2020/06/26 のログ
ご案内:「宵闇の帰り道/落第街 路地裏」に227番さんが現れました。
■227番 > 夜中になっても少し明るい歓楽街の近辺でも、角を曲がれば真っ暗になる。
月明かりが陰る今、227の前を照らすものはなにもない。
暗闇だ。
227の瞳は猫と同じ機能を持つとはいえ、猫並みに優れているわけではない。
ぶつからないように歩くことが出来る、程度のものだ。
■227番 > 暗闇。影。暗黒。
わたしは、先生と一緒に"外"に一歩踏み出した。
落第街の、外。
提案を受けて答える時、行きたいと言う気持ちとは反対に、
頭の中で、警告が響いていた。
『お前は外に出てはいけない』
わたしに、お前と語りかけている。
つまり、これはわたしのものではないのだろう。
じゃあ、誰なのだ。
歓楽街に踏み出したときにみた、あの影も何なのだろう。
先生は、見えなかったと言っていた。
わたしの過去に、記憶に関係しているのだろうか。
これから外に出る時は、あれに怯えなければならないのか。
わたしは、外に出るべきでは、ないのか……?
■227番 > 記憶といえば、昨日の記憶もあやふやだ。
いつものように歩いていて、誰かに出会って、
身の危険を感じて、逃げようとして。
「あれ……」
逃げ切った記憶が無い。
どうして?
■227番 > そうだ。わたしは、この手を、爪を使って。
「……ぁ、あぁ……っ」
忘れていた感触。
忘れようとした感触。
忘れてさせてもらった感触。
思い出してしまった感触。
思い出させられた感触。
「ぁ、わたしは、わたしは……」
■227番 > 「あぁああああああああああっ!!」
■227番 > 227は、全力で何処かへ走り去っていった。
ご案内:「宵闇の帰り道/落第街 路地裏」から227番さんが去りました。