2019/02/21 のログ
ご案内:「調理実習室」にヨキさんが現れました。
ご案内:「調理実習室」に小鳥遊 日和さんが現れました。
ヨキ > 試験期間に頑張ったのは、学生たちばかりではない。
という訳で、今日は顔馴染みの植物学教師である小鳥遊と「お疲れ様お茶会」を開くことにした。

ヨキからの手土産は、手製のクッキーである。
まんまるの形をした、スライスアーモンド入りとチョコチップ入りの二種類。
向かい合って座った机の、中央に置かれた小振りなバスケットに行儀よく収まっている。

「簡単な作りだが、君のお茶の供になればと思ってな。
 今日はお互い、ゆっくり楽しもうではないか」

目の前の相手が、先日この部屋で正親町三条楓にあんなことやこんなことをされたり言わされたことなど、ヨキは知る由もない。

小鳥遊 日和 > (同僚であるヨキ先生に招かれて「お疲れ様お茶会」を開催することになったのだけれど…。
 使う場所は、先日楓さんに誘われたあの場所だった。 あの時間が幻なのか現実なのかは
 判断がつかないけれど、未だに心がざわつくあたり、なんとなく意識してしまう所はあるのだろう。)

はい、ヨキ先生。 お招き頂いてありがとうございます!
生徒さんたちも頑張りましたけれど、我々も気を張って疲れますもんね、試験期間って…。
(それはさておき、彼の呼び掛けはものすごく嬉しいわけで。
 相好を崩しながら元気よく答える。  相手が持ち寄ってくれたクッキーに
 合わせるように、こちらが机の上に準備してきたのはお茶である。
 透明なティーポットに、摘みたてのハーブ、そして熱々のお湯が入った魔法瓶。
 どのようにお茶を作るかは、自分の腕の見せ所だ。)

ヨキ > 「誰しも甘やかす訳にはいかんし、かと言って厳しくするのも問題があるしで、すっかりくたくただ。
 ふふ、今日のために頑張ってきたようなものだとも」

小鳥遊が用意したティーセットに興味津々の様子で、それぞれを見比べる。

「君の異能……ウィッチクラフト、だったか。さぞかし元気になれるのだろうな。
 今日は何のハーブで淹れてくれるんだね?」

ハーブの清涼感ある香りに、小さく鼻を鳴らす。

小鳥遊 日和 > そうなんですよね…でも、生徒さんが困っているのを見ると、つい助けて上げたくなっちゃうんですよね…。
この前も、「先生がチアガールの格好で応援してくれたら試験絶対いけるわ」って言われて…。
(何度もうなずく。 先生にとっては、生徒はとっても大事なのだ。
 とはいえ、甘えさせてばっかりでは彼らの学習にならない。
 自分の異能についてミズを向けられると、少しだけ驚いた表情を浮かべ、
 すぐに満面の笑みになった。)

私の力、地味なのによく覚えてくださってましたね。 
今日用意したのはエルダーフラワー、ネトル、それに多めのペパーミントです。
このまま使うとちょっと大変なので、乾燥させてその場で使えるようにしますよー。
(まだ摘んだばかりのフレッシュなハーブをそっと手に持ち、乾燥の魔術をかける。
 あっというまに乾燥したハーブを手で粉砕するようにして、そのままティーポットに入れ、
 ゆっくりとお湯を注いで蓋をした。)

リラックスするのに、ペパーミントの爽やかな香りとネトル、
エルダーフラワーの甘さと風味かなって思ったんです。
(透明なティーポットの中で、お湯が薄っすらと色を得ていくさまを見ながら小さくうなずいて。)

ヨキ > 「君は優しいというか、押しが弱いというか……教え子の言いなりも、程々にしたまえよ。
 チアガール……」

何とも言えない顔で、小鳥遊の顔と胸を見比べる。
手を翳して相手の胸元を隠し、顔だけを見る。そしてその逆。

「…………。ヨキとしては、やはり胸が物足りんな……」

とてもいい声で寸評を口にする。大事なポイントだ。
彼の異能についての話に、にやりと笑う。

「もちろん、覚えているとも。派手だろうと地味だろうと、異能は一人一人違うからな。
 君が愛する植物だって、似ているように見えても見分けはつくし、みな花も香りも異なるだろう?
 それと同じようなことさ」

