2023/08/25 のログ
ご案内:「未開拓区近辺 山間の川辺」に黛 薫さんが現れました。
ご案内:「未開拓区近辺 山間の川辺」にメロウさんが現れました。
黛 薫 >  
季節は晩夏。夏の盛りは過ぎ去れど、
残暑厳しく未だ眩しい陽が照る時節。
しかし頼りないように見える枝葉の傘が
作る陰は程よく涼しく、吹き抜ける風は
秋のはしりを予感させる。

お世辞にも整備が行き届いているとは
言い難い、踏み締められた土と疎な草に
彩られた道を歩く少女が2名。

「へーき? 疲れてたりしなぃ?」

木漏れ日の爽やかさからは一寸かけ離れた
フード姿の少女──黛薫が声を掛ける。

染め色の入った黒髪は運動不足ゆえの汗で
しっとり湿り、あまり日に当たっていない
生白い肌に張り付いている。

その割に足取りはしっかりしていて、
悪路に躓く様子はない。田舎育ちの
慣れが今更活きるとは、何が起きるか
分からないものだ。

メロウ > 「大丈夫だよ。そうなんだけど...」

候補として挙げられた日から、度々訪れていた山間の道
『どのような監視も抜ける事が出来る異能』と言えば聞こえはいいが
その実、『徒歩』という制約から外れる事はないのであって

機械である、という事を差し引いても。乱れた道を歩く事には慣れている
過去の話ではありますが。その暮らしの長くは落第街を過ごした者同士

それでは何が彼女、メロウを渋らせるのか。それは薫に渡された、荷物の1つに思う所があって...

「いや、ううん。なんでもない、かな。そういう事にして」

体温調整に流れる香は、普段よりも揮発性。随時調整しているとはいえ、普段よりは漂い気味

黛 薫 >  
「……そ?」

誰の仕草が移ったやら、首を傾げてみせるも
深くは追求しない。何でもないとは思って
いないが、"そういうこと" にする。

出来るのは推測止まり、言葉を交わさずには
断定にまで至らない。今聞こうとしないのは
それでも構わない日だから。

久しく貯めるばかりであった3回毎の "お願い"。
此度はそれをひとつ使って独り占めの権利を
得ている。互いの関係を思えば確かめ直す以上の
意味はないのかもしれないけれど、お陰で心に
多少の余裕は持てている。

鼻腔を擽る香りはヒトのそれとは異なれど、
暑気に当てられて立ち昇るのは変わらず。
土の匂い、緑の匂いに満ちた山野の中でも
ふとそよ風に溶けて去来する。

黛薫が纏う白く儚い香りも交えては、
時折周囲の自然から隔絶されたような
此の場に在って在らざる香りの帳を下ろす。

「休みが要るよーなら言ってくれな。
 つっても、もうちょぃで着くだろし、
 そもそも休みに行くみてーなもんだけぉ」

黛薫の荷物は多いような、少ないような。
行楽の荷物と思えば心許ないくらいだが、
普段の身軽さを思えば着替えがあるだけでも
十分多い方である。

メロウ > 「それって私の心配する事だと思うけど
 いつも先回りされてるから、聞く機会ないよね

 まぁ、でも。ちょっと無理してでもこの辺りって言ったのは、お互いだから」

『川が良い』と言ったのはこちらであるし、『人目の少ない場所で』と言ったのは貴方であるし
そうして絞っていけば、いつの間にか時期を過ぎた穴場のような場所へ

納得してるし、無茶とは思わない。下見の際で測った時間からすると、言葉の通り『そろそろ』であるのは間違いなく

「『好き』にする。香りでも結構、難しいんだけどね」

水着であればなおさら難しい課題であった
今日、この時まで秘密にした弊害で、試着すら行ってはいない
似合うとは思ってる。好きになれるとは思っている
だったら自分は、何が不安だったのだろうかと、川に至る道すがら考える

その答えは、聞こえ始めたせせらぎの居場所で出てくれると良いのだが

黛 薫 >  
「それって関係的な話?
 それとも前科的な話?」

無理を通した "お願い" から奇妙な関係に
落ち着いた黛薫とメロウだが、システム上は
"所有" の関係にある。体調管理を含む雑務を
従者の役目と見るのはメロウの設計思想的にも
自然なことだろう。

