2021/01/05 のログ
ご案内:「夢莉の自室」にニーナさんが現れました。
ご案内:「夢莉の自室」に夢莉さんが現れました。
■ニーナ > 冬らしく外はすでに真っ暗。
天気が優れないため星見は無しで、今夜は家にずっといるつもりのようだ。
新しい生活になって結構な日が経った。
すっかり慣れきっており、暖房が効いているのを良いことに
薄着で無防備に寝転がる姿は家猫のようでもある……。
■夢莉 >
「うぃーっさっむ……
ただいまぁ」
ガチャリ、とドアを開けて、聞きなれた声が部屋まで届く。
そのまま靴を脱いで急ぎ足で入ってくるのは、外の寒さで少し顔を赤くしたこの家の主。
貴方と血は繋がっていないが、親のような存在。
綺麗な金髪と、赤い宝石のような大きな目。
それが貴方を見ると、少しはにかむだろう。
「あ”ーあったけぇ……
悪いニーナ、ちょっと遅くなっちまった。
飯もう食ったか?」
上着を脱いで壁にかけ、家で待っていた娘…ニーナの方に向かって頭をわしっと撫でる。
細い指は冷たくなっていて、外の寒さを物語るだろう。
■ニーナ > 「おかえり」
音を聞けば、くるりと素早く起き上がって……
上着を掛けるのを待ってから近寄る。
「つめたい」
反射的に言うが嫌がる素振りはないどころか、笑っている。
もともと寒いのは得意らしい。
あの薄着で落第街で生きていたのだから、当然といえば当然か。
……そんなわけで、暖かい部屋でぽかぽかの、子供らしく少し高めの体温が迎えるだろう。
「ご飯は、まだ」
まだ自分で準備はできない。
■夢莉 >
「うりうり」
ニシシと笑いながら、冷たい手で痛くない程度にほっぺを軽くつねってやる。
ひんやりとした手が暖房の効いた部屋では心地よいかもしれない。
「そか。んじゃー……メシにすっか。
何食いたい?それともどっか食いにいくか?」
ぽんぽん、と頭を再び撫でてから、キッチンの方にいこうとする。
この数か月で人並み…より少し下手くらいには料理も出来るようになってきた。
慣れない物じゃなければなんとかかんとか、作れる程度に。
…それでも、作る気力のない時は在り物か外食に逃げてしまう事も多いが。
■ニーナ > 「んぃ」
引っ張られて変な声が出る。されるがままといった様子。
「……ゆーりは、何食べたい?」
この日は動いてないので、そこまで空腹感もなく……
これといって何も思いつかなかった。
疲れてるだろうなので、あまり手間掛からないものがいいのかな、と思いつつ、そちらに丸投げする。
ちなみに箸を使うものでも微妙そうな顔はしなくなった。
■夢莉 >
「オレ? ん-……
ニーナが腹減ってねぇなら、先にちょっと休憩してえかな」
少し苦笑する。
ニーナがこういう風に聞いてくる時は、だいたいお腹がまだそんなに空いていない時だ。
それに今日も今日とて仕事で、それなりにくたびれた。
一息ついてからでいいならつかせてもらおう。
「にしても参ったぜ……ニーナ、外見たか?
寒ぃと思ったら急に雪が降りだしてきやがった。
明日は積るかもしんねーなこりゃ…」
常世島にも雪は降る。
が……それほど極寒の地という訳ではないので、本格的に吹雪いてくるということは稀だ。
それでも積るときは積る。
今日の帰りの様子からして、積りそうな感じは結構した。
「新学期も近ぇし、今やってる仕事はさっさと片付けときてーなぁ‥…
ァー、でも寒ぃなか外回んのダリィ…」
事務仕事はそれほど得意ではないし、異能の関係上、外に駆り出される事が多い。
給料はそこそこ貰ってるとはいえ……この寒さで外回りは少し億劫にもなる。
そんなぼやきをしながら、ソファに身を預けた。
足が解放されてて、疲れがほんの少し去っていく。
それでもまだまだ、オツカレモードだ。
…風呂ん時にマッサージしとかないとむくんじまうかも。
■ニーナ > 「わかった……おつかれさま、ゆーり」
特に不満はないので、その返事を受け入れる。
それから元いた場所に戻って転がる。
「外、ちょっと、見た。雪……」
ワンチャン空が見えないかなと、窓から度々見上げていた。
ちょっとどころではない頻度で。
白い粒……雪が降っているのは見ていた。
そして、これが積もるときは……特別寒い日だ。
「……」
仕事のことはよくわからないので、聞いてはいるが、特に返事はない。
「しんがっき……」
立ち上がって、ソファーに寄ってきて、ひょいっと横に座った。
本能的にその時のベストポジションへ向かう、猫の習性のようなもの。
■夢莉 >
「おー、シンガッキ。
ガッコが再開するからなー、それまでに年始にたまった仕事はやっとかねぇと……
一応オレも学生だから授業の方も少しは出ねぇとだしさ」
委員会や一部の部活動を理由に、授業が免除になる事もあるものの、それは全てではない。
公安委員会としての仕事をする傍らにもある程度の学業の成績も求められる。