机に載せた両肘に顎を置いて、ポットの中で漂うハーブを眺める。

「ああ、いい香りだ。どれも名前だけは聞いたことがあるが……一緒に味わうのは初めてだ。
 リラックスしすぎて眠ってしまったら、君の優しい声で起こしてもらわねばな。ふふ」

小鳥遊 日和 > チアガールです…。 ふれっふれっ生徒さーんふぁいっ!ってやるの、
かなり恥ずかしかったですね…。 あの、ヨキ先生……?
…もう、ヨキ先生ってば。 胸があればOKとかそういう話なんですか?
(手のひらをかざすようにして自身の視界を遮り、何かを確認するヨキ先生に呼びかける。
 顔、次は体。 総評に苦笑いを浮かべながら、頭を振った。)

なるほど…。 異能は十人十色、植物もまた然りですか。
(ヨキ先生の視線につられるように、ティーポットの中で躍るハーブを見ながら呟く。
 自分が植物を愛し些細なことすら見分けられるように、彼は異能を、そして人を見分けられるのだろう。
 心の中で洞察力に感嘆しながら、うっとりと目を細める。)

ペパーミントの香りって、よくタブレットなんかでありますけど…。実際はすごく柔らかいんですよね。
こうしてお茶にしたりするとよくわかりますよね。 うん…。 眠ってしまったら、そうですねえ。
ヨキ先生の寝顔をたっぷり観察してから、耳元で声をかけて起こして差し上げますよ。
(なんだか照れくさいような、恥ずかしいような。 ヨキ先生の言葉に若干頬を染めつつ手を動かす。
 十分抽出はできただろう。 ティーポットを傾けると、爽やかな香りと湯気があたりに満ちる。
 二人分のカップに丁寧に注いでから、最初にソーサーを、そしてその上にカップを二人の前に置いた。)

ヨキ > 「掛け声までやったのか……。いっそオプション料金を取れ。
 全く、いざというとき教え子への示しがつかなくなっても知らんぞ。
 大の大人が、いいように弄ばれるでない」

いいように弄ばれた小鳥遊を前に、何とも苦い顔で首を振る。

「『チアガール』なのだから、それは無論ガールでなくてはならんだろうが……。
 胸が大きくとも小さくとも女性は女性だが、胸どころかアンダースコートの股座が膨らんでいるなど以ての外だ」

目を伏せて、くっ、とばかりに悲壮な顔で主張する。最重要ポイントだ。
かく言うヨキもスカートにハイヒール姿だが、自分がこうと言ったらそれはそれ、これはこれなのだ。

間もなく茶の支度がすっかり整うと、上体を起こして供されるカップを見下ろした。

「君の異能の見せどころだな。……しかし、ヨキの寝顔にそんな観察のしようがあるか?
 あまり見つめて、このヨキに恋をしても知らんぞ」

不敵に笑って、カップを手に取る。

「――それでは、乾杯だ。互いの働きに」

軽く掲げてみせたカップを、口許へ運ぶ。香りに目を細めると、カップから垣間見える唇が薄らと笑ったのが見えた。
温かな茶を、そっと一口。

小鳥遊 日和 > オプション料金ですか…。 でもほら、生徒さんたちだって頑張って勉強してるわけですし、
何かしらこう、面白みというか…慰みみたいなものが必要なのかなって思っ…弄ばれていた…?
(ヨキ先生のあまりに衝撃的な指摘に、口元を抑えて打ち震える。
 善良な生徒さんたちが、まさか自分を弄んでいただなんて考えたくない。
 植物学の授業に来てくれるくらい素敵な生徒さんたちなのに。)

なるほど…。じゃあ私の場合はチアおじさんですねえ、チアおじさん…。
あっ、あのですね! 膨らみについてはですね、サポーターを履いた上にアンスコで!
見えるところですから、細心の注意をはらったんですよ!
(悲壮な表情のヨキ先生を励まさんと、ぐっと拳を握りながら答える。
 その顔はちょっぴり誇らしげだった。)
 
ヨキ先生の顔って、すっごく美しいんですよねえ。恋とかそういうのじゃなくて…、
こう…、どこかシャープな感じでリコリス・インカルナタみたいな…。
(恋と言われるとちょっと恥ずかしい。 照れくさいとばかりに両手でカップを持ち、
 相手と同じように掲げて見せた。)

乾杯。 善き学びを得た生徒さんと、善き教えを授けられた先生に。
(そのままカップを口元にやり、そっと傾ける。 柔らかな甘さの中に、ペパーミントの
 鮮やかな香りが広がる。 んふー、と満足げに息を漏らした。)

