2020/06/22 のログ
ご案内:「落第街/リバティストリート」に山本 英治さんが現れました。
ご案内:「落第街/リバティストリート」に227番さんが現れました。
山本 英治 >  
「あっなったっのっ 心にぃ~ 大・怪・球~」

高らかに七年前の(七年前でも大分ヘンという評価の)歌を歌いながら落第街を歩く。
ここはリバティストリート。
心の自由を謳う者の通りだ。

「わったっしぃーからあなたへー 召・喚・中~」

あちこちで謎の肉と米を煮込んだナニカとか。
なんか拾い物をなんでも売ってる店とか。
そんな商売が行なわれている。

風紀の腕章をつけた者が歩けば、嫌がられる。
当然だ、余所者だからな。
でも、こういう場所を警邏する者がいないと。

いないと……と、勝手に俺は思っている。

227番 > 227がいつものように路地裏を歩いていると、どこからか変な歌が聞こえる。
明らかに浮いているその存在が少しだけ気になって物陰から覗いてみる。

…………ひときわ目立つその容姿。
何処かで見覚えがある、その容姿、頭部。
そうだ、しんぶんとやらで見た全裸のその人。
その腕には、教えられたふーきのマーク。
記号がつながって、初めて一方的に知っている人を認識する。

こんな所で何をしているのだろう、けんきょ?ってやつだろうか?
気になって様子を見ていると……

「ゎ、わ」

物陰として体を寄せていた箱が動いた。商売をしている人の荷物だったようだ。
バランスを崩して路上に放り出される。
商売人は227に目もくれず、箱を担いで元の位置へと戻っていった。

路上には尻もちをついた227が残された。

山本 英治 >  
高らかに歌いながら街を練り歩いていると。
物陰から幼女が出てきた。

「ヌウ?」

ゆっくりと歩み寄る。
裸足だ。落第街の住民だろうか?

「大丈夫かい? お嬢さん。立てるかな?」

手を差し出して。
空いた片手はアフロのカケラであるモミアゲに。

「フゥ~~~~~~~ム? この街で子供を保護するのはどういう規定だったかな…」
「君、名前は?」

とりあえず名前だ。聞いて見なければ。っと、いけない。

「俺は山本だ、山本英治。風紀委員の」

先に名乗るのがマナーだった。

227番 > 一方的に知っている相手のとの距離感の作り方がわからない。
本能的には警戒をすべきなのだろうが……この人はいい人だとわかっている。

「ぁ、え、えっと、た、立て……なかった」

混乱している様子が見て取れる。
立ち上がるのに失敗して、結局手を取る形になった。


「ふーきの、やまもと。きいたこと、ある……。」

やはりあの人なのだろう、認識し直してから、はっとして。

「あ、えっと、名前、これ……に、に、なな」

フードに付いた、227と大きく書かれたタグを引っ張って、自分の名前だ、と言う。

山本 英治 >  
彼女を立ち上がらせる時に、なんか軽いな。
そう思った。
ガール相手に失礼な話だな、とシケた顔をして。

「そうかい? 俺も有名人になっちまったな…」

フッ、とカッコウつけてアフロを指で弄っていると。
彼女はタグを見せてきた。
……番号………それが彼女を示す個体名…

「ああ、わかったよニーナ」

微笑んで彼女の頭を撫でて。

「パパとママは? この辺にいるのかい」