同時に、大切であればこそ所有物の状態に
注意を払うのもオーナーとして自然ではある。
対象がオーパーツであるため理解が及ぶとは
限らないが、問えば答えてくれるレベルの
性能があるなら直接聞くのが手っ取り早い。

また、初対面の時点で心身共にボロボロだった上、
度重なる無茶を重ねて健常者を名乗れなくなった
黛薫の体調管理が必要なのは間違いなく。

しかしそれを言い出せば、メロウはメロウで
突然のスリープや想定外の挙動による一時的な
機能停止に陥ったのも一度や二度ではない。

まあ、"お互いさま" と口にしたが最後、
臍を曲げられても仕方ない話なので。
問うだけで余計なことは言わなかった。

「……ま、難しーのは認めますしぃ。
 難しぃって分かっててさせたのもあーしですし」


黛 薫 >  
会話の最中、視界が開ける。
辿り着いたのは森林に囲まれた眇々たる河川。

河原の石は清流に洗われて丸っこく、
水底は緩い傾斜になっている。川の流れは
ゆったりと遅く、川底の土壌も脆くない。

途中、段差付近が浅瀬になっているのもあり、
流されても尻もちをつくだけで済む。溺水の
リスクはかなり少ない区画と言えよう。

「……こゆ場所見んの、久々かも?」

水の匂い、けれど雨上がりの露に濡れた草木や
湿った土の匂いとは違う。淀みからかけ離れた
清流の匂いだ。

メロウ > 「地理的なお話~」

深読みを揶揄うような言葉遣いは、分かりやすく
けれど『三回目』の言葉を貴方から久々に聞いたから
こうした機会に一度、向き合いたかった気持ちがあるのかも

「私は、青垣山ぶりかな
 青い木と、葉の若さ。それに加えて生きた水
 滝壺程、強く訴えかけるものじゃ無いけれど
 確かにそこにあるって、教えてくれる」

香料で出来る事は多いけれど、情景として突きつけてくる様もまた、良しと
共に歩いてきた彼女はサンプルと言わんばかりに大きな呼吸を一回

「未開拓区は怖いから、あんまり来ないんだけど
 それだけ今は貴重なものが多いって言うのは、認めてるんだよね
 薫さまも時々、出入りしてたって聞いてるし」

荷物を下ろしまして、周りを見渡します。夏休みも終わる頃、人も見える範囲では居ない様
...この辺りはお互いの予想通り。完璧です

黛 薫 >  
「んじゃ先回りしたっていーじゃん」

わざとらしく口を尖らせるのは揶揄いに
乗っかってのこと。普段であればもう少し
建前と本音の境界を曖昧に濁すところ、
分かりやすく戯けた態度は向き合いたい
気持ちを汲んでのことだろうか。

大きく息を吸うメロウとは対照的に、
黛薫は小さくほっと息を吐く。

徒歩移動を終えて一息ついたのもあるが、
街の喧騒から、ひいては人目から離れて
普段より自然体に見える。

「つっても、無策で飛び込んで貴重品が
 手に入るよーな場所でもねーもんな……。
 あーしにゃそーゆーの手に入れられる力
 なかったから、どーしても人ん中にいるの
 ダメんなったときに来た方がメインかも」

言葉を切る。思案、逡巡、それとも緊張か。

「…… "どっち" からにする?」

選んだ水着は互いに2着ずつ。
着せて選んだものと、そうでないもの。
お色直しを挟むとして、どちらを先に着るか。

メロウ > 「『こっち』に出回る時には大抵、誰かのものであるのが普通
 ...そういうものだよね。私も良く知ってるし?」

かくいう、己もそうであるとの記憶を思い起こす
とっくに思い出にはなってしまった経緯ではあるけれど

「こういう時。私はお楽しみを後に取っておくタイプかな
 どっちって言われると、知ってる方を先に来たくなる
 変化というのはいつだって、大切にすべき要素だからね

 ...それとも、一度慣れてしまって、あとは何も憂いなく
 薫さまはそういう選び方がお好き?期待されてる事は裏返して、
 不安という風に、思えてきちゃうのかな。くひ」