ヨキ > 「君……遊ばれている自覚がないのか……?」

危うく顔が劇画調になるところだった。

「ヨキはよく知っているぞ。
 君のように気の弱いのは、弄ばれて……絞られて……撮られて……売られると相場が決まっているのだ」

ヨキが言っているのはいやらしい漫画の話だが、この魑魅魍魎が跳梁跋扈する常世学園ではいつ何が起きてもおかしくない。
チアガールに対する小鳥遊の拘りように、思わず絶句する。

「…………。そのこだわり、必要か……?
 大体だな小鳥遊、男か女かどっちつかずでは困ってしまうぞ。
 両性なら両性、無性なら無性と心得ているが……君の様子では、ヨキは君を男か女か、どう扱えばよいか判らなくなる」

リコリスと聞いて、あの複雑に入り組んだ花弁を思い浮かべる。

「インカルナタというのは、彼岸花の仲間かね? たとえも花とは、畏れ多い」

口腔から通り抜ける香気に、温まった喉でほうっと長い息を吐く。
もう片方の手に自作のクッキーを取って、さくりと齧る。こっくりとしたバターの風味だ。

「はあ……茶が美味い。香りは強いが、飲みやすい味だ。
 このハーブは君が育てているのか?」

小鳥遊 日和 > 遊ばれてる…?! 弄ばれて絞られて撮られて売られる?!
ヨキ先生、落ち着いてください! ほら、おじさんですよおじさん! 30歳!!
(心配性とでも言うべきヨキ先生の推測に、思わず手を振って否定しようとした。
 30歳のおじさんがそんな目に会うとなれば色んな意味でやばすぎる気がする。)

そりゃあこだわりは必要ですよー。 メイド服の時はペチコートとドロワーズ使いましたし。
生徒さんがそれを望んでいるなら、やはり先生としては全力でぶつかる必要があると思うんですよね。
性別…。うーん。 ヨキ先生に「女として振る舞ってくれ」って言われたら、頑張っちゃいますよー。
(こだわりについて問われると、瞳に炎が宿った。 凝り性というか、一途な思いによる暴走である。
 ちょっぴり困った様子のヨキ先生を見ると、いたずらっぽく笑ってみせた。)

科としては彼岸花のそれですけれど、すごく素敵なんです。
美しく伸びた花弁が、なんていうか…先生を想起させるんですよねえ。
クッキーいただきますね。 …あぁー、これ美味しいー……。
(のんびりした調子で答えてから、クッキーに手をのばす。
 一口かじると口内に濃厚で芳醇なバターの香りが満ちて、うっとり止を細めた。)

ええ。 フレッシュハーブとしても使えるように、学園の隅っこと、あとは農業区画で。
珍しいものはありませんけど、いつでも飲めるようにしてあるんですよ。
作り過ぎたらさっきみたいに乾燥させればある程度は保ちますしね。
(お茶をもう一口。 バターの濃厚な香りを洗い流す、ペパーミントの味わい。
 うん、と満足げにうなずく。)

ヨキ > 「……おじさんを自称する男がチアガール姿になることを了承したり、アンダースコートの下にサポーターを着けるのか?
 あまり言いたくはないが、君も大概だぞ……」

長い時間怪訝な顔をしていて、ヨキの顔は今にもしわくちゃになりそうだった。

「どちらかと言えば、ヨキは男として男らしく毅然と在る君の方が見てみたいのだが……。
 先に女性として振舞う話が出てくるところが、君らしいというか。

 てっきり君は、教え子からそういう服を強制されているのかと思いきや、一方で拘りが必要とも言う。
 ……ううむ。君が困っているのか楽しんでいるのか、ヨキにはどうもいまいち掴みきれんでなあ。
 どんな顔をして話を聞くのがよいやら、というのが、正直なところだ」

どこか困ったような顔をして、茶を一口。

「そのように綺麗な花に譬えられたなら、ヨキもヨキをやっている甲斐があるというもの。
 君は植物学の中でも、苔が専門なのだろう? 巌が苔むして悠然とある姿もヨキの好みだ。
 人を導く教師として、あのようにも在りたいものさ」

クッキーとハーブティーを交互に味わって、言葉を続ける。

「いざというときにこのような茶会や、薬にも使えるように、か。
 もしも次に教え子から無茶な要求を向けられたときには、君の茶を振舞ってやればよいのではないか?」