相槌を打とうとして、唐突に出た『答え』に赤い瞳をやや丸くしてそちらを見遣る。
端々で確かに感じていた『違和感』の正体はソレか…と、腑に落ちる思いでもあったが。
「――機械を”生きている”かどうかと定義付けするのは、馬鹿な私には簡単なようで難しい質問だね…。
少なくとも、違和感はずっと感じはしてたけど…まぁ、私の個人的な答えで言うなら。」
そこで、肩を緩く竦めてみせる。自分自身の事は仕舞っておきながら。
「――どんな形や思いであれ、貴女が生きていたい、存在していたいと思うならそれは”生きてる”と言えると思うよ。」
多分ね、と付け加えつつ。言葉足らずな私にはそのくらいしか言えないだろうけど。
■メロウ > 「機械、そういうこと。私は別段、『生きている』に意味はないけどさ
あなたが導いて想う、『あって欲しいこと』を当てはめるには、便利でしょ?
私には、『心』で生きててほしいって思ってくれた人が居る
だからそれで十分だって考えるし。私たちは今、そのおんなじ人の話をしていたから
どうあれ華奈さんが『生きる』と表現するに足る、最低限の1
0との違いで十分だと思うのか、どうか...だね?」
その言葉も、まるで返すように。青の瞳は水面のように
解釈を以て揺らぎながらも、問う側が答える側へと貴方の表情を映す
冷たい印象、その温度は貴方が温かさを求めて『心』に触れようとした程に。纏った温度で再び質感を返すとしよう
机の上に乗せた小さな掌を貴方の前へ移動させて。貴方の答えから意味が無いと知りながらも、『命かどうかを知ってみる?』と笑んでみせた
しかしてこれは罠である。それは少女の見た目通り、触れただけでは見分けられない程度に少女であった