2021/10/28 のログ
■セレネ > 「そう思うのなら君は組織の人間には向いてないのかもしれないねぇ。
独りで動いた方がストレスも無くて気楽かもしれないよ。」
自分の行動が間違っているかもしれない、と思っているのなら
それは組織の掲げている思想とは違うものを相手が持っている事になる。
それは『組織の人間』としては不合格だろう。
遅かれ早かれ、どこかでその不平不満が爆発しかねない。
「……あー。それは迂闊だったな。」
いやはやうっかり。相手からの親切に気だるげな声を洩らす。
姿はお互い素性を隠すようなものだ。
だがその目は警戒に満ちている。己も同じだ。蒼に警戒は湛えたまま。
彼のその瞳は慣れたものだ。今更怯えたりはしない。
「生きた人間より武器の方が多額で取引されているのはどこも同じなんだね。
…君は不思議な事を言うね?他人の心配をするのかい?
私が仮に表の住人だとしても、君には何の関係もないじゃないか。」
別に顔見知りな訳でもなかろうに、と。
フードごとゆるりと首を傾げる。
■『虚無』 >
「かもしれないな、だが……ひとりの無力もよくよく知っているからな。そういうわけにもいかないんだよ」
1人ではできない事があまりにも多すぎる。そういう意味ではやはりチームというのは必須なのだろう。
しかし、それはそれで割り切れない感情も出てしまうのが人なわけであって。
難しいなと溜息を吐く。
相手が家計ないだろうといえばけるく目を閉じる。
「関係ないから親切にするんだ……敵じゃない奴といがみ合うつもりもないしする必要もない。それに仮にお前が表の人間ならそんなことをしてほしくはない」
この街は必要不可欠な場所。そこは理解しているが別に自分はこっちの世界が好きなわけではない。むしろ嫌いともいえる。極端な話こんな街など消えてしまって、この街じゃないと生きられない人が表で暮らしていけるようにサポートできる環境があるのが最善だと。そう思うほどに。
だからこそ、わざわざこちらに踏み込むのを阻止したいと思ってしまうのだ。
「それでもどうしても欲しいなら探せば簡単に見つかるだろうさ……俺は斡旋しないがな。人を売り買いするには嫌いだ」
と話していると少しだけドタバタと音がする。そちらに軽く視線を向けて。
「逃げるならそろそろ逃げた方が良い。どっちか知らないが騒がしくなってきた……ルートは自分で確保しろ」
というとそのまま彼は廊下を音もなく走っていく。何とか無事に外へと逃げ出せただろうか。
■セレネ > 「ふぅん…面倒なものだね。」
そういうのは割り切ってしまえば楽だろうに等と。
呼べてしまうのは己が人では無いからか。
「……改めて思うんだが。此処の人間は優し過ぎる。
此処にはお人好ししかいないのかな?」
目の前の相手にせよ、どこぞの黄緑髪の青年にせよ。
優しくされる度、苦しくなるのは己なのだ。
他人を心配するより先に、自身を心配するべきなのに。
「…そう。それは残念だ。」
相手には断られてしまった。
残念そうに肩を竦めれば、小さく溜息を吐く。
そうして聞こえた慌ただしい足音に蒼を細めて。
「時間みたいだねぇ。
大丈夫さ、そこまで面倒見てもらおうと思ってない。」
持っていた手術器具を全て放棄してから、己も廃病院から脱出しよう。
割れた窓から別の建物へ雷の魔術で飛び移り、そのまま安全な場所へと――。
ご案内:「違反組織拠点」から『虚無』さんが去りました。
ご案内:「違反組織拠点」からセレネさんが去りました。