ウィンク。表情が硬くて、笑いも下手なのに
自然と動くアピールはきちんとしてしまえる

荷物の中から取り出した、大きな浮き輪と纏うタオルと水着達
自分の分が2つと、袋に包まれたままの貴方の1つ
淡い花柄を衣服の上から重ねて見せた。今日のラフなショートパンツ姿では、普段よりもスタイルの輪郭の輪郭は重ねやすいか

「どっちがいーい?」

もう片方は、貴方の知らないメロウの姿。今も尚

黛 薫 >  
互いに通った道であるから共感出来て、
しかし共感出来てしまうからやや渋い顔。
隠しはしないが、避けもしない。
誤魔化しは今日にそぐわないし、かといって
当たり障りなく振る舞うには足の踏み場もない。

「お楽しみどーこーって話ならあーしは先派。
 取っといたもんが手元に残ってる保証が
 ねーって意識が染みつぃちまってるもん」

このように、ちょっとつつけば埃が出る。

「"だから"、今日はこっち」

手から溢れ落ちる前に貪るような物悲しい
選び方は今日はしない、と。花柄入りの
薄い桃色の水着を示すのだった。

相手の水着を選べば此方の衣装も自ずと決まる。
水着に合わせて購入した薄桃色のシュシュに
デザインを揃えた青色を取り出す。

最初はお互いに着せた方から。
結果的にはメロウが好む形に……ひいては
指摘通り、期待の裏返しを煮詰める形に。

メロウ > 「私に『お願い』する時は、いつも三回頼まないと
 そこまでちゃんと頼む時間と、頷く時間
 どっちが短く纏まるかどうか。大変そうだね?」

こちらもまた、手首に通したシュシュの色

「でも安心して欲しいな。泳いだことはないから
 私にとっての『初めて』はもうそこにあるから
 新鮮さなら相変わらずだと思うんだよね

 ...寧ろ、こっちには警戒しすぎてる気がするかな」

またも、恨めしそうに目線を向けた先には浮き輪の姿
『必要だろう』と当然のように、お出かけの時に買い渡されたソレ

もしかして、私って舐められてる?『出来ない事』だけど!!

水着姿だけに意識が傾き過ぎるのは、今回ばかりは不本意です
ちゃんとこの間に『出来なくはない事』にはアップグレート、したいのです


「着替えはここで?」

着替えの予習は、チャットでやり取りしていますから
このタオルを使えば目線は防げると、確かに理解はしていますけども

黛 薫 >  
「べーつにそこは苦じゃねーですけぉ。
 頼む回数が話す回数、会う回数になんなら
 重ねてきゃいーだけですしぃ」

ボブカットの髪をシュシュでまとめながら宣う。
髪の長さはメロウと大差ないものの、頭上に髪を
丸める器用さはないので頸を出して縛る髪型に。
細かい文字の記述は出来ても、ヘアアレンジは
さっぱり。彼女らしいと言えばらしい。

「初めてが出来ねーのは当然のコトだけぉ、
 初めてだからって自然は手心なんざ
 加ぇてくんねーかんな。安全確認したとは
 いえ、水場は失敗が水難事故に繋がっから
 コレは譲れねーよ」

黛薫、こういうところではとにかく真面目。
恥や体裁<<<安全。とはいえ気持ちが
分からないのかというと、そうではなく。

「……まー、ココで着替ぇるワケですけぉ。
 ちょぃ気恥ずかしーよな、コレ……」

すっぽり被るタイプの着替え用タオルを前に
ちょっぴり腰が引けている。人のいない穴場でも
屋外は屋外、生で着替える選択肢は無いのだが、
小学生のプールの更衣室感がある着替え方に
羞恥心を感じないでもない。