ただでさえ勉強はそんなに得意じゃないオレは、猶更休めない。
だから、年末年始も仕事は入れる。
アールマティやカナに頼んだりもするが、ニーナと生活を共にしてる以上は長い事家を空ける訳にもいかないからな。
「ふぅ‥‥‥」
寄ってきたニーナの頭をぽんぽんと撫でながら、外を見る。
未だに降り続く雪が、暗い夜でもはっきりと見える。
家がない時期はこういう時は必死だった。
どうにかして客を探したり……知ってる奴の所に転がり込んだり。
今じゃ、随分遠い話だ。
冬の時期は特にそう感じる。
「……明日、雪積ったら外遊びに行くか?」
ガキの頃…雪が積もったいつもの公園で、同年代の友達と遊んだ事を思い出す。
クソみたいなガキの頃の記憶の中で、ほんの少しだけクソじゃなかった思い出。
それでも外に出るのが億劫な気持ちにはなるけど。
ちょっと位なら。
■ニーナ > 「学校……」
この島にいる人の殆どは、学生として通っているという学校。
誰かと話すたびに、本などで勉強するたびに、必ず関わってくる物。
いずれ自分も……そろそろゆーりにも言っていいかな、なんて考えていれば、頭を撫でられる。
「遊び?」
雪の中の遊び。考えたこともなかった。
前年までは、雪の中歩いていても寒いな、と思う程度で問題はなく、
ただ冷たいので触れないようにするものでしかなかった。
「ゆーりが、いいなら」
家じゃ一緒に居るが、遊びに行くことはあまりないのも有って、
少し興味津々げに、凭れるような姿勢で顔を覗き込んだ。
■夢莉 >
「ん……いいぜ?
仕事ばっかであんま構ってやれなかったし、偶にゃな」
もたれかかったニーナをぎゅっと抱きしめる。
外が寒かったから、ニーナの体温が心地いい。
自分よりちっさい子供を抱きしめるってのは、なんだか不思議な気分だ。
いつも、自分よりデカい相手ばっかだったから。
「雪合戦とか…カマクラとか。
ニーナやった事ねぇだろ?
ま……オレもガキの頃以来だけどさ。
久々にやってみたくなっちまった」
くすっと笑みがこぼれる。
出来る限り、一緒に入れるときは一緒にいてやりたい。
精一杯ニーナに愛情を与えてやりたい。
「…ガッコが気になんのか?」
ふと、ニーナの方を見て。
最近学校に関連するワードが出ると、妙に反応しているような気がしたから。
■ニーナ > 「じゃあ、遊び、行く……まだちょっとひんやり」
実は、遊ぶ、というのもよくわかっていない。
友達のところに行ったのは、遊びに行った、とは認識しているのだが。
小さな体はすっぽりと両腕に収まっているだろう。
無理のない体勢で体を預けている。
「ゆきがっせん?かまくら?」
当然ながら知る由もない言葉に小さく首を傾けた。
まぁ、教えてくれるだろうから、心配はしていない。
それから、学校について──
「うん。わたしも、行きたい。もっと、勉強したい」
尋ねられれば、素直に口にした。
■夢莉 >
「じゃ、明日はたっぷりあそばねぇとな。
……はは、逆にニーナはあったけぇな」
ぎゅ、っと抱きしめる。
そうか……ニーナはロクに遊んだ事もねぇのか。
普段結構、楽しそうにしてるから気づかなかった。
でもよくよく考えりゃ、ニーナがいつもやってるのは星を見たり、勉強したり……子供らしい遊びってのは、みたことねぇか。
ニーナにとっちゃ、その勉強も新鮮で楽しい事ばっかなのかもしんねぇけど。
でも今まで気づかなかったのは少し恥ずいな。
親だってのに。
そんな事を思ってりゃ、ニーナの口から出たのは学校にいきたいなんて言葉。
この子は色々な事を知るのが結構好きなタイプだから、もしかして、なんて思ってたが。
「…そか。
じゃー……いくか、ガッコ!
オレもニーナにゃいつか行かせるべきかなーって思ってた所だしな。
でも行きたいっつったからにゃ、ちゃんと通って勉強すんだぞ?」
頭をわしわしっとしながら、しっかり言い聞かせる。
自分がちゃんと学校に通ってるとは言い難いが、でも行きたいと言うなら親らしく振舞ってやらなければ。
「そーなると…色々また買いに行かなきゃいかねぇな。
カナとか連れてまた今度買い物もいかねえとな?
ニーナ、何か欲しいモンある?」
■ニーナ > 「うん。楽しみ。
……すぐ、あったかく、なる」
くっついてれば当然すぐあたたまる。
部屋の温度もあって暑いぐらいになるかもしれない。
抱きしめられるのは不思議と落ち着くので、特に身動きもなし。
ニーナにとって、絵を描くというのも先生に教えてもらったこと。
勉強……という認識はないが、遊んでいる、という認識もないのかもしれない。
「うん。ひとりじゃ、限界、ある」
困ったら先生に頼れとも言われたが……まだその時じゃない気がしてキープしている。
「難しいかも……だけど、出来ると、思う。がんばる」
気概、決意だけは一人前かもしれない。
心配はきっと無いだろう。
「……学校、なに、要る?」
書くものは必要そうだが……他は全く検討もつかない。