2022/04/01 のログ
ご案内:「Free6 『穴蔵』研究区画隔離部屋」に紅李華さんが現れました。
紅李華 >  
 おはようしたら、知らないばしょ。
 知らないひとが、もうじゆーだって言った。
 じゆーってなんだろ?
 それより、哥哥がきてくれるから、かえらないと。

 知らないひと、哥哥をしってた。
 哥哥ととりひき?
 本人、もうこわい子、つくらなくていいみたい。
 

紅李華 >  
 でも哥哥いない。
 どうして?
 哥哥とあえないって言う。
 知らないひと、なにもおしえてくれない。

 哥哥、本人いないとだめ。
 めっせーじ? きづいてくれるかな。
 はやく、哥哥にあいたい。
 
 

紅李華 >  
 ――――――――――――――――――――――――――――――

 ――研究区画にある隔離施設。
 その中をよく調べると、小さな鉢植えが見つかる。
 うねうねと揺れる白い花に触れると、花は震えながら音を発するだろう。

『――你好!
 人家、性、紅。名字、叫、李華!

 ――んえーと、ハジメマシテ?
 きいてるの、哥哥じゃないね!
 会のひとは人家のものさわんないから、だれ?

 だれでもいいや!
 あのね、哥哥みたら、げんきってつたえて!
 哥哥ね、いつもこわい顔、あかい目、おっきい傷!

 おくすりもある!
 まにゅある、もつくたから、こまたらつかって』

 鉢植えの奥には小型の冷蔵庫が備えられている。
 中にはいくつものアンプルと、十数枚の紙のマニュアル。
 『哥哥!』と張り紙がされた、タバコのようなものが詰まった小箱が数ケース。

 紙のマニュアルは全て中文で書かれているが、近代の携帯端末などであれば翻訳して読む事は容易だろう。
 アンプルの中身は『寄生体に対する抗体』である。
 アンプルの薬品を接種する事で、寄生しようとした寄生体を自壊させる事が出来るようだ。
 寄生後も短時間であれば、寄生体のみを取り除けるようになっている。

 また、使用されていただろう、コンピューター端末は、ロックが解除されている。
 内部を調べれば、実験に関する詳細なデータが多数閲覧できることだろう。
 

ご案内:「Free6 『穴蔵』研究区画隔離部屋」から紅李華さんが去りました。