まあ、黛薫自身の身体年齢は中学生なのだが。
栄養状態の悪さを思えば小学生と大差ないし、
専門外の学力に至っては小学生と並んでいる。

ご案内:「未開拓区近辺 山間の川辺」にメロウさんが現れました。
メロウ > 「私の方は、ワクワクするけどね」

一方こちらは、情緒が時々小学生並み
非日常の提供者は突飛なシチュエーションもお好みのようで

忘却の使い手である彼女であると、『他人』から羞恥を得るのが中々難しいようで
気にするのは貴方の目線ばかりであると、表情を窺う目が問い続ける

「目線、外しておく?」

すとんすとんと、着衣が落ちて
無防備になった腕と肩で髪を結うのは貴方よりも高い位置
つまりは少し腕を上げる動作も、分かりやすく作ってみた隙だった

『こういう遊び方』もしちゃうから。貴方にとって、ずるいのかもしれないけれど
心配しすぎる抗議の形は、ちょっと目を逸らしたくなるくらいで丁度いい、かも?

黛 薫 >  
「ちょっっ」

抗議、心配、後出しなら理由はいくらでも
付けられよう。わざとだと理解していても
黛薫には声を上げるしか出来ないのである。

咄嗟に着替え用タオルを押し付けようとする
手の動きも、周囲に誰もいないと分かっていて
なお反射的に辺りを見渡してしまう目線も、
無意味で、意味があったとて遅きに失していて。

悟っているがために動作の完了を待たずして
ため息と共に空を仰ぐばかり。

「……も゛ーー、そゆことするー……」

『異能』があるから、分かる。
正真正銘、此処には2人しかいない。
互いに互いを見ている以上の視線はない。


黛 薫 >  
「……いーよ、別に見てて」

魔が刺した、とはちょっと違う。
相手もやっているから平気、なんて割り切りは
なお遠いだろう。ただ、一方的に乱される心に
芽生える、いじましい反抗心にも似た何か。

"効かない" であろうことは理性が解する。
やりようがないならやる必要もない、と
言われれば頷くしかない。

ただ、強いて言うなら。
黛薫は悪戯心より反抗心の方が幼かった。

メロウに倣って、というより仕返しめいて。
結果的には自爆気味に、自分の服に手を掛ける。

清流に冷やされ、木々に澄まされた外気が
素肌に触れる。たったそれだけで頬が燃え、
やってしまったと挫けそうになる。

生まれたままの姿で、2人きり。

「あっ」

ついでにメロウほど上手に脱げなくて、
髪をまとめたばかりのシュシュを落とすという
無様を晒すのであった。

メロウ > 「...思ったより、タオルって動きにくいね」

しゃがんでシュシュを拾い上げる動作も含めて、
一応仕込んだ隙ではあるのだけれども

普段隠す、という動作で揺れる感情を隠蔽しようとする相手
一見しては目線で伺い知れないタオルの『向こう側』も同様に、羞恥の色を得ている事は承知の上か
反省の苦笑と共に、もう一度目線を合わせました

「後ろ、向いて欲しいな。私が結んであげるから」

シュシュとゴム。手首にまとめたその両方
互いによく『知って』はいるのだから
本来、この厚手の布一枚を隔てるどの程度意味があったか

無意味な一工程を含んでの上、『ワクワク』との表現で纏めていたのでしょう

黛 薫 >  
「隠しながら動きゃ、そりゃな」

服を着たまま下着だけ抜くとか、
その上で服を脱がずに水着を着るとか。
どうせタオルの下なのに謎に器用な
着脱方法があるのは、肌を晒す行為に
羞恥を覚える人が多いからだと思う。

ちょっと隙を見せられた程度でそういう択を
除いてしまった辺り、黛薫は意識しすぎな
きらいがある。

意識は仕草に出るもので、シュシュを拾った
動作以外では黛薫の首から下はタオルの中から
出なかった。隠すのを胸から下だけに留めれば
自力で結び直しも出来たろうに。

メロウ > 「どのくらいの高さが良い?」

唯一覗く首元に手を伸ばし、形を考える
先程と同じ高さなら、シュシュでまた束ねてあげれば良いと思うのだけれども

髪を梳く動作と、横道に逸れる思考
貴方の顔に手を伸ばしたことは思い浮かぶけど、髪にまで進んだ事はあまりなかったっけ
いつもパーカーに隠れてるから、そこで『遊んだ姿』の想像が、あまり付かないのでありました

