2021/12/26 のログ
ご案内:「たちばなクラブ クリスマスパーティ会場」に藤白 真夜さんが現れました。
■藤白 真夜 >
パーティ会場で私は一人、ストーブの横で佇んでおりました。気持ち絶望的な佇まいで。
にわかに賑わうパーティ会場はしかし、人が大入りで賑やかというほどでもなく。
なぜならそれは、委員会側主催のクリスマスパーティであるから。
委員会側の人気取りのような形でもあるそれは、諸手を上げて参加出来るほどでもなく。
かといって、クリスマスに明確に過ごす予定のある人はこういう場所には来ないのかもしれず。
つまり、ぜつみょ~に人が居たり居なかったりの具合なのです。
(どうして……どうしてこうなったの――?)
もちろん、私も来るつもりはないというか、来る場所ではないというか、場違いというか……。
案の定、人手不足で委員会の進行側のお手伝いとして呼ばれてしまった私は、接客だけはなんとか避けれたものの。
せめて調理係には――ということになるも、私に料理など出来るはずもなく。
ただひたすら、ストーブの上でポットのお湯が湧く度、紅茶を淹れて温かい飲み物の提供係と化していたのでした。
(不幸中の幸い、かな……。強いアールグレイの香りなら、血の匂いはごまかせてるはず……パーティ会場で私みたいなの、冗談じゃないものね)
ふわふわと辺りに香る、柑橘系の香り。
ずらーっとティーカップだとか紙コップだとかにこれでもかと紅茶を注いでは、
「あ、温かい飲み物はいりませんかー……」
なんて、すんごい小声で囁いているのでした。
そう、来なくていい……!誰も来なくてもいいくらい!パーティ会場なんてレベルの高いものは私には無理なのです!
私はただのこっそりお茶くみ係なのですから……!
■藤白 真夜 >
ストーブの置かれた壁際で、ふわふわ香るアールグレイの湯気に囲まれる私。
パーティ会場を見渡せば、やっぱりちらほらとは人が居る。
(……確か。
二級学生や違反学生も気にせず参加出来る、という触れ込みだったけど……)
見た目で判断出来るほど、私はそういう場所に詳しくない。
けど、なぜかパーティ会場で風紀委員らしい方とたこやきを食べあっては顔をしかめて歓声が上がっていたりするあたり、そういう人たちも来ているみたいだった。
……そっか……この威嚇するように並べられたロシアンたこ焼きとはそういう意味があったんですね……。
私はといえば、配給用の紅茶を淹れながら自分でもちびちびと飲んでいるせいか、アールグレイの香りに包まれていた。
……正直、私に味はよくわからない。
でも、紅茶の香りは私にはわかりやすいものだった。
別に、特段淹れ方にこだわったりするわけでもないけど、アールグレイの……言っては悪いけど後から香りづけされた雑に強い香りは今の私にはこれ以上なく嬉しいもの。
……味もミルクティーにすれば大体誤魔化せるし……なんて、こんな雑な扱いをすると伯爵に怒られそうなんですけど。
ご案内:「たちばなクラブ クリスマスパーティ会場」に霧島 孝介さんが現れました。
■霧島 孝介 > 委員会街、クリスマスバザール&忘年会開催のお知らせ。
その日が今日だという事を思い出し、学校の自主勉強の帰り
チラーっと会場を覗くつもりだったのに、なんだか委員の人に背中を押されて会場内に来てしまった。
…と、ここで知り合いが居ればよかったのだが
どっかで見たような顔は居るものの、話せるような相手がおらず
一人、ポツンと椅子に座ってスマートフォンの画面を見ていた
『アリスワールドちゃん、やっぱり最高っすわ…』
っとツイートを済ませて、満足げな表情を浮かべる。
スターダスト杯の頃から目を付けていたが、ザインプレシップス杯の奇蹟の一位に
心が完全に奪われてしまった様子。
と、余韻に浸りながら、スマホをポケットにしまえば現実に引き戻される。
あ、そうだ。俺今ボッチだった。
このまま、しれっと帰ってもよいが、感動のせいで喉が乾いてしまった。
その時、ストーブの近くにいる黒いロングヘアの飲み物の提供係が目に入る。
せっかくだし、お茶だけでも頂こうかと、そわそわして落ち着かない足取りで近づいていく。
「あ、あの、お、お茶く、ださい……!」
アールグレイの香りに包まれた彼女に
おずおずと、ちょっと小さな声でお願いしてみる。
■藤白 真夜 >
びくっ。
声をかけられるだけでちょっと肩が持ち上がる私。
「は、はい~……!」
最近お話する男の人と言えば、物静かだったり年上だったりで逆に少し落ち着けていたけれど、こうして同年代の男の人に声をかけられると、やっぱりそわそわしてしまう。
落ち着いて私……!慌ててポットを落とすのが最悪のルート、最悪の検証は既に脳内で行っているのだから……!