「おんなじ形、って言うのも芸は無いのかな。やっぱりさっきと同じ位置で...」

思考が口から流れて、何度も掌でわさわさと毛先を持ち上げる
黒とインナーカラーの明るい水色の混ざる様を、扱えるほど器用じゃないしなぁ、とか聞こえたり

黛 薫 >  
「……じゃあ、下の方?」

同じだと芸がないなら、対照的に。
無難ではあるが、外れない提案。
髪とシュシュ、双方の色味も真逆なので
徹底するほど却って統一感は出る。

縛りやすいように、顔はやや下向き。
僅かに身を捩ったような所作は "触覚" への
反応だろう。特別な感情が込められていない
視線でも、背筋や首筋に当たれば擽ったい。

何度も染め直していると思しき髪は若干
傷んでいる気配があるものの、栄養状態の
改善によるものか、はたまた体質の変化に
よるものか。治りつつあるのが手触りから
感じ取れるかもしれない。

「纏めるのも、なんか……緩めとかキツめとか
 ある、よな? 多分。あーしだとどーなんだろ。
 緩めってあんま似合わなぃ?」

似合う似合わないは半ば当てずっぽう。

メロウ > 「キツめ、緩めというか。まとめ方というか
 私達くらいの長さでも、上にあげるなら頑張れるみたいだけど
 下げると結構大変みたいだし、選択肢は減るみたいだし...」

ぽぬぽぬと、張りが戻ってきた髪に何度か触れまして

「二つ結びとか、見たくなっちゃう気がするかも
 今回はシュシュ1つしかないけれど。似合いそう、きっと
 寧ろ私が見たいって感じだから、やってみたい事にしてみよう」

シュシュで手早く、髪を纏める仕草。首元になぞる目線が風通し良くなった形であります

「次は外れないようにしないとね。川で流されちゃったら、大変だし」

それとはまた別として。手首に付けたシュシュからは、メロウの残り香が漂う
意識に留まるほど、きちんと匂いを持っている訳でもないだろうけれども

黛 薫 >  
「2つ? ってーと、アレか。ポニー……じゃ、
 なぃ方……あ、ツインテール? だっけ?
 アレって髪長ぃ方がやりやすぃのかな……」

お洒落に明るくないのがよく伝わる語彙力。
水着を着る際も、意地でもラップタオルから
身体を出さない為、洒落っ気や色気という物に
縁がない。

それでもデザインの妙か、水着に相応しい
場所選びによるものか。タオルを脱ぎ去れば
なかなかどうして様になっている。

黒と寒色、フリルとシュシュで統一された
セパレートの水着は痩せ気味なシルエットの
輪郭を程よくぼかし、インドア気質な姿勢の
悪さを隠してくれている。

生白い肌も日光に当たれば、火照って差した朱と
相まって良い意味での白さに寄っている。

着こなしへの不慣れ、布面積の少なさ、
露出の多さに起因する所作の固さはあるが、
落ち着いた色合いと対比されているお陰で
初々しさ、あどけなさが強調されている形だ。

「……水、思ったよか冷たくねーな。
 昼前に日ぃ照ってたのが効ぃてんのか」

身体を曲げ伸ばしする準備運動、
水温の確認から慣らしに至る動作まで
生真面目さが滲み出ている。

メロウ > 「薫さまが健康的に見える...」

普段は膨らんだシルエットの中に、ほっそりとした上下の肢体を隠している形
今回は珍しく、フリルのセパレート故に上下を都合よく形作ってくれている

ほほう...と。柄にもなくじっーーーっと凝視していたのでありました
恐らく台詞と合わせて、かなりの失礼度合いがあります

こちらもタオルを開きまして、試着時に見せた衣装のままを
百貨店の明かりと違って、穴場ならではの木漏れ日と水面の反射光と合わさって、
数割増しにキラキラと輝いていそうなシチュエーション。全く、贅沢な場所です

「溺れたら先に、助けてあげるね?」

隣にしゃがみ込んだメロウ。今だけかもしれない余裕の態度
もちろん、準備運動なんてしませんでした

黛 薫 >  
「……そーゆー印象とは無縁なのは
 しょーじき自覚ありますけぉ」

視線に敏感な黛薫、当然ながら観察されるのには
慣れていない。見せつけるほどの度胸も無いので、
もじもじと手を後に回したり、足を擦り合わせたり。

やはりと言うか、何でも着こなしてしまう
メロウを前に、自分のスタイルには自信が
持てないご様子。とはいえレジャーの場で
マイナス気味な発言をして試着室の二の轍を
踏むような空気の読めない真似はしなかった。

「メロウはその辺の調整上手いもんな……。
 普段の……ゴシック系? っつーの?
 アレだってそんな日光の下のイメージが
 あるワケじゃねーのにさ、今は……」

ハーフパンツともキュロットとも取れる下衣、
頭の上で纏められた髪。アクティブな雰囲気を
醸し出しつつも、ワンポイントのコサージュが
女の子らしい可愛らしさを演出する。

10人に聞いたら、8人か9人くらいは
黛薫よりメロウの方がレジャー慣れしていると
答えるだろう。当のメロウは水泳初体験なのに。

「……まー、気持ちだけ受け取っとく」

実際のところ、黛薫にもメロウにも溺水の
リスクはほぼない。というのも黛薫の使い魔
こと『ニクシー』が水場では無類の力を発揮
出来るからである。

とはいえ、何方も救助が必要になるような
下手を打たないのが1番良いのは間違いなく。
先んじて水中に足を滑り込ませ、露骨でない
程度に水への入り方を見せるのだった。

「川底の石、結構滑るから気ぃ付けろよ」

田舎育ちの黛薫はすんなり立っているが、
緩やかであれ川の流れと苔むした石の滑りの
コンボはそれなりのトラップである。

メロウ > 「でしょ~?その上で薫さまの独占だから、さらに気分がいいんだよね」

外でたまに見るような、テンションが上がり気味の状態で現れる要素
浮かれた見た目通りのガキ、枕詞にとある物も入れられそうな具合にて

先回りするように、軽い足取りで水に入って...そう、薫の心遣いも虚しく
水辺の中で、片足でターン。貴方に向けて見せつけるように浅瀬でポーズを取ろうとして...

【ダイスが奇数でずっこける】
[1d2→1=1]
メロウ > 「あれっ?」

まさしく、想定した通りの『コンボ』が発生しまして
つるっと行き過ぎた1回転のまま、バランスを崩したその姿

マヌケな真顔のそのままで、ぐらりと傾きまして


\ばっしゃーーーーーーん/

黛 薫 >  
曰く、世の中には "フラグ" なる概念がある。
要するにまあ、お約束というヤツだ。

例えば、戦いが終わったら結婚するなどと
宣言したキャラクターは生きて帰れない。
例えば、心霊モノで怪異を軽視したり
オカルトだと笑い飛ばせば真っ先に狙われる。
例えば、致命の一撃を受けて行方を眩ました
キャラクターの生死確認を疎かにすると、
此処ぞという場面で再登場する。

例えば──見目麗しいキャラや実力者が
調子に乗っていると、しっぺ返しを食う。

物語的な役割に焦点を向けるなら、予定調和や
因果応報、期待を裏切らない演出であったり、
効果的に話を膨らませる王道展開であったり、
"そら見たことか" と共感を得る手段であったり。

どうあれ、その根本は "起こり得る" という
納得感にあると言っても過言では無かろう。

「あっっ」

だからもう、黛薫もそうなる前に "察した"。

服装、ロケーションに合わせた雰囲気作りが
高じてか、こういうときのメロウは良くも
悪くも無邪気である。

咄嗟に手を伸ばしたまでは良かったのだが……
足元が悪いという意味では黛薫も変わらない。
転ぶのは自業自得だからと一旦見捨ててから
助けるという合理的な選択が出来れば良かったが。

「うわ、っぷ」

目の前で派手に上がる水飛沫。
バランスを崩した相手を受け止めるほどの
体幹など、黛薫は持ち合わせていないので。


\ばっしゃーーーーーーん/


見事に二つ目の水飛沫が立ったのでした。
これもまたお約束である。