なんて内心、文字通り湯の沸くポットみたいになっていたのですけど、よく見れば相手の方も落ち着かない様子。
それを見れば、少しだけ……同族にかける憐れみのようなものが湧き上がって、ほんの少しだけ落ち着けた。
ゆっくり、ポットからカップに淹れたての紅茶を注げば、少し濃いくらいのアールグレイの香りが辺りに広まった。
「おまたせしました。
……あの、よかったら。ミルクも、どうぞ……」
男の人に受け皿ごと紅茶を差し出す。受け皿の上に、ちょこんと小ぶりなミルクポットもつけて。
「……少しだけ落ち着ける、優しい味になりますから」
言葉通り、私も少しだけ落ち着いた優しい微笑みを浮かべた。
……人と人の触れ合いはやっぱり苦手だけど、慣れない場で緊張するひとの気持ちはわかるつもりだったから。
■霧島 孝介 > 声を掛けたらビクッと肩が持ち上がる相手に、こちらもビクッと少し驚く。
もしかしたら声を掛けてはダメだったか?と、相手の対応にドキドキする。
が、相手の返答とそわそわと落ち着かない様子を見て
同類だっ!となれば、少し落ち着いて、注がれる紅茶を見る。
アールグレイの香りがふわっと漂い、それも緊張を和らげてくれて
「ふぅ…あ、ありがとうございます」
息を吐きながら、アールグレイの受け皿を両手で受け取り、ミルクポットを落とさないようにして礼を言う。
少女の言葉通りにまずはミルクを紅茶に入れてみて、カップを持って、小さく揺すり、ミルクを循環させる。
そして、カップに口を付けて一口飲めば
「美味しい!……です」
ポロっと紅茶についての感想がこぼれれば、少女が優しい微笑みを浮かべてて
少し恥ずかしそうにしながら、顔と視線を逸らす
そして、アールグレイの味にハマったのか、もう一口。多めに飲んでみて、温かい息を吐く。
■藤白 真夜 >
男の人の言葉を聞けば、お口には合ったみたいでほっと一息。
目を逸らす男の人を見て、少し不思議そうに首を傾げますけど、……あれは私もよくやる恥ずかしがりポーズなのに自分がされる側だとあんまり気づかないしそんな余裕が無いのです……!
「ふふ、良かったです。
アールグレイはストレートだとちょっと香りが強すぎますから……」
背は高い方なのに、振る舞いはどこか気弱で。
そういうひとを見ていると、逆に私のほうが元気になったのか、ほんの少し饒舌。
(なんて話せばいいんだろう。……お一人なんですか? なんて失礼なこと聞けるわけなかった……!)
いえ饒舌なのは取り消しました。慣れていないので、か、会話が続かないんです……!
でも、私と同じように何処か居たたまれない様子なのには、共感するものもあったから。
「……もしかして。
委員会絡みで、仕方なく参加されたり、しました……?」
なんて、恐る恐る声をかけてみたり。いえ、私がそうなだけなんですけど。
言葉にはしないものの、あんまりパーティ会場に乗り気で居るようには見えなかったから。いえ、私がそうなんですけど。
■霧島 孝介 > 不思議そうに首を傾げる少女。
そりゃそうだ。声を掛けてきたくせに顔も視線も背けてるなんて
人が人なら失礼に当たる行為だろう
「へ、へぇ…く、詳しいんですね…」
紅茶の事については全く知らず
最近、チャイという香辛料入りの紅茶があるというのを知ったくらいだ。
饒舌になった少女にこちらは未だに緊張は抜けきれず、言葉に詰まりながらぎこちない笑顔を見せる。
………
会話が終わってしまった。
どうしよう。会話のデッキは…汎用性の高い天気デッキはあるが
それをここで使ってどうする!?何を言おうか迷ってるときに相手から声が掛かって
「!………そ、そうです…」
相手からの声掛けにビクッとしつつ、どう返そうか迷う。
『いや、友達いるけどね?』と見栄を張りたかったが。いや張ってどうする!?
数秒間をおいて、ちょっと恥ずかしそうに頷いて同意する。
■藤白 真夜 >
「ああ、やっぱりそうだったんですね……!
私も、呼ばれてしまったものの断るのも良くないと頑張ってみたんですけど、こういう場所はどうしてもそわそわして落ち着かないといいますか……」
もうすっかり手慣れた様子で、湧いたお湯で作り置き用の紅茶を淹れておく。
せめて手だけでも動かさないと落ち着かないとも言うのですが。
「……委員会の人気取りのパーティだなんて言われていますけれど……、」
話しながら、会場を眺めた。
談笑している人間もいるけど、やっぱりどこか余所余所しい。
それはまあ、身内のパーティではないのだから当たり前かもしれなかったけれど。
……そのどこかぎこちなく、でもお互いが歩み寄るような姿勢は、嫌いではなかったかもしれない。
「知らない者同士でも、お互いを知れる交流の場所と思えば……そんなに、緊張はしなくてもいいはずなんですけど。
……私はどうしても、緊張してしまって」
どこか申し訳無さそうに、持ったティーカップに視線を落とした。……ずっとストーブの横で、湯気にも当たっていたせいか、温かささえぼやけて感じる。
「……私は祭祀局に務めている藤白 真夜と言います。
アナタのお名前を尋ねても……かまいません、か?」
やっぱり、どこか恥ずかしそうにおずおずと、時折ティーカップに視線を落としながら、尋ねてみる。
……別に、この場所ならそんなにおかしな行為ではなかったはずだし。
■霧島 孝介 > 「は、はい…!
お、俺もチラッと見るだけにしようと思ったら、気付いたらここに…」
急に饒舌になった少女にビックリしつつも、やっぱり落ち着かない様子だったようで
同類だと感じれば、自分も少しだけ言葉を発してみて、落ち着きませんよねっ、と付け加えて。
「え…このパーティって普通の親睦を深める奴じゃないんですか?
誰が言い出したんですかそんな事…」
ポカンとした後に、少女から発せられた言葉に首を傾げる
確かに、どんちゃん騒ぎするような雰囲気ではなく
余所余所しかったり、学生のパーティにしては静かだと思ったけど…この状況で誰に人気取りをするんだろうか
「ま、まぁ…お、俺も初めましての人相手には緊張しちゃうので…
貴方の気持ちは分かります」
申し訳なさそうにする少女をフォローするように、事実を伝える。
「あ、俺は、霧島 孝介。普通の二年生です。一般学生の…」
少女に名前を聞かれれば、そのように素直に答える。
そして、時折ティーカップに視線を落とす様子に、体調が悪いのだろうか、と目を細める。
確かに、このストーブの周りは温かいが、長時間ここに居たら気分が悪くなりそうだ。
「…えっと、俺が言っていいかわからないですけど
もし、良ければ座ってゆっくり話しませんか…?」
と言い、ストーブから少し離れている空いているテーブルとイスを指さす。
ずっと飲み物の提供をやっていて、疲れもたまっているだろう。
もし咎められるようなら、自分が代ろうか、などと考えて、提案してみる